しばりやトーマスの斜陽産業・続 -61ページ目

善悪の基準はどこにある『サマリタン』

※後半でネタバレしています

 

 シルベスター・スタローン主演の『サマリタン』は同名グラフィックノベルの映像化だ。数々の映画でスーパーなヒーローを演じてきたスタローンが初めてマスクを被ったスーパーヒーローの役を演じている。『ジャッジ・ドレッド』はなかったことにされてるんかい!

 

 暗黒のスラム街にも似たグラニット・シティに凶悪さで知られる双子がいた。双子は目に入るもの、触れたものすべてを傷つけてきたので町中に恨みを買い、家は焼き払われ両親は死んだ。双子のひとりはあらゆるものを憎む悪のネメシスとなり、もうひとりはネメシスを止めようとする善のサマリタンとなった。二人は町のエネルギー供給を請け負う発電所で最終決戦を行い、ネメシスはサマリタンを倒すための武器であるハンマーを鍛え戦いに挑む。そして戦いの末、ネメシスは敗れサマリタンもまた燃え盛る炎の中に消えていった。それから25年が過ぎ去ったが人々はまだサマリタンが生きていると信じていた。

 

 町で母親のティファニーと二人で貧しい暮らしをしている13歳の少年サム(ジャヴォン・“ワナ”・ウォルトン)はサマリタンを信じる善の心を持っているが、ギャングの下っ端のさらに使い走りとして銅線を盗んだり、万引きの手伝いをしていた。サムは大物ギャングのボス、サイラス(ピルウ・アスベック)に気に入られるが、彼の下っ端であるレザ(モイセス・アリアス)の不興を買ってリンチを食らう。近所に住むゴミ回収業の老人ジョー・スミス(スタローン)に助けられ、彼がチンピラのナイフを手で曲げるのを見たサムはジョーこそが今も生きている英雄サマリタンなのだと信じ、彼にしつこく付きまとう。

 

 ムッキムキのマッチョで知られるスタローンも現在76歳。世間の76歳なんてバスでベビーカーを折りたたまないことで切れたり、レジの列に横入りしたり、コンビニの外国人アルバイトに差別的な言葉を吐きつけたりする老害ばっかりなんですけど(偏見)さすがはハリウッドで頂点を極めたスタローン、いい具合に枯れており老人とはいえかつては凄い奴だったんだろうな、と伺わせる佇まい。

 

 人嫌いのジョーはサムに付きまとうなと説教するが、その時チンピラが仕返しに車で突っ込んでくる!跳ね飛ばされ宙を飛びアスファルトに叩きつけられる!こりゃあ死んだな…と思っているとジョーは折れた間接を自力で元通りにして、「水をくれ!」。ジョーは高熱を発し続けると死んでしまうのでサムの助けを得て自宅に戻り、服のままシャワーを浴びてビッグサイズのアイスクリームを食いまくる。水とアイスクリームで回復するヒーローって観たことないよ!

 その頃サイラスは警察署を襲い、保管されていたネメシスのマスクとハンマーを手に入れ、「ネメシスは生きている!みんなやりたいことをやれ!」と聴衆を煽り町は暴動に飲み込まれる。ネメシスが復活したと噂があっという間に広まる。

 サムはサイラスが発電所を襲う計画を立てていることを知り、ジョーに注進するが彼は意に介さない上、暴動が広がるグラニック・シティから去ろうとするのだった。

 しかし友人を助けるためにレザに立ち向かって大けがを負ったサムがサイラスによって捕まったことを知ったジョーはゴミ回収業のパッカー車を改造してアジトに突入する。

 

 

『サマリタン』とはルカの福音書にある「善きサマリア人のたとえ」からとられており、追剥に襲われ倒れていた人を誰も助けなかったが、善きサマリア人だけはその人を助けたという「自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ」という教え。

 ジョーは世捨て人となって貧困に苦しむ町から目を背け続けるが、サムとの関わりの中で苦しむ人を見捨てない「良き隣人」としての道を選ぶ。

 貧困にあえぐ町から生まれたヒーローになる、という展開はスタローンの出世作『ロッキー』とほぼ同じ。世捨て人の生活をしていたが、他人が攻撃してくるので仕方なく立ち上がる、というのも『ランボー』のあらすじそのままで、自身の代表作の美味しいとこどりをしたのだから、そりゃ面白いに決まってますよ!

