小室駅【千葉県】(北総鉄道北総線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
千葉県船橋市北部に位置する北総鉄道北総線の駅で、船橋市最北端の駅かつ北総線で唯一船橋市内にある駅、駅北側には千葉ニュータウンの住宅街が広がっているものの、駅南側は未開発で、そのため橋上駅舎を有しながら北側にしか出入口がない、
小室駅 (こむろえき。Komuro Station) です。
 
  
駅名  
小室駅 (HS 11)  
 
所在地  
千葉県船橋市   
  
乗車可能路線  
北総鉄道:北総線  
(※) 京成電鉄:成田空港線 【愛称:成田スカイアクセス線】の電車は停車しません。      
(※) 当駅より東、印旛日本医大駅までの施設は千葉ニュータウン鉄道が所有(運営は北総と京成)。     
 
隣の駅  
京成高砂方…………白井駅  
印旛日本医大方……千葉ニュータウン中央駅  
 
訪問・撮影時  
2020年9月   
 
 

小室駅は広大な掘割の中にある地平駅で、橋上駅舎を有しています。
ホームが1階、改札口およびコンコースが2階、そして出入口が3階です。出入口は自由通路に面しています。自由通路は屋根なしです。
ちなみに小室駅は橋上駅舎を有しておきながら、南側が未開発の地域であるため、自由通路の出入口は写真の北側にしかありません。
自由通路と駅舎出入口は3階ですが、駅外は2階レベルであるため、駅外と自由通路の間に高低差が生じています。階段のほか、スロープ(左)、エレベーター(右)で段差を解消しており、バリアフリーに対応しています。
駅名看板はエレベーター出入口のみに設置されています。
写真は南を望む。
 
 

また、出入口前にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、ロータリーが東に向けて設置されています。
バス停留所、タクシー乗り場が併設されています。
写真は東を望む。右側に駅出入口の階段が写っています。
 
 

出入口から階段を上り、自由通路の歩道橋に到達しました。南を望む。
後方に階段出入口、左にスロープ出入口、右後方にEV出入口があります。
左前方には橋上駅舎があり、前方に駅舎出入口があります。
 
 

こちらは橋上駅舎です。自由通路より南東を望む。
1979年の開業時から40年以上使用されていると思われ、古く見えます。
右側に出入口があります。 
 
 

そして自由通路を南へ進むと左には階段出入口が、右にはエレベーター出入口があります。
自由通路は各出入口の先で行き止まりになっています。南側へは行けません。
現状、駅南側へ行くには約200m東または約300m西の陸橋を渡る必要があります。
写真は南を望む。
 
 

こちらは駅舎への階段出入口です。東を望む。
改札階は自由通路がある3階ではなく、1層下の2階にあります。
エレベーター出入口は後方にあります。EVは2階に下ってから自由通路をくぐり、コンコースにアクセスする形になります。
 
 

駅前です。自由通路より北を望む。
小室地区において、ニュータウンは駅北側のみに展開されています。
駅前広場の周囲には商店が少ないですが、左側の一角には小さな商店街(小室ラッキー商店街)があります。
駅の北側~北東側は一戸建て住宅が多いエリアですが、空き区画も多く、畑や雑木林が混在しています。開発途上といった感じです。
また、駅の北西側にはURにより開発された住宅団地(集合住宅群、戸建住宅街)が広がっていて、こちらは計画的に開発されたようです。
駅西側では北西~南東方向に国道16号線(東京環状道路)が延びています。交通量は多いのですが、小室地区においてロードサイド店舗は少ないです。
そして、小室地区は船橋市で最北端の地域になります。東へ1km、西へ1km、北へ1.5km進むといずれも白井市に入り、小室地区は三方を白井市に囲まれています。
 
一方、駅南側は未開発の地域で、畑と雑木林が主体で、民家や事業所が混在している状態です。
日本の人口が減少していく中、南側がニュータウン開発される可能性は低いと思われます。
但し、駅南側にも少なからず住宅はありますので、南口を開設すれば利便性は大幅に向上します。まぁ開業して40年以上経過しても北口だけですから、南口が開設される可能性も非常に低いでしょうね…。
 
