徳和駅【三重県】(紀勢本線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


今回の【駅】コーナーは、
三重県松阪市南部、郊外の住宅と田園が混在した地域に位置する紀勢本線の駅で、戦前は直上を通っていた関西急行鉄道伊勢線(旧・伊勢電気鉄道本線)との接続駅で、廃線跡には道路の陸橋があるため、往時の雰囲気を少しは味わえる、
徳和駅 (とくわえき。Tokuwa Station) です。
 
  
駅名  
徳和駅 (駅番号なし)  
 
所在地  
三重県松阪市     
 
乗車可能路線  
JR東海:紀勢本線  
 
隣の駅  
亀山方……………………松阪駅  
新宮方・和歌山市方……多気駅  
  
訪問・撮影時  
2021年8月  
 
 

 

 

徳和駅は地平駅で、北西側(上り線ホームの亀山方)に出入口があります。
昔は駅舎がありましたが、1990年代に解体され、新たに改築されなかったため、駅舎は存在しません。
駅前道路(旧伊勢街道)の踏切西側に出入口があり、奥まった場所(左奥)にホームへの出入口があります。
出入口前には木製の駅名看板があります。
また、駅前広場がありますが、自動車が入ると切り返しが難しく、前進で入ったらバックで出なければなりません。
駅近くを走るバス路線は存在しません。
広場右側には男女共用の汲取式便所があります(多機能トイレはありません)。
写真はいずれも南方向を望む。
 
 

駅前です。右のホーム出入口前より北方向を望む。
駅前広場は結構縦長で、駅前道路の旧伊勢街道まで距離があります(と言っても大した距離ではありませんがw)。
旧伊勢街道に出て右へ曲がると踏切で、東側から徳和駅を利用するにはこの踏切を渡る事になります。
 
 

駅前です。北西を望む。左手に徳和駅があり、後方に踏切があります。
奥に延びる旧伊勢街道沿いに住宅地が形成されています。商店は少ないです。
旧伊勢街道を外れると田園地帯も残っています。
また、駅の約1km南や約2km南西の丘陵地にはニュータウンがありますが、徳和駅の利用増につながっているかどうかは不明です。
 
 

駅前です。南東を望む。右手に徳和駅があります。
こちら側も奥に延びる旧伊勢街道沿いには集落が形成されていますが、東側の方が田園地帯の割合が高くなります。
また、少し南側を伊勢電気鉄道線→関西急行鉄道伊勢線の廃線跡を転用した県道756号線(2車線道路)が並行しており、旧伊勢街道のバイパスとして機能しています。
 
 

ホーム出入口です。東を望む。左に出入口があります。
一見、駅舎がありそうな感じですが、実はホームとの間に壁一枚あるだけですw
出入口の左側には飲料自動販売機があります。
そして、出入口には段差がなく、そのまま上り1番線ホームへ入る形になります。
1番線までは車いすの自力移動が可能ですが、1番線に出て右側にある跨線橋は階段しかなく、バリアフリー非対応です。車椅子で徳和駅をご利用の場合は事前にJR東海へお問い合わせ下さい。
 
 

こちらは下り2番線ホームより出入口を望む。西を向いて撮影。
徳和駅の改札設備は、出入口左側にあるきっぷ回収箱だけです。
自動券売機や改札機は存在せず、ICカード『TOICA』もエリア外です。
また、徳和駅では車内収受方式が採用されているため、ワンマン列車の場合、乗車時は車内の整理券を受け取り、降車時は運転士に運賃を支払います(またはきっぷを渡します)。車掌乗務列車の場合は車掌からきっぷをお求め下さい。
トイレ(便所)は駅前広場にあります(多機能トイレなし)。
そして駅や駅前に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約850m南西の「セブン-イレブン」になります。
 
 

1番線に設置されている建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されています。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
尚、徳和駅に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

 

徳和駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、北北西~南南東方向にホームが延びています。
 
出入口に面した右ホーム(西)が1番線で上り亀山方面・名古屋方面、反対側の左ホーム(東)が2番線で下り新宮方面・和歌山市方面および参宮線方面です。、反対側の右ホーム(西)が2番線で上り亀山方面です。2番線を上下本線とした一線スルー配線(制限速度90km/h)であり、通過列車は原則として上下線とも2番線を通過します。停車列車は原則として上り列車が1番線、下り列車が2番線に発着しますが、反対方向の上り通過列車に道を譲るために1番線に入る下り列車も存在します(Wikipediaの本文を引用)。
また、1番線から見て2番線は若干和歌山市方(南。写真奥)にずれています。
 
