贄川駅【長野県】(中央本線【中央西線】。2023年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
長野県南西部、塩尻市南西寄りの木曽谷に位置する中央本線【中央西線】の駅で、旧中山道・贄川宿への最寄駅であり、難読駅名を有する、
贄川駅 (にえかわえき。Niekawa Station) です。
標高871.6mです。
  
  
駅名  
贄川駅 (駅番号なし)  
 
所在地    
長野県塩尻市 (旧・木曽郡楢川村)    
 
乗車可能路線  
JR東海:中央本線【中央西線】   
 
隣の駅  
塩尻方・東京方……日出塩駅  
名古屋方……………木曽平沢駅    
  
訪問・撮影時  
2023年5月   
  
  
駅概要  
駅形態……………地平駅(1909年開業)。
駅舎………………名古屋方(南寄り)の西側に開業時からの木造駅舎があります。
出入口……………西側のみ。東からは約350m南の陸橋を渡って西側へ。
バリアフリー……×(駅出入口~駅舎内~1番線ホームまで段差なし。
                    但し跨線橋は階段のみなので2番線はバリアフリー非対応)。
点字ブロック……駅出入口~駅舎内~各ホーム間に設置。
駅前広場…………○(小さなロータリー有。バス停留所は駅前の国道19号沿いに設置)。
 
 



駅舎です。東方向を望む。
国道19号線沿いに贄川駅があり、1909年(明治42年)12月に建てられた古い木造駅舎が今も現役で頑張っています。
出入口に段差はありません。出入口の右側にはベンチと飲料自動販売機があります。
駅舎の右隣には公衆トイレがあり(車いす対応トイレ併設)、左隣には屋根付きの無料駐輪場があります。
また、小さなロータリーを有する駅前広場が整備されていますが、路線バスは駅前を通る国道19号線上にあるバス停に停車します。
 
 

駅前です。西を望む。後方に駅舎があり、前方を国道19号が左右方向に延びています。
国道19号の先は崖になっており、崖上に小さな集落が形成されています。
旧中山道・贄川宿は左方向(南側)です。
また、駅裏に相当する駅東側は農地や森林で占められていて、約200m東の谷を奈良井川が南から北へ流れています。
 
 

駅前です。南を望む。左側に贄川駅があります。左前方の古風な建物は飲食店跡と思われます。
前後方向に国道19号線が延びています。右の坂道を登ると駅西側の集落に到達します。
国道19号を直進し、約350m先で左折して陸橋で中央本線を跨いで東側へ回ると旧中山道の宿場町だった贄川宿に到達します(駅から400mほど南)。その北端部(駅側)の入口エリアには、贄川関所(贄川番所)跡があります(現在は復元されて資料館になっているようです)。
贄川宿には古い町並みが残っていて、奈良井ほど人が多くありませんので、ゆったりと町並み散策ができます。
駅前集落や旧贄川宿を除くと駅周辺一帯は奈良井川の谷で、山林の割合が高く、民家は少ないです。
 
 

駅前です。北を望む。右側に贄川駅があります。
前後方向に国道19号が延びています。左側の崖上には前述の駅前集落が形成されています。
駅北側も山間部で、民家は少ないです。
 
 



駅舎内です。上写真は東(ホーム方向)を、中写真は北(窓口方向)を、下写真は南を望む。
 
駅員配置………無人駅(1985年無人化)。
自動改札機……なし(無人駅なのでそのまま入場・乗車可能)。
ICカード………利用不可(エリア外。

             ICエリア内から乗り越しの場合は全区間現金精算になります)。
幅広通路………駅舎内通路は車いす対応幅で、点字ブロックが設置されています。
窓口……………設置はされていますが、無人駅のため、閉鎖されています。
自動券売機……なし(乗車後に車掌に申し出るか、
          ワンマン列車の場合は乗車時に整理券をお取り下さい)。
自動精算機……なし(乗車列車の車掌に申し出るか、
          ワンマン列車の場合は下車時に運賃をお支払い下さい)。
その他設備……ホーム側出入口前に集札箱あり。
その他設備……ベンチ(駅舎内外)、飲料自動販売機(駅舎外)。
トイレ…………あり(駅舎外の南側。車いす対応トイレあり)。 
売店……………なし。  
コンビニ………なし(1km圏内に店舗はありません)。
  
そして駅舎を出てスロープ状の通路を登ると、下り塩尻方面1番線ホームに到達します。1番線までは車いすが自力で到達可能です。
1番線に出て左側には屋根付きの跨線橋があり、上り中津川方面2番線ホームに通じていますが、跨線橋は階段のみなので、贄川駅はバリアフリー非対応です。車いすで贄川駅をご利用の場合は事前にJR東海へお問い合わせ下さい。
 
 

こちらは1番線ホームより駅舎を望む。
寒冷地ゆえ改札跡や駅舎出入口には扉が設置されています。
改札跡の右手にはきっぷ回収箱があり、左手には名所案内(贄川宿など)が掲示されています。
 
