宇宙戦艦ヤマト TV BD-BOX [Blu-ray]
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アニメの忘れがたい一話を語る「アニメ・この一話がスゴイ!」第四回は世間にアニメファンというものを認知させた、老害世代のバイブル(言い方よ)『宇宙戦艦ヤマト』から第16話「ビーメラ星地下牢の死刑囚!」です。
数話前から登場したガミラス艦隊が誇る「宇宙の狼」ことドメル将軍との熾烈な攻防戦を展開しているヤマトはドメル将軍の根拠地、バラン星に近付いていた。
地球の運命を一身に背負っているヤマト乗組員だが食糧事情は芳しくなくソフト麵に食パン二枚、ようわからんペースト状の食い物という絶対不味そうなディストピア飯を食わされており、全員不満タラタラな中、森雪がせめて衣装だけでも華々しくということでカルダンのドレスなんか着ているけれど、食べてるものは同じだよ!
すると、その横をロボットのアナライザーが通り過ぎた瞬間、スカートがめくれてパンチラする雪にヤマト乗組員拍手喝采(笑)このエロロボットが!!
ロボットなのに精巧に出来ていて、人間と同じ感情を持っているから人間のようだと絶賛(笑)する古代。「ぼくは人間だ。やりたいと思ったことはやる」と誇らしげなアナライザーに加藤が「スカートめくりじゃなくてキスしたいと思ったらするか?」と言い出すと、
「する!キスだろうとその先だろうと!」
と覚悟完了しているアナライザー!それでいいのか?
そうなったら黙っていられない古代(今更)、「そんなことはやりたくても抑えるのが人間なんだぞ」と雪とその先をやりたいという意見自体は否定しない(そこを否定しろ)。モロに建前じゃねーか!所詮はロボットの耳に古代の建前なので、
「やりたいことを抑えたらぼくは壊れてしまう」
と欲望の赴くままに行動すると言い出し、しまいには雪との結婚を宣言するのだった。とんでもねえロボットだなおい!
自分のあずかり知らないところで求婚されてるとは思ってもいない雪は沖田艦長にアナライザーのセクハラ癖は回路のミスだからその機能を取り除いてほしいと頼んでいた。沖田艦長は雪の相談に親身に乗るのかと思いきや、「そういう癖はなくさん方がいいんじゃないのかな・・・」とぬかす。このジジイもスケベだった!雪のツッコミを咳払いでごまかし
「難しいとは思うが、まあ真田くんにでも相談してみよう」
とその場を取り繕う。しかしその後、真田に相談している様子は見られないので本気でアナライザーのセクハラをやめさせるつもりがない!ダメだこりゃ!
バラン星の近くにあるビーメラ星に接近したヤマトは自然の緑に覆われているビーメラ星から食料となる野菜を採取すべく調査のため生活班長の雪とアナライザーを送り込む。この危険な組み合わせに「何かやらかすんじゃないだろうな・・・」と不安な古代。その予想は的中し、調査用飛行機の中でだしぬけにプロポーズするアナライザー。驚いた雪は操縦をミスって湿地帯に墜落。ハチの姿をした原住星人らに捕らえられてしまう。
地下の施設でビーメラ星人は同胞の体からエネルギーのロイヤルエキスを絞りとりガミラスに献上していた。長である女王蜂はガミラスとの契約で500日ごとにエキスと引き換えに物資を積んだアンカーロケットと交換していたのだ。
ヤマトとの通信も途絶え、地下牢で迫りくる死に怯える雪は「あなたは元の鉄くずに戻るだけだから大したことはないんでしょうけど、人間にとって死ぬっていうことは大変なことなのよ」ともう、ここぞとばかりにアナライザーを責め立てる。しかし言われたアナライザーも黙ってはいない。
「班長はぼくをそんな風にしか見てなかったんですか?」
「ぼくが死ぬのはたかが鉄くずに還るだけのことなんですか?」
「ぼくにも命はあります。この命は人間が与えてくれたものです。人間の命は神様が与えたと聞いています。神様からもらった命も人間からもらった命も、命の尊さには変わりはないはずですよ」
「ぼくは人間からもらった命、この命であなたを好きになりました。ぼくの体は金属だから、確かにあなたよりは丈夫だ。その分だけぼくはあなたを守って戦って死ぬ。あなたを殺させはしない。ぼくの命はあなたに捧げるのです」
