しばりやトーマスの斜陽産業・続 -123ページ目

絶望するビリー

※この記事は前ブログの過去記事(2018年05月04日)の再録です

 アーケードゲーム『ドンキーコング』の世界初100万点プレイヤーとして君臨していたゲーマーのビリー・ミッチェルのハイスコアが不正であるとして記録が取り消しに。

『ドンキーコング』世界記録が不正で取り消しに。初の100万点達成プレイヤーの栄誉が移動
https://japanese.engadget.com/2018/04/13/donkeykong/
アーケードゲーム界のカリスマが保持する『ドンキーコング』元世界記録が無効に。原因はエミュレーターの使用
http://jp.automaton.am/articles/newsjp/20180205-62261/

 ビリー・ミッチェルは『パックマン』のパーフェクトゲームを達成したり、『ドンキーコング』でもハイスコアランキングのトップに長らく君臨しゲーマー界のカリスマとして知られていましたが、チャンピオンである彼に普通の高校教師のスティーヴさんが挑む映画『The King of Kong: Fistful of Quarters』ではチャンピオンの特権を利用して優位な状況で勝負を挑んだり、子分を使って妨害しようとしたりする傲慢な一面もあり、映画ではスティーヴさんに「お前の基盤、おかしいんじゃねえか?」と難癖つけてたけど、なんと本人がエミュレータでハイスコアを出していたと暴かれてしまったのです。お前がインチキしてたんじゃねえか!

 この騒動の発端は今年1月にアタリ2600のゲーム『Dragster』の世界記録が不正であったとされたことから。

世界最長の「破られることのなかったゲーム内ハイスコア」ギネス記録が無効に。36年を経て不正と判定される
http://jp.automaton.am/articles/newsjp/20180130-61960/

 不正で記録をはく奪されたトッド・ロジャースはビリー・ミッチェルの『ドンキーコング』ハイスコアの記録証人であったことから「ビリーの記録も不正なんじゃないの?」ということで検証が行われたところ、エミュレータによる不正が発覚。初の100万点プレイヤーの称号はスティーヴさんのものになったのである。
 ビリーはいかにも不正しそうな嫌なやつだったので人は見た目が9割って本当だったんだなあ。せっかくだから堕ちたヒーローが正規の基盤で100万点を目指し、名誉を取り戻すキング・オブ・コングの続編でもつくらない?

 

カンフーものに外れなし『映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~』

※この記事は前ブログの過去記事(2018年04月30日)の再録です


 劇場用映画26作目。横浜・中華街を模したようなカスカベの中華街・アイヤータウンに入っていくマサオくんを見つけたしんちゃんをはじめとするカスカベ防衛隊は後をつけていくと、マサオくんは謎の拳法、ぷにぷに拳の師匠(CV:関根勤)に弟子入りしているという。一緒にやらないかと誘われるも面倒くさがるしんちゃんだったが、師匠の一番弟子である美少女のランちゃん(CV:潘めぐみ)を見て弟子入りを即決。「ぼく、兄弟子だから」と先輩風を吹かせるマサオくんだが、しんちゃんたちは8つあるぷにぷに拳を次々マスターしていくが、マサオくんはひとつも会得できないのであった。
 そのころ、アイヤータウンでは一度食べたら病みつきになり、禁断症状から暴力的になってしまうほどの中毒性を持つラーメン、ブラックパンダラーメンが大流行り。ブラックパンダラーメンのボス、ドン・パンパンはアイヤータウンを次々地上げしてチェーン店舗を建て続けていた。その魔の手は師匠の家にも伸び、対決の末に秘孔を突かれた師匠は「パンツ丸見え」しか言えなくされてしまう。師匠の仇討ちのため、ランちゃんとしんちゃんは猛特訓の末ぷにぷに拳の奥義8つをマスターし、伝説の最終奥義を会得すべく中国へ旅立つ。

 ドン・パンパンの目的はブラックパンダラーメンで稼いで稼いで稼ぎまくって大儲けするという、金もうけだけが目的の珍しい設定。映画クレしんの悪役の目的は世界征服とか、自分の思い通りの世界にするとかが最終目的で、過去のものすごいトラウマのせいでそうなったりするんだけど、今回の敵はそういうのが一切ない。それに中盤であっさりやられてしまう!
 中国でぷにぷに拳の精(声はサモ・ハン・キンポーの吹き替えでおなじみ、水島裕)から最終奥義を得る資格があるのかどうか問答になるのだが、ランちゃんは「正義のため」とか堅苦しいことばかりいう一方、しんちゃんは「最終奥義を得たら、ななこお姉さんとデートする!」とかふざけたことばかりのたまうものの、ぷにぷに拳は身も心も柔らかくしないとダメ!ということでしんちゃんが最終奥義獲得者に。納得できないランちゃんはしんちゃんが渋っている間に権利を横取りする形で最終奥義を得、帰国してドン・パンパンを片付けるも本当に悪いのはブラックパンダラーメンではなく、この世の色んな悪が問題なのだ!とコンビニで傘を持ち逃げする客を「お前の傘じゃないだろ!」と叩きのめし、満員電車ですかしっ屁をこくサラリーマンを「人に迷惑かけるな」とボコボコにしたりと、些細な悪すら許さぬ正義の人になってしまう。

