汐見橋駅【大阪府】(南海高野線【南海汐見橋線】。2016年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府大阪市浪速区(なにわく)の北西端近くに広がる市街地に位置する南海高野線の名目上の起点駅であるものの、乗降客数が少ないために「都会の秘境駅」とも言われている駅、そして南海における最北端の駅である、
 (しおみばしえき。SHIOMIBASHI Station) です。
 
尚、写真は2016年撮影で、やや古いです。現在は変化が生じています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
汐見橋駅 (NK 06-5)
 
所在地  
大阪府大阪市浪速区  
 
乗車可能路線  
南海電気鉄道:高野線 【通称:汐見橋線】  
 
隣の駅  
岸里玉出方・極楽橋方……芦原町駅   
 
乗換可能駅  
Osaka Metro:千日前線…………桜川駅まで徒歩7分  
阪神電気鉄道:阪神なんば線……桜川駅まで徒歩5分  
 
訪問・撮影時  
2016年12月ほか
 
 

 

汐見橋駅は地平駅で、起点駅ゆえに終端部(北側)に駅舎があります。駅舎は千日前通に面しています。
駅舎は相当年季が入っていましたが(いつ完成したかは不明)、リニューアルされて外壁は綺麗になっています。
出入口に段差はありません。出入口左側には飲料自動販売機があります。
駅舎左側には阪神なんば線・桜川駅の1番出入口が隣接しています。阪神の出入口からOsaka Metro千日前線の桜川駅も利用できますが、連絡地下通路は24:00に閉鎖されるので、深夜に千日前線をご利用の場合はあみだ池筋沿いにある地下鉄の出入口をご利用下さい。
また、汐見橋駅に駅前広場はありません。駅東西約150mの千日前通沿いにバス停留所が設けられています。
上写真は千日前通北側より南を、下写真は千日前通南側より南西を望む。
 
 

2023年訪問時に撮影。

駅舎がリニューアルされており、壁面には汐見橋にちなんだアートが描かれています。

 



駅前です。北東を望む。後方に駅舎があります。
正面に汐見橋交差点があり、左手前(西)~右奥(東)が千日前通、右手前(南)~左奥(北)が新なにわ筋です。交差点の四隅には阪神・桜川駅の出入口が配置されています。
駅前は市街地そのもので、ビル街になっています。商店は少なく、事業所とマンションが混在しています。
田舎でもないのに汐見橋駅の利用が低迷しているのは、汐見橋線では南の郊外方面にしか行けない事、各社の難波駅や大阪環状線の大正駅が徒歩圏内にある事などが考えられます。
千日前通と御堂筋が交差する難波交差点まで1.3km、京セラドーム大阪まで1kmと、有名スポットが徒歩圏内にあります。
 
 

駅前です。汐見橋交差点より東を望む。右手に汐見橋駅があります。
手前(西)~奥(東)が千日前通、左(北)~右(南)が新なにわ筋です。
前方が難波方面です。千日前通の高架部には阪神高速15号堺線が通っています。
前述の通り、1km少々で難波地区まで行けます。
尚、難波地区には南海本線と高野線系統が乗り入れる難波駅があるため、南海沿線から汐見橋駅経由で難波へ向かう人は汐見橋線途中駅の利用客しかいないと思われます。
 
 

改札口です。南を望む。2016年12月撮影。当時は上部の路線図が撤去されていました。
後方と左手に出入口があり、左側の出入口を出た先には阪神・桜川駅の1番出入口があります。
乗降客数が少ない駅ですが有人駅です。名鉄ですと無人駅のレベルですが…。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路しか設置されていません。左端が幅広通路です。右端には有人通路があり、窓口に面しています。
改札口の右手前には出札窓口と自動券売機があり、さらに無人時間帯に備えて乗車駅証明書発行機が設置されています。
ちなみに自動精算機が未設置のため、乗り越しやICカード残額不足の場合は窓口の駅員に申し出て下さい。
トイレは改札を入って左手にあります(多機能トイレはありません)。
そして改札を通ってスロープを登るとホームに到達しますが、2016年現在、スロープに手すりが設置されていませんので注意が必要です。
尚、駅構内に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約100m西にある「デイリーヤマザキ」です。
 
 

ちなみに自動券売機の右手前には2016年現在、窓口跡が残っていました。今も残っているかどうかは不明です。
また、右後方(正面入口を入って左側)には売店跡がありましたが、こちらも現在は存在するかどうか分かりません…。
写真は西を望む。右に正面出入口、後方に東出入口があり、左に改札口があります。

 

 

写真は2023年訪問時の改札口です。

自動券売機が更新されています。また、新しい「南海沿線観光案内図」が掲げられています。
 
 

