しばりやトーマスの斜陽産業・続 -13ページ目

多くのモノを求めてはいけない『ボーダーランズ』

 サイテー映画を決めるゴールデンラズベリー賞の第45回に6部門ノミネートした『ボーダーランズ』は受賞ナシという結果に終わったが、どこの誰に聞いてもゴミ、クズ、廃棄物処理場行きとボロクソに言われている。世界中で450万本を売った大ヒットゲームの映画化にも拘らず興行成績もサイテーで赤字3000万ドルと言われる大失敗。

 

 そんなにひどいのならちょいと見てやろうということで、僕は元のゲームを一切知らずに観た。そんなに悪くはないと思う。なら面白いのかと聞かれると面白くはないよな。なんでそういう評価になるのかはわからなくもない。

 

 

 舞台は宇宙の果て、辺境の惑星パンドラを舞台に展開する。パンドラは絶滅したとされる異星人エリディアンが済んでいた惑星で人類より高度な文明を持っていた彼らの遺跡”ヴォルト”には人類を超越した科学技術が手つかずで残されていた。

 一攫千金を狙う盗賊たちがひしめき合うパンドラに隠されたヴォルトを探し出すべく、巨大企業のCEOアトラスはヴォルトへの鍵を開く力を持つ娘のタイニー・ティナがならず者どもに誘拐されたため、パンドラ出身の凄腕賞金稼ぎ・リリスに救出を依頼。

 故郷に舞い戻ったリリスは彼女の帰還を何十年も待ちわびていたロボット、クラップトラップの助けを借りてチンピラ、ハンター、軍隊らの妨害を交わしつつティナの元にたどり着く。

 しかしティナは父アトラスの言いなりになる気がなく、またアトラスが彼女を私欲のために利用しようとしているだけだということに気づいたリリスはティナを悪漢の手から守ろうとする傭兵ローランド、投獄されていたサイコ野郎クリーグらとともにアトラスの私兵たちと戦う。

 

 必ずしも意思疎通しているとはいいがたいアウトローどもが敵だらけの治安最悪の惑星で熾烈な争いを展開する・・・と聞くとジョン・カーペンターチックな西部劇風アクションを期待するところだが、そうはならない。スリリングなサスペンス劇が一切起こらないから。

 主人公たちはピンチらしいピンチに一切陥らず、やられるために存在する敵しか出てこない。大抵の連中はしゃにむに突っ込めば勝ててしまう。それじゃドキドキもワクワクもしないよ!

 

 敵の頭も悪いが、味方にもロクなのがいない。リリスにずっとついてくる猫車ロボットのクラップトラップはジャージャー・ビンクスもどきのウザいだけのキャラ。こいつが敵をしょうもないギャグで引き寄せておいて、その間に仲間が後ろを通り抜けていくという場面は何かの冗談かと思った。

 仲間に助けられるお姫様ポジションの美少女、タイニー・ティナは隙あらばウサギの人形に仕込んだ時限爆弾を放り投げる爆弾魔。いい歳したオッサン二人を手玉に取っているあたり、こいつのメスガキぶりは最高にクールで悪いキャラじゃない。日本の萌えアニメやラノベなら「きゃる~ん♡」みたいな妙な語尾で童貞どもに媚び媚びのロリコン向け少女にされるところ、さすがアメリカ。ただこんなメスガキを助けようという気にならないだけだ。

 性的マイノリティという設定だったはずの主人公リリスはその要素がどこかでバッサリと切られ、ケイト・ブランシェットがなんで演じてるのかもわからない一生懸命若作りしたおばちゃんにしか見えない。

 

 101分というランニングタイムなのでまったく悩まずに見ていられる(これも僕が「そんなに悪くない」と感じた理由だ)。だが見終わった後で何も残らない。別に2時間や3時間にしなくたって観客の心に残る映画は出来るだろうが、『ボーダーランズ』の101分にそれはない。

 

