宝塚駅【兵庫県】(福知山線【JR宝塚線】。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。

  


今回の【駅】コーナーは、
兵庫県宝塚市の中心市街地に位置する福知山線【愛称:JR宝塚線】の主要駅で、駅近くにはライバルである阪急グループによる宝塚歌劇団関連の施設などが立ち並んでいてアウェー感があるものの、実はJR(当初は阪鶴鉄道)の駅が阪急駅より13年先の1897年に開業しており、2010年に新築された橋上駅舎は阪急側を意識したかもしれないレトロ調の内装になっていて、一定の存在感を示しているJRの、
宝塚駅 (たからづかえき。Takarazuka Station) です。
 
尚、宝塚駅や宝塚市の「塚」の正式な表記は「塚(宝塚)」ですが、当記事では「塚」を使用させていただきます。ご了承下さい。
また、阪急電車の宝塚駅の記事につきましては以前UPいたしました⇒記事はこちら。
  
  
駅名  
宝塚駅 (JR-G 56)  
  
所在地  
兵庫県宝塚市  
  
乗車可能路線  
JR西日本:福知山線 【愛称:JR宝塚線】    
  
隣の駅  
尼崎方・大阪方…………中山寺駅  
篠山口方・福知山方……生瀬駅  
   
乗換可能駅  
阪急電鉄:宝塚本線今津線【今津北線】 ……宝塚駅まで徒歩5分
  
訪問・撮影時  
2018年3月
  
  

 

JRの宝塚駅は地平駅で、線路とホームを覆う形で大きな橋上駅舎が設置されています。
南北に出入口があり、いずれも橋上階へは階段とエレベーターでアクセス可能です(南口は上りエスカレーター併設)。バリアフリーに対応しています。
また、橋上駅舎は南北自由通路を兼ねています。
 
写真は正面口に相当する南口です。上写真は北東を、下写真は北西を望む。
駅舎東側に阪急電車の宝塚駅とを結ぶペデストリアンデッキが整備されており、それに接続する形で階段出入口が設けられています(西側は上りES併設)。デッキ東側にはEV出入口があります。
西側にはトイレと多機能トイレがあります。
 
 

こちらは東を望む。
左がJRの宝塚駅、右が阪急の宝塚駅です。
昔は両駅間に国道176号線、狭い駅前広場、ビルなどの建造物が密集していましたが、再開発により建物は立ち退きとなり、国道176号を拡幅の上で地下化し、その上に設置された人工地盤などに新たにロータリーを有するJR・阪急共用の駅前広場が整備されました。バスターミナルとタクシー乗り場が整備されています。
ロータリー中央部の地下を国道176号のトンネルが前後方向(東西方向)に延びています。
 
 

南口駅前です。ペデストリアンデッキを挟んで南を望む。
駅前広場を挟んで反対側には高架構造の阪急電車・宝塚駅があります。見た目はJR駅よりずっと豪華に見えますw
阪急駅の反対側(南側)は市街地で、商業施設もあります。すぐ先を武庫川が流れていて、武庫川沿いに宝塚温泉が形成されていましたが、今は寂れています。
また、阪急駅南東側(写真左奥)では「花のみち」が東へ延びており、沿道には「宝塚ホテル」「宝塚大劇場」など阪急系の施設が立ち並んでいます。
以前は宝塚大劇場の北向かいに阪急系の遊園地「宝塚ファミリーランド」がありましたが2003年に閉園となり、跡地は商業施設や住宅などに転用されています。
「宝塚ファミリーランド」跡地の南側には「手塚治虫記念館」があります。
 
 

 

こちらは北口です。上写真は西を、下写真は南を望む。
北口は独立した出入口がなく、再開発による複合ビル「ユニベール宝塚」に直結していて、ビル内外にある階段・EVを利用してJR駅や阪急駅方面へアクセスする形になります。
「ユニベール宝塚」の低層階は商業施設「ソリオきたユニベール」になっています。
尚、北口駅前は再開発がほとんど進行しておらず手狭であるため、駅前広場は存在しません。
 
 

北口駅前です。北を望む。後方に「ユニベール宝塚」があります。
駅前には小さな商店街(山手商店街)が形成されているものの、基本的に北口は駅前まで住宅街が迫っており、しかも北側の山地も駅前まで迫っているため、北へ進むにつれて標高が上がります。
また、奥に延びる坂道を100m近く歩くと有馬街道に突き当たります。有馬街道は狭い道路で、こちらも沿道は住宅街になっています。
 
