醒ケ井駅【滋賀県】(東海道本線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
滋賀県北東部、米原市中ほどの山間部に形成されている中山道の宿場町・醒井宿に位置する東海道本線の駅で、東海道本線においてJR東海が管理する最西端の駅、そして駅南側の山中には醒井養鱒場があり、そこが昔発売されていた周遊券の周遊指定地になっていて、周遊券を作る際にある意味欠かせない駅として有名だった、
醒ケ井駅 (さめがいえき。Samegai Station) です。
  
  
駅名  
醒ケ井駅 (CA 82) 
 
所在地  
滋賀県米原市 (旧・坂田郡米原町)   
 
乗車可能路線  
JR東海:東海道本線  
 
隣の駅  
熱海方・東京方……近江長岡駅  
米原方・神戸方……米原駅
訪問・撮  
  影時  
2021年4月  
 
 

 

醒ケ井駅は地平駅で、南側に駅舎があります。
北側には駅舎・改札口が設置されていませんが、その駅北側は田園、湿地、山地になっており、民家が見られません。
駅舎は1958年に改築された平屋建てで、後に正面屋根部分に外壁が設置されて、正面から見たら立派な駅舎に見えます。しかし、横から見たらこれがハリボテであることが分かります(下写真)。駅舎を大きく見せなければならない理由があったのでしょうか?
駅舎の左側が改札スペースで、右側は現在、「さめがいコミュニティセンター」として使用されていてます。それぞれ出入口が設置されていて、駅舎内では扉を介して改札スペースとコミュニティセンターがつながっています。
駅外と駅舎内に段差がありますが、階段とスロープで解消していて、改札口までは車いす通行可能です。しかし、改札とホームを結ぶ跨線橋にエレベーターがないため、醒ケ井駅はバリアフリー非対応です。車椅子で醒ケ井駅をご利用の場合は事前にJR東海へお問い合わせ下さい。
また、駅舎の右隣には公衆トイレがあります(多機能トイレはありません)。
そして、簡易的なロータリーを有する駅前広場が駅舎前にありますが、駅前に乗り入れるバス路線はありません。
最寄りのバス停留所は、約200m南と約200m南東の市街地に設けられています。
写真は北方向を望む。
 
 

また、駅舎の西隣には米原市が運営する観光施設「醒井水の宿駅」があり、レストランや土産物店が入っていましたが、建物の老朽化、そしてコロナ禍の影響もあったのか、2022年6月限りで閉館となりました。
写真は西を望む。右手に駅舎があります。
 
 

駅前です。南を望む。後方に駅舎があります。
駅前広場のすぐ前方を国道21号線が横切っていて、国道の先に醒井の町並みが広がっています。商店は点在しています。
醒井地区は国道21号のさらに南を並行する旧中山道の宿場町として発展し、東にかけての一帯には街道沿いに古い町並みが残っていて、観光地になっています。
また、醒井の町並みの南側を名神高速道路が東西方向に通っています。
名神をくぐってさらに南へ進み、丹生川を遡ると、3.7kmほどで滋賀県営の醒井養鱒場(ようそんじょう)に到達します。バスでアクセス可能です。
過去に周遊券があった頃、醒井養鱒場は周遊指定地になっていましたが、割安な周遊券を購入するために金銭的ロスが少ない醒井養鱒場をわざと指定地に組み込んで、結局行かなかったという例が多発したそうです。
さらに、南東約9kmには標高1,084mの霊仙山(りょうぜんさん)があり、醒ケ井駅は北の登山口になっています。
 
一方、駅北側は前述の通り民家が見られません。すぐ北を天野川が西へ流れており、その対岸は山地です。離れた北東側や北西側には集落が見られます。
 
 

改札口です。出入口より北方向を望む。
醒ケ井駅は簡易委託駅で、窓口にて出札業務を行っていますが、無人の時間帯もあります。
改札口には交通系ICカード『TOICA』などに対応の簡易改札機が置かれています。どちらも幅広通路で、窓口に面した左側は点字ブロックが設置されています。
磁気券や『青春18きっぷ』の場合は無人駅と同じくそのままお通り下さい。
改札口の左手前には出札窓口があります。マルス端末がありますが、『みどりの窓口』とは違い、発売できるきっぷに制限がありますので、注意が必要です。
また、醒ケ井駅には自動券売機、自動精算機、ICチャージ機がありません。きっぷは窓口でご購入いただく形になりますが、窓口が閉まっている場合は無人駅と同様にそのまま入場し、乗車列車の車掌に醒ヶ井駅からの乗車券をお求め下さい。ICカードの残額不足の場合は、窓口営業時間は窓口でチャージ可能ですが、無人時間帯は通常のきっぷと同じ扱いになります。
トイレは改札外しかありません。
右側には待合室があり、飲料自動販売機が設置されています。前述の「さめがいコミュニティセンター」に通じる扉があります。
尚、醒ケ井駅に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約1km南西(米原方)、国道21号沿いにある「ローソン」で、かなり離れていますので、長時間滞在される場合は事前に食料を用意しておいて下さい。
 
