しばりやトーマスの斜陽産業・続 -117ページ目

長年の疑問が解決した『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』

※この記事は前ブログの過去記事(2018年07月16日)の再録です



 『スター・ウォーズ』の脇役、ハン・ソロを主役にしたスピンオフシリーズ。本作で『スター・ウォーズ』シリーズの長年に渡る疑問が氷解した。それはハン・ソロがなぜあんな毛むくじゃらのチューバッカと四六時中一緒にいるのかということだ…

 ハン(ニューヨーク大学で演劇を学んでいる新鋭、オールデン・エアエンライク)は故郷の星で悪党の使い走りをさせられ、せこい盗みを繰り返すチンケな小悪党であったが、彼女のキーラ(エミリア・クラーク)を連れて星を脱出する計画を立てる。だが直前でキーラだけが連れ去られる。「成功して必ず迎えに来る」と言い残し、帝国軍のパイロット養成アカデミー入りするが反抗的な性格が災いしてアカデミーを追い出されしがない歩兵として這いずり回る日々。3年経っても彼女を迎えにいくどころか生活すらおぼつかないハンは同じように戦場を駆けずり回って金を稼いでいる悪党のベケット(ウディ・ハレルソン)にくっついて一攫千金を狙う。一度はベケットにハメられるハンだが、ウーキー族のチューバッカと共闘して脱獄。その様子を見たベケットはハンの腕を買って仲間に加える。

 そしてハンは思いもよらない場所でキーラと再会する。3年前は純朴そうな田舎娘だったキーラは犯罪組織のボス。ドライデン・ヴォス(ポール・ベタニー)の片腕としてすっかりイケてる女に。「いろいろあったのよ」とそりゃあよほど色々なことがあったんだろうなあ…なんか、田舎から東京に出て行った童貞くんが同じように上京した片思いの同級生と3年後に再会したら相手が洗練された都会の女になってた、みたいなアレ。
 カッコつけてかつての星を出たものの、小悪党の使い走りというかつての自分と何一つ変わっていないハンは彼女と今の自分との差に愕然とするのだった。こりゃあショックで毛むくじゃらと一緒にいるようになったとしか思えない。明らかにキラーの代わりにされてるよチューバッカ。


 本作は色々と衝撃的なシーンがある。ウーキー語というのが存在して、ハンとチューバッカが会話をする場面で字幕がつくところがあるんだ。今まではハンとチューバッカの間でしか会話が成立してなく、今まではハンがチューバッカのいっていることを好き勝手に解釈してたと思ってたけど、ちゃんと会話が成立していたことがわかった。
 そしてハン・ソロという名前は帝国軍のパイロットとして登録する時、ファミリーネームがないとダメだという理由で登録係が「お前はひとりぼっちだから、ソロだな」という理由でつけられる名前なのだ。えー!そんな適当な理由で!
 クライマックスには死んだと思われてたあるキャラが生きていたことがわかるけど、そいつが生きていたからってどうってこともないような。

 色んな裏話が明かされていくけれど、どれもこれも「そんなの知りたくなかった」ということばっかりで、アメリカで壮大にズッコケてSWファンからの厳しい批判にさらされる理由もわかる気がした。

 僕はハン・ソロがチューバッカと一緒にいる理由がわかってよかったから、いいけど。しかも仲間になるとき、泥レスリングをしたというのも…

 

 

 

 

 

すみぺ直筆宣伝

※この記事は前ブログの過去記事(2018年07月14日)の再録です


 唯一無二のサブカル声優として人気を博している上坂すみれさん。3rdアルバム『ノーフューチャーバカンス』の発売を記念してHMV&BOOKS onlineが直筆インタビューを掲載していました…直筆インタビュー?