たかがエロロボットだと思い込んでいた雪はアナライザーには人の心があるのだと思い直し、背中から抱きしめるのだった。
感動的なシーンのはずがこれまでの行動がアレなので雪は会心したというよりちょろすぎのように見えるんだけども。
ガミラスのアンカーロケットを迎えるビーメラ女王は残酷に扱ってきた同胞の反乱に遭う。雪をガミラス星人と勘違いしている反乱者は女王にアンカーロケットを攻撃するように言い、従わなければ雪を殺すと脅す。ガミラス人を傷つけたとあれば女王は責任を問われるというわけだ。
しかし女王はロケットを撃つと見せかけ反乱者にビーム砲をぶち込む!次の瞬間、ヤマト乗組員たちによってアンカーロケットは破壊され、ごたごたに乗じて雪を抱きかかえたアナライザーはともども救出されるが、古代の姿を見た雪は一目散に彼の胸に飛び込んでいく。助けたのアナライザーなのに!その姿をアナライザーはただ無言で見つめているだけ・・・
ヤマトに帰還した雪はアナライザーに気を遣いつつもあなたの気持ちには答えられないということをはっきりと伝える。それでもアナライザーは
「でもやはりぼくはあなたが好きです。人を愛していけないことはないんでしょう?」
とクールに去っていくのだった。
AIのはずのアナライザーが神の存在を認識していたり(非科学的だとか言わないのね)、果たしてロボットに人の心はあるのか?愛していても雪の愛情が誰に向けられているのかを知っていて、身を引くがそれでも愛している事実に変わりはないと考えるのはやはり人間にしかない心を持っているのではないか?誰かを愛する心を持っていればそれは人間と同じではないのか?
という色んな事を考えこんでしまう名エピソードなのだった。
それにしても森雪の都合の良さは腹立たしいな。雪といえばぼくら老害世代を象徴するアニメヒロインで浅倉南が出てくるまでは森雪と峰不二子(あとラムちゃん)がオタクのハートを独占していた。
よく考えたら森雪の存在はとても不思議で、あんな男だけの船に唯一いる女性だから何されるかわかんないよ!峰不二子みたいに悪女感がないから何とも思わなかったけど、ロボットと人間を両天秤にかけて手玉にとってるから、不二子よりも悪女かもしれないぜ!
地球滅亡の日まであと267日!(この回終了時点で)
フィギュアとなると2199版しか出てこない森雪
フランシス・フォード・コッポラは1977年に本作『メガロポリス』の構想を思いつき、83年から制作に取り掛かろうとするざ頓挫し断念。2001年に再び制作開始を始めようとするも資金提供するスタジオが見つからず二度目の製作停止。スタジオは信用できないとなったコッポラは自費を投入することを考え、ワイナリーのビジネスで資金を調達することに。コッポラの果てしないイメージを完璧なものにするために1億2000万ドルが費やされた。
こうして始まった映画製作だが、土壇場の脚本変更や美術製作部門へのコッポラの要求は過大なものとなり、多くのスタッフが解雇され、現場を去って行った。公開されたものの制作費の10分の1も回収できない大失敗となり、コッポラは『地獄の黙示録』(1979)と同じ過ちを繰り返した。
映画は悪い時のコッポラがすべて出ていた。意味があるのかないのかわからない勿体ぶったセリフ回しと古典の引用、(タイトルからしてフリッツ・ラングの『メトロポリス』をやりたかったのは、わかる)誇大妄想に陥ったコッポラの夢物語を延々と見せられ観客の目が点。
架空のアメリカに存在する都市ニューローマ。ニューローマでは一握りの支配者階級が王侯貴族のような生活をし、この世の享楽を我が物にしていたがバリケードによって隔離されたスラムでは多くの人々が貧困にあえいでいた。
銀行頭取クラッスス(ジョン・ヴォイト)を叔父に持つ天才建築家・カエサル(アダム・ドライヴァー)堕落しきって崩壊寸前のニューローマを永遠のユートピアとすべく再開発に着手していた。
このカエサルがどれぐらい天才なのかというと時間を止められる(!)。時間停止ってどういうこと?超能力?
