藤崎宮前駅【熊本県】(熊本電鉄藤崎線。2011年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
熊本県熊本県中央区、中心市街地の北寄りに位置する熊本電鉄藤崎線の終着駅で、接続していた熊本市電の路線が廃止されたため、孤立したターミナル駅になってしまっている、
藤崎宮前駅 (ふじさきぐうまええき。Fujisakigu-mae Station) です。
 
尚、写真は2006年および2011年撮影で、古いです。現在は変化が生じていると思われます。ご了承下さい。
 
 
駅名  
藤崎宮前駅 (KD 06)  
 
所在地  
熊本県熊本市中央区    
 
乗車可能路線  
熊本電気鉄道:藤崎線    
 
隣の駅   
北熊本方……黒髪町駅   
 
訪問・撮影時  
2006年2月、2011年12月  
 
 

藤崎宮前駅は地平駅で、終端方の南側、わが輩通り(県道1号線)に面して駅ビル(熊電プラザビル)が設置されています。
撮影当時(2011年)は1階でパチ屋が営業していましたが撤退し、また10階と11階にはレストランと温泉施設などがありましたがこちらも休止となり、半ば廃墟状態になっているようです。中間階は立体駐車場になっています。
駅舎・改札口は1階西側(左側)にありますが、分かりづらいです。出入口に段差はありません。
尚、藤崎宮前駅に駅前広場はありません。バス停留所は駅前にあり(藤崎宮前駅バス停)、約200m東の国道3号線沿いには藤崎宮前バス停があります。
写真は北を望む。
 
 

駅前です。東を望む。後方に藤崎宮前駅があります。
右手前(西)~奥(東)の道路は「わが輩通り」で、約130m前方で南北方向に延びる国道3号と交差しています。
駅東側は市街地でビルやマンションが多く、商店も立ち並んでいます。
また、国道3号との藤崎宮前交差点の先には大鳥居があり、さらに先(東)へ延びる参道を進むと、約450mで駅名の由来となった神社・藤崎八旛宮(ふじさきはちまんぐう)に到達します。
そして、約500m南東には白川公園があります。
 
 

駅前です。西を望む。右手に藤崎宮前駅があります。
右手前(東)~奥(西)の道路は「わが輩通り」です。通り沿いにはビルやマンションが立ち並んでいます。
商店も多いものの、あまり人通りは多くありません。藤崎宮前駅周辺は市街地の北端部に位置していて、中心部からやや離れているためです。
それでも、約100m先の上林町交差点を左折すると熊本の主要な商店街である上通並木坂へと入り、ある程度進むと上通アーケード街へと変わり人通りも多くなります。そして上通アーケードを通り抜けると藤崎宮前駅から750mほど南に位置する繁華街の駅、熊本市電幹線・通町筋電停に到達します。このルートは盲腸線の終着駅である藤崎宮前駅から熊本市電への抜け道として利用価値があります。
そして、約800m南西には熊本城が鎮座しています(北口入城口まで約1.2kmあります)。意外と熊本城が近いです。
また、熊本城の西側は熊本城公園が広がっていて、園内にはプロ野球の試合も開催される藤崎台県営野球場(リブワーク藤崎台球場)があります。「藤崎台」の由来は、かつてこの地に藤崎八旛宮があった事に由来しています。旧・藤崎八旛宮は1877年の西南戦争により焼け落ちてしまい、東側の現在地にて再建されました。
 
 

改札口です。北を望む。後方に出入口があります。
藤崎宮前駅は無人駅ですが、平日7:15~19:00と土曜日7:15~17:00は窓口が開き、出札業務(きっぷ発売)と定期券発売が行われています。また、平日朝ラッシュ時は改札業務と集札業務も行われます。そのため、改札ラッチが残されています。
改札口は自動化されておらず、整理券発行機があるのみです。平日朝ラッシュ時を除き、改札なしでホームに入れます。また、右端の通路には点字ブロックがあるものの、車いすが通れるかどうかは微妙な幅です。
また、熊本電気鉄道ではICカード「熊本地域振興ICカード(くまモンのIC CARD)」を導入していて、入場用カードリーダーはホームにあります。出場時は車内での処理になりますが、平日朝ラッシュ時は改札口に出場用カードリーダーを置いて対応します。
 