 

上り2番線に設置の建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されています。塩尻市の表記がシール貼りされていないので、この駅名標は旧所在地だった楢川村が塩尻市に編入された2005年4月1日以降に更新されたと思われます。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
尚、中央西線において、中津川駅より東(塩尻方)の各駅においては南木曽駅・上松駅・木曽福島駅を除き駅ナンバリングが導入されていません(隠れナンバーは「CF 36」のはずで、もし全駅に駅ナンバリングを拡大するとなれば「CF 36」が付与されると思われます)。
 
 



駅構造……地平駅(北北東~南南西方向)。
配線………単式ホーム・島式ホーム各1面の計2面3線(名古屋方は交換可能駅)。
     但し島式ホーム東側の旧3番線は使用停止状態で、実質、相対式ホーム2面2線状態。
 
駅舎に面した左ホーム(西)が1番線で下り塩尻方面・松本方面・東京方面、右ホーム(東)の左が2番線で上り中津川・名古屋方面です。旧3番線は使用停止状態で、柵はされておらず、レールも敷設されたままですが、奥の東京方は本線とレールが繋がっておらず、現状は保線用側線として使用されているかもしれません。
また、1番線ホームから見て2番線ホームは若干東京方(奥)にずれています。
    
ホーム有効長……6両分。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………1番線は狭く、元が島式ホームの2番線は結構広いです。
上屋(屋根)………×(1番線は手前の名古屋寄りの駅舎に面した部分に庇がありますが、
         線路際まで届いていません)。 
ホーム上設備……待合室(2番線のみ。空調なし。ベンチ有)。1番線は駅舎内のベンチを利用可。
 
ホーム中ほどに両ホームを結ぶ屋根付きの跨線橋がありますが、エレベーターはありません(下写真)。
 
上写真は2番線より、中写真は旧3番線より、下写真は1番線より、3枚とも塩尻方・東京方を望む。
 
 


上写真は1番線より、下写真は2番線より、2枚とも名古屋方を望む。
右が1番線、左が2番線です。
 
 



また、1番線東京方の西側には貨物設備跡(ホーム跡)が残存しています。
現在は貨物側線跡に保線用側線と車庫が設置されています。
上1枚は東京方を望む。下2枚は名古屋方を望む。
 
 

1番線より塩尻方・東京方を望む。
左手には保線基地があります。また、右端の旧3番線はこちら側で本線と繋がっていません(以前は繋がっていたはずです)。
また、これより先、塩尻駅まで複線区間です。
この先、奈良井川に沿って左側を通る国道19号と並走しながら山間部を北北東へ走り、奈良井川を渡ると4本の複線トンネルで山間部を駆け抜けます。この区間には旧線跡が存在するはずです。そしてトンネル連続区間が終わっても左手に国道19号が並走した状態で奈良井川の谷を北北東へ走り、やがて国道19号が中央本線をオーバークロスして右側へ回り、左手に集落が見えてくると日出塩駅へと至ります。
 
 

2番線より名古屋方を望む。
当駅より先、奈良井駅までの2区間は単線になります。
旧3番線が2番線に合流し、その先で2番線が1番線に合流します。2番線の延長上には安全側線があります。
 
この先、右側を通る国道19号と並走しながら旧贄川宿の脇を南南西へ走りますが、掘割を通っているため贄川宿は見えません。その後、トンネルに入ると国道19号の西に回り、トンネルを出ると奈良井川と国道19号を一気に渡って、奈良井川の谷の東側に沿って南西へ走ります。そして右手にある道の駅木曽ならかわの前を通過し、国道19号をくぐって右手に旧・楢川村の中心市街地の町並み(旧中山道の宿場町ではない)を見下ろしてしばらく走ると、木曽平沢駅へと至ります。
  
  
あとがき  
下車(乗車)時・・・2023年          
 
相対式ホーム2面2線ですが、かつては2番線の東側に旧3番線があり、2面3線でした(現在もレールは残っています)。西側には1909年の開業時からの木造駅舎が現存していますが、無人駅です。駅前は高台に小さな集落があるのみですが、約400m南には旧・中山道の贄川宿があり、贄川駅は観光地への玄関口としても機能しています。
  
鉄路のみで(ルートは一例です)  
東京から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
       新宿から中央東線『あずさ』で塩尻へ。中央西線の普通に乗換。 
大阪から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
       東海道新幹線~名古屋から中央西線『しなの』で木曽福島へ。普通に乗換。
       塩尻まで行って戻った方が早い場合あり(その際は追加運賃・料金が必要)。 
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・なし (1km圏内に店舗はありません)    
飲食チェーン店・・・なし (1km圏内に店舗なし)  
 
東京、大阪とも到達難易度がやや高いですが、中央本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は贄川駅でも途中下車してみて下さい!
  
(参考:JR東海のHP、さいきの駅舎訪問、地理院地図、Google地図、Wikipedia)