ホーム有効長は8両分で、現在の停車列車(客扱い列車)は最長で4両なのですが、使用されていない和歌山市方(南側)も立入可能になっています。未使用部分は嵩上げされておらず、雑草に覆われています。
ホーム幅は全体的に結構狭いです。特急『南紀』や快速『みえ』が通過する際は注意が必要です。
上屋は1番線が亀山寄り(北。手前側)の約1両分のみ、2番線が跨線橋の先の僅かな部分(待合所部分)のみに、それぞれ設置されています。雨ざらしの箇所だらけなので、雨天時の乗降は注意が必要です。
1番線は上屋下、2番線は待合所に、それぞれベンチが設置されています。
両ホームの亀山寄りには跨線橋(屋根なし。階段のみ)があり、1番線の亀山方の端近くには駅出入口があります。
 
上写真は1番線より、下写真は2番線より、いずれも新宮方・和歌山市方を望む。
 
 

 

2枚とも2番線より亀山方を望む。
ホーム中ほどより和歌山市寄りでは、県道756号線が紀勢本線を跨いでいます。この県道756号線は前述の通り、伊勢電気鉄道線の廃線跡を流用した道路で、現役時代も同様に伊勢電気鉄道線が紀勢本線(当時の路線名称は参宮線)を跨いでいて、この交差地点に伊勢電の徳和駅が設けられていて、乗換駅として機能していました。現在、陸橋は架け替えられて橋台も作り直されたため、往時の遺構は残っていませんが、今でも両路線はこのように交差していたのか…という事は分かります。
下写真は陸橋下にて撮影。陸橋のすぐ北側に跨線橋があり、2番線はその手前に待合所があります。
 
 

2番線より亀山方を望む。すぐ先に旧伊勢街道の踏切があります。
この先、左へカーブして住宅が混在した田園風景の中を北西へ走り、金剛川を渡ると住宅地の中を走るようになります。その後は右から来た近鉄山田線が寄り添いますが、合流地点手前に近鉄には東松阪駅があるものの、JRには駅がありません。その後は複線電化の近鉄山田線と完全並走状態で住宅地の中を北西へ走り、やがて市街地に入ると松阪駅へと至ります。名松線のほか、近鉄山田線と乗換可能です。
 
 

2番線より新宮方・和歌山市方を望む。
この先、田園風景の中を南下しますが、右側に新興住宅地の虹が丘町を見ながら走ると、今度は丘陵地の間を縫うように南東へ進みます。そして進路を南寄りに戻すと撮影名所でもある櫛田川を渡り、多気町に変わります。最後は田園風景の中、築堤区間から地平へ下りると右側に住宅地が現れ、参宮線との分岐駅である多気駅へと至ります。快速『みえ』と大半の普通列車が参宮線へ直通します。特急『南紀』はそのまま紀勢本線を走り続けるものの、多気以西は紀勢本線の普通列車の本数が激減します。
 
 
あとがき  
私が徳和駅で下車(乗車)したのは2021年の1度きりです。紀勢本線を乗り鉄時に下車しました。ホームは2面2線で、互いのホームは跨線橋で結ばれていて、上りホーム側に出入口がありますが、駅舎はありません。駅前は住宅地で、田園風景も見られます。ホームの直上を跨ぐ道路橋は伊勢電気鉄道線の遺構で(ガードは架け替えられています)、桑名と外宮前(現・伊勢市山田地区)を結んでいましたが、現・近鉄系の参宮急行電鉄に合併され、松阪~(宇治)山田間が参急線との重複区間だったため廃止されました。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、紀勢本線特急『南紀』または快速『みえ』に乗り換えて松阪駅で下車。さらに紀勢本線多気・新宮方面または参宮線方面の普通列車に乗り換えて当駅下車です(快速・特急は通過します)。名古屋駅から松阪駅までは近鉄特急を利用する方法もあります。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪難波駅or大阪上本町駅or鶴橋駅から近鉄の阪伊特急(乙特急)に乗って松阪駅まで行き、紀勢本線多気・新宮方面または参宮線方面の普通列車に乗り継げば当駅に到達できます。JRのみでも到達できますが(関西本線経由、京都~草津線経由)、時間を要します。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
  
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店は一切ありません。最寄りのコンビニは約850m南西の「セブン-イレブン」、最寄りのスーパーは約700m西の「オークワ」になります。必ず事前に用意して下さい。
 
東京、大阪とも到達難易度はさほど高くありません。紀勢本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は徳和駅でも途中下車してみて下さい! 
 
(参考:JR東海のHP、Google地図、Wikipedia)