成田湯川駅【千葉県】(京成成田スカイアクセス線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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]今回の【駅】シリーズは、
千葉県成田市西部に広がる丘陵地帯に位置する京成成田空港線【愛称・成田スカイアクセス線】の駅で、『アクセス特急』しか停車しない駅で、その『アクセス特急』を『スカイライナー』が追い抜く場面が日常的に見られる駅、そして駅前は開発が遅れており、かなりローカルな雰囲気が漂う駅でもある、
成田湯川駅 (なりたゆかわえき。Narita Yukawa Station) です。
 
  
駅名  
成田湯川駅 (KS 43)  
 
所在地  
千葉県成田市    
  
乗車可能路線  
京成電鉄:成田空港線 【愛称:成田スカイアクセス線】   
(※) 当駅に北総鉄道北総線は乗り入れていません。     
 
隣の駅  
京成高砂方…………印旛日本医大駅   
成田空港方…………空港第2ビル駅  
 
訪問・撮影時  
2020年9月   
 
 

駅概要   
駅形態……………高架駅(2010年開業)。
駅舎………………高架下1階。
出入口……………南側のみ。北側からは駅西側で高架橋をくぐる必要あり。
バリアフリー……対応済(出入口に段差なし。改札~ホーム間にはエレベーター併設)。
点字ブロック……駅前広場~出入口~改札~ホームに設置。
駅前広場…………南側にあり(ロータリー有。東西ともバスターミナルとタクシー乗り場を併設)。
 
 

 

成田湯川駅は高架駅で、3階にホームが、1階に改札口があります。2階は踊り場です。
右寄りに出入口があります。出入口部分に改札口があります。
また、高架駅であるものの北側には出入口がありません。駅舎のレイアウトも将来の北口開設を考慮した造りではありません。
北側からは駅前広場西側で高架橋をくぐって南側へ回る必要があります(下写真左奥)。
上写真は北を、下写真は北西を望む。 
 
 

駅前広場です。西を望む。右手に駅舎があります。
ロータリーがあり、駅舎寄りにバス停留所とタクシー乗り場が設置されています。
また、右前方の高架下などには一般車用のロータリーも設置されています。
写真奥の法面手前に駅前道路が左右方向(南北方向)に延びており、右側で線路をくぐります。
法面の上は昔ながらの住宅地が広がっており、畑が混在しています。
 
 

駅前です。1番線ホームより南を望む。駅周辺は起伏に富んでいます。
駅前エリアはあまり開発が進んでおらず、貸駐車場や千葉交通バスの車庫があります。
駅から離れると小規模な新興住宅地が見られ、写真奥には成田ニュータウンの大規模な住宅地を望めます。駅周辺や成田ニュータウン内に商店は少ないです。
 
 

また、駅前広場東側には公衆トイレがあります(多機能トイレ併設。但しオストメイト対応設備があるかどうか不明)。そして、トイレの向こう側、法面の手前にはJRの成田線我孫子支線が左右方向に延びています。
この付近に我孫子支線の新駅設置スペースが確保されていると思われますが、JR線に駅は設置されず、将来も設置される可能性は非常に低そうです。ここに駅を設置すると成田空港や東京都心方面へ向かう乗客が京成に逸走する可能性が高いですが、それでも我孫子支線の輸送量から考えて乗換客が多いとは思えません。他の理由があると思いますが、やはりここにJR駅も設置してくれれば。例えば北総沿線から成田駅や成田山新勝寺へのアクセスが大幅に向上します。私としてはJRにも駅を設置してもらい、鉄道ネットワークの拡充を期待したいのですが…。
ちなみに成田湯川駅から最寄りのJR駅は難読駅名の下総松崎駅(しもうさまんざきえき)で、約2.1kmの距離があり近くないです。
 
 

駅北側です。北東を望む。
後方で北千葉道路と京成成田スカイアクアセス線の高架橋をくぐります。
駅北側は未開発で、空地と雑木林のみです。民家は見られません。
奥へ延びる幹線道路は車両通行止になっていて、歩道のみが通行可能です。この幹線道路は前方で成田線我孫子支線をくぐります。
 
 

 

