ストーカーに対するアイドル運営の適切な態度
※この記事は前ブログの過去記事(2019年09月19日)の再録です
常にアイドルのロクでもないスキャンダルに目を向けている僕ですが、久しぶりに突っ込みどころのある案件を見つけた。
アイドル活動の女性にわいせつ行為 帰宅を待ち伏せ 男を逮捕
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190917/k10012086041000.html
天使突抜ニ読ミ
@tsukinukeniyomi
【 大切なお知らせ 】
https://twitter.com/tsukinukeniyomi/status/1173890907172556800
とある地下アイドルの熱狂的なファンの男が、思い余ってメンバーにストーカー行為を働いた、というやつです。記事によると、
>午後11時ごろ、東京 江戸川区のマンションでアイドル活動をする20代の女性に対し、背後からタオルで目と鼻をふさいで引き倒し、体を触るわいせつな行為をしてけがをさせた疑いなどが持たれています。
女性はイベントを終えて帰宅したところ、マンションのオートロックの内側で待ち伏せていた容疑者に襲われたということです。
アイドル活動後、帰宅したところを待ち伏せされて襲われたという、どこかで聞いたような話だね。
その、どこかで聞いた話と違うところは、運営側が犯人を名指しで批判して「断固として戦う所存です」と意志表明し、被害に遭ったメンバーを気遣っているという部分です。どこかで聞いた話では、運営側は犯人側を擁護し、被害に遭ったメンバーを名指しで批判し、今に至るまで情報公開すら拒んで責任者は説明責任も果たさずに逃亡し続けているという。同じアイドルグループの運営なのに、随分と差があるものですね。
アイドルを自宅で襲うなどという行為はこうやって批判されて当然なのに、そうではないどこかで聞いた話では、真逆のことが起きており、そこの運営はなぜ今回と同じことができなかったのか・・・本当に不思議な話です。
右にも左にも配慮した結果毒にも薬にもならなかった『記憶にございません!』
※この記事は前ブログの過去記事(2019年09月16日)の再録です

三谷幸喜の最新作は記憶を無くしてしまった総理大臣が、それ以前の自分が傲慢でどうしようもない最低の政治家だったことを知り、反省して立派な政治家になろうとする、毒にも薬にもならないコメディだ。
中井貴一演じる総理大臣・黒田は国民の支持率が2.3%しかない、文字通り最低の総理大臣だ。安倍晋三でも30%は支持されているというのに・・・
あまりに最低すぎて演説中に石を投げられ、その石が頭にぶつかったせいで病院へ緊急入院。意識を取り戻した黒田は自分が総理大臣だったという記憶をきれいさっぱりなくしていた。閣僚の顔も名前も思い出せないのだから、仕事にならんと辞任を考える黒田を側近らが「今辞められたら国会が混乱する」と押しとどめ、側近の3人だけが真実を知っているという状態で、記憶を無くした総理を担ぎ出す。
この黒田という総理、本当にどうしようもない最低の人間で、態度は傲慢だし、女癖は悪いし、自分の高校時代の友人の土建屋に便宜を図って税金を横流しし、必要でもない第二国会議事堂を建てようとしたりする。国会で不正を追及する野党議員の吉田羊は実は愛人で、「国会であんなに厳しく俺を追及しやがって・・・今度は俺がベッドで追及してやる!」とプレイのために国会を利用するクズっぷり。野党の立場では何もできないので、中井の与党と合併を持ち掛ける吉田羊が「合併!がっぺーい!」と連呼するところは『釣りバカ日誌』を彷彿とさせるバカらしいにもほどがあるシーン。
こんな人間じゃあ国民に好かれるわけがない!と自分の最低人間さを思い知らされた中井は記憶を無くしたのを機に生まれ変わろうとする。「記憶にございません!」の一点張りだった自らの不正疑惑を認め、マスコミに対して全面謝罪。自分の友人に図っていた便宜も取り消し、仲が冷え切っていた家族とも和解しようとする。しかし彼の足元には爆弾が埋められていた。元新聞記者の佐藤浩市が総理夫人(石田ゆり子)のスキャンダルを握っていたのだ。夫人は側近のディーン・フジオカと愛人関係だった・・・
生まれ変わろうとする総理がかつての恩師を呼んで「政治のことを一から勉強しなおそう!」と三権分立から始めるという、どれだけレベルが低いんだ!
