三河一宮駅【愛知県】(飯田線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛知県東部の三河地方、豊川市東寄りの旧・一宮町中心部に位置する飯田線の駅で、三河国一宮である砥鹿神社(とがじんじゃ)への最寄駅であり、初詣時などは賑わうと思われますが、隣に豊川稲荷を擁する豊川駅がある事から、やや地味な感もしてしまう、
三河一宮駅 (みかわいちのみやえき。Mikawa-ichinomiya Station) です。
  
  
駅名  
三河一宮駅 (駅番号なし) 
 
所在地  
愛知県豊川市 (旧・宝飯郡一宮町)   
 
乗車可能路線  
JR東海:飯田線  
 
隣の駅  
豊橋方……豊川駅  
辰野方……長山駅  
  
訪問・撮影時  
2021年1月  
 
 

三河一宮駅は地平駅で、無人駅です。
東西とも出入口がありますが、駅舎はこちらの東側のみにあります。
各出入口とも駅外とホームの間は段差なく移動可能で、バリアフリーに対応しています。しかし、両ホームを結ぶ跨線橋は階段のみなので、車いすで豊橋方面へお出かけの際は駅舎があるこちらの東口、辰野方面へお出かけの際は反対側の西口と、行先により出入口を選択する必要があります。車いすで東西間を移動できる踏切は、駅の約240m南と約170m北にあります。
ちなみに、三河一宮駅は無人駅なので、健常者は入場券なしで跨線橋を介して駅の東西間を移動できるため、東西自由通路の機能も併せ持っていますが、前述の踏切が近くにあるため、駅を通り抜ける人はほぼゼロでしょう。
 
こちらは正面口に相当する東口です。西を望む。
駅舎は寺社風で古そうですが、新しくも見えます。古い駅舎をリニューアルしたのか、最近になって改築されたのか、不明です。
平屋建てで、結構大きい駅舎です。出入口前には飲料自動販売機があります。
東口には駅前広場がありますが、駅前道路と広場の間に段差があります。左側にスロープがありますが、その部分はタクシー乗り場でタクシーが待機している事が多いため、一般車が駅前広場に入るのは難しいでしょう(スロープに車いすが通行できるスペースは確保されています)。
また、駅前には豊川市コミュニティバスの停留所があります。
 
 

東口駅前です。東を望む。後方に駅舎があります。
右側には廃業した商店が見られます。左側には喫茶店「大きな銀杏の木」があり、私の訪問時はひっきりなしに車が出入りしていました。
旧・一宮町の中心部や砥鹿神社は左方向です。
 
 

東口駅前です。北を望む。
左手に駅舎があります。右前方には喫茶店「大きな銀杏の木」が見えます。
東口の北側は旧・一宮町の中心部で、住宅街になっています。商店も点在しています。
写真奥の丁字路を右折し、東へ進んで国道151号を渡ると左側に三河国一宮である砥鹿神社(里宮)が鎮座しています。駅から正面の鳥居まで約400mです。
ちなみに砥鹿神社の奥宮は、長山駅の北側にそびえる本宮山(標高789.3m)の山頂近くに鎮座しています。
 
 

 

駅舎内です。上写真は北西を、下写真は南西を望む。
三河一宮駅は有人駅でしたが2012年に無人化されました。窓口は板で塞がれていて、インターホンすらありません。
改札設備は駅舎のホーム側にあるきっぷ回収箱のみで、自動券売機や乗車駅証明書発行機はありません。改札ラッチもありません。
『TOICA』などの交通系ICカードは1駅南の豊川駅以南では利用可能ですが、残念ながら三河一宮駅はエリア外です。
ちなみに三河一宮駅では車内収受方式が採用されているため、ワンマン列車の場合、乗車時は車内の整理券を受け取り、降車時は運転士に運賃を支払います(またはきっぷを渡します)。車掌乗務列車の場合は車掌からきっぷをお求め下さい。
駅舎内の壁面には時刻表、近距離運賃表が掲示されています。
駅舎南側は待合室になっていて、砥鹿神社の参拝客対応のためか広々としています。
そして駅舎を出ると上り豊川方面1番線ホームです。
1番線に出てすぐ左には跨線橋があり(階段のみ、屋根なし)、下り辰野方面2番線へ移動できます。車いすで2番線をご利用の場合は西口へお回り下さい。
跨線橋の階段左側を豊橋方(南)へ進むと左側にトイレがあります(多機能トイレなし)。
尚、三河一宮駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約450m東、砥鹿神社南側の国道151号沿いにある「セブン-イレブン」になります。
 
 

こちらは西口です。南を望む。
駅西側からの利便性向上と言うより、とりあえずバリアフリーに対応させるために近年になって開設された出入口と思われます。
2番線ホームの辰野方に設置されています。
駅舎はなく、ホームまで通路が帯びています。車椅子が何とか1台通れるほどの通路幅です。
また、西口に駅名看板はなく、あくまで通用口といった感じです。
尚、西口に駅前広場はありません。約150m西の県道498号線沿いにバス停留所が設けられています。
 
 

西口駅前です。西を望む。左手に西口出入口があります。
駅西側は駅裏で、民家と畑が混在しています。商店は見られません。
400mほど西へ進むと一面に田畑が広がっています。ビニールハウスも多いです。
約1.4km北には愛知県立宝陵高等学校があり、愛知県立豊川特別支援学校本宮校舎が併設されています。駅から少々距離がありますが、三河一宮駅を利用する通学生がいるものと思われます。
 