『ボーダーランズ』は制作中の段階で難産であることが伝えられ続けていた。例えば脚本家が何人も雇われていて、二桁を越えていたとか(そんな人数が必要なストーリーでもない)、撮影が終わってもポストプロダクションで延々と中身を弄り続け、再撮影を求められながら監督のイーライ・ロスはその期間、自分の映画『サンクスギビング』に関わっているためそれが出来ず、ティム・ミラー(『デッドプール』の!)に再撮影監督を頼んだとか。

 

 そう、この映画、監督がイーライ・ロスなの。『ホステル』『グリーンインフェルノ』でゴア表現の限界に挑戦していたあのロスが。でも映画にはそんな人体破戒描写、全然出てこない!

 ゲームには結構残酷な表現があるらしいので、ロスが監督と聞いてそこを期待したゲームファンが多くいたと思うが、肩透かしされた格好。

 脚本は『チェルノブイリ』『ザ・ラスト・オブ・アス』のクレイグ・メイジンだが、最終的にプロジェクトから離脱し、ジョー・クロムビーと言うどこのだれか知らんやつが代役となった。一説には『ボーダーランズ』に名前を出したくないメイジンがひねり出した(クラップトラップのクソみたいに)ペンネームと言われている(本人は否定しているがペンネームだってこともバレたくないってこと!)

 

 こんなロクでもないエピソードだらけの映画だとわかった上で見るといいですよ。どこかの何かで見たような描写(『スター・ウォーズ』とか『フラッシュ・ゴードン』とか)だけはいっぱいあるから既視感バリバリ。元ネタがわかると少しだけ笑える。多くのものを求めない、ちょっとの楽しみだけでいい、そんな謙虚さを持ち合わせていると映画『ボーダーランズ』は101分の無駄にはならない。多分。

 

 

 

 

ラジー賞第45回受賞結果

 最低映画を決めるゴールデンラズベリー賞の第45回が発表され最低映画賞は下馬評通りマーベルコミックの『スパイダーマン』のキャラクターを主役にした『マダム・ウェブ』最低作品賞、最低脚本賞、最低主演女優賞(ダコタ・ジョンソン)の3冠を獲得。

 そしてDCコミックスの『バットマン』シリーズのヴィラン、ジョーカーを主役にしたスピンオフシリーズの続編『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』最低リメイク・パクリ・続編賞、最低スクリーンカップル(ホアキン&ガガ)の2冠に輝いた。

 マーベルとDC、二大アメコミのスピンオフが受賞です!

 

 

『マダム・ウェブ』とスパイダーマンのヴィランを主役にした『クレイヴン・ザ・ハンター』はともに大コケし、内容も酷評。そりゃそうだ。みんなスパイダーマンは見たいけどこんな原作ファンでもなきゃ知らんようなキャラクターのスピンオフなんか見たくないよ。『マダム・ウェブ』はそのキャラクターが活躍もせず、「これから大活躍する予定ですよ!」みたいな話なんだから。

 

 演技もボロクソに言われてるダコタ・ジョンソンはドン・ジョンソン、メラニー・グリフィス夫妻の娘という二世俳優。『21ジャンプストリート』で注目され、『ナインハーフ』の現代リメイクみたいな『フィフティ・シェイズ』シリーズでヌードも厭わぬ大活躍で話題になったが今やそんな過去も遠い昔。

 

 かたや前作のレガシーをぶち壊したと酷評された『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は個人的には傑作だと思う。前作の影響を受けた愚か者(鬼スベリピエロとか)が世の中に溢れたことを大反省した監督トッド・フィリップスは意に反してカリスマ化されたジョーカーの正体と死を描いた。すると世の中は「やめてくれ。カリスマの惨めな姿なんか見たくない!」アーアーキコエナーイと無視することにした!

 よっぽど痛いところを突かれたのが答えたんですね。前作に影響されてフォロワーとなった連中なんてみんなただのチンカスに過ぎないんだ、と本当のことを口にしただけなのにボロクソに言われるなんて!僕はフィリップス監督を支持しますよ!

