「狼」と「さそり」そして「大地の牙」:東アジア反日武装戦線が投げかけたもの
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2025年8月予定
8月9日(土)
『アイドル十戒リバース其の6』
会場:アワーズルーム
開演:19:00 料金:1500円+1D
出演:竹内義和 しばりやトーマス
サイキックをやってた人と聞いてた人のアイドル談義。
8月12日(火)
『旧シネマパラダイス』
会場:アワーズルーム
開演:20:00 料金:500円+1D
解説:しばりやトーマス
カルトを研究する若人の会。夏のSF大会。気軽にタイプリープしたらさあ大変。
僕たちは世界を変えられる。
8月13日(水)
『大阪おもしろマップ』
会場:なんば紅鶴
start 20:00¥2,000- (1drink別)
出演:射導送水 B・カシワギ 縛りやトーマス
8月19日(火)
『キネマサロン肥後橋』
会場:アワーズルーム
開演:19:30
料金:500円+1D
解説:しばりやトーマス
※終了後YouTuber配信アリ
深夜の映画番組みたいな研究会。主役じゃない夏の一幕。
8月24日(日)
『紅撮vol.10』
会場・なんば紅鶴
開演:13:30
出演:ロビン前田 アメリカンバッドボーイ ブリティッシュバタードッグ しばりやトーマス マタムネ Fe=rix
懐古寄り特撮楽曲DJイベント
8月26日(火)
『スーパーヒーロートーク』
会場:アワーズルーム
開演:20:00 料金:1500(1d別)
出演:にしね・ザ・タイガー しばりやトーマス
東映・ニチアサヒーローについて語りすぎるトークライブ。
1970年代に過激派グループ、東アジア反日武装戦線“さそり”のメンバーとして連続企業爆破事件に関わり指名手配されその後約49年の逃亡生活を送った被疑者、桐島聡の生涯を追った高橋伴明監督の映画『桐島です』は1970年代の学生運動家の闘争、そして青春の物語でもある。
桐島聡(毎熊克哉)は旧財閥系や大手ゼネコンをターゲットにした連続企業爆破事件に関わる。ところが爆破により多数の人間が重傷、または死亡したことで人を傷つける闘争が目的ではなかった桐島は疑問を抱く。
だが学生運動、闘争自体は間違っていないと信じる桐島はメンバーからに抜けなかった。当時交際していた彼女はそんな考えを「桐島くんは時代遅れだよ」と詰って去っていく。以降、「時代遅れ」という言葉は桐島自身を苛んでゆく。
西成・釜ヶ崎で活動費を稼ぐための肉体労働に従事していた桐島は後に“さそり”のメンバーとなる宇賀神寿一(奥野瑛太)と共に労働条件の改善を訴える運動に参加するも労働者を装った私服警官が労働者を叩き潰すのを目の当たりにし、不当な国家権力の横暴に対抗し、下級労働者が一致団結して戦わなければならないと感じるようになる。闘争は、労働者のための戦いである!
やがて東アジア反日武装戦線は公安によりマークされ次々とメンバーが逮捕される。指名手配されていた宇賀神と桐島は間一髪逃れ、わずかな金を分け合って地下に潜ることに。宇賀神は「一年後の8月9日、午後3時に会おう」と再会を約束する。なぜ8月9日の3時?「893でヤクザやから。オレはヤクザが嫌いや」
こうして一年後に再会することになったのだが待ち合わせの神社に向かう駅に警察が張り込んでいるのを察した宇賀神はひとつ前の駅で降り直し、自転車をパクって向かうがそのせいで桐島と入れ違いになってしまい、以後二度と会うことはなかった(桐島は逃亡先で宇賀神の逮捕を知る)。
宇賀神とは違い桐島は徹底して地下に潜行し、眠る時は窓際でそばに靴を置き、いつでも逃げられる準備をする。パトカーの音がするたびにびくつき、安らぐこともない。