日本の政治が混迷している今、「国民に支持されない嫌われ総理が記憶を無くしたことで生まれ変わろうとする」という内容からどれだけ安倍政権を揶揄するお話かと思いきや、なんの風刺にもなっていないのだ。
こういう映画をやるという聞いた時、随分リスキーな企画だなと思ったのだ。たとえどんな形でも現政権をネタにすれば右からも左からもなんらかのイチャモンをつけられるだろうし、それに三谷が耐えられるのか?と。
ところが出来上がった映画を見たところ、まずこれは日本の国の話ではないのだ。「日本」という単語が出てこないし、官邸には国旗すら掲げられていない。変なライオンの置物や旗が立ってるの。
つまり日本のようだが日本ではないどこかの国の話なのだ。なるほど、これなら右からも左からも文句を言われない!架空の国の話なんだから。どちらからもイチャモンつけられないよう徹底した配慮がなされており、腰砕けですわ!情けない!舞台人なら平田オリザみたいに「安倍さんは海外ではレイシストと言われている」ぐらいのこと言えばいいのに。
風刺にもなっておらず、コメディとしてもまるで笑えない。一体何がしたくてこの映画を作ったの?
ただ右からも左からも文句つけられないようにした配慮のおかげか、それなりにヒットしているそうだ(興行3日で約4億)。それ自体が日本の政治に対する有権者のダメさ加減を現しているようで、映画の出来同様大いに失望した。せめてラストは中井の後任に若人あきらが選ばれて、「記憶にないよぉ~」ぐらいのオチをつけておけと。
誰か石を投げてくれ!この映画に期待した記憶をなくしたい。この映画を見た記憶はございません!
この時代、ゆるい笑いが必要だ『遊星王子2021』
バカ映画の巨匠、河崎実監督の最新作は50年代白黒テレビのヒーロー、『遊星王子』のリブート作品だ。70年代生まれの僕はさすがに本編は見たことないが・・・国産初のテレビヒーロー『月光仮面』を作った宣弘社の第2弾ヒーローであり、梅宮辰夫が主演した映画版も存在する。顔出しのテレビ版とは違い、梅宮版は目元をマスクで隠している。
こんな感じ
宇津井健の『スーパージャイアンツ』なんて顔出しの上にピチっとしたスーツのため、股間がモッコリしていたのだがそれすら隠さずに堂々と見せていたのに・・・梅宮、宇津井を見習え!!
それはおいといて、『遊星王子』リアルタイム世代の河崎監督は白黒時代のヒーローを現代風にアレンジすることなく、ほぼそのまま再現した。
30万光年彼方のMP5星雲からやってきた遊星王子(日向野尚)は宇宙船のトラブルで地球に墜落。200年の時を眠ったままで過ごす。200年後の日本。商店街のパン屋の娘、君子(織田奈那)は店の前で怪し気な男たちに襲われる。200年の眠りから覚めた遊星王子は彼らを撃退し君子を救う。なりゆきでパン屋の居候となった王子は君子の母(岩井志麻子)、弟の誠(平優心)らに受け入れられ、王子と瓜二つの人気歌手、 舟木康介(日向野の二役)と入れ替わったりしながら失われた記憶を取り戻そうとする。
一方、故郷の惑星を王子のせいで滅ぼされたと考えるタルタン人(堀田真三)らは超スローモーな動きのロボット兵団(テレビに出てきたやつをそのまま再現)などを出撃させるが王子の前に歯が立たない。その活躍から王子はテレビなどに出演してお茶の間の人気者として定着。君子に片思いしている石森(若林司)は彼女と王子が仲良くしているのが許せず、タルタン人に協力し、「まぼろし大使」(テレビ、映画版に登場した遊星王子のライバル)となり、テレビの電波をジャック。
MP5星雲の調査員だった遊星王子は宇宙の星々を善か悪かで判断し、悪と見なした惑星を破壊していた。タルタンの王女クロ―ディア姫(織田奈那の二役)に恋した王子は求婚を迫るが、姫にはすでに婚約者がいた。ショックを受けた王子はタルタン人の惑星を破壊したのだ・・・という告白をぶちかます。すると今までさんざん王子を持て囃したマスメディアは掌を返して王子をバッシング。まぼろし大使の告発が真実かどうかわからない王子はパン屋前の地下に埋まっている宇宙船からMP5星雲にメッセージを送るのだが、タルタン人の攻撃が王子に迫る。果たして王子は正義の味方なのか?それとも悪の破壊者なのか?
作品には必ず自身が影響を受けた作品のオマージュを取り入れて特撮、怪獣モノの偉大な歴史に敬意を表すところが最高な河崎監督は宣弘社作品なのにウルトラシリーズのネタを放り込む。遊星王子の戦闘シーンで突然逆光が差し込んだり、クライマックスの場面では夜間だからと画面が真っ黒になって何も見えない!実相寺昭雄か!