 

 それと最低監督賞になったのはコッポラ。自前のブドウ畑を売って作った金を元に制作費168億円(!)の超大作『メガロポリス』が悲惨なコケっぷりであると伝えられており、今回のラジー賞も「むしろ名誉です!」とアピール。

 

 

 

 これらのコメントは「さすがコッポラ、懐が広い!」と絶賛されているそうだが、それなら授賞式にくればいいのに!僕の大好きな監督、ポール・バーホーベンはラスベガスのストリッパー映画『ショーガール』がラジー賞取った時、授賞式に出席してトロフィーを受け取って来たぞ。もう『メガロポリス』の制作費回収は不可能なんだから、話題づくりに身体張らなきゃ。

 ちなみに『メガロポリス』の日本公開は未だ決まっていません!

 

 

 

 

 

 

卵もつけろなんていうなよ『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』

 1940年代。「最後の統一王朝」清が香港に築いた軍事要塞、”九龍城砦”はやがて政府の管理を受けない場所として中国内戦を逃れてきた難民や行き場のない者たちで溢れかえり、違法建築を重ねた巨大なスラム街と化していき、そこに黒社会(マフィア)が入り込んだことで一層カオス化が進んだ。

 巨大な迷路と化した街並みや危険な場所という意味を含む「一度入ったら、二度と出て来られない」と呼ばれるようになった九龍城砦を舞台にしたカンフー映画が『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』だ。

 

 

 ストーリーは九龍城砦に黒社会が根城を築くところからはじまる。九龍城砦に巣くった黒社会らは勢力争いを繰り広げ、頂点に君臨するレイ・ジャンドンとその配下で「殺人王」の異名を持つ殺し屋チャン・ジム(アーロン・クォック)によって九龍城砦が仕切られていた。

 その勢力に立ち向かったのが”竜巻”の異名を持つカンフーの達人、ロン・ギュンフォン(ルイス・クー)の一派だ。いちいち殺人王だの竜巻だの二つ名があるのがたまんないね。

 ギュンフォンはジムを倒し、九龍城砦から黒社会の一掃に成功する。

 

 時は流れ1980年代。身寄りのない浮浪者の若者、チャン・ロッグワン(レイモンド・ラム)は香港に密入国し、違法な賭けボクシングで生活費を稼いでいた。まっとうな仕事につくためには身分証が必要になるため、黒社会のビッグボス(サモ・ハン・キンポ―)に大金を払うが出来上がって来た身分証はデタラメな安物で使えない。

 

「これが黒社会の掟だ。従うか、イヤなら出ていけ」

 

 掟に逆らうことにしたロッグワンは大金の詰まったズタ袋を奪って逃亡。ボスの片腕ウォンガウ(フィリップ・ン)に追われ逃げ込んだ先は九龍城砦。黒社会のルールが通用しない九龍城砦にはウォンガウも入り込めない。

 一息ついたロッグワンだが、ズタ袋の中身は覚せい剤。当てが外れたロッグワンは薬物を買い取ってもらおうとするがショバ荒らしと勘違いされ、ここでも追われてしまう。逃げ込んだ理髪店の店主とひと悶着を起こすが、その店主こそ現在の九龍城砦を取り仕切り、みんなから「龍兄貴」と呼ばれているリーダー、ロン・ギュンフォンであった。

 強かに痛めつけられたロッグワンだが、行く当てもない彼の面倒を見ることにしたギュンフォンによってようやく居場所を得る。ギュンフォンの右腕ソンヤッ(テレンス・ラウ)、ギュンフォンの知人、タイガー兄貴(ケニー・ウォン)の部下、サップイー(トニー・ウー)、顔をマスクで覆い隠す闇医者セイジャイ(ジャーマン・チョン)らと交友を深め、次第に九龍城砦の住人として受け入れられていくのだった。

 

 