 

橋上駅舎2階にある改札口です。東を望む。
後方には3階(自由通路)に通じる階段と、3階へのエレベーターへ向かう通路があります。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が3通路ありますが、幅広通路はありません。左端には車いす対応幅で点字ブロック設置の有人通路があり、有人通路に面して窓口があります。
改札口の左手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
また、自動改札機のすぐ右側(改札外)にはAEDがあります。
改札内コンコースには飲料自動販売機とベンチがあり、改札外は右側に公衆電話、飲料とアイスクリームの自動販売機、証明写真発行機があり、左後方のエレベーター出入口へ向かう通路沿いには宅配便ロッカーがあります。
ちなみにトイレと多機能トイレは改札内コンコース(改札を通って右側)に設置されています。2・3番線ホーム上に設置されていた通常のトイレは廃止され、多機能トイレのみが設置されています。
そして下層の1階にある各ホームとの間には階段2ヶ所、上りエスカレーターとエレベーターが各1基、設置されています。
尚、小室駅構内に売店・コンビニはありません。北側の駅出入口前(駅前広場西側)にコンビニ「ファミリーマート」があります。
 
 

 

下り3番線ホームに設置されている、上写真は吊下式駅名標(電照式。光源は不明)、下写真は建植式駅名標(非電照式か?)です。
北総鉄道標準のシンプルなデザインで、北総鉄道のコーポレートカラーである青が使用されています。
自駅・隣駅とも漢字・ひらがな・ローマ字(英語)の表記があります。「ニュータウン」も「にゅーたうん」と書かれています。
自駅名は多国語が併記されており、左上には京成グループのロゴマークがあります。
また、駅ナンバリングも併記されています (HS 11)。
 
 

小室駅は単式ホーム・島式ホームとも各1面、計2面3線の地平構造(正確には掘割構造)で、概ね東西方向にホームが延びています。国道464号線(北千葉道路)の広い中央分離帯上に駅があります。
開業時は島式ホーム1面2線でしたが、2010年の成田スカイアクセス線開業に伴う輸送力増強の一環で南側に単式ホーム1面1線が新設され、従来の島式ホームは2線とも下り線専用、新設の島式ホームは上り線専用になりました。
左の単式ホーム(南)が1番線で上り京成高砂・押上・都営浅草線方面、右の島式ホーム(北)が左から2番線・3番線の順でともに下り印旛日本医大・成田空港方面です。
1番線の南側(左)は空地になっていますが、当初の計画では新鎌ヶ谷~小室で北総線と千葉県営鉄道北千葉線(未成線。本八幡駅が起点)の複々線になる予定で、計画通りならば北千葉線の駅が併存していたかもしれません。単式ホームの設置に際しては、千葉県営鉄道のホーム予定地の一部を使用しています。
ホーム有効長は8両分少々で、2020年9月時点でホームドアは未設置でした。京成成田スカイアクセス線の『スカイライナー』や『アクセス特急』が高速で通過しますのでご注意下さい。
ホーム幅は1番線が全体的にやや狭いです。2・3番線は普通ですが、両端部や階段部分は狭くなっています。
上屋は印旛日本医大方(手前側)の6両分に設置されています。ホーム中ほどから印旛日本医大寄り(手前側)の上空には橋上駅舎があります。京成高砂方(奥)の2両弱分は雨ざらしなので、雨天時に小室駅で下車される場合は印旛日本医大方の6両にご乗車になって下さい。
各ホームにはベンチ、飲料自販機があり、2・3番線には多機能トイレもあります。2・3番線にあった通常のトイレは使用停止になりましたが、跡地が残っています。
写真は1番線より京成高砂方を望む。
 
 

 