最後には『帰ってきたウルトラマン』を演じた団時朗が出演、乗ってくる宇宙船がマットアロー、ウルトラホーク1号風のデザインなのもグッとくる。
ところでなんで団時朗なんだろう?と思ったが『帰ってきたウルトラマン』の第49話「宇宙戦士 その名はMAT」にテレビの『遊星王子』役だった村上不二夫さんがゲスト出演してるんだよな~なるほど、だから帰りマンだったのか!ってネタが濃すぎるよ監督!!
もしかしたら同時期に公開予定だった『シン・ウルトラマン』の便乗を狙ったのかなとも思ったけど。向こうは公開延期になったので残念!
昔のヒーローも現代風にしようなどとは考えず、レトロフューチャーさを漂わせつついつものゆる~い河崎演出で締めくくった驚異の一本!さあ君も王子のように高らかに笑え!暗い世相には笑いが必要だ!
「俺の言うことを聞け!」仮面ライダーリバイス第2話
『仮面ライダーリバイス』第2話「悪魔はあくまで悪い奴!?」鑑賞。
1話で仮面ライダーに変身、無事怪人デッドマンを撃退したものの、ライダーになることは拒否した一輝(前田拳太郎)、さてどうなる?
フェニックスでは前回の襲撃時に醜態を晒した幹部、門田(小松準弥)が分隊長に降格され、分隊長の大二は幹部の若林(田邊和也)、狩崎(濱尾ノリタカ)から兄の一輝とフェニックスは契約を結ぶと告げ、一輝を正式なライダー変身者として認めることに。だが一輝は実家の銭湯を守ることが第一で契約するつもりがない。
その頃、我儘なプロゴルファー、荒木(林野健志)に首にされたキャディー、井端(篠山輝信)に近づいたデッドマンズ幹部のオルテカ(関隼汰)はバイスタンプを渡して井端の内に潜む悪魔を解放する。井端が荒木に向けてバイスタンプを使う時のセリフ
「オレの・・・いうことを聞けーっ!」
は意外とショボすぎてガクッとする。お前の態度が許せないとか、誰のためにキャディーやってるとおもってんだとか、そういう理由じゃないの・・・
デッドマン出現の一報を受けた五十嵐兄弟は現場に向かうが、バイクに乗る大二は後ろに一輝を乗せることもなくひとりで飛び出す。兄貴を置いてくなよ!一輝は自転車の前かごに放り込んだレックススタンプが偶然、籠にスタンプされてしまいバイス(木村昴)が乗り移った自転車はバイクに匹敵するスピードで爆走。チャリで来た!
打ちっぱなしゴルフ場で暴れるカマキリ・デッドマンをなんとか撃退するがバイスは解放された隙に大二を食おうとするなど、言うことを聞かない。これ、契約したことで必ず人間側の言うことを聞くってわけじゃないんだね・・・だめだよ、ちゃんと契約書に書いておかないと!バイスはさらに荒木を襲おうとしてので一輝は変身を解除してバイスを自分の内に戻す。
開店準備中の銭湯で一輝にウザ絡みするバイスは荒木に「自分の中の悪魔を解放するって気持ちいいんだぜ」とそそのかしたことを漏らす。湯舟の中でいがみ合いをはじめる二人。変身後のスーツのまま湯舟で争う場面ってなかなか珍しいと思う。
そそのかされた荒木はデッドマンズの本拠に招かれ、受け取ったメガロドンスタンプで自身の悪魔を解放する。暴れるデッドマンとギフジュニア(戦闘員)相手になぜか素手で立ち向かう一輝。「変身しろよ!一緒に戦おうぜ」とせがむバイス。だが一輝はバイスを解放したことで傷つく人がいる、仮面ライダーの力は人や家族を守るために使うものだと。お前を暴れさせないために変身しない、このままお前と道連れだと。
「変身して欲しければ、俺のいうことを守れ!」
(これが冒頭にキャディーが切れた「俺の言うことを聞け」にかぶってるんだな)
一輝が死ねばもろとも消滅してしまうバイスはもう二度と人は襲わないと誓う。
変身直前に背後に浮かぶスタンプ画像には
「これからは愛と正義と夢と希望と人と未来の為に戦います!」
という胡散臭いバイスの主張が。「悪魔に二言はないぜ!」ともいうがさてそれが今後の展開にどう影響するのか・・・
ゴルファーとキャディーの人はフェニックスの更生施設で治療を受けることになるが、そういう施設があることも明かされ組織として色々機能しているものがあることも明かされた。
2話分で描かれたのは単に悪党を倒すというためではなく、「人と家族を守るために戦う」という一輝の主義主張が示されたことと、どうしたって如何わしい組織に見えるフェニックスの一部が垣間見えたところ。ライダーシステムやバイスタンプとか、絶対正義のために作ったわけじゃなさそうだし。制服が白一色に統一されてるのもディストピア的に提示されるデッドマンズと比較して幹部の命令が絶対という全体主義的で管理社会の純潔を表す白がイメージカラーというのも怪しい。デッドマンズの方は単に快楽主義的で内なる悪魔を解放する方が世の真理とでも言いたげだしね。
単純に正義と悪が切り離せない世界で「守るために戦う」という主人公がどれだけ誓いをつらぬけるのか、『仮面ライダーリバイス』に次回以降も期待なのです。
佐藤二朗のギャグで笑ったら負け『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』
※この記事は前ブログの過去記事(2019年09月12日)の再録です

将来を期待されたエリートたちが集まる名門・秀知院学園。その頂点に君臨するのは庶民の出でありながら学力のみでトップに立っている生徒会長・白銀御行(平野紫耀)と財閥四宮グループの令嬢である副会長・四宮かぐや(橋本環奈)。
学園内でも「理想のカップル」と持ち上げられ、本人たちもまんざらではないが、白銀はエリート層に対するコンプレックスからか、かぐやは生まれついてのお嬢様故か、変にプライドが高くて素直になれない性格なので、実際は両想いでありながら「相手の方から告白してくるなら、考えなくもない」とひねくれてしまい、「告白した方が負け」と思うようになってしまった!画して白銀とかぐやはあの手この手で相手に告白させようとする、天才たちの恋愛頭脳戦がはじまった。そう、恋愛は好きになった方が負けなのである!!
