霞ヶ丘駅【兵庫県】(山陽電鉄本線。2019年訪問)     | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市垂水区南東部、明石海峡にほど近い高台に広がる住宅地に位置する山陽電気鉄道本線(山陽電車)の駅で、ラッシュ時などに運転されるS特急の停車駅、そして駅の近くには歴史の資料集などでよく掲載されている五色塚古墳がある、
霞ヶ丘駅 (かすみがおかえき。Kasumigaoka Station) です。
  
尚、以前に霞ヶ丘駅の記事をUPしています⇒旧記事はこちら
  
 
駅名  
霞ヶ丘駅 【副駅名:五色塚】 (SY 12)  
 
所在地  
兵庫県神戸市垂水区  
 
乗車可能路線  
山陽電気鉄道:本線   
 
隣の駅  
西代方…………山陽垂水駅  
山陽姫路方……舞子公園駅  
 
訪問・撮影時  
2019年5月、2008年8月(五色塚古墳のみ)  
 
 

 

霞ヶ丘駅は地平駅で(一部は盛土上)、山陽姫路方(西)の北側(山側)に駅舎が設置されています。
南側(海側)には駅舎・出入口が設置されておらず、駅舎へアクセスするにはすぐ西にあるトンネルをくぐって北側へ回る必要があります。
駅舎はおそらく駅が開業した1964年から使用され続けていると思われます。一部2階建てで、奥行きがあります。
駅外と出入口の間に高低差があり、正面には階段しかありませんが、左側の坂道になっている歩道に面して段差のない出入口も設置されており、改札口までは車いすで到達可能です。但し、改札からホームに通じる地下道には階段しかありませんので、霞ヶ丘駅はバリアフリー非対応です。車いすで霞ヶ丘駅をご利用の場合は事前に山陽電鉄へお問い合わせ下さい。
尚、霞ヶ丘駅に駅前広場は整備されていません。バス停留所は約230m北、神戸市立霞ケ丘小学校前に設けられています。
写真は南東方向を望む。
 
 

駅前です。北を望む。
右手に駅舎があり、後方のトンネルをくぐると駅南側へ抜けられます。
駅周辺は閑静な住宅街が広がっています。商店は少ないです。海岸段丘に位置するため起伏に富んでおり、概ね北へ進むごとに標高が上がります。
約900m北には私立の女子校である愛徳学園中学校・高等学校と愛徳学園小学校があります。
愛徳学園周辺は星陵台地区で、愛徳学園東側には「サンライズ通り」という商店街があって昔は賑わっていたのですが、今はやや寂れている印象です…。
 
 

また、駅舎脇の歩道を登り、線路沿いに南東(山陽垂水方)へ430mほど進むと、兵庫県下最大の前方後円墳である五色塚古墳に到達します。
Wikipediaによると、古墳時代中期の4世紀末~5世紀初頭頃の築造と推定されるそうです。長さ194mです。
綺麗に整備されていて、小中学校などの歴史の資料集に登場する機会が多いです。
神戸市が管理していると思われます。記帳が必要ですが、無料で見学できます(9:00~17:00)。月曜と年末年始が定休日で、不定休もあるかもしれませんので、ご訪問の際は事前にご確認を。
 
 

 

五色塚古墳からは明石海峡、明石海峡大橋、淡路島などを一望できます。
このような見晴らしが良い場所に墓を作らせるとは、余程の人物だったのでしょうね…。
 
 

駅前です。南を望む。後方のトンネルを抜けた先に霞ヶ丘駅があります。
南側も住宅街が広がっています。駅前通り周辺が谷になっていて、左右より標高が低くなっています。
300mほど南下するとJR神戸線をくぐって国道2号線に到達します。
国道2号の先は明石海峡沿いに設置されている舞子海水浴場(愛称:アジュール舞子)で、もちろん明石海峡や淡路島の眺めは抜群です。
アジュール舞子の東には「三井アウトレットパークマリンピア神戸」が、西には舞子公園や明石海峡大橋があります。

写真右奥には明石海峡大橋の主塔などが見えます。
また、写真右、線路沿いに北西へ500mほど進むとホテル「舞子ビラ」に到達します。
 
 