改札口です。出入口より北を望む。
 
駅員配置………あり。
自動改札機……あり(3通路)。  
ICカード………『PASMO』のエリア内。
有人通路………あり(窓口に面した右端通路。点字ブロック設置で車いす対応幅)。
幅広通路………あり(中央の自動改札通路)。
窓口……………あり(改札窓口のみ)。
自動券売機……あり(上写真右。改札口の右側。ICチャージ可)。
自動精算機……あり(ICチャージ可)。
トイレ…………改札内外(いずれも多機能トイレ併設ですが、改札外はオストメイト設備の有無が不明)。
付帯設備………改札内にAEDあり。
売店……………なし。  
コンビニ………なし(最寄りのコンビニは約400m南の「ローソン・スリーエフ」)。
 
そして3階にあるホームとの間には階段・上下方向エスカレーター・エレベーターが設置されていて(改札を入って左側。いずれも2階で乗換)、成田湯川駅はバリアフリーに対応しています。
 
 

駅舎2階です。北東を望む。
2階部分は踊り場になっており、ここで3階各ホームへの階段・ES・EVが分かれます。
したがって、1階改札口から3階各ホームへ行くには、エレベーターであってもここ2階で必ず乗り換えなければなりません。
 
 

 

2枚とも下り2番線ホームに設置されている駅名標です。電照式で、バックライトはLEDと思われます。
下写真は下部に時刻表と路線図が併設されています。
京成電鉄の新デザインで、駅ナンバリングも併記されています。
駅番号は「KS 43」で、順番としては成田空港駅の次です。
尚、京成成田スカイアクアセス線において京成の駅番号が付与されている駅は京成高砂駅(KS 10)、成田湯川駅(KS 43)、空港第2ビル駅(KS 41)、成田空港駅(KS 42)の4駅のみで、成田湯川駅を除く3駅は京成本線優先の駅番号であり、北総鉄道が管理する各駅については北総線の駅番号のみが付与されています。
 
 

 

駅構造……高架駅(東西方向)。
配線………相対式ホーム2面4線。中央の2線は通過線で、ホームはありません。
 
左ホーム(南)が1番線で上り京成高砂・押上・京成上野方面、右ホーム(北)が2番線で下り空港第2ビル・成田空港方面です。ホームに面した線路は副本線(待避線)で、上下主本線(通過線)は上下副本線の内側を通っていて、ホームはありません。
当駅には普通列車の発着が無く、停車列車は全て『アクセス特急』になります。当駅では『アクセス特急』が『スカイライナー』を待避する場面を日常的に見ることができます。
  
ホーム有効長……8両分。
ホームドア………なし(2020年9月時点)。
ホーム幅…………京成高砂寄り(奥側)は広い一方、成田空港方(手前側)の3.5両分や京成高砂方の端は相当狭いです。
上屋(屋根)………全長にわたり設置。 
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機、空調完備の待合室。
 
駅舎・改札口は京成高砂寄りのホームが広い部分の高架下にあります。
 
上写真は2番線より、下写真は1番線より、いずれも京成高砂方を望む。
 
 

こちらは2番線より成田空港方を望む。
手前の京成高砂方の端にも一部ホーム幅が狭い場所があります。
東海道新幹線の『こだま』停車駅によく見られる配線で、京成は標準軌であるため余計に新幹線駅とソックリに見えます。
中央の主本線を『スカイライナー』が在来線最速の時速160km/hで通過してゆきます。
また、2番線の左隣には北千葉道路(国道464号線)の高架橋が並走しています。
 
 

 

上写真は2番線より、下写真は1番線より、いずれも京成高砂方を望む。
当駅は2番線からも上り列車の発車が可能で、前方のトンネル内に2番線(下り線)から1番線(上り線)への片渡り線があるため、京成高砂方から当駅で折り返す事も可能ですが、現在、そのような定期列車は存在せず、非常時に使用されると思われます。
また、各線路には6灯式の信号機があります。
そして、当駅を境に京成高砂方は複線になります。
 