改札口の右手前には出札窓口と定期券・回数券発売窓口があります。左手前にはベンチがあります。
尚、自動券売機、自動精算機はありません。熊本電鉄は基本的に車内精算方式で、乗車時は整理券を受け取って下車時は運賃箱に運賃を投入する流れですが、駅員がいる時間帯は出札窓口できっぷを購入する事ができます。
そして改札の先はホームです。段差なく移動できます。トイレ・車いす用トイレは右前方の乗車ホーム沿いにあります。
尚、藤崎宮前駅構内に売店・コンビニはありません。駅のすぐ西側、上林町交差点北側に「ファミリーマート」があります。
 
また、駅名標は撮影し忘れました。Wikipediaに掲載されています⇒こちら
シンプルなデザインで、駅ナンバリングも併記されています (KD 06)。
 
 

藤崎宮前駅は頭端式ホーム2面1線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
右ホーム(東)が1番線で乗車専用ホームになっており、上り北熊本方面・御代志方面、左ホーム(西)が2番線で降車専用ホームです。
2番線の左側にはもう1線増設可能なスペースがありますが、増設されずに現在へと至ります。ホームの増設準備側には落下防止柵が設置されています。
ホーム有効長は20m車2両分で、ホーム幅は1番線こそ一定の広さがあるものの、2番線は狭いです。
また、増設準備部分を含むホームと線路全体が駐輪場に覆われていて、雨に濡れる心配はありません。
1番線側にはトイレと車いす用トイレがあり、ICカードの入場用カードリーダーがあります。
写真は北熊本方・御代志方を望む。
 
 

 

こちらは2番線降車専用ホームです。終端方を望む。上写真は2006年撮影、下写真は2011年撮影。
元々幅が狭い上、直上の駐輪場の支柱があるためさらに狭く感じます。
2番線の右側が1線増設予定スペースで、更地になっていますが、2006年訪問時は駐車場として使用されていました。
 
 

2番線より北熊本方・御代志方を望む。左側は線増用地です。
この先、住宅街の路地裏を北上しますが、しばらくすると熊本電鉄名物である併用軌道区間を進みます。そして併用軌道区間が終わると右へカーブして、進路を北東に変えると黒髪町駅へと至ります。
 
 

1番線より終端方を望む。
車止めがあり、その右前方に改札口があります。
尚、昔は国道3号線上を走っていた熊本市電幹線と連絡していましたが、1972年に市電の水道町以北が廃止されたため、藤崎宮前駅は孤立したターミナル駅になってしまいました。その結果、藤崎宮前駅の乗降客が減少して現在も低迷が続いているようです。そのため、熊本電気鉄道はLRT化・市電と同じ標準軌への改軌の上で水道町までの線路を復活させて市電に乗り入れる構想を打ち出しましたが、頓挫しています。もしLRT化となれば、藤崎宮前駅も相当変化すると思われますが、まぁ、当分の間は現状通り推移しそうです。
 
 
あとがき  
私が藤崎宮前駅で下車(乗車)したのは2006年、2011年の計2度です。2006年は藤崎線の乗りつぶし時に、2011年は藤崎線の車窓風景撮影時に、いずれも終着駅ゆえに必然的に駅の外に出ました。ホームは2面1線と小規模ですが、正面には巨大な駅ビルがあり初訪問時は驚きました。駅前は市街地ですが、やはり他の路線と接続していないのが痛いですね…。
  
東京からですと東海道・山陽新幹線と九州新幹線を乗り継いで熊本駅まで行き、熊本駅前電停から熊本市電のA系統(田崎橋行きには乗らないで下さい)に乗り換えて通町筋電停下車、北へ向かう上通アーケードを歩いて約12分で到達できます。熊本駅からは鹿児島本線で上熊本駅まで行き、熊本電鉄線を乗り継ぐルートもありますが本数が少なく、市電経由が確実です。タイトな日程になりますが、日帰り訪問は可能です(最大滞在時間…4時間半程度)。
一方、大阪からですと新大阪駅から山陽・九州新幹線で熊本駅まで行き、以降は上記と同じルートで到達できます。若干タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間…10時間程度)。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅の少し西にコンビニがあり、飲食店も一定数ありますが、近くにチェーン店は少ないです。最寄りのチェーン店は約270m北東の「ガスト」になります。また、上通商店街にもチェーン店があります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京・大阪とも到達難易度が高いですが、熊本電鉄藤崎線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は藤崎宮前駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)