府中駅【広島県】(福塩線。2008年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
広島県南東部、府中市の中心市街地に位置する福塩線の主要駅で、電化区間と非電化区間の境界駅である、
府中駅 (ふちゅうえき。Fuchu Station) です。
 
尚、写真は2008年撮影で、古いです。現在は車両などに変化が生じています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
府中駅 (駅番号なし)
 
所在地  
広島県府中市  
 
乗車可能路線  
JR西日本:福塩線(福山方面塩町方面)  
  
隣の駅  
福山方……鵜飼駅  
塩町方……下川辺駅    
 
訪問・撮影時  
2008年12月
 
 

府中駅は地平駅で、北側に駅舎・改札口があります。
南側に駅舎・改札口は存在せず、南側から駅へアクセスするには約200m西の踏切を渡って北側へ回る必要があります。
駅舎は古くからのものですが、リニューアルしたり車寄せを設置したりして、今も使用されています。
出入口に段差はありません。但し、跨線橋にエレベーターがないため、車いすで自力で利用できるのは改札直結の2番のりばと段差なしで移動可能な1番のりばのみです。跨線橋の先にある3番のりば・4番のりばを車いすでご利用の場合は駅員にお問い合わせ下さい。
駅舎右側にはトイレがあります(多機能トイレはありません)。
また、駅前には小さなロータリーがあり、タクシー乗り場が設けられています。バス停留所は北側の駅前通り沿いに設けられています。
写真は南を望む。
 
 

 

駅前です。北を望む。後方に駅舎があります。
駅北側は府中市の中心市街地ですが、他の地方都市と同様に空洞化が進行しており、活気に欠ける印象です。
左側に写っている「ローソン」は閉店となり、今は西側(左側)に新店舗を構えて営業しています。
 
一方、駅南側は住宅街が広がっていますが、駅のすぐ南側に「道の駅びんご府中」があり、その南側には駐車場とバス停留所を併設したロータリーがあります。ロータリーの東側にはスーパー「天満屋ハピータウン」があります。
また、府中市役所も駅南側にあります(駅から約800m)。
 
 

 

2008年当時の改札口です。出入口前より上写真は南東を、下写真は東を望む。
現在に至るまで自動改札機は導入されていません。改札ラッチがあり、入場時に使用する日付印字機が置かれています。通路は車いすが何とか通れる幅と思われます。左端に窓口があります。
また、府中駅は交通系ICカード『ICOCA』のエリア外です。福塩線において『ICOCA』は現状、福山駅~神辺駅の4駅でしか利用できません。
改札口の左手前には『みどりの窓口』が写っていますが、後に廃止され、通話機能付きの指定席券売機『みどりの券売機プラス』へと置き換えられました。
旧『みどりの窓口』のさらに左手前には自動券売機があります。自動精算機はありませんので、乗り越し精算時は改札口の窓口で申し出て下さい。
トイレは改札内外の西側にあります(いずれも多機能トイレはありません)。
そして改札口の先は2番のりばで、改札とホームの間に段差は存在しません。
2番のりばに出て左へ進むと階段のみの跨線橋があり、渡ると島式ホームの3番のりば・4番のりばに到達します。
跨線橋を渡らずにそのまま直進すると、左側に切欠構造の1番のりばがあります。1番のりばへは段差なしで移動可能です。
尚、府中駅構内に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約100m西の「ローソン」で、約160m北には「ファミリーマート」もあります。地方都市(小都市)の中心駅で駅前にコンビニが複数店舗あるのは珍しいです。
 
 

2番のりばに設置されている建植式駅名標です。非電照式です。
JR西日本の標準デザインで、当時は下部がJR西日本のコーポレートカラーである青色に塗られていましたが、現在は福塩線のラインカラーである紫色に変更されています。
尚、福塩線に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

こちらは1番のりばに設置されている吊下式駅名標です。電照式ですが、今は非電照式に変更されているかもしれません。
1番のりばは行き止まり構造なので、塩町方の隣駅欄は空欄になっています。
尚、1914年の開業時~1956年の間は「府中町駅」でした。
 
 