 

 

橋上駅舎2階にある改札口です。西を望む。
上写真の左が南口(阪急駅方面へのペデストリアンデッキにも接続)、右が北口です。
通路部分は天井が高いです。間接照明になっています。手前の頭上にはシャンデリアがあり、無機的な駅が多いJRにしては凝ったデザインです。
交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が7通路あり、中央の左右からそれぞれ4通路目が幅広通路です。窓口に面した左端には有人通路があり、点字ブロックが設置されています。
改札口の左手前には自動券売機、オペレーター対応機能付き指定席券売機『みどりの券売機プラス』、そして『みどりの窓口』があります。改札内には自動精算機があります。自動券売機と自動精算機はICカードのチャージが可能です。
トイレ・多機能トイレは改札内コンコースにあります。
そして地平部1階にある各ホームとの間には階段・上下方向エスカレーター・エレベーターが設置されています。
また、改札口の右手前には2018年当時、売店「セブンイレブン キヨスク」がありましたが、2021年に店舗を手前側へ拡張してコンビニ「セブンイレブン ハートイン」に転換され、グレードアップしました。改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

また、南北自由通路の東側(前方)にはJR西日本系の商業施設「エキマルシェ宝塚」があります。
入居する店舗数は少なく、食品スーパーやJR西日本系のベーカリーカフェ「デリカフェ・キッチン」などで構成されています。
左右方向に南北自由通路が延びていて、後方が改札口、右が南口(阪急駅方面へのペデストリアンデッキにも接続)、左が北口です。
 
 

下り1番のりばに設置されている吊下式駅名標です。電照式で、光源は不明です。
JR西日本の標準デザインで、下部はJR宝塚線および福知山線のラインカラー(黄色)に塗られています。
尚、駅ナンバリング「JR-G 56」が導入されていますが、この駅名標には表示されていません。柱に設置されている縦型の駅名標に表示されています。
 
 

こちらは2番のりばに設置されている縦型の駅名標です。
前述の通り、駅ナンバリングが併記されています。
尚、駅番号は「JR-G 56」ですが、偶然にも阪急駅の駅番号も「HK 56」で、両社で数字の「56」が揃っていますww
 
 

JRの宝塚駅は単式ホーム・島式ホームとも各1面、計2面3線の地平構造で、東南東~西北西方向にホームが延びています。福知山方の端(後方)はカーブを描いています。
右(南側)の単式ホームが1番のりばで下り篠山口・福知山方面、左(北側)の島式ホームは右から2番のりば・3番のりばの順で、いずれも上り尼崎・大阪・北新地方面ですが、2番線は上下共用の中線で基本的に尼崎方面からの当駅折り返し列車が使用しますが、一部の下り列車が待避する際にも使用されます。
ホーム有効長は1番のりばが21m車13両弱分、2・3番のりばが21m車14両分ありますが、現状は20m車8両編成が最長であるため、列車が停車しない1番のりばの福知山方(手前側)5両弱分、2・3番のりばの尼崎方(奥側)約1両分と福知山方約5両分はホームに柵が設置されて立入禁止になっています。
ホームドアor昇降式ロープは設置されていません。ホーム幅は全体的に広いです(立入禁止になっている1番のりば福知山方の端が狭いです)。
上屋は列車が停車する8両分に設置されていて、立入禁止部分は雨ざらしになっています。ホームの尼崎寄りは大きな橋上駅舎に覆われていて、ホームは薄暗いです。
各ホームにはベンチと冷暖房完備の待合室がありますが、飲料自動販売機は確認できませんでした。
写真は中線の2番のりばより尼崎方・大阪方を望む。
 
 

こちらは1番のりばより篠山口方・福知山方を望む。
左から1番のりば~3番のりばの順で、こちらの尼崎寄りは橋上駅舎に覆われていて、昼間は薄暗いです。
1番のりばの左側にはもう1線増設可能なスペースがありますが(その際は福知山方(奥)のホーム未使用部分を撤去する必要があります)、今のところ2面4線化の計画はありません。
ゆえに1番のりばと線路増設スペースの間には柵が設置されています。
  
  

