我々、エスパルスのチームは、今、過去に遡るタイムマシンに乗っている。

 

セットした日は、

2023年11月12日(日)。

 

時刻は

15時頃。

 

ケーズデンキスタジアムで1-1で試合終了のホイッスルが鳴る直前。

 

引き分けではJ1に昇格できない。

 

どうしても勝利する必要がある最終節。

 

サンタナ選手のゴールがあと10分早く入っていたら……

 

アディショナルタイムがあと5分あれば……

 

あのとき歯噛みした悔しさを取り戻し、切望が叶えられるチャンスが与えられた。

 

失ったはずの水戸戦のアディショナルタイムが、奇跡のように90分つながった。

 

これは、選手、監督、スタッフ、エスパルスファミリーが自らの力でつかみ取った時間だ。

 

PO山形戦で何も得てはいないが、今シーズンの最終節で失ったものは取り戻した。

 

引き分けは負けと同義。

 

このシチュエーションは最終節と何も変わらない。

 

その意味で、我々にとって失うものは何も無い。

 

4位の我々は、3位の東京Vに対して骨の髄まで挑戦者として立ち向かう。

 

12月2日(土)14時5分。

 

タイムマシンから国立競技場に降りて、再び戦おう。

 

全てを取り戻そう。

 

そしてJ1へ

昨日、仕事で遅くなったのに、深夜にDAZNを振り返りました。

 

しかも、最終節の水戸戦。

 

我ながら物好きだと思います。

 

PO山形戦に行くからには、どうしても自分なりの視点を何か持っていきたかったことが最大の理由です。

 

ケーズデンキスタジアムで観ていたたときには、緊張、不安、興奮で見過ごしていたことがたくさんありました。

 

まず、前半がシュート0本で良くなかった理由を考えてみました。

 

水戸がゴール前から組み立てるときに、3バックだったところ、乾選手とサンタナ選手が主にプレスに行っていたため、水戸のDFが1人余って余裕でボールポゼッションが出来ていました。

 

これは前半の早い時間帯に選手が修正しようとして、中山選手、カルリーニョス選手のどちらかがプレスに動き始めました。

 

ただ、3人の共通意思が今一つ揃っていなくて、どこかで反応は少し遅れていたように感じました。

 

水戸の選手はエスパルスのプレッシャーが変わってきたことを受けて、今度はボランチやサイドの選手が下りてきて、縦にボールを入れるようになりました。

 

最大の問題はここでした。

 

水戸のボランチが下りてきてもエスパルスのボランチやサイドの選手はついていかず、かといって水戸のサイドに動く選手との距離も中途半端でした。

 

そのため、水戸にとっては中盤で余裕を持ってボールを持てたので、判断やコントロールのミスも少なく、ワンタッチや早いテンポでボールを回すことができました。

 

これをやられて、更にエスパルスの選手たちの対応が後手後手に回ってしまいました。

 

その結果、守備でも攻撃でも、選手の立ち位置が間延びして、守備ではボールをとれず、攻撃では相手に防がれる状況が続きました。

 

エスパルスは、ハーフタイムで先ほどの問題点を修正しました。

 

つまり、水戸がポゼッションしているときに、ボールホルダーにファーストディフェンダーが詰めるのが早くなり、3バックに自由にボールを持たせないようにしました。

 

その上で、ボールをもらいに下がってくる水戸のボランチに自由に持たせないことを徹底していました。

 

あるシーンでは、水戸のDFからボランチにボールを入れた瞬間にエスパルスの選手3人が詰めていました。

 

その効果は時間を追うごとに表れ、エスパルスペースとなっていました。

 

私は失点してから猛然と反撃したと誤解していたのですが、実は、後半最初から前半のまずい箇所を修正して、効果的な攻撃をしていたのでした。

 

ここからいくつか言えることがあります。

 

一つは、前半のまずい点は戦術ではなく、選手の反応が遅れていたことが最大の原因であったことです。

 

さすが乾選手のディフェンスは前半から的確なタイミングでされていましたが、他の選手がついていけていませんでした。

 

特に、攻撃3人が前に行くときに、ボランチやDFの選手がついていかないと、結局中盤が間延びしてしまいます。

 

これは、一瞬の判断だとは思いますが、慎重になりすぎたというメンタルの影響が大きいと思います。

 

後半には、義宣選手が水戸のボランチにプレスをかけるなど、まるで違う対応となって修正されていました。

 

「これが前半からできていれば」というのが秋葉監督の言葉の真意なのでしょう。

 

