たまたまチケットが何枚か取れたので、藤枝総合グラウンドまで応援に行きました。

藤枝の須藤監督の事前準備に、してやられた結果になりました。

 

選手の問題というより、チームの準備の問題に見えました。

一見、個人的なミスに見える北爪選手の戻しも、あのエリアで相手選手が詰めてきた時のリスク管理をチームで徹底していないことが問題だと思います。

その後、勇気を持って上がれなくなったことだけは、北爪選手がプロとしてメンタルを修正しなければいけませんが。

 

責任感が強い彼の性格がそうさせてしまうのでしょうが、人として素晴らしい要素もプロの試合中には、目的のために封印する必要があると思います。

チームとして見て、ロングボールやルーズボールへ誰が詰めるか、詰めたら、どの選手が受ける位置にいるのかの決め事がないようでした。

そのため、ボールをつなげなかったり、つなげても早いショートカウンターにつなげられなかったりでした。

 

ロングボール、ルーズボールからチャンスを作る回数が藤枝に比べて極端に少なかったです。

 

サンタナとセフンの2トップにしても、ほとんどクロスが入らず、常にマークが1人余っている状態では、相手は守りやすかったと思います。

 

また、乾選手とカルリーニョス選手を交代させてから、攻撃の形が作れませんでした。

 

せめて疲れた乾選手だけをはしょうがないとしても、決定力のある選手2人を下げるのはどうなのでしょう?


今日は選手の問題というより、監督とスタッフが、スカウティングや事前の戦術で落とし込む部分で負けていたのだと思います。

静岡2連戦の一つは完敗でした。

でも、無敗で2引き分けとなるよりは、1勝1敗のほうが昇格争いには良い結果です。

ダービーで勝つことで今日の敗戦は取り戻せます。

大一番のダービーは、監督とスタッフの修正力、そして選手はそれをメンバー皆で共有できるようにコミュニケーションをとれるかが問われます。

 

勝点3に向けて、怯まず、また攻守に意思統一ができるメンバーを選んで欲しいものです。

金沢戦、見事、クリーンシートで自動昇格圏に上がりましたね。

この酷暑というか酷残暑?の中、最後まで走り切り、集中し続けた選手たちに感謝です。

さて、2016年の時には最後まで松本と自動昇格圏の2位を争っていました。

松本も強くて勝ち続けたので、引き分けは負けに等しい状況でした。

でも、その状況が選手たちを「勝点3を取るしかない!」とまとまらせたと記憶しています。

7試合残して自動昇格圏に入った点では2016年よりも有利なポジションにいます。

しかし、2016年に首位の札幌がラスト数試合で調子を崩していました。

どの順位にいても昇格争い、そしてタイトル争いは苦しいものです。

それを乗り越えるのは選手、コーチ陣、フロント、ファン・サポーターの一致団結しかありません。

そして、何を目標に一致団結するのか?

忘れてはいけないのは、自分たちはまだ2位だということです。

町田の黒田監督が昨日のインタビューで
「自力で優勝できるのは、ウチのチームだけなので」
と言っていましたが、まさにそのとおりです。

町田は自動昇格ではなく、優勝を目標に掲げています。

我がチームも、ホーム山形戦で高橋選手が言ってくれたように、優勝が目標のはずです。

そして、残り試合7で首位と勝点5離され、しかも首位のチームは1試合少ない状態なのです。

つまり優勝を目標とする以上、我々は「勝点3しか許されない」という厳しいチャレンジャーのポジションにいるわけです。

 

長いエスパルスの歴史において、カテゴリを問わず一度も「年間リーグ戦の優勝」という栄冠は勝ち取れていません。

 

ですから、J2でのリーグ戦優勝はチームの歴史に残る偉業に間違いありません。

次節から残り試合、選手、コーチ陣、フロント、ファン・サポーター全員がこの偉業達成に向けて一致団結していきたいものです。

次節のホーム戦では、アウェイのACL戦でコンディションの決してよくない甲府は、選手同士の意識がまとまって、より難敵になっているでしょう。

それを跳ね退けて勝利することをサポートするため、アイスタに行きたいと思います。

「ここで勝てば」というところで2引き分けでしたね。

 

もっとも運の悪い引き分けでは亡く、内容もイーブンだったと思います。

 

では、エスパルスの選手のレベルはイーブンなのでしょうか?