やがて偽名で工務店に務めだした桐島は自分の顔写真が張ってある銭湯に通うというある意味大胆な行動を取り、シャブ中の同僚や偽ブランド品を売るアパートの住人に囲まれながら(何度も警察とニアミスしており、逮捕はおろか桐島の存在にすら気づいていない警察と公安は本当にアホなんじゃないかと思う)日々を送る。逃亡生活の中で東アジア反日武装戦線のメンバーは刑が確定、ダッカ事件による超法規的処置で逃亡などといった様々な状況の中、桐島は逃亡生活を続けることに。
「ウチダヒロシ」という偽名で入り浸っているバーでシンガーソングライターのキーナ(北香那)のライブを見た桐島は彼女が歌う河島英五のカバー『時代おくれ』に心をわしづかみにされる。
♪目立たぬように はしゃがぬように
似合うことは無理をせず
自分のことを言われてるとしか思えないので歌の途中で店の外へ飛び出してしまう。やがてキーナに惹かれていくようになるが、彼女の気持ちに答えることはできない。自分には人を幸せにする資格などないから。
徹底して活動家の正体を隠し、古アパートの住人として壊れかけの階段を修繕したりする「目立たぬようにはしゃがぬように」普通のおじさんとなっていた桐島だが、時折運動家としての素顔を晒す。工務店の女性従業員がメタボ検診を受けようかと思っていると聞くと「やらなくてもいい検診を不安にさせて受けさせようとする、国家の陰謀ですよ」と真顔で言ったりするのだから。
仕事にマジメじゃない若者ですら静かに見守っている桐島だが、彼が理由もなく外国人労働者差別をしているのを聞くと「そんなことはいうもんじゃない!」と声を荒げる。
ちなみに劇中で桐島が最も激昂するのはテレビで適当なことをコイてる安倍晋三の答弁を観た時で、無言で液晶テレビを蹴り飛ばして破壊する。
映画のテーマをなぞるように『時代遅れ』が再び流れ、病院のベッドで自分の本当の名前を告げる場面は彼の闘争の終わりの瞬間でもある。
もう一人の自分でもある「ウチダヒロシ」は誰にも憎まれず、愛されていたにも拘らず、自分の名前すら明かせなかったのだから悲しすぎる人生ともいえる。
逃亡犯の気持ちに寄り添いすぎてるとも思われる脚本を書いたのは梶原阿貴。高橋伴明の前作『夜明けまでバス停で』で組んだ脚本家だが、梶原氏は71年の「ツリー爆弾事件」の容疑者の娘で、父親は逃亡中に娘を授かり、14年間も家族とともに逃亡生活を続けていた!
つまり桐島の逃亡生活の描写はある意味梶原氏自身の経験に裏付けされていたのだ。そりゃあ凄まじい迫力になるわけだ。梶原氏は高橋伴明に「5日で」と依頼され、本当に5日で第一稿を描き上げた。だがその背景には14年間の逃亡生活があった。桐島の49年には及ばなくても意味があった。
49年と14年と5日。それが『桐島です』に込められた時間である。
可愛いカッコいい美少女を描かせたら国内随一のアニメ―ター、梅津泰臣がTVアニメ『ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル』以来10年ぶりの監督作。
身体の一部をサイボーグ化する最新医療技術“ソーマディア”によってあらゆるケガ、病気を克服するようになった時代。だがソーマディア技術によって違法に身体を武装化した人間の犯罪が激化。警察も役に立たないためソーマディア犯罪者を狩るバウンティハンターが誕生する。そんなバウンティハンターのひとり、神永初舞は生身の肉体ながら類まれな身体能力を誇る凄腕のハンター。
バウンティハンターを統率する組織「アルキメDEATH」の経営者、Mr.エレガンスに命を奪われた初舞は頭部以外の全身をソーマディア化されてしまい(しかも年齢設定は14歳の少女!)エレガンスの操り人形と化す。
「君は僕のものだ。これから君は僕のために働くんだ」
と梅津作品にありがちなド変態野郎で、表向きは湯浴施設を運営してバウンティハンターはそこで働くお人形さんである(ほぼソープランド)。ソーマディア化された初舞の肉体はエレガンスの持つ電源をオンオフできるスイッチで支配権を握られており、逆らうことは不可能。彼のいいなりになり指名手配犯を狩り続けながら自分の肉体を奪ったエレガンスへの復讐の機会を狙う初舞。彼女の運命や如何に!?