 この「ヒロインが最後に悪になってしまう」という意外な展開になったのには裏話があって、それは筆者と同い年の監督の高橋渉が「子供の頃漫画で読んだ、ゲームの『スパルタンX』でヒロインのシルビアが最後に襲い掛かってくるっていうネタが元で…」ってそれ、ファミコンロッキーじゃないか!!同じカンフーが題材とはいえ、こんなところでネタにされるとは…

 さて本作は映画の前半に張られていた伏線を見事に回収してオチがつくのだが、あまりに意外なオチのつけ方でのけぞった。そんなバカバカしい終わり方になるなんて…高橋渉監督作はロボとーちゃんやユメミーワールドなど、泣かせに走りすぎてて好きじゃなかったけど、今回はバカバカしい終わらせ方にして気持ちよかったね。カンフーものに外れナシだ。4人体制になってからの新曲となったももクロの主題歌『笑一笑 ~シャオイーシャオ!~』も作品テーマとあってバッチリだ!出番が1分以下なのはともかくとして…

 

 

 

 

花は咲くか『ミスミソウ』

※この記事は前ブログの過去記事(2018年04月28日)の再録です


 怖い絵柄だけど普段は『でろでろ』とか愉快で陽気なギャグマンガを描いている押切蓮介が初めて本気のホラーを発表したところ多くの読者にカテゴリー5のトラウマを残した傑作の実写化。初期の単行本の帯に「精神破壊(メンチサイド)ホラー」って書いているぐらいのやつだから…『でろでろ』では妖怪やオバケを力づくでぶん殴った押切蓮介が今度は読者の精神をナイフでえぐり取る!
 内容のえげつなさから定番の「実写化不可能」と謳われていたが、えげつない物語づくりには定評のある内藤瑛亮によって完全映画化。クランクインの40日前にオファーが来たそうで、邦画にありがちな話とはいえそんな状況でよくもまあ、こんな傑作を作り上げたものだと唸らされた。


 過疎化が進む東北の街にある中学校に父親の仕事の都合で転校してきた中学3年生の野咲春花(山田杏奈)は「東京からきた」という理由だけで小黒妙子(大谷凜香)をリーダーとするクラスのグループから激しいいじめを受けていた。クラスの担任・南(森田亜紀)に訴え出ても生徒数の減少で廃校が決まっているので、面倒事を起こしてほしくないと相手にされない。卒業するまで春花は不登校を決めるがいじめグループの末席にいる流美(大塚れな)が春花の自宅にやってきて、春花が学校に来なければ自分がまたいじめの対象になると喚くのだった。
 そんな春花にとって唯一の救いはクラスメイトでただ一人味方になってくれる相場晄(清水尋也)で同じく東京からやってきた晄は写真が趣味で、まだつぼみの雪割草(ミスミソウ)の写真を撮って「春になって花が咲いたら一緒に東京に行こう」と誘われる。その帰り、春花の家は不審火で全焼する。両親は死に、妹は全身火傷の重症を負う。それはいじめグループによる放火であった。
 ショックで失語症に陥りながらも春花は登校するようになり、何事もなかったようにふるまう春花をいじめグループは恐れ、内3人が春花を呼び出し、自殺を強要する。放火の真相を知った春花はその場で3人を殺し、命がけの復讐をはじめる。


 一年中のほとんどが深い雪に包まれ、カラオケもレンタルビデオもない閉鎖的な田舎町で少年少女が静かに狂っていき「いじめぐらいしかやることがない」という理由でいじめられるヒロイン像には多くの観客が同情できるだろう。(「この閉鎖的な街に君の存在は毒だ」と言われるほどのヒロインを演じた山田杏奈の美しさも完璧)だから春花が家族の復讐のためにいじめグループを丁寧にいろんな手段で片づけていく展開にはどんなに手口や殺害方法が陰惨でも拍手を送ることはできる。しかしターゲットの残りがリーダーの妙子と末端の流美だけになったところで物語は別の展開を見せる。
 そもそも流美が放火のきっかけをつくり、妙子は知りながらも現場にはいなかった。春花に復讐された仲間の死体を見つけた流美は「私たちも殺される」と妙子に助けを求めるが「自業自得じゃん」と突き放される。妙子は春花が転校したとき、最初にできた友達で、ある出来事がきっかけで彼女を憎むようになったがグループの仲間に彼女を虐めるようにいったことは一度もなく、春花をいじめる仲間たちのそばで静かに立っているだけ。むしろ春花のことが好きだった、ということがわかってくると観客は戸惑うしかない(ただ、そばに立っているだけで風格を漂わせる大谷凜香の存在感は圧倒だ)木漏れ日の差し込む教室でカーテンにくるまれながらキャッキャウフフしているシーン(内藤監督は乃木坂46の『ぐるぐるカーテン』のPVを意識したという)はそれまでの陰惨な血まみれ劇と落差が激しすぎる。
 ついにバス停で妙子と春花が和解するに至り、復讐劇はあっさりと幕を下ろす。流美がノートに妙子の落書きをするほど密かに妙子のことを想っていて、「春花に晄を取られたから、妙子は春花のことを憎んでいじめたのではないか、放火も妙子のためにやったのに」と自分の気持ちをわかってくれない妙子を帰り道で凶刃にかける流美!登場人物の誰もかれもが勝手に他人の気持ちを曲解している(春花も妙子の本当の気持ちがわかっていなかった)。

