大三駅【三重県】(近鉄大阪線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
三重県津市西部、布引山地東側の山あいの住宅地に位置する近鉄大阪線の駅で、一大幹線の駅であるものの普通列車しか停車しないため、ホーム有効長がたった2両分しかない難読駅、
大三駅 (おおみつえき。Omitsu Station) です。
 
  
駅名  
大三駅 (D 58)  
  
所在地  
三重県津市 (旧・一志郡白山町)     
  
乗車可能路線  
近畿日本鉄道:大阪線  
  
隣の駅  
大阪上本町方……榊原温泉口駅  
伊勢中川方………伊勢石橋駅   
 
訪問・撮影時  
2020年12月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅(1930年開業)。
駅舎………………大阪上本町方(西)の南側にあります。一部2階建てで比較的新しいです。
出入口……………南側のみ。北からは約300m西の踏切or約180m東のガードを通って南側へ。
バリアフリー……○(駅舎出入口~ホームまで段差なし。但しスロープの傾斜がやや急です)。
点字ブロック……駅舎内~改札~各ホームに設置。
駅前広場…………×(タクシー乗り場は駅舎前。バス停留所は約150m南東の国道165号沿い)。
 
 




駅舎は高台にあり、集落からは坂道を登る形になります。
駅舎は比較的新しく、左側の平屋建て部分に改札口があります。右側の2階建て部分は駅事務室ですが、現在は無人化されています。
駅出入口に段差はありません。点字ブロックは駅舎内からスタートしており、各ホームまで続いています。
出入口前には飲料自動販売機があります。
駅前広場はありませんが、駅舎西側のバラスト積込用地を利用してUターンは可能です。但し駅舎前での駐車はスペース的に難しいです。
駅舎前の路上には電話ボックスのほかタクシー乗り場がありますが、現在タクシーは常駐していませんので注意が必要です。
写真は1枚目と2枚目が西方向、3枚目が東方向、4枚目が北方向を望む。
 
 

また、駅舎へは正面(中央)や西側からもアクセス可能で、階段やスロープ状の道が整備されています。
写真は中央の階段です。東を望む。
後方には西側からのスロープ状道路(自動車通行不可)もあります。
 
 

駅前です。東を望む。
左の写真外に駅舎があります。左に写っているの建物は保線関係の詰所と思われます。
前方に東側のスロープが、手前に中央の階段があり、後方に西側のスロープがあります。
坂を下って右へ曲がれば大三地区の中心部方面、そのまま直進すると国道165号線に突き当たり、左折して近鉄線のガードをくぐると駅北側エリアならびにニュータウンの白山台方面です。
 
 

駅前です。南を望む。
右手の高台に大三駅があります。左は国道165号のガード方面(駅北側方面)です。
すぐ前方には東西方向に延びる国道165号との大三交差点があり、その南東角(左前方)にコンビニ「ファミリーマート」があります。
 
駅周辺は集落が形成されていて、その中心部は国道165号を越えて約100m南を並行する旧初瀬街道沿いにあります。商店は少ないです。
集落内には田畑が混在しているため、住宅密集地ではありません。
 
駅前道路を南下すると、駅から約1.2kmで雲出台というニュータウンに着きますが、立地が影響したのか空地が多い状態です。
さらに南下すると駅から2.5kmほどで名松線伊勢川口駅に到達します。名松線の利便性が悪いため、名松線沿線からも近鉄を利用する人が多いと思われますが、普通しか停まらない大三駅ではなく、一部の特急も停車する榊原温泉口駅へと流れている模様です。榊原温泉口駅前には月極駐車場が複数見られますので…。
 
そして、戦前は大三駅の約700m南に、津や久居と伊勢川口駅を結んでいた中勢鉄道線の伊勢二本木駅が存在していたと思われます。
  
 

駅前です。駅舎前より西を望む。
右前方には保線基地のバラスト置場があります。
その左側にスロープ状の坂道があり、下れば駅西側へ出られます。
駅西側は住宅と田園が混在しています。
 
 

駅北側です。ホームより撮影。
「駅裏」の北側は丘陵地が迫っている関係もあり民家が少なかったのですが、
写真奥、丘陵上の林の裏手には「白山台」という大規模なニュータウンが昭和後期より造成・開発されています(白山台入口まで駅から約400m)。
前述の雲出台と比べて分譲地の売却率は高く、駅近くのエリアは比較的住宅が密集していますが、駅から離れたエリアになるとまだまだ空地が多い状態です。ニュータウン内には小さな商店こそ存在するものの、スーパーやコンビニはありません。
現在は都心回帰の傾向にあるため、名古屋や大阪から離れた当地で空き区画を埋めるのは容易ではなさそうです。
また、白山台の北東部(駅から約1.2km北)には津市白山総合文化センターがあります。
 
 

改札口です。駅出入口より北方向を望む。
 
駅員配置………なし(無人駅)。
改札通路………2通路。改札ラッチが残存。窓口跡に面した右側通路は点字ブロック設置。
自動改札機……△(ラッチ内にあるICカード専用簡易改札機のみ。手前が入場用、奥が出場用)。
ICカード………利用可能(『PiTaPa』エリア内)。
幅広通路………左側通路。
有人通路………なし(無人化されたため。インターホンは未設置)。
窓口……………なし(改札窓口、出札窓口ともに閉鎖されています)。
自動券売機……なし(ICチャージもできません。代わりに乗車駅証明書発行機を設置)。
自動精算機……なし(当駅にてICチャージは不可)。
トイレ…………あり(改札内。多機能トイレ無し)。
付帯設備………待合室(空調有)・飲料自動販売機(いずれも改札外)。  
売店……………なし。 
コンビニ………なし(最寄店舗は約150m南「ファミリーマート」)。
 