画質が悪く、また暗くて申し訳ないですが、2011年時点では改札上に「南海沿線観光案内図」が掲示されていました。
廃止された天王寺線、北島支線、和歌山軌道線や、南海の手を離れた阪堺線や貴志川線が表示されていました。
2011年の時点で一部が破れており、状態は酷かったです。
この案内図は2016年3月に撤去され、5年後の2021年5月28日からは旧案内図のデザインを踏襲した新たな案内図が掲示されています。路線網は現在のものが描かれています。

 

 

2023年3月撮影。新しい「南海沿線観光案内図」です。
 
 

現在の駅名標です。2番線より2016年12月撮影。非電照式です。
南海の新デザインで、2016年7月に旧式から取り替えられました。
駅ナンバリングも併記されています (NK 06-5)。
汐見橋線では岸里玉出駅から順に駅番号が振られています。
 
 

こちらは2011年当時の駅名標です。2番線にて撮影、電照式でした。
南海の旧デザインで、国鉄型を簡略化したようなデザインでした。
後に駅番号が追加されましたが、前述の通り2016年7月に新型へと変更されました。
 
 

 

汐見橋駅は頭端式ホーム(島式)1面2線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
左(東)が1番線、右(西)が2番線で、通常は1番線のみを使用します。
また、昔は貨物ヤードがあったそうですが既に撤去されていて、今の汐見橋駅は小規模なターミナル駅に成り下がっています…。
ホーム有効長は3両分です。ホームドアは未設置で、今後も設置される事はなさそうです。ホーム幅は一定の広さが保たれていますが、先端の岸里玉出方(奥)は狭くなっています。
上屋は終端方(手前側)の2両弱分に設置されています。最も岸里玉出方の扉が何とか上屋にかかりますが、雨天時の乗降は一応気をつけて下さい。
ホームにはベンチが設置されています。
そしてホームの終端部にはスロープがあり、後方の改札口に通じています。
上写真は改札前より、下写真は1番線より、いずれも岸里玉出方・極楽橋方を望む。
 
 

 

岸里玉出方・極楽橋方を望む。
左側を新なにわ筋が並行していて、高架部には阪神高速15号堺線が通っています。
また、汐見橋線は高野線本線だった名残で複線のままですが、岸里玉出駅構内のみ単線になっています。まぁ、単線でも十分な輸送力ですが…。
この先、新なにわ筋と並行して市街地を南下します。左側は阪神高速の高架橋や支柱により視界がすぐれません。しばらく走ると大阪環状線をアンダークロスして、芦原町駅へと至ります。大阪環状線の芦原橋駅が約300m南東にあります。
尚、汐見橋線はあくまで高野線の一部ですが、岸里玉出駅にて高野線本線と直接繋がっておらず、レールは南海線としか繋がっていません。そのため、汐見橋発極楽橋行きなどの高野線本線直通列車は設定不可能です(以前は直通列車が存在しましたが、岸里玉出駅付近の立体交差事業により本線と汐見橋線が分断されました)。
 
 

終端方を望む。右が1番線、左が2番線です。
駅舎の手前に車止めがあります。
ホーム終端部にはスロープがあり、下った先に駅舎・改札口があります。
尚、汐見橋線を「なにわ筋線」の南海側のアプローチ線に転用する構想がありました。その際は汐見橋駅が地下化される予定でした。また、この構想があったからこそ超閑散路線の汐見橋線が存続していたと言えましたが、結局、アプローチ線は利便性を確保可能な難波経由に決定したため、汐見橋線は存続の大義名分を失ってしまい、一気に存続が危ぶまれるようになりました。南海としては廃止の考えはないとの事でしたが、これは2019年時点の話であり、今はコロナ禍に見舞われて会社経営が苦しくなる中、赤字区間である汐見橋線の今後は決して安泰とは言えません。
 
 
あとがき  
私が汐見橋駅で下車(乗車)したのは1999年から2016年の間に何度かあります。いずれも乗りつぶし、乗り鉄目的で汐見橋線を乗車した際、終着駅ゆえ必然的に下車(乗車)しました。元が高野線のターミナル駅で、駅構造に往時を偲ぶことができます。古い駅舎も健在で、改札上の案内図は一度撤去されましたが、2021年からは新しい案内図が展示されています。駅前は都会の風景そのものですが、景色だけ見ると「なぜ汐見橋駅が寂れているのか」と思ってしまいます…。また、駅の隣には桜川駅の出入口があり、事実上、同一駅です。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、大阪メトロ御堂筋線に乗り換えてなんば駅で下車します。そして千日前線に乗り換えて桜川駅下車すぐです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、梅田からですと大阪メトロ御堂筋線に乗車してなんば駅で下車、千日前線に乗り換えて桜川駅で下車すぐです。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅近くに複数のコンビニがあります。一方、駅前に飲食店は少なく、気軽に入れるチェーン店は「松屋」「すき家」「なか卯」「ロイヤルホスト」くらいでしょうか。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。南海高野線【南海汐見橋線】を乗り鉄の際は、汐見橋駅ですぐ乗り換えたりせずに、ぜひ一度は駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:南海電気鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)