また、監督、コーチはハーフタイムで、選手の動きについて細かな指示を出して、実はそれが功を奏していたということも言えます。

 

どうしてもJ1昇格できなかったことにフォーカスしてしまい、マイナスに捉えてしまいますが、よくよく考えれば、後半からは選手たちも監督も、メンタル、戦術とも適切な対応をしていたのです。

 

あとは、ゴールを決めるだけという状況に持って行けていたのです。

 

この流れで2点目を取れなかったのは残念ですが、ゴール前で冷静になればもう1点とれたシーンはありました。

 

そこで、秋葉監督は、ギリギリの厳しい場面、特にゴール前で、選手たちを冷静にさせるにはどうしたら良いだろうか?と真剣に悩んだのだと思います。

 

もちろん長時間のミーティングでも伝えているとは思いますが、感覚的にも伝えたいと取った手段の一つが「座禅」だったのでしょう。

 

昨日の深夜、そこまで考えて、何かスッキリしました。

 

水戸戦での選手の動きの悪さの理由が分かり、それに対して監督・コーチや選手たちも水戸戦の後半からそれを修正していた(再現性がある)ことが分かったからです。

 

そうすると、秋葉監督が言っている「いまさら、よそ行きのサッカーをするつもりはない」とか、原選手が「いつもと同じようにやるだけ」と言っている意味とも繋がります。

 

きっと、PO山形戦に向けて最大限の準備はできているのでしょう。

 

山形のサイド攻撃やゴール前でのドリブルは脅威ですし、どうもマスコミや世間の前評判では山形が有利となっているようです。

 

しかし、エスパルスのチームも水戸戦の苦い経験から、前からの守備の連携や攻撃の連携をアグレッシブにやる準備はできているはずです。

 

私も、今では期待が不安を上回っている良いメンタルになりました。

 

きっと、当日のアイスタでは選手だけでなく、サポーター、ファン同士が背中を押し合えると思います。

 

チケットの売れ行きは残念ながら、イマイチのようです。

 

だからこそ、アイスタへはいつもより多くの友達と、いつもより少し、強い気持ちを持って行くことにします。

水戸のスタジアムで半分呆然としたのは私だけではないでしょう。

ただ「半分」です。

前半はチームがやろうとしていることを理解できませんでした。

このような勝負のかかった試合で闘う気持ちやリスクを取って攻撃する姿勢を見せられないのはなぜでしょう?

特に理解に苦しむのは、チームは「勝ちかそれ以外か」の2択の場面に追い込まれていたのに、なぜかリスクを取ろうとしなかったことです。

確かに後半、失点してからはリスクを取って攻撃して追いつきました。

交代もバランスを無視してでも攻撃的に行きました。

ただ、そのような流れは、負けのゲームを引き分けに持っていく形です。

だから、同点で終わる可能性も十分ある流れでした。

ミスのようなプレーもありましたが、それがなくてもどこかで失点していたと思います。

何より、そもそもサッカーはミスが起きて、それが失点に繋がるゲームです。

どこのチームもミスからの失点を何点もしています。

そして、それを42試合積み重ねた結果が今日、出ただけのことです。

 

42試合で積み重ねたミスと、戦い方でこの順位が確定しました。

エスパルスは2位から転落した?

いえ、42試合が終わった時点の順位が全てですから、エスパルスは4位でJ2のシーズンを終えたチームでしかありません。

J1への昇格枠は3つしかないので、本来は1位〜3位までのチームが昇格するのが当然です。

J2の消化試合を減らしてイベントを盛り上げるために、プレーオフが作られているから、4位なのに上位3チームの枠に入るチャンスが与えられているわけです。

3位の東京Vから見たら、長いリーグで自分たちよりも結果を出していないチームにチャンスが与えられるなんて、とんでもない話です。

エスパルスは、しょせんJ2の4位。

プレーオフで、リーグの成績以上のチャンスを与えられて、何を切り替える必要があるのでしょう?