 

 

 ストーリーも王道と見せかけておいて、最後に一ひねり加えている。ジョーの正体はサマリタンではなく悪のネメシスだということが明かされるのだ。発電所の戦いで死んだのはサマリタンの方だった!最後にトドメをさせなかったサマリタンは火の海に落ちそうになり、助け出そうとしたネメシスの前で落ちていった。兄弟を助けられなかった後悔から破壊よりも直す道を選んだジョーはサムに

 

「悪事を働くのが悪党だけなら倒すのは簡単だろう だが現実には誰の心にも善と悪の両方があるんだ 正しい決断をするのは自分自身だ」

 

と男泣きのセリフを残して物語は幕を閉じる。常にわかりやすい勧善懲悪を演じてきたスタローンもここにきて世の中の複雑な正義観を表すようになり、この最後の一ひねりがあるおかげで単純なB級アクションともオーソドックスな勧善懲悪ものでもない、76年の役者人生を経てきたスタローンならではの男節が感じられる作品だ。

『ランボー3 怒りのアフガン』はタリバンを生む結果になり、『ロッキー』はシリーズ化にこだわって権利のほとんどを奪われっぱなしになり、最近では過去の反省、撤回ばかりを繰り返しているスタローンが『サマリタン』を作った理由も納得できるのだった。

 

 

 

 

2022年9月予定

9月予定

 

9月10日(土)

『アイドル十戒 新たなる支配者其の一』

場所:アワーズルーム 開演:19:00 

料金:¥1500(drink代別)

出演:竹内義和 しばりやトーマス

 

新章スタート!アイドルにハマったために号泣することになった男の悲劇

 

9月13日(火)

『旧シネマパラダイス』

会場:アワーズルーム 

開演:20:00 

料金:¥1000(1drink込)

解説:しばりやトーマス

 

深夜の映画番組みたいな企画。

今月は残暑のオカルト特集『フォーガットン』

愛する子供の記録が消えた!幻かそれとも陰謀か!?衝撃のクライマックスが待ち受ける!

 

9月16日(金)

『大阪おもしろマップ』

open 19:30
start 20:00
¥1,500-(1drink別)

会場:なんば紅鶴

出演 /
B・カシワギ(青春あるでひど)
射導送水(さばラジオ)
縛りやトーマス(血圧300)
むっく(おもしろマップ特派員)

 

9月21日(水)

『キネマサロン肥後橋 』

会場:アワーズルーム

開演:19:30 ¥1000(1drink込) 

解説:しばりやトーマス

 

カルトを研究する若人の会。

小林清志追悼企画・『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』

カルト教団が自作自演のテロを起こすという内容がタイムリー

 

9月24日(土)

『僕の宗教へようこそ第一五四教義~だいすき!アニメ』

場所:なんば白鯨 開演:19:00 料金:¥1500(1drink付)

出演:しばりやトーマス アシスタント・トモ

 

夏アニメ総括と秋アニメ対策。

 

9月30日(金)

『スーパーヒーロートーク』

場所:なんば紅鶴 料金:¥1000(1drink別) 開場:19:30

出演:にしね・ザ・タイガー ソエジマ隊員 しばりやトーマス

大麻はすべてを明らかにする『インビジブル・パイロット -CIAと契約した運び屋-』

 HBO-max製作、日本ではU-NEXTで配信中のドキュメントシリーズ『インビジブル・パイロット -CIAと契約した運び屋-』を見た。麻薬と金に翻弄されて数奇な人生を送ることになるパイロット、ギャリー・ベッツナーの半生に迫る。製作総指揮はアダム・マッケイ、トッド・シュルマン。『ドント・ルック・アップ』のコンビだ。

 

 1977年、アーカンソー州ヘインズに流れるホワイト川にかかる陸橋を一台の車が走っていた。車には夫婦と娘の三人。橋の途中でエンジントラブルが発生、運転していた夫が車を降りボンネットを開けた。直後、車内の妻は川に何かが落ちる音を聞いた。夫は戻ってこなかった。突如豪雨が降り、雨の中で我を失って泣き叫ぶ妻の姿を通りがかった通行人が発見する。「夫が川に落ちたわ!」川に身を投げたのはギャリー・ベッツナー。農薬散布のパイロットとしてこの町では有名人だった。あえて危険な宙返りや曲芸飛行を行うベッツナーは輸送業の会社を興し荒稼ぎするカリスマだった。

 増水した川でベッツナーの捜索が行われたが、見つけたのは着衣のみで遺体は上がらなかった。遺体が見つからないまま「自殺」とみなされた。町の人間は噂した。ベッツナーは麻薬に手を出していた、仕事のトラブルでマフィアに消されたのだ…遺族や友人たちが語るベッツナーの半生は複雑怪奇そのものだった。

 

 ベッツナーは農薬散布のパイロットからキャリアをはじめ、当時アラスカで起こっていたパイプライン建設の事業に絡もうとするが、入札に失敗。輸送業を始める。当時のアメリカは大麻の時代。南米から輸送される大麻の運び屋となったベッツナーは巨万の富を手にする。