【直筆インタビュー】上坂すみれ「ノーフューチャーバカンス」
http://www.hmv.co.jp/newsdetail/article/1807051003/

 聞き手の質問にすみぺが直筆のメッセージで返答するという「なぜ?」の嵐w 本人も「普通には受けてやらない」の心構えでMV撮影の仕上がりを聞かれて「とても暑かったので全体的にしっとり(オオサンショウウオのように)しています」と何が何だかわからない。ラ・ムーの『TOKYO野蛮人』が好きだというすみぺのセンスが散りばめられているとは思いますが…

 この企画を立てたやつ表に出ろ。お前をノーフューチャーにしてやる!!(一年前にも同じ企画していて、その時は比較的まともな回答だったのに…)

 

2020年11月予定告知

2020年11月予定

 

11/8(日)

 

『おはよう!アサごっつ』

場所: 新やる気まんまんオット!どっこい紅鶴

開場:8:00

開演:10:00

 

あにてれとニチアサ枠を挟んではじまるDJイベント

 

『紅撮』

場所: 新やる気まんまんオット!どっこい紅鶴

開演:13:00
料金:1500円(1drink別)
出演: マタムネ(アニごっつ) アメリカンバッドボーイ ロビン前田(赤犬) DJアジフライ(特撮ハリケーン) N3(絶アニ/アニチョック) DJ薬師丸 ブリティッシュバタードッグ 縛りやトーマス こまち 林人生

 

これが秘密DJ機関紅撮団だ!悪ノ宮博士のΣ団も真っ青だぞ!

 

11/18(水)

『キネマサロン肥後橋』
場所:アワーズルーム
開場:19:00
開演:19:30
料金:500円(1drink別)
司会:しばりやトーマス

 

11/21(土)

『アイドル十戒 決戦!定規ババア其の九』
場所:アワーズルーム
開場:18:30
開演:19:00
料金:1500円(1drink別)
出演:竹内義和 しばりやトーマス

 

 

11/23(月)

『スーパーヒーロートーク』
場所:新やる気まんまんオット!どっこい紅鶴
開場19:45
開演20:00
料金:1,500円(1drink込)
出演 :にしね・ザ・タイガー ソエジマ隊員 花鳥風月 緒形 しばりやトーマス

 

 

11/25(水)

『旧シネマパラダイス』
場所:アワーズルーム
開演:20:00
料金:500円(1Drink別)
司会:しばりやトーマス

 

 

11/28(土)

『僕の宗教へようこそ一三三教義~どれみ祭り白鯨』
場所:ドキドキ☆純情白鯨
開場:18:30
料金:1,000円(1drink別)
出演:しばりやトーマス アシスタント・トモ

 

映画の公開とともに延期されていた例のアレが帰ってきた!おジャ魔女どれみ映画の復活を祝おう。MAHO堂は永遠です!

生きてる人間の方が怖い『ルームロンダリング』

※この記事は前ブログの過去記事(2018年07月10日)の再録です



 普通のOL(光宗薫)が帰宅した途端、暴漢に襲われて文化包丁で二回ぶっ刺されて死亡、死体袋に包まれるという衝撃のオープニング!何これ怖すぎ。

 ところ変わってアパートの一室に若い女性が引っ越してくる。その女性、八雲御子(池田エライザ)は5歳の頃に父親を亡くし、やがて母親(つみきみほ)も彼女を置いて去り、祖母(渡辺えり子)に引き取られ育つが18歳の時に祖母も亡くなり独りぼっちに。祖母の葬儀に現れ「ババア!先に死んでんじゃねえよ!」と声を荒げる派手な服装の男、雷土悟郎(オダギリジョー)は御子の叔父で、強引に彼女を引き取っていく。
 不動産業を営む悟郎は引っ込み思案で他人と口を利くのが苦手な御子にワケありの仕事を紹介する。それは物件に以前住んでいた住人が自殺、孤独死などした事故物件に一度住んでまた引っ越し、履歴を綺麗にして次の住人に渡すというルームロンダリングだった。

 事故物件には告知義務というのがあって新たに借りる住人には過去に自殺、火災などの事件があったことを告知する義務が物件所有者にはあるが、一度誰かに貸した後なら説明しなくてもよくなるわけだ(実際には明確なガイドラインがないことが映画の中でも示される。数年後、二人目、三人目の入居者にも告知義務が生じるケースがある)。人と話さなくてもよいというのは、他人と目を合わせて会話できない御子にはうってつけの仕事だが、彼女には厄介な特殊能力があった。この世に未練を残して死に、物件に住み着く幽霊が見え、会話できるのだ。かつて母親にもらったアヒルのランプが明滅を繰り返すと幽霊たちがあらわれる!