本作の世界では本当の才能を持つ天才は時間ぐらい止められるというのだ。よくわからないが異能であることには違いない。
カエサルは支配者階級に属する人間だが堕落した他の連中と違い本物であるからして、市民を導くノブレス・オブリージュの精神を持っている。未知の建築資材メガロンを発明し人類社会を新世代へ導こうとするカエサルだがかつて殺人者の疑いをかけられた過去がある。
妻が失踪した挙句行方不明となり、妻殺しの疑いをかけられるも無罪となったカエサルは自分が仕事に没頭しすぎたせいだと後悔し、酒に溺れた愛人(愛人おるんかい!)のワウ(オーブリー・プラザ)にも去られる。
新都市建設に関わるクラッススと市長キケロ(ジャンカルロ・エスポジート)は異なるビジョンがあり新都市建設は思うようにいかない。キケロの娘ジュリア(ナタリー・エマニュエル)はカエサルが時間停止させている時でも動くことができる異能力者で、二人が愛し合うようになる。
ワウは玉の輿を狙いクラッススに近付き、本妻の地位を射止める。盛大に行われた結婚披露宴の席上にゲストとして招かれたポップスター、ヴェスタ・スウィートウォーターは自分は10代の処女で結婚するまで純潔を守ります!と宣言して支配者階級から絶賛される。
しかし叔父クラッススの地位を狙う甥のクロディオ(シャイア・ラブーフ)の陰謀でヴェスタとカエサルがベッドインしているニャンニャン映像(古い)が流され、大混乱に乗じクラッススを非難する声明をキケロ市長が発表し、さらに深まった対立によりメガロポリス建設は中断する。
キケロはカエサルを未成年への姦通罪で逮捕するが、ジュリアがヴェスタの正体が20代の成年であることを突き止めたため無罪に。ワウはクラッススの銀行を手中に収めるべくクロディオと手を組み、衰えの見えるクラッススを手玉に取ろうとする。
女性を軽んじたために破綻していく三者(カエサル・クラッスス・キケロ)によって夢の未来都市メガロポリスは消え去ろうとするもジュリアとの真実の愛に目覚めたカエサルの演説によって支配者階級、そして市民たちは目ざめ一つの目的に向かって進んでゆく。
大問題は肝心のメガロポリスが「夢の未来都市」にまったく見えないってところ。自然と科学が一体化した街のデザインは高度成長期の時の児童雑誌で山ほどみた空飛ぶクルマ(笑)やら自動で動くベルトウェイがあちこちにつながっているというやつで、未来都市のビジュアルが50年前のレベルだよ!手塚治虫の鉄腕アトムの世界だ!(メガロンもどう凄いのか、全然わかりません)
貧困にあえぐ人たちは「そんな未来都市はいらないから、パンとミルクをくれ」って思ってるよ。それが市民だから。
市民が夢の未来都市メガロポリスを本気で望んでいると思い込んでいるのがコッポラ最大の過ちだろう。それならこの映画だって大ヒットしているはずなのに、大失敗しているというのが真実だよ。
支配者階級の誇大妄想のために泣かされた人々の姿は今やってる大阪万博の姿に似ている。誰も求めていない夢と未来の「いのち輝く万博」のために工事費未払いで倒産する会社があったり虫とガスにまみれた直射日光すら避けられない場所を歩かされる市民の犠牲によって成り立つ万博。誰もそんな未来は求めてなかったんだって。
コッポラがそれでもマシなのは制作費を自分で調達したってところだね。大阪万博は税金だからな。金返せ!
大人しくこちらを観ましょう
いのち輝いてません
7月12日(土)
『アイドル十戒リバース其の5』
会場:アワーズルーム
開演:19:00 料金:1500円+1D
出演:竹内義和 しばりやトーマス
サイキックをやってた人と聞いてた人のアイドル談義。
7月15日(火)
『旧シネマパラダイス』
会場:アワーズルーム
開演:20:00 料金:500円+1D
解説:しばりやトーマス
カルトを研究する若人の会。見つけた化石はほじくるな!
7月24日(木)
『キネマサロン肥後橋』
会場:アワーズルーム
開演:19:30 料金:500円+1D
解説:しばりやトーマス
※終了後YouTuber配信アリ
深夜の映画番組みたいな研究会。人間憑依!人類崩壊まであとわずか!