この先、すぐに右を走る北千葉道路と並走しながら短いトンネルを抜けると一気に広大な田園地帯に出て、高架区間で左へカーブしながら走ります。進路を南西に変え、右手に印旛沼が、左手に台地が見えてくると印旛大橋で北印旛沼をわたり、印西市に変わります。その後は北印旛沼と西印旛沼を結ぶ印旛捷水路を渡ると右へカーブして丘陵地に入り、ローカル風景の中を走りますが北千葉道路の西行車線が線路北側から南側へと周り、成田スカイアクアセス線は北千葉道路に挟まれる形になります。その後も丘陵地帯の中を西北西へ走りますが、やがてニュータウンの中に入ると印旛日本医大駅へと至ります。印旛日本医大駅から先は北総鉄道北総線との重複区間になります。
 
 

 

上写真は1番線より、下写真は2番線より、いずれも成田空港方を望む。
当駅は1番線からも下り列車の発車が可能です。当駅から先、成田空港駅までは単線区間なので、渡り線は存在しません。したがって成田空港方からも当駅で折り返す事が可能ですが、現在、そのような定期列車は存在しません。やはり非常時に使用されると思われます。
また、当駅の先では下り主本線が直進側、上り主本線が分岐側になりますが、ここの分岐器はと副本線の分岐器は『スカイライナー』の高速通過に対応できるように、日本最大級の38番分岐器が使用されています(Wikipediaの本文を引用)。
そして、ホームの成田空港方の端付近で成田線我孫子支線を跨ぎます。
 
この先、左を走る北千葉道路と並走しながら丘陵地のローカル風景の中を東へ走り、やがて北千葉道路が途切れると右手に住宅地を見ながら成田線を乗り越し、右手にイオンモール成田を見て走ると左から成田線空港支線の単線が寄り添い、完全並走するようになります。その後は再び丘陵地の中を東へ走り、東関東自動車道をくぐると根古屋信号場に差し掛かります。根古屋信号場を過ぎると短いトンネルをいくつもくぐりながら右へカーブしながら走り、やがて南南東に進路を変えるとJR線と一緒に地下トンネルに入り、成田国際空港の敷地内へと入っていきます。そして右から来た京成本線が合流すると、ほどなくして空港第2ビル駅へと至ります。JR線はもちろん、同じ京成電鉄の京成本線とも改札が完全に分離されています(成田スカイアクアセス線が北総線との重複区間を経由することから、東京都心方面への運賃体系が本線経由と異なるため)。
 
 
あとがき  
私が成田湯川駅で下車(乗車)したのは2020年の1度きりです。東京都の全駅を訪問する目的の一環とは別に、都内に近い駅なので下車しました。唯一の成田スカイアクセス線単独駅で、新幹線の『こだま』停車駅型の配線を有する立派な高架駅ですが、住宅地は駅から離れており、かつ運賃が高額だからか利用客が少なかったです。駅前は未開発の区域が多く残っており、ローカルな雰囲気を感じました。
 
新宿からですと都営新宿線の急行or各停に乗り馬喰横山駅で下車。改札を出て連絡通路を通り東日本橋駅へと移動し、京成成田スカイアクセス線経由の成田空港行きアクセス特急に乗車して当駅下車です。北総線の電車に乗車した場合は印旛日本医大駅までの主要駅でアクセス特急にお乗り換え下さい。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅で下車、隣接する京急駅から都営浅草線~京成押上線~北総線~京成成田スカイアクセス線経由のアクセス特急に乗り、当駅下車です(北総線列車にご乗車の際は印旛日本医大駅などで後続のアクセス特急にお乗り換え下さいを待避する場合あり)。品川駅から乗換なしで当駅まで到達可能です。あるいは新幹線を東京駅まで乗り通してから山手線経由で日暮里駅まで行き、京成本線下りに乗り換えます。アクセス特急であれば当駅まで乗換なしで行けますが(本数が非常に少ないです)、そうでない場合は京成高砂駅で京成成田スカイアクセス線のアクセス特急に乗り継ぐ必要があります。さらには京葉線~武蔵野線直通列車で東松戸駅まで行き、京成の下りアクセス特急に乗り換えて当駅下車のルートもあります。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、商店・飲食店は一切ありません。最寄りのコンビニは約400m南にある「ローソン・スリーエフ」になります。事前に用意しておいた方が無難です。
 
大阪からの到達難易度はやや高いですが、成田スカイアクセス線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は成田湯川駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:京成電鉄のHP、配線略図.net、地理院地図、Google地図、Wikipedia)