改札口です。出入口より南東を望む。霞ヶ丘駅の改札口はこの1ヶ所のみです。
霞ヶ丘駅は無人駅です。窓口はシャッターが下ろされています。改札内外にインターホンが設置されており、きっぷ確認用カメラ搭載のインターホンもあります。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路あり、左が点字ブロック設置通路、右が幅広通路です。左端には窓口がありますが、その前を通る有人通路は柵やパンフレット置き場により封鎖されています。
改札口の左手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
トイレは改札内にあります(多機能トイレはありません)。
そして、築堤上にある各ホームへは地下道で連絡していますが、階段しかないためバリアフリー非対応です。
尚、霞ヶ丘駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約400m北北東の「ローソン」になります。
 
 

下り2番線に設置されている吊下式駅名標です。電照式と思われます。
山陽電鉄の標準デザインですが、書体が古いです。副駅名の「五色塚」が小さく書かれています。
駅ナンバリングも併記されています (SY 12)。
 
 

こちらは下り2番線に設置されている建植式駅名標です。非電照式です。
書体が新しいです。
西隣の「まいここうえん」の部分にはシールが貼られていますが、おそらく駅ナンバリングを追加する際、スペースが足りなかったため、文字を小さくしたのでしょう。
 
 

こちらは下り側の法面に設置されている山電特有のイラスト型駅名標です。
五色塚古墳を中心に、明石海峡大橋も描かれています。
また、五色塚古墳の右側に描かれている円墳は小壺古墳で、兵庫県内で第2位の大きさの円墳です(下段直径70m)。
 
 

霞ヶ丘駅は島式ホーム2面4線の地平構造ですが、地形の関係で山陽姫路方は一部盛土高架構造です。南東~北西方向にホームが延びています。
 
右ホーム(南)は右から1番線・2番線の順でいずれも下り山陽姫路方面、左ホーム(北)は右から3番線・4番線の順でいずれも上り西代方面・神戸三宮方面です。
内側の2・3番線が主本線(通過線)、外側の1・4番線が副本線(待避線)です。日中は当駅にて普通車が直通特急の通過待ちを行います。
また、霞ヶ丘駅はS特急停車駅ですが、S特急はラッシュ時を中心に運転される通勤特急的な種別です。
 
ホーム有効長は5両分ですが、現在、山陽電車で運転されているのは3両編成、4両編成、6両編成のみなので、事実上、4両編成以下が停車可能です。
ホームドアはありません。ホーム幅は全体的に狭いです。直通特急の通過時は注意が必要です。
上屋は各ホームとも山陽姫路方(手前側)の約2.5両分に設置されていましたが、後にラッシュ対応で上り3・4番線の上屋が西代方へ約1.5両分延伸されて4両分以上になり、上り列車は雨に濡れることなく乗降できるようになりました(異常気象時を除く)。降雨時、下り列車で霞ヶ丘駅をご訪問の際は、前寄りの2両にご乗車になって下さい。
各ホームとも上屋下にはベンチがあります。
そして両ホームの山陽姫路方の端(後方)には改札口に繋がる地下道の階段があります。
写真は2番線より西代方・神戸方(東)を望む。
 
 

こちらは2番線より山陽姫路方(西)を望む。左から1番線~4番線の順です。
駅付近は西から東へ進むごとに標高が上がる地形で、駅舎がある山陽姫路方の端は築堤ですが、こちらの西代方の端は線路より両側の方が若干高くなっています。
また、ホームは直線区間に設置されており、見通しが良いです。
 
 

霞ヶ丘駅は高台にあるため、1・2番線ホームからは明石海峡大橋や明石海峡、淡路島がチラッと見えます。
写真は1番線より南西を望む。
 
 

また、3・4番線の北側山陽姫路寄りには、駅舎(左側)に隣接して霞ヶ丘変電所があります。
1965年の駅新設時に設置されたと思われますが、古い建屋が現役で使用されています。
 
 