 

西口を入って通路を進むと、写真奥で直接2番線ホームへと入ります。左手には跨線橋があります。
跨線橋との合流部分右側ににきっぷ回収箱が設置されていますが、西口には運賃表や時刻表がありません。
写真は豊橋方(南)を望む。
 
 

下り2番線に設置されている建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されています。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
尚、飯田線の駅ナンバリングは豊橋駅~豊川駅のみの導入となっていて、三河一宮駅以北の各駅には導入されていません。
 
 

 

 

三河一宮駅は千鳥配置の相対式ホーム2面2線です。地平構造で、南南西~北北東方向にホームが延びています。
手前にある左ホーム(東)が1番線で上り豊橋方面、奥にある右ホーム(西)が2番線で下り飯田・辰野方面です。
1番線から見て2番線は相当豊橋方(奥)にずれています。
ホーム有効長は1番線が5両分、2番線が6両分です。ホーム幅は1番線の駅舎に面した一部を除き、かなり狭くなっています。
上屋は1番線には全くなく、2番線は待合所がある辰野方の端近く(手前側)のみです。雨天時の乗降は傘が必要です。
ベンチは1番線にはありません(東口駅舎内のベンチをご利用下さい)。2番線は待合所の中にあります。
1番線豊橋寄りは駅舎に面していて、さらに豊橋方にはトイレと跨線橋があります。
跨線橋は2番線の辰野方の端に接続しています。その階段部分の脇には西口出入口があります。
尚、以前は両ホームを構内踏切で結んでいたようで、2番線辰野方ホーム端にその痕跡が見られます。1番線側はホームを作り直して痕跡が見られません。
写真は3枚とも1番線より豊橋方を望む。
 
 

 

 

こちらは1番線より辰野方を望む。
1番線豊橋方の東側には側線と貨物ホーム跡があります。現在は保線用側線として使用されている模様です。
また、三河一宮駅は一線スルー構造で、1番線が直線状ですが、実際は通過列車も上り列車が1番線に、下り列車が2番線に固定されています。
 
 

 

上写真は1番線より、下写真は側線より、いずれも豊橋方を望む。
1番線よりかなり先まで2番線ホームが延びています。2番線ホームが途切れる前に側線が1番線に合流しています。
この先、畑が混在した住宅地の中を南南西へ走りますが、しばらくして東名高速道路をアンダーパスすると住宅街に入ります。その後は右へカーブして進路を南西に変えると、右から日本車輌豊川製作所からの車両搬出などに使用される専用線が合流し、最後は市街地に入って豊川駅へと至ります。西口駅前に名鉄豊川線の豊川稲荷駅があり、乗換が可能です。また、豊川駅~豊橋駅の間は複線で、『TOICA』が利用可能、駅ナンバリングが導入されているなど、飯田線の中でも都会的な区間になっています。
 
 

1番線より辰野方を望む。
撮影地点までホームが延びていて、こちらはホーム端のすぐ先で2番線と合流します。
2番線からの合流は25km/h制限を伴います。豊川以北は名鉄などのライバルがいないため、この制限が緩和されることはないでしょう。
 
 

こちらは2番線より豊橋方を望む。
右手に跨線橋と西口出入口があります。右前方には待合所があり、ベンチが設置されています。
左前方には1番線の豊橋方ホーム端が見えます。
 
 

 

2番線より辰野方を望む。
豊橋方の端近くはホーム幅が相当狭いです。
2番線の左側には線路がありません。
 
 

 

2番線より豊橋方を望む。
こちら側も2番線から1番線へ合流する形になります。
豊橋方への出発信号は1番線にしかありません。
 
 

 

2番線より辰野方を望む。1番線ホームがさらに先まで延びています。
ホーム端に1番線および東口駅舎とを結ぶ跨線橋があり、その左に西口出入口があります。上写真左手には待合所ときっぷ回収箱があります。
この先、1番線ホームが途切れると1番線と合流します。その後は右へカーブしながら右手に旧・一宮町の中心部に位置する住宅街を見て走ります。左前方には本宮山が見えてきます。そして進路を北東に変え、住宅地が途切れると森の中を走るようになり、小さな川が形成する谷を橋梁で越えますが、左手に本宮山が見えます。最後は掘割を抜けて、長山駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が三河一宮駅で下車(乗車)したのは2021年の1度きりです。飯田線を乗り鉄した際に途中下車しました。2面2線の駅で、旧私鉄の駅としては珍しく千鳥配置の相対式ホームです。駅舎は立派な寺社風ですが、無人駅です。駅前は旧・一宮町の中心部で、駅前の喫茶店「大きな銀杏の木」には客が殺到していました。
 
東京からですと東海道新幹線で豊橋駅まで行き、飯田線の普通列車(豊川行きを除く)に乗り換えて当駅下車です。特急『伊那路』は通過しますのでご注意ください。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線で豊橋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます(名古屋駅から在来線利用でもOKです)。名古屋~豊橋はJR在来線、名鉄名古屋本線を利用してもOKです。名鉄経由の場合は豊川線の豊川稲荷駅~豊川駅乗換でもOKです。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありませんが、駅前の喫茶店「大きな銀杏の木」は一見客でも入れそうです。最寄りのコンビニは約450m東、砥鹿神社南側の国道151号沿いにある「セブン-イレブン」になります。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度がやや高いですが、飯田線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は三河一宮駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:JR東海のHP、Google地図、Wikipedia)