 本作は彼ら行き場のない難民やアウトローらの友情、義理人情の物語だ。売春、麻薬中毒の男を彼ら4人が顔を隠して袋叩きにする場面は屈指の泣き笑いシーン。まともな親の愛も家族も得られなかった彼らだが血よりも濃い絆で結ばれている。それは九龍城砦の住人になることで得られたのだ。裕福な生活は得られないかも知れないが、ここにくれば誰でも生きていくことはできる。だから仲間、友人を決して裏切るな・・・

 

 しかしそんな彼らに悲劇が迫る。九龍城砦の大地主、チャン兄貴(リッチー・レン)はレイ・ジャンドンとの黒社会抗争でチャン・ジムに家族を皆殺しにされその報復としてジムの妻と子供に復讐の炎を滾らせていた。妻は死んだらしいが、息子はまだ生きているはずだとギュンフォンに行方を探させる。

九龍城砦の利権を狙うビッグボスはチャン兄貴に接触し、ロッグワンこそが「殺人王」チャン・ジムの生き残りの息子であると身分証作成の際に手に入れた系譜を手渡す。そのころ、ギュンフォンはジムとの対決の際、もし自分が敗れた時には妻子をひっそりと逃がしてくれるよう依頼されていたことを思いだす。ギュンフォンはロッグワンの素性を知っていて九龍城砦に受け入れたのだった!

 ソンヤッらに頼んでロッグワンを逃がそうとするギュンフォンだが怒りに燃えるチャン兄貴と彼の手引きによって九龍城砦への侵入を可能にしたビッグボスとウォンガウが迫る。尊い犠牲を払ってロッグワンを逃がすことは出来たが、九龍城砦は再びビッグボスら黒社会の支配下に収まってしまった。

 外の世界で身分証明書を得られたロッグワンだが、彼は再び九龍城砦に舞い戻る。友人、仲間との絆のため、失われようとするものを取り戻すために。

 

 香港で年間1位の大ヒット、中国国内でも年間興行ベスト20位内に入った話題作で期待度が高かったが期待を遥かに上回る内容だった。日本国内でも公開劇場数が三桁に満たない中、口コミの影響でロングランヒットを続けている。ヒットの理由は日本円で9億円を投じた九龍城砦のセットの緻密さや、谷垣健二が手掛けた城砦を所せましと駆け巡る凄まじいばかりのカンフーアクションにもあるが、なにより各キャラクターがビンビンに立っていてシビレまくりなことにある。

 

”竜巻”の異名を持つ龍兄貴ことギュンフォンは本当に竜巻を起こす(!)。普段は理髪店のオヤジだが、常連客の”パーマのおばさん”はトラブルに「わたしに言えば解決してやったのに」と豪語する。自分で解決した龍兄貴が「先に言って欲しかった」と愚痴るのもイイ。

 龍兄貴が可愛がる若者ソンヤッはバイクで九龍城砦の階段を駆け上がり、顔をマスクで隠している闇医者のセイジャイはAVの違法コピーのバイトもしてる。ちなみにセイジャイ(四仔)とは裏ビデオのこと。モザイクのある正規品は「三仔」(サムジャイ)だ。

 腹を空かせているロッグワンにギュンフォンは九龍城砦名物、叉焼飯を食わせてやる。「卵もつけろなんていうなよ」は名台詞。飯屋のスキンヘッドオヤジ、阿七の異名は”ダブルブレード”!その名の通り二本の刀で戦う。

 悪役もなかなかの粒ぞろいで73歳で全盛期もかくやのキレを見せるサモ・ハン以上に悪辣なウォンガイ(フィリップ・ン)は気功の技”硬直”はどんな刃、銃弾もはじき返す鋼鉄の肉体!普段は機関銃をぶっ放す!(カンフー映画なのに)

 往年の俳優陣は伝統武術風のアクション、若手陣はパルクールだったりして、色分けが出来ているのもいいぜ。どいつもこいつも脇役ですらキャラクターがくっきり、生き生きしている。