ただ、ただ、ラッキーな話のはずです。

結果以上の幸運が転がり込んできているときに、「気持ちを切り替える」という言葉は適切ではありません。

切り替えではなく、転がり込んできたチャンスをものにする。

私は「リーグ2位」というシーズン途中の成績は忘れました。

 

選手たち、監督、スタッフも、残り2試合は、4位で終えたチームらしくリスクを取ることを恐れず挑んで欲しいです。

 

そして、シーズンの本当の締めくくりとして、サポーター、ファミリーが誇りと思えるような闘いを期待しています。

昨日は悔しかったですが、全てがネガティブには

感じませんでした。

前半は、狭いエリアでショートパスを回す熊本対策がバッチリハマって、全ての局面でエスパルスが上回っていました。

 

前半終了間際の失点は、セットプレーのこぼれ球ですから、運もあります。

 

これほど対策がハッキリと形にでるのは珍しいくらいで、当然、後半、修正してくることは予想していました。

 

エスパルスは、後半も同じ形でサッカーをしようとしたところ、熊本がおそらく立ち位置を変えて、選手間の距離を取って、前半のような対策をさせないようにしたところでしょう。

 

スカウティングで相手が嫌がることをやった結果、相手がその修正をしてくることはよくあります。

 

素人の感想ですが、相手が修正したということは「自分たちの本来のサッカーを放棄した」とも言えます。

 

ですから、そのような時こそ、エスパルスも戻るべき本来のサッカー(より球際に激しくいき、より走り、より強かに対応するとか)で戦えば力負けすることはなかったと感じました。

 

あとは、熊本に限りませんが、サンタナ選手がポストでボールを簡単に叩かずに持つので、そこをファウルでも潰してエスパルスのカウンターを止めるという場面が多いように感じました。

 

簡単に叩く回数を増やして、前を向いているボランチやディフェンスの選手に渡して、その選手から中山選手、カルリーニョス選手、乾選手あたりに出したら相手は強く来れなくなりそうです。

 

また、いわき戦のレフェリングが緩めにファールを取ってくれた感覚からか、セルフジャッジでプレーが遅れる場面もあり、失点にも関係していたと思います。

 

とはいえ、熊本は良いサッカーをしていましたし、リードしていても不快な時間稼ぎもなく、この試合ではフットボールでエスパルスを上回っていたと思います。

 

エスパルスにとって、ポジティブに思えることもありました。

 

試合終了後、私の周辺でも

「まだ勝負はこれから。残り、連勝するんだ!」

という声、雰囲気でした。

 

そしてゴール裏からの声援。

 

それに合わせて、メインでもバックでも一緒に手を叩いて一体になって諦めない姿勢を見せていました(もちろん、私も)。

 

帰りの途中、「とにかく目の前の試合に勝つしかないな、後は運次第」と覚悟を決めていたところ、なんとジュビロが追いついて引き分けていました。

 

まだサッカーの神様(「運」と言ってもいいですが)は自力で昇格を掴み取る道を残してくれました。

 

そして、3連勝よりは、一つ負けた後の連勝の方が準備も集中力も維持しやすいはずです。

 

次もホームで戦えるのもコンディションの点ではアドバンテージです。

 

上手くいかないときにサポートしてこそ、思い切り勝利の喜びを選手たちと共有できます。

 

それがサッカーの醍醐味のはずです。

 

満員の大宮戦では、選手、監督、スタッフそしてエスパルスファミリーが、ダービーの時のような強い気持ちで戦えると信じています。

 

そして必ず勝利して道を繋ぎましょう!

 

 

 

 

ダービーの勝利は格別でしたね。


乾選手のゴールが決まったときには、仲間だけでなく、周囲の人たちとハイタッチして声援を送りました。


こんなに興奮したのは町田戦以来でした。


乾選手はゴールだけでなく、圧巻のテクニックでチームに貢献していたのでMVPは分かります。


私がカッコいい!と感激したのは、

・戦略的準備をしつつ、選手を信じて藤枝戦と全く同じスタメンで送り出した監督、コーチ陣

・身体を張って最後までゴールを死守した選手全員の守備

でした。


脇腹を痛めているのに最後までゴールマウスを守り抜いた権田選手やゴールラインでボールを跳ね返した原選手の貢献はもちろんですが、FW、MF、DFの全員が身体を張ってゴールを守りました。


バイタルの辺りで撃たれたシュートの中には、きっと良いコースに飛んだものもあったのでしょうが、全てと言って良いほど誰かが身体に当てていました。


このような集中力は、ピッチに出た選手だけでなく、全員で厳しいトレーニングをつめているからでしょう。


このダービーを価値あるものとするためには、あと4試合も同じくらい厳しい気持ちで戦っていく必要があると思います。


試合までの過ごし方も含めて、ピッチの上で最高のパフォーマンスを出せるよう準備して欲しいです。


結果は後からついてきます。


ホーム大宮戦又は最終節のアウェイ水戸戦で、ダービー以上の歓喜を味わえると信じています。