 

これまでのキャリアや周囲の評価を見る限りJ2ではトップレベルのはずです。

 

ということは、選手がチームとして本来の力を発揮できていないということでしょう。

 

最近は守備はキッチリやれていますが、得点が少ないので、本来のチームとしての攻撃力が発揮できていないと思います。

 

サッカーでは守備は論理的に説明しやすいですが、攻撃についてはおおまかな戦術はあったとしても最後のところはイメージの共有と個の力でしょう。

 

個の力は問題ないのですから、やはり理屈抜きでどれだけ豊かなイメージを共有できるかが得点のカギかと思います。

 

私が仕事をしていて戦わなければならない場面で考えると、自分の力を出し切るためには、「緊張感」と「楽しむこと」をバランスよく持つことが必要だと感じます。

 

このバランスが悪いと良い仕事ができないという経験をしています。

 

そのため、余りにリラックスし過ぎているときには、「この仕事で失敗したら大きなものを失うぞ」と自分を追い込みます。

 

逆に、緊張感が多い時には「まあ、失敗したって死ぬわけじゃないし」とリラックスの方向へメンタルを持って行きます。

 

人間というのは不思議なもので、緊張しなければいけない大仕事のときに変に人ごとみたいに感じたり、それほどでもない仕事でムキになったりとメンタルは計算通りにはいきません。

 

エスパルスのこれからの9試合は大一番で、本来は言われなくても全試合に緊張しそうですが、おそらく選手によってはそうはいかないでしょう。

 

私が見ていると、このバランスを上手くとっているように見えるのが権田選手と乾選手です。

 

全く性格が違う二人なので方法も全く違うのでしょうが、自分の性格とそれにあったメンタルの持って行き方を熟知しているようです。

 

一言で例えると、権田選手は「追い込み型」、乾選手は「楽しみ型」というところでしょうか。

 

権田選手は自分で自分を追い込んで、それに負けない状況にいることを楽しんでいるように見えます。そのため、厳しい場面になればなるほと判断ミスがないプレーに凄みを感じます。

 

乾選手はゲームが動いているときには、自然にサッカーというゲームを心から楽しむフェイズに入ってしまい(ゲームが止まったときも同じだとエスパルスとしては助かるのですが……)、もともと高い能力を全解放しているように見えます。

 

もちろん、他の選手も高いレベルでそれができるのでしょうが、現在は少し固くなってしまっている面もあろうかと思います。

 

攻撃に関わる全員が、同じレベルで厳しく、かつ楽しくイメージを共有してもらえれば、もともとの能力は高いのですから、複数得点はすぐにできるはずです。

 

付け足しですが、ミドルシュートによるゴールもポイントだと思っています。

 

エスパルスでも、他のチームで複数得点を取るケースでは、セットプレーかミドルシュートによるゴールが1点はあるように見えます。

 

セットプレーの練習は十分にしているでしょうから、キーパーの届かないコースに自然に飛ぶ癖がつくほどミドルシュートの練習をして欲しいです。

 

できれば、

「乾選手が出て活躍して勝ったけど『戦術乾』じゃなく、全選手が良かったよね」

という感想をファンみんなで言いたいものです。

 

