相可駅【三重県】(紀勢本線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
三重県中南部、多気町の中心部近くに位置する紀勢本線の無人駅で、駅近くに三重県立相可高等学校やシャープ多気工場などを擁する多気工業団地があるため、周辺の無人駅よりは1日平均乗車人員が多い難読駅、
相可駅 (おうかえき。Oka Station) です。
 
  
駅名  
相可駅 (駅番号なし) 
 
所在地  
三重県多気郡多気町    
 
乗車可能路線  
JR東海:紀勢本線  
 
隣の駅  
津方・亀山方……………多気駅  
新宮方・和歌山市方……佐奈駅  
 
訪問・撮影時  
2020年11月
 
 

 

相可駅は地平駅で、無人駅です。東西に出入口があります。
ホームに直結している西側(西口)のみに簡易駅舎が設置されています。
一方、東口からは跨線橋でホームにアクセスする形になりますが、跨線橋に階段しかなく、東口はバリアフリー非対応です。東側から車いすでホームにアクセスするには北約350mまたは南約350mにある踏切を渡って西側へ回る必要があります。
 
写真は西口です。2枚とも概ね南東を望む。
かつては貨車改造の簡易駅舎がありましたが、後に事実上の待合室である簡易駅舎へと改築されました。
簡易駅舎はホーム上にあります。出入口に段差はなく、バリアフリー対応です。
右側にトイレと車いす用トイレがあり、右後方に無料駐輪場と電話ボックスがあります。
また、アスファルト敷きの広大な駅前広場があり、上写真の左側部分にバス停留所が設けられています。
 
 

西口駅前です。北西を望む。後方に西口・ホームがあります。
駅周辺は郊外の住宅地が広がっていて、左前方に延びる県道421号線沿いにはロードサイド店舗が点在しています。
写真奥に延びる道路を400mほど北上すると多気町の中心市街地に到達します。市街地は北側を流れる櫛田川に沿って西へ広がっています。
櫛田川の対岸には松阪市射和地区の市街地が広がっています。
また、約1.1km西北西の市街地西寄りには三重県立相可高等学校があります。
 
 

こちらは東口です。北西を望む。
いつ開設されたか分かりませんが、後に開設された出入口だと思われます。
西側にあるホームとは階段のみの跨線橋で結ばれています(バリアフリー非対応)。この跨線橋は、かつて相対式ホームだった時代に使用されていたホーム間の跨線橋を転用したものです。しかしながら東口の開設により、南東側からの駅へのアクセスが格段に便利になりました。また、相可駅は無人駅なので、東口とホーム・西口を結ぶ経路は東西自由通路としても利用可能です。
尚、東口には左後方の一角に簡易なロータリーが設けられています。東口に乗り入れるバス路線はありません。
 
 

東口駅前です。跨線橋より南東を望む。
手前に出入口があり、前方に前述のロータリーがあります。
こちらの東口駅前は丘陵地ですが、新興住宅地(相可台)として開発されています。商店は少ないです。
約550m南には多気町松阪市学校組合立多気中学校があり、約900m南には多気町役場があります。
町役場の南側郊外には万協フィギュア博物館や平屋建てのショッピングモール「多気クリスタルタウン」があります。
そして相可台の東隣には多気工業団地があり、駅から約1.3km南東には不織布マスクの製造を開始した事で有名なシャープ多気工場があります。
 
 

簡易駅舎内です。西を望む。
駅舎と言ってもホーム上屋の下(左側)に待合所があるのみですが…。中央に出入口があります。
改札設備は右端に写っているきっぷ回収箱のみで、自動券売機や乗車駅証明書発行機はありません。
相可駅では車内精算方式が採用されているため、乗車時は内の整理券を受け取り、降車時は運転士に運賃を支払います(またはきっぷを渡します)。
待合所の左側壁には時刻表と近距離運賃表が掲示されています。
 
 

建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されています。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
尚、相可駅に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

 

