南稚内駅【北海道】(宗谷本線。2017年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


今回の【駅】コーナーは、
北海道北端部、稚内市の中心市街地南寄りに位置する宗谷本線の主要駅で、以前は天北線との分岐駅であった、、
南稚内駅 (みなみわっかないえき。Minami-Wakkanai Station) です。
 
 
駅名  
南稚内駅 (W 79)  
 
所在地  
北海道稚内市     
 
乗車可能路線  
JR北海道:宗谷本線  
 
隣の駅  
旭川方……抜海駅  
稚内方……稚内駅  
 
訪問・撮影時  
2017年6月  
 
 

 

南稚内駅は地平駅で、北側のみに駅舎・改札口があります。
南側からアクセスする場合は約260m西または約400m東にある踏切を渡って北側へ回る必要があります。
駅舎は平屋建てで、横に長いです。おそらく1953年に建てられた駅舎をリニューアルしつつ使用し続けていると思われます。
右側に出入口があります。段差がありますが、階段とスロープで解消しています。但し、跨線橋には階段しかありませんので、車いすで列車に乗降される際は事前に駅員またはJR北海道へお問い合わせ下さい。駅舎左側は事務室で、輸送担当の係員が常駐しています。
駅舎前には簡易なロータリーがあり、タクシー乗り場が設けられています。ロータリー内はパーク&トレイン専用駐車場として使用されています。
バス停留所は駅のすぐ北側にある大黒1丁目交差点の周囲、そしてさらに北にある大黒2丁目交差点の東側の国道40号線沿いに、それぞれ設けられています。
上写真は南西を、下写真は南東を望む。
 
 

駅前です。北を望む。後方に駅舎があります。
駅北側は市街地で、オフィス、商店、住宅が混在しています。
右側(東)には稚内随一の飲み屋街があります。
やけに広い駅前通りを150mほど北へ進むと国道40号線と交差します(大黒2丁目交差点)。右折して国道40号を600mほど東へ進むと百貨店風の商業施設「西條」稚内店があります。
そして大黒2丁目交差点をさらに直進すると港湾地区に到達します。
 
一方、駅北側は住宅地ですが、駅のすぐ近くまで丘陵地が迫っています。
丘の上には稚内市立稚内南中学校があります。
 
 

改札口です。南を望む。後方に出入口があります。
南稚内駅は有人駅ですが、早朝と夜間は無人になり、乗降方法は無人駅と同じ車内精算方式になります。
正面が改札口で、改札ラッチや自動改札機はありません。有人時間帯において入場時、出場時には乗車券を駅員に提示しなければなりません。
南稚内駅では列車別改札が採用されているため、発車間際にならないと入場できませんので注意が必要です。
ちなみに南稚内駅では交通系ICカード『Kitaca』を利用できません。
改札口の左手前には『みどりの窓口』があり、その左側には近距離きっぷ用の簡易型自動券売機があります。
また、改札口の右手前は待合室として利用されており、飲料自動販売機もあります。
トイレは改札外にしかありません(多機能トイレはありません)。
そして改札の先は1番線ホームで、ホームに出て右手には2番線ホームとを結ぶ跨線橋(階段のみ)があります。
尚、駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約360m北の「セイコーマート」になります。
 
 

1番線に設置されている建植式駅名標です。電照式ではありません。画質が悪くてすみません。
JR北海道の標準デザインで、駅ナンバリングも併記されています (W 79)。
 
 

現在の南稚内駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、南東~北西方向にホームが延びています。
駅舎に面した左(北)が1番線で上り旭川方面、右(南)が2番線で下り稚内行きです。ちなみに2番線は上下列車の行き違い発生時のみ使用され、行き違いがない場合は下り列車も1番線に発着して、利便性向上に努めています。
また、2番線は元々島式ホームでした。ホーム右側の旧3番線は乗り場が崩されているものの線路が残っており、保線用の側線として使用されています。
ホーム有効長は6両分で、ホーム幅はまあまあ広いです(1番線の旭川方の端に狭い箇所があります)。
上屋ですが、1番線は全くなく、駅舎のひさしで雨をしのぐしかありません。2番線は中ほど稚内寄り(手前側)の約2両分に設置されています。雨天時の乗降は要注意です。
列車別改札が採用されているため、ホームにベンチ・飲料自動販売機はありません。
1番線中ほどの左側には駅舎・改札口があり、稚内方(後方)には両ホームを結ぶ跨線橋があります。
写真は1番線より旭川方を望む。
 