 

こちらは改札内より改札口を望む。
右側の駅事務室扉前には、きっぷ回収箱があります。
出場時はきっぷ回収箱に乗車券を入れて下さい。乗り越しの場合は駅員にお問い合わせ下さい。
また、IC残額不足の場合も駅員にお問い合わせ下さい。駅員不在時は帰りの列車の車掌に申し出て下さい。
 
 

改札口を通って右へ曲がり、跨線橋を渡るとホームに到達します。跨線橋には階段しかありません。
この通路部分は以前、1番線(下り副本線)ホームとして使用されていました。
 
 

下り2番線に設置されている建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されています。
この駅名標は米原市になってから更新された模様です。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
駅ナンバリングも併記されています (CA 82)。
番号は熱海駅から順に振られているため、当駅では大きな数字になっています。
 
 

 

 

現在の醒ケ井駅は島式ホーム1面2線の地平構造で、北東~南西方向にホームが延びています。
以前は右の駅舎側に単式ホーム(1番線)がありましたが、現在はホームが撤去されて面影がほとんど残っていません。その1番線ホーム跡に面して駅舎があります。
1番線は下り副本線(待避線)の線路番号として今も使用されています。
ホームの右(南)が2番線で下り米原・神戸方面、左(北)が3番線で上り大垣・東京方面です。
3番線の左側には上り副本線があります。
ホーム有効長は10両分で、ホーム幅は駅の規模を考えると広いです。
上屋は中ほどの約1両分しかありません。雨天時の乗降は注意が必要です。上屋の東京方(奥)は屋根付きの跨線橋とつながっています。
ホーム上には待合室(ベンチあり。空調なし)があります。
また、1番線側の神戸方(手前側)には保線基地があります。かつては貨物側線として使用されていたかもしれません。側線の車止めと駅舎の間には係員詰所があります。
上り線側にも副本線から分岐する形で保線用側線が存在します。神戸方で行き止まりになっています。
 
写真は3枚とも東京方を望む。
 
 

 

こちらは神戸方を望む。
中央(内側)に上下本線が、外側に上下副本線が通っています。
左側には1番線ホームがあったと思われますが、こちら側も痕跡が見られません(何となくホームがあったような感じはしますが…)。
 
 

東京方を望む。左前方には伊吹山が見えます。
この先、左側に田園を、右側に住宅地を見て北東へ走りますが、やがて左へカーブして北寄りに進路を変えます。並行する国道21号や名神高速道路は東寄りのルートを取って2駅先の柏原駅方面を目指しますが、東海道本線は大きく北へ迂回して近江長岡駅を経由します。新幹線の計画が遅れていれば近江長岡駅をパスする短絡線が建設されたかもしれませんが、新幹線の開業後は速達輸送する必要がなくなったため、迂回解消の話は出ていません。国道21号や名神と離れた後は、両側を山に挟まれた天野川のやや広い谷を北北東へ走り、左手に住宅地が見えてくると近江長岡駅へと至ります。
 
 

神戸方を望む。
ホーム端の先に機器室があります。また、左側には保線基地が写っています。
この先、右へカーブして、田園が広がる山あいのローカル風景の中を西へ走ります。北陸自動車道をくぐってしばらくすると大きく左へカーブして進路を南西に変え、国道8号をくぐると上下線の間隔が大きく開きます。その後は右手にJR西日本の車庫を見て走り、車庫が終息すると右から北陸本線、一度離れた東海道本線上り線、そして東海道新幹線が接近し、最後は左カーブで進路を南に変えて市街地に入ると米原駅へと至ります。在来線の米原駅はJR西日本の管理駅で、東海道本線神戸方面【愛称:琵琶湖線】、北陸本線(長浜駅までは琵琶湖線区間)、近江鉄道本線のほか、東海道新幹線にも乗換可能です。新幹線駅はJR東海が管理しています。
 
 
あとがき   
私が醒ケ井駅で下車(乗車)したのは2021年の1度きりです。琵琶湖線を乗り鉄した際、米原駅から少し足を延ばして下車しました。2面2線の駅で、南側に立派な駅舎があります。駅前は山間部ですが、国道21号や旧中山道沿いにある程度の町並みが形成されていました。
 
東京からですと東海道新幹線の『ひかり(名古屋以西各駅停車タイプ)』『こだま』で米原駅まで行き、東海道本線上り(普通・快速系)で1区間戻れば到達できます。名古屋駅から在来線を乗り継いでも到達できます(米原行きの場合は乗換しなくてもOK)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線『ひかり(名古屋以西各駅停車タイプ)』『こだま』で米原駅まで行き、東海道本線上り列車(普通・快速系)に乗り継いで当駅下車です。米原駅までは在来線(新快速)を利用してもOKです。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約1km南西(米原方)、国道21号沿いにある「ローソン」になります。遠いです。必ず事前に用意しておいて下さい。
 
東京からの到達難易度がやや高いですが、東海道線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は醒ケ井駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:JR東海のHP、Google地図、Wikipedia)