 しかしレーガン大統領の「対麻薬戦争」によってベッツナーの収入は激減。しかし大麻を求める顧客は数多くいる。必然的にベッツナーは裏のビジネスを手掛けることに。元空軍パイロットだったベッツナーは飛行技術、レーダーを交わして低空でかっ飛ぶテクニックで他の追随を許さない。しかし麻薬取締局(DEA)の捜査網に引っかかったベッツナーは裁判にかけられることに。何年も獄につながれ、家族とも会えなくなる。それを恐れたベッツナーは逃げることにした。自殺したように見せかけ、別人に成りすましたベッツナーは麻薬運び屋のビジネスを継続する。

 コロンビアの麻薬王、パブロ・エスコバルと組んだビジネスは成功、拡大の一途をたどる。逃亡先のハワイで家族と再会するベッツナー。妻は偽装自殺の共犯だが、息子と娘はこの時初めて父が生きていることを知る。以降家族は時々アメリカの外で再会する、二重生活を送る。

「まるでスパイになった気分さ」

 という息子、スパイファミリーかよ!

 

 だが際どい綱渡りのようなやり方がいつまでも続くわけがなく、ある日ベッツナーの元をスーツ姿の男が訪れる。CIAだ。CIAはベッツナーにある輸送の依頼をする。

「ニカラグアのコントラ(反革命勢力)に武器を輸送しろ」

 中米ニカラグアで起きていた内戦で反米政権、共産勢力が台頭することを恐れたアメリカは反革命軍であるコントラを支持して密かに国内の武器を輸出する。CIAの仕事を請け負う代わりにアメリカはベッツナーの大麻輸送を黙認していた。この手口はトム・クルーズ主演で話題になった映画『バリー・シール/アメリカをはめた男』とまったく同じで、レーガンはバリー・シールやベッツナーのような人間を何人も抱えて「麻薬戦争」を仕掛けながら「わずかな」麻薬がアメリカ国内を汚染するのを見逃していた。マッチポンプにもほどがある!

 

 アメリカがバリー・シールをコントロールできなくなったように、ベッツナーのやりたい放題も止まらず、レーガン政権も政治的スキャンダルに発展したイラン・コントラ事件によって悪行の数々が暴かれた。ついにベッツナーは逮捕され10年以上にわたる逃亡生活も終焉を迎えた。

 ベッツナーはレーガン政権とニカラグアの関係を暴露することにしたが、それは生命の危険にさらされることだった。バリー・シールはエスコバルの殺し屋に暗殺された。ベッツナーの運命やいかに!?

 

「失うものがないから、いくらでも運ぶことが出来たんだ」

 

 と言い放つベッツナーは反逆的で、この逃亡生活、二重生活を楽しんでいるようだった。普通の生活なんてつまらないぜと政府や世間の常識に舌を出して見せるベッツナーの生きざまはある意味痛快だ。彼は若い時は極めてマジメな人間だったというが、大麻をやるようになってから変わったのだという。

「政府は嘘つきでデタラメばかり吹き込むんだ。大麻をやってそれがわかったのさ」

 嘘つき政府を糾弾したベッツナーだが、レーガンをはじめとする関係者らはみな言い逃れに終始し、ロクに責任を取らなかった。報復として何十年も牢に入れられたベッツナーだが今では80を過ぎ、5人目の嫁と共に余生を送っている。

 ちなみにコントラへの密かな支援が難しくなった時代にレーガンに代わって支援したのは文鮮明の統一教会である。今、日本では統一教会と関りがある政治家はみんな言い逃れを繰り返して誰も責任を取ってない。まったく同じじゃないか!アダム・マッケイ、今度は日本を舞台に新作撮ってくれないかな?日本の映画人はみんなびびってやらないからね!

アイドルグループと教会の関係はもう、鮮明

 安倍元首相の銃撃事件以降、カルト集団である旧統一教会と政権与党である自民党との不埒な関係を糾弾する報道は止む様子もありません。この度、地下アイドルの世界にまでカルトの魔の手が入り込んでいることが判明!