 加害者側の人間性が明らかになるともう、観客は無邪気に春花のことを応援することなどできない。生き残ったものたちが勝手な思い込みを暴走させる愛憎劇になり、そしてラストシーンに至るわけですが、たったひとりの人間が罪を背負って生きていくことになる、という結末は原作から改変されているものの、原作者の押切蓮介が「こっちにすればよかった」と惜しんだほど秀逸で、ミスミソウの花が咲くクライマックスと見事につながっている。花は咲いた。

 

 

 

 

大柄オタクのピチT問題

※この記事は前ブログの過去記事(2018年04月23日)の再録です

 僕は常々「なぜアイドルグッズのTシャツを着ているオタクはいつもピチピチなのか」を考え続けている。

 アイドルライブにいくオタクには一定数デブが混じっているのですが、その多くはピチピチのシャツを着ています。通常XXLサイズを着用してようやくピッタリぐらいのオタクでも、Lサイズを着ていたりするのです。なぜかというとアイドルのライブグッズの定番、Tシャツはほとんどの場合S~XLまでしかなくて、デブオタクは渋々小さめのシャツを買うハメになり、どう見てもサイズがあってないのにアイドルライブにグッズを着ているアピールがしたくて、醜いピチT状態になっているファンいますよね。お前のことだよ!

 ああいうのを見て、このアイドル運営は自分たちのファンをどう思ってるのかわたし、気になります!夢みるアドレセンスなんて公式Tシャツが一時期MAXのサイズがLの時があって、お前らいくら自分たちがモデル出身グループだからってファンまでモデル体型に合わせるつもりかと、憤りました。

 最近ではXLサイズまで出すグループが増えましたが、やはりデブにもう少し優しくXXLサイズまで幅を広げてほしいのです。ももクロを卒業した有安杏果さんは最後のソロコンツアーでXXLサイズを登場させていて、あんなに小さいのにデブの気持ちを忖度してくれていて本人の人柄の良さが伺えました。
 そのももクロですが、来月行われる結成10周年の東京ドームライブ「10th Anniversary The Diamond Four -in 桃響導夢-」オフィシャルグッズの第二回先行予約が開始、その中に10周年記念Tシャツがあったのですが、なんとMAXサイズにXXXLが登場!


http://harue-shouten.jp/category/SENKOU/MOM180510TS.html


 ようやくももクロもデブに対して優しい扱いをしてくれるようになったのですね。そもそものマネージャーがデブのkwkmなんだからシャツのサイズも合わせてくれよと思ってました。デブに配慮したグッズを出してくれるのならば問題なし。大手のももクロがデブ対応Tシャツを出してくれたのだから、他のグループも続いて欲しい。デブに愛を!

巨匠のマジコン疑惑

※この記事は前ブログの過去記事(2018年04月21日)の再録です

 80年代オタクが大歓喜の映画『レディ・プレーヤー1』、日本でもつい公開され大ヒットを記録。巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督がまるで30~40代ぐらいの時に撮ったかのような瑞々しいアクション・アドベンチャーで、まさに年代そのものが80年代に回帰したかのような傑作の誕生です。これを71歳のスピルバーグが撮っているというのは物凄いことです。
 そんなスピルバーグ監督が来日、映画について語ってくれました。が、その内容に気になる部分が・・・

 


【インタビュー】『レディ・プレイヤー1』スティーブン・スピルバーグ監督「皆さんを、空想と希望のある世界にいざないたかった」
https://ovo.kyodo.co.jp/interview/a-1149929

>-監督は、実際にVRゲームをプレーしたことはあるのでしょうか。

>プレイステーションで「マリオ」などをやりました。最初にやったときはゴーグルを外したくありませんでした(笑)。


 「プレイステーションでマリオをやった」ってどういうこと?映画の中にガンダムが出てきたり、『シャイニング』を追体験していることよりもこっちの方が気になってしょうがない!
 まさか巨匠がマジコン的なアイテムを使っていたということなのでしょうか?いやそんなことはあるまい。なにしろスピルバーグは巨匠ですから、巨匠に相応しいPSでもマリオが遊べる巨匠専用ハードを所有しているに違いない。さすが巨匠は一味違うぜ。