1番のりばより尼崎方・大阪方を望む。2・3番ホームの方が長いです(雨ざらしの部分は立入禁止です)。
また、すぐ先に踏切があり、その左側(北口側)は山手商店街です。
この先、左へカーブして阪急宝塚本線をアンダークロスすると、起伏に富んだ住宅街の中を東へ走ります。少し北側を阪急線が並行していて、複数の駅が設けられていますが、JRは駅を設置せずにスルーしています。しばらくすると北東に進路を変え、左を走る国道176号と並行して引き続き住宅街の中を走りますが、中国自動車道をアンダーパスすると国道176号が左へ離れます。その後も住宅街の中を走りますが、進路を東に変えて農地が混在する郊外に出ると今は快速停車駅になっている中山寺駅へと至ります。少し離れた北側に阪急の中山観音駅、そして両駅の駅名の由来となった中山寺(中山観音)があります。
 
 

1番のりばより篠山口方・福知山方を望む。
ホームがカーブしている部分は立入禁止になっています。こちらもホーム端のすぐ先に踏切があります。
この先、住宅街の中を右へカーブして、進路を北北西に変えて西宮市に入っても住宅街の中を走りますが、右手に側線が分岐します。その後は左へカーブしますが、側線は直線のまま右へ分かれ、行き止まりになります。この部分は惣川駅跡で、元々は1近くにあったウヰルキンソンの工場から炭酸水を輸送するため1905年に設置された駅でした。1913年からしばらくの間は旅客扱いも行っていたそうです。戦後は貨物輸送や旅客輸送が廃止されて宝塚駅の構内扱いになり、ホッパーが設置されて「惣川工臨」と呼ばれる砕石列車が運行されていましたが、近年になってホッパーが撤去されたそうです(Wikipediaの本文を引用・編集)。その惣川駅跡を見て本線は左へカーブすると武庫川を渡り、その後は国道176号をアンダーパスして南に広がる住宅地と北に広がる武庫川河岸の断崖区間を左へカーブしながら西へ走ると、最後は西南西に進路を変えて生瀬駅へと至ります。非電化時代は北側尼崎寄りの崖下にホームがありました。
 
 
あとがき  
私がJRの宝塚駅で下車(乗車)したのは意外と少なく、2000年、2003年、2011年、2018年の4度だったと記憶しています。乗り鉄絡みばかりですが、中でも2018年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇済)。自宅が加古川にあるため、阪急駅の方が圧倒的に利用回数が多いです。阪急とは違い地平駅で橋上駅舎を有していますが、周辺のJR駅とは違い、阪急を意識してか特に内装は凝っています。駅前は市街地で、山並みが迫っています。駅前広場を挟んで南隣には阪急の宝塚駅があり、阪急駅を通り抜けると「花のみち」「宝塚ホテル」「宝塚大劇場」方面にすぐ行けるため、宝塚へはJRでも十分アクセス可能です(但し、阪急で行った方がワクワクする人も多いかもしれませんがw)。
  
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、JR京都線からJR宝塚線へ直通する普通電車(塚口行きを除く)に乗り換えて当駅下車。隣接する大阪梅田駅から阪急宝塚本線の急行・宝塚行きに乗り当駅下車です(データイムは普通が宝塚駅に先着します)。快速運行時間帯において快速への乗換は大阪駅ではなく川西池田駅が便利です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR宝塚線の快速系または普通(塚口行きを除く)に乗車して当駅下車です。昼間は先発列車が先着しますが、朝と夕方以降は快速系が先着するケースが多いです。あるいは、大阪梅田駅から阪急宝塚本線の急行など(宝塚行き)に乗車して終点下車すぐです。余裕で日帰り訪問できます。
  
食料・飲料について、駅構内にコンビニがあり、阪急駅にミニコンビニが、北口側にはコンビニがあります。一方、飲食店は都市の規模の割にはさほど多くない印象で、それに比例して気軽に入れるチェーン店も少なく、徒歩圏内にあるのは「ミスタードーナツ」「サブウェイ」「杵屋」「ポポラマーマ」「ロッテリア」「タリーズコーヒー」くらいでしょうか。また、宝塚という土地柄もあるのか男性向けのがっつり系の店舗が少ない印象です。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、
福知山線【JR宝塚線】を乗り鉄される際は、ぜひ一度は宝塚駅でも下車されてみて下さい!
そして宝塚歌劇を観劇の際、一度はJRに浮気して、宝塚駅も観察されてみて下さい!
  
(参考:JR西日本のHP、Google地図、Wikipedia)