 

 

 物語自体はフィクションだが、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』で描かれるのは香港の歴史の裏面史といえる。清の後はイギリス、中華民国、日本と絶えず植民地化の影響を受け、激動の時代に取り残された人々は身を寄せ合い生きていくしかない。その九龍城砦もやがて取り壊され歴史の彼方へ消えていく。それでも変わらないものがあるはずだと信じるソンヤッやロッグワンら若い世代(演じている俳優は30代以上、レイモンド・ラムなんて44歳だけどさ)の姿をギュンフォンら旧世代の者たちは見送るのみだ。

 サモ・ハンやリッチー・レン、ルイス・クーといった往年の俳優らが若い世代に九龍城砦無き後の香港を託す継承の物語でもある。

 かつて猛威を奮った香港映画も中国政府の政治的圧力を受けてかつての勢いを失っていると聞くが、『トワイライト・ウォリアーズ~』には香港カンフー映画がまだ輝きを放っているのがわかる。

 例え中国政府が九龍城砦を完全に取り壊してすべてを無かったことにしようとしても、そこに人が生きていたことを映画という歴史が証明する。

 黄昏の後には夜明けが来るのだから。

 

 

 

 

アニメ・この一話がスゴイ!じゃりン子チエ『ヒラメ、いかるがの絶唱』

 いわゆる「神回」ではないかもしれないけど、忘れがたい一話をピックアップする「アニメ・この一話がすごい!」今回は関西のおっさんおばさん」なら誰も一度は見たことある『じゃりン子チエ』(第一期)の27話です。

 

 関西では一時期、毎日のように朝か夕方の枠で『じゃりン子チエ』の再放送が行われていて、何気なくテレビをつけるとチエちゃんがいた。観ようと思ってなくてもテレビに映っていた。まるでサブリミナルのように・・・

 僕がテレビをつけると必ずといっていいほど、この27話が映っていた。観ようと思ってないのに!それは『ヒラメ、いかるがの絶唱』の回だ。

 奈良の斑鳩へ遠足に行くことになったチエちゃんの学年だが、ヒラメちゃんは浮かない顔。小学生なんて遠足になると大抵はしゃぐものなのになぜ?

 よく聞くと遠足バスの帰りはみんなで歌をかわりばんこで歌わされるのだが、ヒラメちゃんは歌が苦手なのだった。このまま遠足を迎えてはいつものようにマサルにバカにされてしまうので、前日に付け焼刃の猛特訓をしようとチエちゃんの元を訪れる。

 

 ひとつ前の26話が『ヒラメのかくれた才能』という実は絵がものすごく上手いという話で、2週連続ヒラメちゃんが主役です。どんくさい冴えない子として描かれてるヒラメちゃんは実は頑張り屋さんで相撲大会で連勝したりもする。だから学校のどんくさい冴えない派に所属していた僕はヒラメちゃんに感情移入できます。

 

 お兄ちゃんの誕生日に歌を歌ったが、その夜お兄ちゃんが寝言で「頼むヒラメ、歌だけはやめてくれ!」とうなされたという過去から自分の歌がめちゃめちゃヘタだと悟ったヒラメちゃんは遠足バスを乗り切れるのか?

 そこに現れたのがテツ。

「歌やったらワシが得意や!」

 と一番めんどくさそうな人のアドバイスを受けるヒラメちゃん。それは「みんなが知ってる歌をやるからヘタがバレるのであって、誰も知らん歌やったら上手いか下手かはわからんのじゃ!」と。

 なるほど、一理ある・・・ってねーよ!