 デモテープをレコード会社に送ることすら出来ず手首を切ったパンクス(渋川清彦)、学芸会の当日朝にダンプにはねられたため、ずっと「猿蟹合戦」のカニの扮装をしている小学生といった死んだ人たちとはそれなりに話せるが、生きている人間とは誰一人まともに話せない。叔父の悟郎にも「挨拶ぐらいしろよ」とぼやかれるのだった。

 御子は他殺の事故物件に引っ越してくる。それが冒頭のマンションなんだが、マンションの床からせり上がり、「殺してやりたい…殺してやりたい…」背中に文化包丁を差したまま恨み節を炸裂させるOL悠希こと光宗薫。冒頭もそうだけど、彼女だけ必要以上に怖く描かれるの、なんなの。「私を殺した相手を見つけたい」という悠希。面倒事に巻き込まれたくない御子は「私には何もできない」と突き放す。
 となりの部屋の住人・虹川(伊藤健太郎)が御子を訪ねてくる。当初は彼が怪しいと感じる御子だったが、話を聞けば彼は事件当日に悠希の助けを呼ぶ声を聴いたものの、面倒に巻き込まれるのが嫌で聞こえないフリをしたという。自分が勇気を出して駆け付けていれば悠希を助けられたかもしれない…虹川は御子が何かトラブルに巻き込まれることがあったら今度こそ助けようと。そんな虹川や、デモテープに取り憑いてマンションまでやってきたパンクスらの声に応じて御子は殺人事件を解決しようと決意する。


 今流行りの事故物件をテーマに、幽霊が見える根暗女子が「なぜ見えるのか?」という自身のルーツに迫っていく内容は荒唐無稽な話ながら伏線がきっちり張られて、衝撃のラストを迎えるころには不思議な感動が待っていたのだった。「死んでる人より、生きている人間の方がよっぽど怖い」というぼっちでコミュ障の女子、御子のセリフは他人事とは思えません!
 「すこし不思議」というか、「すこし怖い」なテーマを扱いながら、さわやかさを感じさせる本作は、周囲の人間に置いてけぼりにされた御子や、成功を夢見ながら勇気が出せなかったミュージシャン、なりたい自分になりたかったのに勘違いされたOL、世間の理不尽に微力ながら反抗し続ける青年といった、世間から爪弾きにされがちな登場人物に対して優しい目線があるからでしょう。忌避されがちな事故物件にもそこに住んだ人たちの物語が存在するわけです。
 特筆すべきは主人公を演じた池田エライザが醸し出す全開のフェロモン!「服を着て立っているだけでセクシー」と言われているエライザ、もう事故物件に住んでいるだけである種のアレがギンギンですわ!物件じゃなくて、エライザのフェロモンに幽霊も引き寄せられているんじゃないかと…この物件、エライザさんついてこないんですか!?

 

 

 

 

倒錯趣味があってもいいじゃないか『ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密』

2018年07月06日



 アメコミ『ワンダーウーマン』の起源に迫る『ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密』を観た。日本では劇場公開されずDVDスルーになった作品だ。2017年公開の実写映画は全世界で異例のヒットを飛ばしたがその作品は如何にして誕生したか?