7月25日(金)
『僕の宗教へようこそ だいすき!アニメ』
会場:キイロイエイ
開演:19:00 料金:1000円+1D
出演:しばりやトーマス アシスタント・トモ
2025春アニメの感想回。語りたい人、お待ちしてます
7月29日(火)
『スーパーヒーロートーク』
会場:怪獣シアター
開演:20:00 料金:1500
出演:にしね・ザ・タイガー しばりやトーマス
東映・ニチアサヒーローについて語りすぎるトークライブ
世界中でヒットしたタイ映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のプロデューサーが製作した『おばあちゃんと僕の約束』は一人暮らしをして「立派なお墓に入りたい」という終活をしている祖母とその遺産を独り占めして優雅が暮らしをしたいと考えるボンクラなニートの孫が織りなす家族愛のドラマだ。
※後半ネタバレです
先祖を偲ぶ墓参りの日に呼び出された大学生(といっても中退しているけど)のエムは面倒くさそうに携帯ゲームばかりしている。人気のないゲーム配信者のエムはさしたる夢もなく、だらだら遊んで暮らしたいと考える、どこにでもいるボンクラニート。一家の長である祖母のメンジュは先祖を偲ぶ日に一族が全員集まらないことに不満。商社マンとして裕福な暮らしをしている長男のキアンは妻子を連れてこず、借金まみれの次男ソーイは顔を見せるが、困った時にお金をもらおうとしているのでご機嫌取りのためだけに来ている。長女でエムの母親チウに「僕は来ているだけマシ」というエムを見てメンジュ婆ちゃんはお墓が小さくて立派じゃないから揃わないのだ、大きなお墓を買えば家族みんなが集まるはずだ、と。
メンジュ婆ちゃんは墓の坂道で転んでしまい緊急入院。医者の診断で末期のがんであることが判明する。本人には病気のことを明かさないようにとチウに言い含める医者。
そのころエムの従姉妹のムイは祖父の末期の世話を甲斐甲斐しくしていたことで多くの遺産を譲り受け、悠々自適に暮らしていると聞き、今まで疎遠にしていたメンジュ婆ちゃんの元へ日参しはじめるどころか強引に引っ越してしまう。
ロクでもない理由で婆ちゃんのところに転がり込むエムだが中々メンジュ婆ちゃんは心を開いてくれない。婆ちゃんが毎朝市場で粥を売っていると聞くと手伝おうとしたり(ただし朝がめちゃくちゃ早いのでウンザリ)、部屋に監視カメラをつけたりして気を引こうと悪戦苦闘するも受け入れてもらえず、毎日のように自分の口座に粥の売り上げを入金しにいくときも「残高を見られたくない」と銀行の入り口で待てと言われるのだった。
ある日、家族が久しぶりに寄り合った場でエムはメンジュ婆ちゃんのガンのことを告げてしまう。キアンおじさんやソーイおじさんはガンのことを始めて聞かされ仰天。家族で婆ちゃんの介護について相談がもたれチウは仕事を夜勤に変えて昼間の介護に付き合い、キアンは長男の自分が面倒を見ると自分の家で暮らすよう提案したりするがメンジュは子供のたちの真意を疑い始める。エムにも「お前も遺産が目当てなのかい?」とズバリな核心をつくがエムは下手くそなポーカーフェイスで乗り切る(全然乗り切れてない)。
すべてはエムの「婆ちゃんの遺産で悠々自適な生活」のためだが、次々自分の計画は邪魔され続ける。ソーイおじさんは借金の返済に行き詰まり、メンジュのへそくり20万バーツを盗み出す。その瞬間はエムの監視カメラにしっかり写っていたのだがメンジュは「あの子はしょうがない子だから・・・」といって許してしまうのだ。
その行為を追求しようとしたエムだが、おばあちゃんを悲しませたくないと思うようになり、父方の祖父の遺産である純銀製のベルトをソーイに渡し婆ちゃんには「おじさんは仕事で外国に行っている」とバレバレのウソをつく。婆ちゃんの家にはエムが勝手に売りに出していた婆ちゃんの家を買いたいという人がやってくる。エムの真意にそれとなく気づいた婆ちゃんだが何も言わない。何も言わなかった理由は明らかだ。
家族が集まる大きなお墓を買う金がなくなったメンジュは疎遠になった兄のもとをエムを連れて訪れる。豪邸で暮らす兄は両親の遺産をすべて独り占めにしてメンジュにははした金すら渡さなかった。メンジュはその時の分け前をもらって墓を買おうとするのだが「父さんがお前に金を渡さなかったのは正解だ。渡してもお前の夫が無駄遣いするだけだから」と絶縁を言い渡す。なんちゅう兄貴だよ。