 

 テツが即興で作った歌詞をヒラメちゃんが歌いやすいように調整、二人はひょうたん池で歌の特訓に向かう。イヤな予感しかしないチエちゃんは小鉄に「テツが余計なことしたら一発どつけ」とバットを持たせて後を追わせる。

 夜になりヨレヨレになったテツと小鉄が帰宅。

 

 「ヒラメの話はやめてくれ」「ヒラメが・・・怖い!」

 

 とグロッキー状態の二人。一体何が・・・(予想できるけど)

 

 遠足当日。「ヒラメの横には座るな」「歌を聞いたひょうたん池のフナが腹を見せて浮かんできた」と言うテツの忠告を無視するチエちゃんだが、小鉄から渡された耳栓だけは持っていく。

 

 そうして岐路のバス車内。みんなが交代でマイクを握り、いよいよヒラメちゃんの順番が回ってくる。緊張の面持ちの中、ひょうたん池で猛特訓したヒラメちゃんの歌声が響き渡る。

 その瞬間、チエちゃん以下のクラスメイト、バスガイドさんも含めて全員が悶絶

 車酔いするマサルはバケツに即ゲー。運転手がハンドル操作を誤り蛇行運転を繰り返す!先生の「休憩しましょう」と言う名目で停車。

 あの子が歌うのをやめさせてほしいという運転手の要望は先生の「あの子だけ歌わせないというのはちょっと・・・」と先生がヒラメちゃんの立場を身を挺して守ったことで受け入れられず。

「しかし、あれが歌なんですか!?」

「教師として、あれは歌です!!」

 エライ先生!しかし教育者として生徒の尊厳を守ったことで遠足バス車内は地獄の光景と化すのであった・・・歌っているヒラメちゃんだけはノリノリで絶好調!

 テツと二人で作った歌詞は10番まである『ロード』ばりの長尺曲!やがて運転手はギブアップマサルは気絶し、クラスメイトは泣き喚く。交代人員が来るまで側道に停車したバスの中で朗々とした歌声が斑鳩の夜空に響き渡るのだった。

 

 その時チエちゃんはどうしていたかって?小鉄からもらった耳栓をつけていたのでただひとり惨劇を逃れており、ヒラメ・オンステージが終わることなく続く中(もうチエちゃんしか観客がいない)無責任に「アンコール」を叫ぶのだった。

 

 ヒラメちゃんを演じた三輪勝恵さんは『パーマン』の歌で知られているぐらい達者なのであえて下手に音程を外す演技の妙がたまりません。

 どうしてテレビをつけるとこの回ばかりが流れていたのが本当に不思議で、「見ようと思ってないのにテレビをつけると必ず映っているアニメの同じ回」という現象に誰か名前を付けて欲しい。

 

この回が収録されてます

 

 

2025年3月予定告知

2025年3月予定

 

3月15日(土)

『アイドル十戒 リバースその1』

会場:アワーズルーム

開演:19:00 料金:1500円+1D

出演:竹内義和 しばりやトーマス

 

サイキックをやってた人と聞いてた人のアイドル談義。新章第一回、新たな物語のはじまり。

 

3月17日(月)

『マンデーナイトアワーズ』

会場:アワーズルーム

開演:20:00 料金:1500円4+1D

出演:竹内義和 オートリーヌ しばりやトーマス

 

テレビがつまらなくなったとお嘆きの貴兄へ

 

3月18日(火)

『旧シネマパラダイス』

会場:アワーズルーム

開演:20:00 料金:500円+1D

解説:しばりやトーマス

 

カルトを研究する若人の会。邪悪な少女が暴れまわるSFアドベンチャーを紹介。

 

3月26日(水)

『キネマサロン肥後橋』

会場:アワーズルーム

開演:19:30

料金:500円+1D

解説:しばりやトーマス

※終了後YouTuber配信アリ

 

深夜の映画番組みたいな研究会。10年先を行ってた仮想現実映画を研究。

 

3月27日(木)

『スーパーヒーロートーク』

会場:アワーズルーム

開演:20:00 料金:1500(1d別)

出演:にしね・ザ・タイガー ソエジマ隊員 しばりやトーマス

 

東映・ニチアサヒーローについて語りすぎるトークライブ、肥後橋上陸編。