 

 ことの発端は肝心の旧統一教会による「反論」だ。旧統一教会側は一部マスメディアの「異常な過熱報道」(と主張する)バッシングについて、旧統一教会と付き合いがありながらバッシングを繰り返す報道機関を調査の上発表すると宣言しており、その第一弾として「日本テレビ」がやり玉にあげられた。旧統一教会側の主張では日本テレビが夏の暮れに放送する「24時間テレビ」のボランティアスタッフに旧統一教会の信徒が7年も関わっているという。いわゆる「逆暴露」である。

 そしてこの度、24時間テレビに出演する予定だった名古屋の地下アイドルグループ『プリンセス物語』は旧統一教会の2世信者によるグループではないかと旧統一教会を何年にもわたって追い続けている鈴木エイト氏が告発(2021年の時点で!)。これが発掘されたことで今年の24時間テレビの出演が取りやめになったという。

 

 

 プリンセス物語は2021年5月に結成したグループで結成後、精力的に活動を続けているが、旧統一教会関連の団体のイベントに何度も出演しており、活動のコンセプトが世界平和統一家庭連合(現・統一教会)のスローガンと酷似していることなどを指摘していた。

 今回過去の書き込みが発掘、拡散されたことについてプリンセス物語の運営側は反論を掲載。

 

 

 運営の反論は「旧統一教会関連の組織であることは知らなかった」とこの手の連中が定番に使う言い訳を繰り出しており、鈴木エイト氏の指摘や一部メディアの批判を「誹謗中傷」と非難している。

 しかし、騒動後、公式サイト上に掲載されていた旧統一教会のスローガンと酷似している活動コンセプトは改竄され、公式ツイッターアカウント上で旧統一教会関連のイベントにグループが出演していた表記、画像などは軒並み削除されたのだ。これって…ねぇ…?

 

 もう、隠せば隠すほど怪しいとしかいいようがなく、グループと旧統一教会との関係は鮮明ではないかと思われます。

 

 カルト教団のアイドルグループというと、幸福の科学がデビューさせたユニット、アンジュエルを思い出しますね。こちらはプリンセス物語と違って信者によるグループですと堂々主張していました。活動の場が教団のイベントなどを中心にしていたので一般人の目に触れることがほとんどなく、2年ほどで解散。その後メンバーを変えて復活したのですが音沙汰がない。幸福の科学が本当に下手糞だなと思うのが、活動のためのクラウドファンディングをやったのですが、集まった大黒天(支援者のこと。彼らはパトロンといっていた)は14人、総額11万7千円というしょっぱい。しょっぱすぎる。

 それに比べると旧統一教会はさすがですね。幸福の科学がこの国の中枢になることは100年経ってもなさそうです。

 

 

 推しのためには惜しまず金をつぎ込むドルオタとアイドルの関係は教団と信者の関係といえなくもなく、そういう意味ではこの二つの親和性は高い。目の付け所が違う。鈴木エイト氏のいうように2世信者によるグループだったら活動で得た金はすべて教団の懐に消えるので、給料も激安で構わないし、いいことづくめですね!推しのために使った金は業突く張りの教祖様にあげたわけやないんやで!

 24時間テレビ、本当に救っているのは教団なの?

 

サマソニ2022、ラブライブシャツで揉め事

 新型コロナの影響で2年中止の憂き目にあっていた野外フェス、サマーソニックが3年ぶりに開催。

 

 

 ブルーハーツの名曲からバンド名を取ったリンダリンダズ、毎年出ている気がするカーリー・レイ・ジェプセンやプライマル・スクリーム、オフスプリング(去年9年ぶりにアルバムが出た!)なんかが出演するラインナップで、アイドル系は東京会場ぐらいしか出ないのだけど、今年は『ラブライブ!スーパースター!!』のLiella!とD4DJのLyrical Lilyが出るということでオタク界隈が盛り上がっていた

 出演は東京会場(幕張メッセ)のみなんだが、今年は出演アーティストのコラボTシャツが販売されるというので、Liella!もコラボTシャツが販売

 Twitterのフォロワーが大阪会場に買いに行ったんだけど、なんと大阪会場には売ってなかった!東京会場限定だったとのこと。フォロワーの人は公式サイトに「限定」の記載がなかった(画像の通り)なので落胆。公式に問い合わせたところサイトには「東京限定」が記載されたのだった。早く言ってよ、そんなの!!

 フォロワーの他にも大阪会場に出かけて涙を飲んだ人がいたと思われ(実際にラブライブシャツを着た客がいたらしい)、そんな人々が大人しく黙っているわけもなくクレームがサマソニ公式側に伝わっただろう。最終的にサイトには謝罪文とコラボシャツは後日通販される旨発表された。

 

 後日通販受付は決まっていて、限定と書いてなかったのは単純なチェック漏れだと思うけど3年ぶりの開催ということで迂闊なミスが出てしまったのか。

 

 ものすごい偏見でいうけど、Liella!オタってラブライブの中で一番ややこしそうな集団なんだから!μ'sやAqoursオタには通じる話が彼らには通じないんだから(偏見にもほどがあるな…)炎上騒ぎになる前に対応できて本当によかった。明日のサマソニ東京、何事もなく無事終わりますように。