 舞台は1928年。ハーバード大で心理学の教授をしていたウィリアム・モールトン・マーストン(ルーク・エヴァンス)と妻のエリザベス(レベッカ・ホール)は嘘発見器の原型の開発にも着手していたがウィリアムよりも優秀なエリザベスは「自分には女性器がついているから博士号が取れない」と不満の日々。
 ウィリアムは新入生のオリーブ・バーン(『高慢と偏見とゾンビ』のジェーン役で知られるベラ・ヒースコート)の美しさ故に周囲から浮いている様子に惹かれ、助手に雇う。オリーブの母エセル・バーンは産児制限のハンストを起こして倒れるぐらいのフェミニスト活動家で、幼い頃は修道院に預けられていた。
 3人は研究者と助手という関係を続け、嘘発見器の完成にまで至るが、ウィリアムとオリーブの関係に嫉妬したエリザベスによって引き離される。が、オリーブが本当に想っていたのはエリザベスの方だった。彼女は同性愛者だということに苦しむけれど、ウィリアムは「だったら3人で暮らせばいいじゃないか!3Pしよう!」と堂々言い放つ(笑)。画してオリーブは他の男との婚約を解消し、マーストン夫妻とポリアモリー(三人婚)の関係に至る。ポリアモリーは男性側からの一方的な関係を迫られがちな一夫多妻制とは違い、複数人が完全な同意の元に行われる関係だが、3人の関係は当然ながら周囲の理解をまったく得られず、大学に関係が発覚するやウィリアムは解雇されてしまう。
 オリーブの妊娠もあり、3人は引っ越した上同居するが周囲にはその関係がバレないようにしていた。ウィリアムとオリーブは作家として、エリザベスはウィリアムの秘書として家計を支えることに。


 ・・・これのどこが『ワンダーウーマン』誕生につながるの?とモヤモヤするが、直後に話は急展開する。ウィリアムは偶然立ち寄ったボンデージ趣味の衣装屋でフェティッシュアートの数々を見せられる。これは自分が長年研究してきたDISC理論(DOMINANCE=支配、INDUCEMENT=誘因、SUBMISSON=服従、COMPLIANCE=承諾 四つの交互作用で人間関係は築かれるとする理論)そのものだ!

「最大の幸福は愛するものに服従すること」
「大事なのは喜んで従うことだ。自らの意思で」
「人に強いられて望まぬことをするとただの承諾になってしまう。人は承諾すると、不満と抑圧を感じるものだ」
「恨みも生まれる。極端になると犯罪や戦争、ファシズムを生む」
「承諾を避ける方法は誘因だ。考え方を変えさせる」
「完全に支配するんだ。相手は望み通りに動く。自ら喜んで。誘因こそが愛や平和をもたらす」

 衣装屋で公開SMショー(にしか見えない)を見せられたエリザベスは嫌悪感を露わにするが、ワンダーウーマンそのまんまのコスチュームを着たオリーブに見とれて”真実の縄”をオリーブに這わせる。ウィリアムはギリシア神話に登場する女性だけの部族、アマゾーンを元にした漫画原作『スプリ―マ・ザ・ワンダーウーマン』を考案し、出版社に持ち込んでコミック化に成功する。
 真実の縄は3人が完成させた嘘発見器に基づくアイデアだし、インビジブル・ジェットはウィリアムが子供たちと遊ぶためにもっていた透明飛行機からのインスパイアだ。
 ワンダーウーマンは毎回敵から拘束されたり、縛られて鞭打たれるが“承諾”の楔を断ち切って女性の自由のために立ち上がる!そしてワンダーウーマンの誘因によって世界は愛と平和で満たされるという…
 コミックだけでは伝わらない背景があるとわかって目から鱗が落ちる思いだ。しかも倒錯的な趣味嗜好があるとわかったのも衝撃だ。そんな趣味の人でも最も有名な女性ヒーローの漫画を作れるのだから、まったく趣味嗜好だけで人を変態扱いするのは止めてほしいものだ。僕だってあんなに強くてカッコイイ女性がいるなら服従させてもらう。こちらからお願いしたい。完全に支配するんだ。相手は望み通りに動く。自ら喜んで!