現在、大三駅にてICカードのチャージはできません。『PiTaPa』や『モバイルICOCA』などポストペイやオートチャージ以外のプリペイド式ICカード利用で大三駅をご訪問の際は事前に残高に余裕を持たせておいて下さい。乗車前に残高が不足した場合は駅近くのファミマでチャージが可能です。
 
改札を通った先には構内踏切があります(後述)。トイレは改札を通って左手にあります。
 
 

改札口の左手前には待合室があります。
冷暖房完備ですが、私の訪問時(2020年12月)はコロナ禍の真っ只中で、真冬にもかかわらず扉が全開でした。
 
 

そして改札を通ると構内踏切に差し掛かります。
手前が保線用側線、奥が本線上り線です。保線用側線部分には遮断機と警報機がありません。
上り線を渡る手前で右のスロープを登ると上り2番線大阪上本町方面ホーム、構内踏切を渡って右のスロープを登ると下り1番線伊勢中川方面ホームです。
 
 

構内踏切より改札口を望む。手前の改札内サイドには出場用のICカード簡易改札機(中央)と集札箱(左)があります。
 
 

改札口の右側にはトイレがあります。男女別の水洗式です。
 
 

下り1番線ホームに設置の吊下式式駅名標です。おそらく非電照式です。
駅ナンバリング導入により取り替えられた新タイプなのか、それ以前から使用されていた旧タイプなのか、不明です。
右側に駅ナンバリング「D 58」が大きく表示されています。
 
 

1番線に設置の建植式駅名標です。非電照式です。
デザインは吊下式と同様です。
こちらは吊下式と違って雨ざらしで、かつ直射日光に晒されているため、色褪せてしまっています…。
 
 



駅構造……地平駅。西北西~東南東方向。
配線………相対式ホーム2面2線。
 
左ホーム(北)は1番線で下り伊勢中川・伊勢志摩・名古屋方面、右ホーム(南)は2番線で上り名張・大阪上本町・京都方面です。
 
ホーム有効長……3両分(普通しか停車できず。急行は通過します)。
ホームドア………なし(2020年12月時点)。

        『ひのとり』などの特急が高速で通過しますので要注意です。
ホーム幅…………全体的に狭いです。
上屋(屋根)………各ホームとも大阪上本町寄り(手前側)の約1両分。  
ホーム上設備……ベンチ。
 
各ホーム大阪上本町方の端にスロープと構内踏切があり、南側の右手(2番線側)に駅舎・改札口があります。
  
上写真は構内踏切より、中写真は1番線より、下写真は2番線より、全て伊勢中川方を望む。
 
 


上写真は1番線(右)より、下写真は2番線(左)より、2枚とも大阪上本町方を望む。
近鉄では側壁にブロック塀を使用している駅が多いです。
 
 


また、2番線裏手、駅舎との間には、大阪上本町方から保線用側線が分岐していて、伊勢中川方で行き止まりになっています。
大三駅は保線基地が併設されています。大阪上本町方ではバラストの積込が行われます。
構内踏切より撮影。上写真は大阪上本町方を、下写真は伊勢中川方を望む。
 
 

2番線より大阪上本町方を望む。
この先、左手に集落を見ながら右へカーブして走り、進路を北西に変えると田園が広がる狭い谷を走ります。その後は左へカーブして上下線が少し離れ、寒谷トンネルを抜けて上下線が寄り添うと阪伊乙特急が停車し、大阪方面からの榊原温泉への玄関口である榊原温泉口駅へと至ります。
 
 


上写真は1番線より、下写真は2番線より、2枚とも伊勢中川方を望む。
2番線の右には空地がありますが、かつては保線用側線が伊勢中川方でも本線と繋がっていたかもしれません。
この先、すぐに国道165号をオーバークロスすると丘陵地の中をほぼ一直線に突っ切る形で東南東へ走り、やがて上下線別のトンネルを抜けると左へカーブして進路を北東に変え、丘陵地を抜けると伊勢石橋駅へと至ります。戦前は近くに中勢鉄道の石橋駅がありました。
 
 
あとがき  
下車(乗車)時・・・2020年          
 
近鉄大阪線を乗り鉄時に下車(乗車)しました。2面2線の無人駅で、一大幹線である大阪線の駅にもかかわらずホームが3両分しかなく非常に短いのが印象的でした。南側の大阪上本町方(西)にそこそこ新しい駅舎があり、ホームとは構内踏切で結ばれています。近鉄は名阪甲特急が走る路線でも構内踏切を有する駅が多いです。駅前には集落が広がっていて、規模が大きいです。駅裏の北側は丘陵上に白山台というニュータウンがありますが、立地が悪いのか意図的に分譲を絞っているのか、空地が多いのが気になりました…。
  
鉄路のみで(ルートは一例です)   
東京から・・・当日中到達可能、日帰り往復可能。

       新幹線(名古屋)近鉄名古屋線特急(伊勢中川)大阪線普通。 
大阪から・・・当日中到達可能、日帰り往復可能。

       近鉄大阪線の阪伊乙特急(榊原温泉口乗換)普通。急行は通過。
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・あり (最寄店舗は約150m南「ファミリーマート」)       
飲食チェーン店・・・なし  
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。近鉄大阪線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は大三駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:近畿日本鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)