 

こちらは1番線より稚内方を望む。右から1番線、2番線の順です。
以前はもう少し構内が広く、2番線の左側には旧3番線のほかに側線が複数あり、貨物列車などが使用していました。現在は更地になり、雑草が生い茂っています。
 
 

 

1番線より旭川方を望む。
以前は少し先の右カーブ地点にて天北線が直進する形で分岐していました。正面の丘の上にあるのは北海道稚内高等学校です。
この先、市街地を南東へ走り、右へカーブすると天北線跡が左へ分岐します。その後は住宅地の中を南下してから丘陵地帯に入り、原野の風景の中をカーブの連続で南西へ走ります。そして日本海(利尻水道)沿いに出ると右側の利尻水道越しに利尻島、礼文島を見て南へ走ります。やがて内陸に入り、丘陵地帯を抜けると一面に畑が広がる風景の中を南西へ走ります。最後は左へカーブして、進路を南に変えると抜海駅へと至ります。抜海駅は日本最北の無人駅で、乗降客が少なく存廃の危機に瀕しています。
 
 

 

1番線より稚内方を望む。
ホーム端近くに両ホームを結ぶ跨線橋があります。
この先、市街地の中を北西へ走り、右へカーブすると右手に旧・稚内機関区の跡地を見て走ります。旧・稚内機関区の跡地ですが、用地の一部に車庫が残り、特急列車の留置や折り返し整備などで使用されています。尚、以前あった扇型車庫や転車台は既に撤去されています。その後はさらに右へカーブして進路を北に変えると高架区間になり、右へカーブして国道40号をオーバーパスします。オーバーパス後は左へカーブして港湾地区に入り、地平区間へ戻ってしばらく北上を続けると列車の速度が下がり、宗谷本線の終着駅かつ日本最北の駅である稚内駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が南稚内駅で下車(乗車)したのは2017年の1度きりです。宗谷本線の車窓風景撮影のために稚内駅まで乗り通した際、夕方に時間が余っていたため、稚内駅から普通列車に乗って南稚内駅を訪ねました。昔は構内が広かったようですが、今は2面2線プラス保線用側線のみになっています。駅舎はそこそこ大きく、また有人駅でもあり、稚内のサブターミナルにふさわしかったです。駅周辺は市街地ですが駅前に商店は少なく、私の訪問時は人通りも少なかったので寂しい感じがしました。
   
東京からですと東北新幹線・北海道新幹線で終点の新函館北斗駅まで行き、函館本線特急『北斗』に乗り継いで札幌駅まで行きます。そして札幌駅から函館本線特急『カムイ』または『ライラック』に乗り旭川駅まで行き、さらに宗谷本線特急『サロベツ』に乗り換えて終点下車です(札幌で宿泊の場合は翌日の朝方に札幌を発車する特急『宗谷』稚内行きが使えます)。現状は鉄路のみでの日帰り訪問は不可能ですが、朝早い列車で出発すればその日のうちに稚内駅まで到達可能ですが、南稚内到着が23:42となります。復路も早朝の『サロベツ2号』に乗ればその日のうちに東京まで戻れますが(『サロベツ2号』限定)、現地滞在時間が短くなってしまい、訪問には2泊以上をお勧めします。
 
一方、大阪からですと東海道新幹線で東京駅まで行き、以後は上記のルートで到達できますが、大阪からでも鉄路のみでの日帰り訪問はムリです。何とか1日で稚内へ到達できますが、南稚内到着が23:42となります。復路も早朝に出発しても大阪着が23時台と、1泊2日では夏場しか明るい状態の稚内を味わえません。こちらも2泊3日以上をお勧めします。
(飛行機でのアクセスは考慮していません)
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約360m北の「セイコーマート」、最寄りの飲食チェーン店は約450m東の「すき家」になります。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度が非常に高いですが、宗谷本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は南稚内駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:JR北海道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)