次節山形戦は、先取点、そして複数得点を期待してアイスタに行きたいと思います。

「これがあるからフットボールはやめられない」

秋葉監督の言葉はファン、サポーターにも全く同じように当てはまりますね。

ここ数年のエスパルスを見ている人たちにとっては、アディショナルタイムでの失点など歯がゆい気持ちで帰る経験はしていると思います。

昨年も
「ライブとかなら楽しいことが約束されてるのに、休みの日になんでまた…」
と自虐的なネタを話しながら帰る日々もありました。

J2になって勝つ機会は増えましたが、秋葉監督に代わった東京V戦あたりからアイスタの雰囲気が変わり始めました。

ガッカリしたため息やネガティブなヤジが減って、ポジティブな声援、手拍子が増えてきた実感があります。

前々節の山口戦でも、なかなか点が取れない中、選手がシュートを外しても「次はいけるぞ」という雰囲気がありました。

特に西サイドスタンドだけでなく、私がいるメインやバックでも、声援、手拍子が増えています。

一緒にポジティブな声援や手拍子を送ると、得点したり勝ったりした時に、
「ほんのわずかだけれど、大好きなチームの勝利に貢献しているかも」
と感じることがあります。


これはやめられない。

ファン、サポーターが、これだけ一体になって突き進んでいる姿は私の記憶の中でも、それほど多くありません。


昨日の町田戦後のインタビューでも、秋葉監督、乾選手が声援が力になっていると言ってくれました。


サンタナ選手、原選手など、他の選手のインタビューでも同じ声が聞こえてきます。


これだけ同じコメントが自然にでるので、社交辞令で言っているのではないでしょう。

DAZNでは決して味わえない一体感、貢献を感じるために、最近アイスタに来られていない方には是非観戦をお勧めします。

チームは生き物です。来年同じ経験ができる保証はありません。

だからこそ、こんな瞬間に立ち会えるのは稀有なことだと感謝しています。

ただ依存症に注意が必要かも?

以前マンチェスターUを率いていたアレックス・ファーガソンが言っていました。

「勝利を手にする最後の瞬間を過ぎると、幸福な感覚はすぐに吹き飛ぶ。記憶も30分で消え去る。麻薬みたいなものだね。あの感覚を味わうために、私は何度も同じ演技をしなくてはならない。審判に向かって『早く笛を吹け!』と叫ぶんだ」


ファン、サポーターはもっと長く喜べるという贅沢がありますが、監督、選手たちはすでに次のゲームへ気持ちを切り替えていると思います。


アウェイ秋田戦でも躍動するサッカーを選手たちが見せてくれて、同じ経験を共有できる仲間を着々と増やしていってくれることを祈ります。



ブロンビーへの完全移籍が決まった唯人選手。


今度はシーズン前の監督のチーム構想に入った中で競争できますね。


デンマークでは強豪なので、ストラスブールのように「使いたくても使えない」というチーム状況でもなさそうです。


ぜひ、エスパルスから海外へ大きく羽ばたく姿を見せて欲しいです。


また、成岡選手は対戦が終わった山口へ再び期限付き移籍。


これはむしろ「試合に出て来年にはスタメンに食い込むくらいの成長をしてこい!」というフロントの期待の表れでしょう。


エスパルスの試合以外でも、成岡選手のプレーを見られるのは嬉しいです。


山口のチームも応援しつつ、試合を楽しみたいと思います。


さて、岡山、東京Vと難敵をウノゼロで倒して、監督が変わって思い切りの良いサッカーをしてくる山口もウノゼロ。

これを支えているのは、選手全員での堅い守備ですね。

どの試合でも、決定的なピンチはあったので、決して楽な勝利ではありませんでした。

ただ、最後のところで体を張ることができているからこその勝利だと思います。

エスパルスの決定機も数多く作れているのを見ると、決して得点力がないわけではないでしょう。

次節はジュビロを倒して、「優勝に近づいている」と黒田監督も自信を深めている町田が相手です。

色々なサッカーニュースを見ていると、世間のオッズでは町田の勝利を予想する人が多いようです。

確かに、エスパルスよりも多くの連勝中だった2位のジュビロを倒しているのですから、数字的には当然のことでしょう。

しかし、私を含めたエスパルスファンだけは違うと思います。

なぜなら、チームが成長して結束し続けていることを「肌感覚」で(秋葉監督風に)感じているからです。

その意味では、エスパルスというチームが現時点でどの位置まで成長してきているのかを試す絶好の機会です。

そして現実的にも、もしジュビロが引き分け以下だった場合、自動昇格圏の2位に入るチャンスでもあります。

ここ最近、「この試合が勝負」という大事な一戦をきっちり取れてきています。

それを今度の町田戦でも見せて欲しいです。

土曜日のアイスタは、前節の山口戦を超える観客が後押ししてくれそうです。

素晴らしい雰囲気の中、エスパルスの選手たちが更なる成長曲線を見せてもらえると確信しています。