10年前の監督作『ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル』は話が進むごとに作画レベルがキツクなっていき、TVアニメで梅津テイストを完全に出し切るのは不可能と判断したのか、今回の『ヴァージン・パンク』は劇場用として制作、10年かけて35分しかつくれなかったのだが、やたらと明るいカラフルなトーンで統一された美術と凄まじい銃撃戦と美少女アクションはどこを切り取っても梅津泰臣の汁が迸っている。男性キャラはどいつもこいつも薄汚いむくつけき男たちで、このどうしようもない世界の唯一の癒しである美少女たちがケダモノのような男たちを蹴り飛ばし殴り飛ばし、首を狩る!
初舞の武器は刃のついたチャクラム(ブーメランのように投げると戻ってくる)で、これが剣やナイフを使ったアクションとは別種のバイオレンスにつながっているのも良い。
初舞はソーマディアなのでナイフや包丁では傷つけられない(固いから)。にも拘らずおっぱいだけはきちんと揺れているのは変だ!と思うが監督インタビューでは「そういうシリコンになっている」と完璧な理論武装をしていた。さすが梅津、ただものではない。
濃密かつフェティッシュなバイオレンスとアクションをふんだんに取り込んだ35分にはもう大満足で以降シリーズ化されるそうで、このクオリティならあと5年は待てそう(10年は長すぎ)。ハリウッドがどんなに頑張っても梅津のような美少女バイオレンスは絶対につくれないのだから、価値がある作品は少しぐらい待ってもいい。
最後に少しだけ出てくるバウンティハンター、ヴェスパも気になる。声が上坂すみれなんだけど、彼女の個室ソープ、じゃなかった個室には『座頭市二段斬り』のポスターが張ってた。なんでやねん!『座頭市二段斬り』のポスターが貼ってあるプレイルームって何?『幻の湖』じゃないんだから!
仮に上坂すみれのプレイルームがあるとしたら貼ってるポスターはやっぱり『江戸川乱歩の美女シリーズ』かな?
アニメの忘れがたい一話を語る「アニメ・この一話がスゴイ!」第四回は世間にアニメファンというものを認知させた、老害世代のバイブル(言い方よ)『宇宙戦艦ヤマト』から第16話「ビーメラ星地下牢の死刑囚!」です。
数話前から登場したガミラス艦隊が誇る「宇宙の狼」ことドメル将軍との熾烈な攻防戦を展開しているヤマトはドメル将軍の根拠地、バラン星に近付いていた。
地球の運命を一身に背負っているヤマト乗組員だが食糧事情は芳しくなくソフト麵に食パン二枚、ようわからんペースト状の食い物という絶対不味そうなディストピア飯を食わされており、全員不満タラタラな中、森雪がせめて衣装だけでも華々しくということでカルダンのドレスなんか着ているけれど、食べてるものは同じだよ!
すると、その横をロボットのアナライザーが通り過ぎた瞬間、スカートがめくれてパンチラする雪にヤマト乗組員拍手喝采(笑)このエロロボットが!!
ロボットなのに精巧に出来ていて、人間と同じ感情を持っているから人間のようだと絶賛(笑)する古代。「ぼくは人間だ。やりたいと思ったことはやる」と誇らしげなアナライザーに加藤が「スカートめくりじゃなくてキスしたいと思ったらするか?」と言い出すと、
「する!キスだろうとその先だろうと!」
と覚悟完了しているアナライザー!それでいいのか?
そうなったら黙っていられない古代(今更)、「そんなことはやりたくても抑えるのが人間なんだぞ」と雪とその先をやりたいという意見自体は否定しない(そこを否定しろ)。モロに建前じゃねーか!所詮はロボットの耳に古代の建前なので、
「やりたいことを抑えたらぼくは壊れてしまう」
と欲望の赴くままに行動すると言い出し、しまいには雪との結婚を宣言するのだった。とんでもねえロボットだなおい!
自分のあずかり知らないところで求婚されてるとは思ってもいない雪は沖田艦長にアナライザーのセクハラ癖は回路のミスだからその機能を取り除いてほしいと頼んでいた。沖田艦長は雪の相談に親身に乗るのかと思いきや、「そういう癖はなくさん方がいいんじゃないのかな・・・」とぬかす。このジジイもスケベだった!雪のツッコミを咳払いでごまかし
「難しいとは思うが、まあ真田くんにでも相談してみよう」
とその場を取り繕う。しかしその後、真田に相談している様子は見られないので本気でアナライザーのセクハラをやめさせるつもりがない!ダメだこりゃ!