府中駅は単式ホーム(2番のりば)、島式ホーム(3・4番のりば)各1面と、単式ホーム(2番のりば)の東側(福山方)に切欠式ホームを有する、計2面4線の地平構造で、東西方向にホームが延びています。カーブ地点に駅があります。
左(北)の単式ホームが2番のりばで下り塩町方面および上り福山方面(下りは日中が中心で上りは朝晩が中心)、2番のりばの左前方にある切欠式ホームが1番のりばで上り福山方面(日中の列車が中心)、そして跨線橋の右前方にある島式ホームが左から3番のりば(下り塩町方面。主に朝晩の列車)、4番のりば(上り福山方面。朝ラッシュ時の一部列車)の順です。日中は福山方面電車と塩町方面気動車列車の乗換が同一ホームでできるように、しかも上下移動をしなくても済むように配慮されています。また、ホームの使い分けは例外もあります。
 
ホーム有効長は1番のりばが2両分、2番のりばが6両分、3・4番のりばが4両分です。したがって、ラッシュ時などに運行される4両編成の電車は1番のりばに入線できません。
私鉄買収路線の駅という事もあり、ホーム幅は全体的に狭いです。
上屋は1番のりばが終端部(西側)の僅かな部分のみ、2番のりばが中ほどの約3.5両分、3・4番のりばが塩町方(手前側)の2両弱分に、それぞれ設置されています。雨天時の乗降は要注意です。
各ホームにはベンチがあります。
2番のりばの塩町方(左側)には駅舎・改札口があり、2番のりば中ほどと3・4番のりば塩町方との間には古びた跨線橋があります(エレベーター未設置)。
写真は2番のりばより福山方を望む。
 
 

 

上写真は1番のりばより終端方を望む。下写真は2番のりばより塩町方を望む。
右から1番のりば~4番のりばの順です。
1番のりばの右側には側線が1本あります。さらに右側には貨物ホーム跡があり、上屋も残っています。貨物ホーム跡は駐輪場として使用されています。
また、4番のりばの左側には車庫がありますが、前身の両備鉄道時代から車庫がありました。国鉄時代は府中電車区として車両が配置されていましたが、現在は車両配置がなくなり、単純な車庫として機能していて、車両の留置や夜間滞泊で使用されています。
 
 

1・2番のりばより福山方を望む。3・4番ホームの方が福山寄りに設置されています。これより先は電化区間になります。
この先、右へカーブして市街地の中を南東へ走ると鵜飼駅へと至ります。私鉄買収路線の常で、駅間距離は国鉄~JRの標準より短くなっています。ちなみに府中駅~鵜飼駅の駅間距離は0.9kmです。
 
 

切欠式の1番のりばより終端方を望む。左側に2番ホームがあり、正面に車止めがあります。
車止めの先には駅舎があります。2番のりばの跨線橋左側を前方へ進むと改札口に到達します。
また、右側には側線の終端部と貨物ホーム跡が写っています。
ちなみに、福塩線電化区間の前身である両備鉄道線は福山と府中を結ぶ事が目的で、そのため今も行き止まり構造が残っていると思われます。三次方面への延伸は国鉄に買収された後に進行しました。
 
 

2番のりばより塩町方・三次方を望む。これより先は非電化区間になります。
この先、市街地を西へ走り、築堤区間になると芦田川を渡ります。その後は左へカーブして右から芦田川が、左から山地が寄り添い、芦田川と山地に挟まれた断崖区間を左へカーブしながら南へ走ります。そして芦田川対岸の谷が開けて集落が見えてくると福塩線も芦田川と一緒に右へカーブして、進路を北西に変えて芦田川の支流である御調川(みつぎがわ)を渡ると住宅地に入ります。最後は国道486号線と踏切で交差して、下川辺駅へと至ります。尚、府中~下川辺間は1954年に電化されましたが、電車による運転がほとんどなかったため、1962年に電化が廃止されて非電化区間に戻りました。
 
 
あとがき  
私が福塩線の府中駅で駅の外に出たのは2008年の1度きりです。非電化区間から電化区間へ乗り継いだ際、乗換時間を利用して改札を出ました。駅は変則的な2面4線で、構内は非電化区間廃止前の可部駅と似た雰囲気でした。駅舎は一見新しそうですが、実は木造で古いです。駅前は府中市の中心市街地ですが、空洞化が進行している感じで、活気に欠ける印象でした。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で福山駅まで行き、福塩線の府中行き電車に乗り継いで終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間…9時間弱)。
一方、大阪からですと新大阪駅から山陽新幹線に乗り福山駅で下車、以降は上記のルートで到達できます。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間…12時間半弱)。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニがありますが、気軽に入れる飲食店はありません。約400m南にある「道の駅びんご府中」にはレストランがあります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、福塩線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は府中駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、Google地図、Wikipedia)