1・2番線より西代方を望む。
前方の左カーブの先、左側に五色塚古墳がありますが、住宅街が広がっているため駅からは確認できません。
この先、左へカーブしながら住宅街の中を走り、左手に五色塚古墳の方墳部分が見えると右からJR神戸線が接近し、進路を東寄りに変えます。その後はJR神戸線に寄り添って下り勾配になり、JR線と同じ高さになると高架区間で市街地に入り、直通特急停車駅である山陽垂水駅へと至ります。JR神戸線と乗換可能です。尚、昔の山陽垂水駅は2面4線でしたが、高架化に際して用地の関係で2面2線に縮小せざるを得ず、代替として歌敷山駅東側に2面4線の霞ヶ丘駅を設置しました(同時に歌敷山駅は廃止)。
 
 

3・4番線より山陽姫路方を望む。
ホーム端に右側にある駅舎・改札口に通じる地下道入口がありますが、ここにエレベーターを設置できるスペースはありません。
バリアフリー化するとなると、手前に跨線橋を造ってホーム側と駅舎側にエレベーターを設置するのがベターと思われますが、コスト的には階段昇降機を設置するのが現実的な手段でしょうね…。
 
 

 

こちらも3・4番線より山陽姫路方を望む。
左前方には3つの高層ビルが見えます。左2つは「舞子ビラ」の建屋で、最も線路に近い右は舞子公園駅とJR線・舞子駅の間にそびえる「Tio舞子」です。
また、前方には線路左側に広いスペースがありますが、ここは歌敷山駅跡ではなく、かつて有効長の長い側線が1本ありました。現在は大半が空地になり、左奥の方に有効長が短い保線用側線が設置されています。
 
この先、起伏に富んだ住宅街の中を北西へ走り、左へカーブして左手に「舞子ビラ」が見えてくると歌敷山駅跡を通過しますが、痕跡は見られません。その後、進路を西北西に変えると谷を越えますが、一瞬、左手に明石海峡大橋を眺められます。そして引き続き住宅街の中を走ると明石海峡大橋に通じる神戸淡路鳴門自動車道の高架橋をくぐり、舞子公園駅へと至ります。こちらでもJR神戸線と乗換可能で、明石海峡大橋を通る高速バスにも乗換可能です。淡路島や四国への連絡のため、直通特急が終日停車していますが、通勤特急的要素が強いS    特急は舞子公園駅を通過します。
 
 
あとがき  
私が霞ヶ丘駅で下車(乗車)したのは2008年、2019年の計2度です。2008年は五色塚古墳を見学するために下車しました。そして2019年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇)。直通特急通過駅ながら島式ホーム2面4線ですが、これはかつて山陽垂水駅が2面4線だったものの、高架化に際して2面2線へ縮小されることになったため、その代替として当駅が設置(事実上、前日に廃止された歌敷山駅の移転)されたそうです。でも、本来なら主要駅である山陽垂水駅が2面4線の方が絶対いいのですが…。駅舎は北西側にあり、今となってはレトロな造りです。駅前は海岸段丘に広がる住宅街で、駅東側に五色塚古墳があります。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新神戸駅まで行き、神戸市営地下鉄西神・山手線の西神中央方面電車に乗り換えて板宿駅下車。さらに山陽電鉄本線の山陽姫路方面普通車に乗り換えて当駅下車です。直通特急に乗車した場合は山陽須磨駅で待避中の普通車にお乗り換え下さい。霞ヶ丘駅に直通特急は停車しません。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと阪神の大阪梅田駅から直通特急に乗車し、山陽須磨駅で待避中の普通車に乗り換えて当駅下車です。垂水駅・山陽垂水駅まではJRも利用可能ですが、運賃は阪神~山電ルートの方が割安です。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約400m北北東の「ローソン」、最寄りの飲食チェーン店は約600m南南東の「なか卯」になります。事前に用意しておいた方が無難です。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。
山陽電鉄本線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は霞ヶ丘駅でも途中下車してみて下さい!
そして、五色塚古墳をご見学の際はぜひ山陽電鉄本線をご利用になり、霞ヶ丘駅も観察してみて下さい!
 
(参考:山陽電気鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)