という素直になれないツンデレ同士の果てしない戦いを描いたラブコメ漫画の実写化である。この手のデフォルメのキツイ漫画の実写化はいかに役者がデフォルメ演技に染まり切れるかにかかっているが、その意味ではこの実写化、ほぼ完璧。
漫画内でキャラに「白銀を演じるなら平野紫耀」と書いたらホントにそうなったキンプリ平野紫耀は周囲から美化されすぎているが、ホントは間の抜けたポンコツキャラという2枚目半を好演。しかし原作にあった「私服がダサい」エピソードはどうしても本人がカッコよすぎたせいか、不採用になったのは仕方あるまい。

中学生の箪笥の奥から出てきたような私服を着る白銀
決め台詞の「お可愛いこと・・・」を虫ケラでも見るような目つきで再現する橋本環奈のゾクゾクするような美少女っぷり、かぐや様にしか見えないわ!
だがこの二人を上回るのが本作のメインヒロインであり、「見た目100点、頭の中身3点」の藤原書記を演じた浅川梨奈。アニメ版で藤原役だった小原好美の声に似せてくるというテクニックで藤原書記を完全に再現していた。『咲-Saki-』でも廣田あいかが演じた片岡優希をアニメ版の声優だった釘宮理恵に寄せてくることで完全に再現していたが、それと同じことをしてくるとは・・・
こうした役者陣の過剰にデフォルメされた演技によって漫画的なラブコメ表現が嫌味に見えないことに成功しているのだけど、そんな若手のアイドル役者の努力と才能をたったひとりで叩き潰しているのが佐藤二朗だ。
佐藤二朗は中盤以降に登場するかぐやの「恋の病」を診療する医者役なのだが、佐藤二朗が出てくる場面はダボが出るほどつまらない。
特に二つの場面がつまらない。スひとつはトレスを無くすためにソーラン節を踊る、という場面。『情熱大陸』風にテレビカメラが病院に入っている設定で、病院のロビーでソーラン節を踊ってる時にカメラの前を松葉づえをついた患者が横切ると
「邪魔だ!邪魔だよ!」
とその患者を押しのける!その後も踊り続けるのだが、後ろで見ている受付の女性がこらえきれずに笑いだすと
「ちょっと!何笑ってるの!撮ってるから笑わないで・・・ブハッ!だから、笑っちゃダメって・・ぶわっはっは!」
と自分のやってることがおかしくなったのか、自分も笑いだす。これ、NGシーンじゃないの?自分のやってることで笑うなよ・・・それ、見てるこっちは全然笑えないから!
もうひとつはラストで平野紫耀の前に突然現れて、「あなたは誰ですか?」とたずねると、
「私か?私はこの作品ナレーションを担当してる者だよ!」
とメタ発言。唖然とする平野を置き去りにして変な歌を歌いながら去ってゆく。クスリとも笑えない。
佐藤二朗のギャグはいつもこれで、わかる人にだけわかればいいという、内輪受け。佐藤二朗のギャグがわかるほど人間ができていない僕には彼が出てくる中盤以降は観るのが辛くなるほどの拷問時間だった。劇場には佐藤二朗のギャグでクスクス笑う人がいたので、世の中はよっぽど鍛えられた賢者たちが存在しているのだろう。だが僕は笑うことができない。
映画とは、佐藤二朗のギャグで笑った方が負けなのである!!