バラン星の近くにあるビーメラ星に接近したヤマトは自然の緑に覆われているビーメラ星から食料となる野菜を採取すべく調査のため生活班長の雪とアナライザーを送り込む。この危険な組み合わせに「何かやらかすんじゃないだろうな・・・」と不安な古代。その予想は的中し、調査用飛行機の中でだしぬけにプロポーズするアナライザー。驚いた雪は操縦をミスって湿地帯に墜落。ハチの姿をした原住星人らに捕らえられてしまう。
地下の施設でビーメラ星人は同胞の体からエネルギーのロイヤルエキスを絞りとりガミラスに献上していた。長である女王蜂はガミラスとの契約で500日ごとにエキスと引き換えに物資を積んだアンカーロケットと交換していたのだ。
ヤマトとの通信も途絶え、地下牢で迫りくる死に怯える雪は「あなたは元の鉄くずに戻るだけだから大したことはないんでしょうけど、人間にとって死ぬっていうことは大変なことなのよ」ともう、ここぞとばかりにアナライザーを責め立てる。しかし言われたアナライザーも黙ってはいない。
「班長はぼくをそんな風にしか見てなかったんですか?」
「ぼくが死ぬのはたかが鉄くずに還るだけのことなんですか?」
「ぼくにも命はあります。この命は人間が与えてくれたものです。人間の命は神様が与えたと聞いています。神様からもらった命も人間からもらった命も、命の尊さには変わりはないはずですよ」
「ぼくは人間からもらった命、この命であなたを好きになりました。ぼくの体は金属だから、確かにあなたよりは丈夫だ。その分だけぼくはあなたを守って戦って死ぬ。あなたを殺させはしない。ぼくの命はあなたに捧げるのです」
たかがエロロボットだと思い込んでいた雪はアナライザーには人の心があるのだと思い直し、背中から抱きしめるのだった。
感動的なシーンのはずがこれまでの行動がアレなので雪は会心したというよりちょろすぎのように見えるんだけども。
ガミラスのアンカーロケットを迎えるビーメラ女王は残酷に扱ってきた同胞の反乱に遭う。雪をガミラス星人と勘違いしている反乱者は女王にアンカーロケットを攻撃するように言い、従わなければ雪を殺すと脅す。ガミラス人を傷つけたとあれば女王は責任を問われるというわけだ。
しかし女王はロケットを撃つと見せかけ反乱者にビーム砲をぶち込む!次の瞬間、ヤマト乗組員たちによってアンカーロケットは破壊され、ごたごたに乗じて雪を抱きかかえたアナライザーはともども救出されるが、古代の姿を見た雪は一目散に彼の胸に飛び込んでいく。助けたのアナライザーなのに!その姿をアナライザーはただ無言で見つめているだけ・・・
ヤマトに帰還した雪はアナライザーに気を遣いつつもあなたの気持ちには答えられないということをはっきりと伝える。それでもアナライザーは
「でもやはりぼくはあなたが好きです。人を愛していけないことはないんでしょう?」
とクールに去っていくのだった。
AIのはずのアナライザーが神の存在を認識していたり(非科学的だとか言わないのね)、果たしてロボットに人の心はあるのか?愛していても雪の愛情が誰に向けられているのかを知っていて、身を引くがそれでも愛している事実に変わりはないと考えるのはやはり人間にしかない心を持っているのではないか?誰かを愛する心を持っていればそれは人間と同じではないのか?
という色んな事を考えこんでしまう名エピソードなのだった。
それにしても森雪の都合の良さは腹立たしいな。雪といえばぼくら老害世代を象徴するアニメヒロインで浅倉南が出てくるまでは森雪と峰不二子(あとラムちゃん)がオタクのハートを独占していた。
よく考えたら森雪の存在はとても不思議で、あんな男だけの船に唯一いる女性だから何されるかわかんないよ!峰不二子みたいに悪女感がないから何とも思わなかったけど、ロボットと人間を両天秤にかけて手玉にとってるから、不二子よりも悪女かもしれないぜ!
地球滅亡の日まであと267日!(この回終了時点で)
フィギュアとなると2199版しか出てこない森雪