現在の相可駅は単式ホーム1面1線です。地平構造で、北東~南西方向にホームが延びています。
番線は設定されておらず、下り新宮方面・和歌山市方面、上り亀山方面・名古屋方面とも同じホームに発着しますので、乗り間違いに注意が必要です。
写真でも分かりますが、2005年4月10日以前は相対式ホーム2面2線でした。現在も使用している左(西)のホームが1番線(上り亀山方面)、右(東)のホームが2番線(下り新宮方面)でした。2番線の線路が撤去されて棒線化されましたが、旧2番線ホームは一部が草に覆われながらも現存しています。
ホーム有効長は7両分で、ホーム幅は中央部こそ一定の広さがあるものの、両端は狭いです。
上屋はホーム和歌山市寄り(手前側)の駅舎部分にしか設置されていません。雨天時の乗降は要注意です。駅舎部分に西口出入口があります(段差なし)。
駅舎の手前には東口とを結ぶ跨線橋があります。前述の通り、かつては1番線と2番線を結ぶ跨線橋でした。
写真は2枚とも津方・亀山方を望む。
 
 

こちらは新宮方・和歌山市方を望む。
相可駅は普通列車のみの停車駅で、現在は最大4両編成までしか停車しませんので、この付近には列車が停車しません(前方に停車します)。
左側には旧2番線ホームがあります。雑草が生い茂っており、自然に還りつつあります。
 
 

亀山方を望む。少し先に不自然な小カーブがありますが、これは2面2線だった名残です。
この先、田園風景の中を北東へ走り、国道42号松阪多気バイパスをアンダーパスすると右側に迫る山並みに沿って右へカーブします。その後は田園地帯を東へ走り、佐奈川を渡ってしばらくすると大きく左へカーブして右から来た参宮線に合流します。そして田園を見ながら北へ進むと特急停車駅かつ参宮線との乗換駅である多気駅へと至ります。相可駅方面からの普通列車は大半が多気駅止まりとなり、松阪方面へは多気駅始発列車(普通)または参宮線からの直通列車(普通・快速)に乗換となります。
 
 

新宮方・和歌山市方を望む。
こちらも少し先に2面2線時代の名残である不自然な小カーブがあります。
この先、住宅地の中を南西へ走り、左へカーブして県道160号線(熊野街道。旧・国道42号)をアンダーパスすると左に県道160号を見ながら丘陵が広がる郊外を南下します。やがて並走道路は国道42号に変わり、少しずつローカル度が増していきます。やがて右手に山並みが近づくと、左に住宅地を見ながら右へカーブします。その後は右手に古い住宅地を、左手に田園を見ながらローカル風景の中を西南西へ走ると、佐奈駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が相可駅で下車(乗車)したのは……一度もありませんw ドライブ中に訪問しました。ホームは2面2線で駅舎すらありませんでしたが、駅前に広いスペースがあり、以前はもう少し賑わっていたのかな…と思ってしまいました。メインの出入口がある駅北西側は多気町の中心部に近いですが駅前は郊外で、ロードサイド店舗が点在していました。一方、駅南東側は起伏に富んだ住宅地で、東の方には古墳のような丘があったのが印象的でした。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、紀勢本線特急『(ワイドビュー)南紀』または快速『みえ』に乗り換えて多気駅で下車。さらに紀勢本線新宮方面の普通列車に乗り換えて1駅目で下車です。(最大滞在時間:約9時間半)。
一方、大阪からですと大阪難波駅or大阪上本町駅or鶴橋駅から近鉄の阪伊特急に乗って松阪駅まで行き、紀勢本線下り列車に乗り継げば当駅に到達できます。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:約11時間)。
  
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる飲食店はありません。最寄りのコンビニは約380m西の「ミニストップ」、最寄りのスーパーは約240m西の「グッディ食鮮館」になります。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、紀勢本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は相可駅でも途中下車されてみて下さい! 
 
(参考:JR東海のHP、さいきの駅舎訪問、Google地図、Wikipedia)