上写真は1番線より、下写真は3番線より、いずれも印旛日本医大方を望む。
右から1番線~3番線の順です。ホームによって行先・方面が固定されていますので、そう迷うことはありません。
橋上駅舎は大半が2・3番線ホームの上空にあり、追設された1番線の上空にも一部増築されています。
 
 

 

2枚とも1番線より京成高砂方を望む。
当初計画通りですと、新鎌ヶ谷駅までの間は千葉県営鉄道北千葉線との複々線になる予定でしたが、その予定地は今もほとんど空地のままです。もう複々線になることはないでしょうね…。
この先、すぐに国道16号をアンダーパスして、国道464号線(北千葉道路)の広い中央分離帯上を西へ走りますが、掘割区間であるため、沿線の様子は分かりづらいです。一旦掘割を抜けて小さい川を渡ると白井市に入りますが、すぐに掘割区間に戻ります。そしてニュータウンの中に入ると白井駅へと至ります。
 
 

1番線より印旛日本医大方を望む。
左の2・3番線のホーム端の先には係員詰所または機器室があります。
この先、国道464号(北千葉道路)の広い中央分離帯上を東へ走り、掘割を出て台地の谷間を高架橋で走って神崎川を渡ると白井市に入ります。その後は左へカーブして掘割区間に入り、農村部の森の中を北東へ走りますが、この付近に谷田駅(仮称)の設置計画がありました。千葉ニュータウンの開発計画が変更されて宅地化されなかったため谷田駅は設置されませんでしたが、駅の用地は今も確保されています。その後は印西市に入るとニュータウン内を走るようになり、右へカーブして進路を東北東に変えると北総線の中でも乗降客が多い駅である千葉ニュータウン中央駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が小室駅で下車(乗車)したのは2020年の1度きりです。東京都の全駅を訪問する目的の一環とは別に、都内に近い駅なので下車しました。昔は北総開発鉄道と住宅・都市整備公団の境界駅だったので、どれだけ大きい駅かと思ったら、2面3線あるものの乗降客が少なかったです。また、橋上駅舎も簡素で、未開発とは言え南側に出入口がない事に驚きました。出入口のある駅北側はニュータウンの住宅地が広がっていますが、近隣駅と比較して規模が小さい印象でした。ニュータウンの小室地区の中心地は駅から少々離れているようです。
 
新宿からですと都営新宿線の急行or各停に乗り馬喰横山駅で下車。改札を出て連絡通路を通り東日本橋駅へと移動し、都営浅草線の京成押上線~北総線直通電車(印旛日本医大行きor印西牧の原行き)に乗車して当駅下車です。この系統は20分間隔で本数がやや少ないので注意が必要です。あるいは京成成田スカイアクセス線経由成田空港行き(アクセス特急)に乗車して、新鎌ヶ谷駅で普通などの各駅停車系統に乗り換えても到達可能です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅で下車、隣接する京急駅から都営浅草線~京成押上線~北総線線直通電車(印旛日本医大行きor印西牧の原行き)に乗り当駅下車です。もしくは成田空港行き(アクセス特急)に乗車して、新鎌ヶ谷駅で普通などに乗り換えても到達可能です。運賃は高くなりますが品川駅から乗換なしで到達可能です。あるいは新幹線を東京駅まで乗り通してから山手線経由で日暮里駅まで行き、京成本線下りに乗り換えます。アクセス特急であれば新鎌ヶ谷駅まで乗換なしで行けますが、そうでない場合は京成高砂駅で北総線の普通電車or京成成田スカイアクセス線のアクセス特急に乗り継ぐ必要があります(アクセス特急の場合はさらに新鎌ヶ谷駅で普通などに乗換)。さらには京葉線~武蔵野線直通列車で東松戸駅まで行き、北総線下り普通に乗り換えて当駅下車のルートもあります。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニはあるものの、駅前に気軽に入れる飲食店はありません。最寄りの飲食チェーン店は約700m北西、国道16号沿いにある「デニーズ」になります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
大阪からの到達難易度はやや高いですが、北総線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は小室駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:北総鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)