ムイに呼び出されて彼女の仕事を手伝ったりするエムは祖父の排泄の世話までしていた彼女が「匂いなんてそのうち気にならなくなる」とまでいい介護人として尽くしている聖女のような人間だと思いきや、実はすべてを計算づくでやっていただけで、祖父が食べ物を喉に詰まらせて苦しんでいるのをそのまま見過ごしたということを明かされ意気消沈。
メンジュ婆ちゃんの兄の振る舞いなんかを見るにつけ、自分が何をやっているのかわからなくなってくるエム。それでもこれまでのことをなかったことに出来ないエムは婆ちゃんの面倒を見続けるが、医者から治療の効果がなく自宅介護に切り替えるよう言われた婆ちゃんは遺産の整理をはじめ、唯一の資産である自宅の権利書を次男ソーイに渡すことを決める。
「あの子はしょうがない子だから、あのお金でやり直すといい」
と金を盗むようなぼんくらおじさん(エムは自分自身のことは棚にあげて)にどこまでも甘い婆ちゃんにエムは「僕はこんなにお婆ちゃんの面倒を見たのに、何もくれないの?」と本音を漏らしてしまい、婆ちゃんの元を飛び出し自宅へ戻る。
しょうがないっていうのはおばあちゃんからすると「しょうがないくらいかわいい」ってことで、見捨てるほどではないってことだね。
久しぶりに帰って来たエムを見て母チウは
「あんたがいなくなって静かになった家を見たら、わたしたち兄妹が家を出て行ったときの母さんの気持ちがやっとわかったわ」
と告げ、自分は介護の見返りに何も求めなかったが、あんたは面倒を見てくれたんだからいくらか取り分を渡すというも、わずかな金のことで争ったり右往左往する人々をあまりに見過ぎてきたエムは「金なんかいらない」と拒否し、施設で暮らす婆ちゃんに「うちで一緒に暮らそう」と引き取る。遺産欲しさに身勝手に振舞ってきたキアンとソーイはエムにもう何もいえない。エムも本当にかけがえのないものはお金なんかじゃなく婆ちゃんとの毎日だったことに気づくのだった。家族はやっぱり一緒にいた方がいいよ!
こうして婆ちゃんの最期を看取ったエムは葬儀の日、銀行から電話を受け取る。それは婆ちゃんがエムの名義でずっと昔から溜めてきた定額預金の満期の知らせ。エムが子供のころ、神童と謳われ(そんな時代があったのだ)テストで100点を取ったお祝いに何が欲しいと聞かれたエムは
「お金が欲しい」
子供らしくないおねだりに婆ちゃんは眉を顰めるがエムは「お金が溜まったらおばあちゃんに大きな家を買ってあげられるから」といったのでおばあちゃんはそのためにずっとお金を貯めていたのだった(口座の金額を見られたくなかったのはそのためだった!)。
最後の最後にこの大逆転のオチは全く予想できずやられた!
エムはそのお金を全額下し、約束どおり大きな家、家族が集まるお墓を買ったのだった。
ほんの少し前の日本だったら毎年のように見かけた類の映画だが老人の医療負担が過去最高になったり、老人はとっととくたばれなんてロクでもないことを言い出す連中がテレビでバカ面さらすようになった現代日本では絶対に作られない類の映画だろう。タイにはまだ人の善意と家族のドラマが残っていた!
英語タイトルはHow to Make Millions Before Grandma Dies(おばあちゃんが死ぬ前に何百万ドルも稼ぐ方法)と素っ気もない直訳タイトルだが(これだから英語圏の人間は・・・)、タイの原題はLAHN MAH。孫を表すLAHNと婆ちゃんを表すMAHの合体で、ここから邦題の『おばあちゃんと僕の約束』になったという、この邦題は奮っている。
みんなもたまには墓参りしよう!
夏の超大作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の吹き替え版キャストが発表。メインどころのスカーレット・ヨハンソンには松本若菜、ジョナサン・ベイリーに岩田剛典、ルナ・ブレイズには吉川愛が配役された。
他のキャストには楠大典、小野大輔、高山みなみ、大西健晴、水瀬いのり、小林千晃、三上哲ら職業声優及び吹き替え実績のある俳優が置かれている。
なのになぜメインにはタレント吹き替えなんじゃい!!
同じ夏の超大作『スーパーマン』はメインどころが職業声優で固められ、ファンが胸をなでおろしたところなのに、『ジュラシック・ワールド』と来たら・・・
『ジュラシック・ワールド』シリーズは生きた恐竜のテーマパークをつくっては制御できずに檻を破って暴れ出す恐竜が人を食って大惨事になることを繰り返す。そのたびに「もうパークはつくるな!」と思うのだけどそれと同じでなぜタレント吹き替えにするのか。
人はなぜ同じ過ちを繰り返すのか・・・
配給会社自ら、映画のテーマを体現しているということか・・・なるほど深いね(そんなわけねーだろ!)
大人しく字幕版を見ることにします。