高安山駅【大阪府】(近鉄西信貴鋼索線【西信貴ケーブル】。2014年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


今回の【駅】コーナーは、
大阪府八尾市東部、生駒山地南側にそびえる高安山の中腹に位置する近鉄西信貴鋼索線【西信貴ケーブル】の山頂駅で、大阪側からの信貴山への玄関口である、
高安山駅 (たかやすやまえき。Takayasuyama Station) です。
 
尚、写真は2014年訪問時のものでやや古く、現在は車両デザインなど状況が変化していると思われます。ご了承下さい。
 
 
駅名
高安山駅 (Z 15)
 
所在地
大阪府八尾市  
 
乗車可能路線
近畿日本鉄道:近鉄西信貴鋼索線【西信貴ケーブル】   
 
隣の駅
山麓方……信貴山口駅   
 
訪問・撮影時
2014年9月  
 
 

高安山駅は西信貴ケーブルカーの山頂駅に相当し、終端部に駅舎があります。
駅舎は1929年(昭和4年)の開業当初からのものと思われます。平屋建てに見えますが実際は2階建てで、2階の東側(正面)と南側(左)に出入口があります。
上には展望台がありますが、私の訪問時は閉鎖されていました。
地形の関係で、こちら側は地平部との高低差がありません。
尚、写真手前に段差があり、またホームも階段上になっているため、車いすですと自力で高安山駅を利用できません。車いすでご利用の際は事前に近鉄へお問い合わせ下さい。
後方には汲み取り式の便所があり、左後方には信貴山行きバス乗り場と後述のホーム跡があります。
写真は西を望む。
 
 

こちらは南口です。北を望む。
出入口の下に1階部分が見えます。
南側は出入口に段差がありませんが、前述の通りホームが階段状になっていてバリアフリー非対応です。車いすでご利用の際は事前に近鉄へお問い合わせ下さい。
また、右側にバス降り場があり、左側には展望台があります。
 
 

展望台からは大阪の街並みを一望できます。中央の塔のようなビルは「あべのハルカス」です。
天気が良ければ六甲山や明石海峡大橋、淡路島も眺められます。
 
 

駅前です。東口前より南を望む。右手に南口があります。
正面にロータリーがあり、バス乗車場(左)と降車場(右)が設けられています。
駅前広場と駅舎を結ぶ通路が左右に設置されています。
駅東口からバス乗車場、バス降車場から駅南口という動線が作られています。
また、左側の通路沿いにはトイレと後述のホーム跡があります。
ちなみに、駅前には民家がありません。奥に見える建屋は近鉄バスの車庫です。
信貴線は2kmほど東の奈良県域にありますが、前方へ伸びる道路は信貴山急行電鉄(信貴山電鉄)鉄道線の廃線跡を転用した近鉄所有の道路(信貴生駒スカイライン)で、歩行者は通行できませんので信貴山へは近鉄バスをご利用下さい。
また、信貴山へ行く途中には高安山霊園がありますが、そちらもバスでしか行けません。
 
 

そして、バス乗り場の手前には信貴山電鉄鉄道線の高安山駅ホーム跡が残っています。
鉄道線は高安山駅と信貴山門駅を結んでいた路線で、ケーブルカーではなく普通鉄道でした。戦時中の1944年に不要不急線として鋼索線とともに休止となりましたが、鋼索線が復活したのに対し、鉄道線は1957年にそのまま廃止となり、廃線跡は私道に転用されました。
 
 

改札口です。2014年撮影。北西を望む。後方が東口、左が南口です。
中央の自動券売機を境に両側ホームごとに改札口が設置されていますが、普段は左の南側ホームしか使用しないため、北側の改札口は閉鎖されています(繁忙期のみ使用)。
自動改札機は無く、有人改札のラッチが設置されていますが、2015年に交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の簡易改札機が設置されました。
また、左端に車いす用通路があります。
改札口の右手前には窓口と自動券売機があります。トイレは東口の駅外に設けられています。
そして改札の先はホームで、下り階段になっています。
尚、高安山駅と駅前に売店・コンビニはありません。ご注意下さい。
右側に飲料自動販売機が、左側にベンチが設置されています。
 
 

こちらは北側ホームの改札口です。左側に南側ホームの改札口があります。
前述の通り、普段は閉鎖されています。
右側には展望台への階段が写っていますが、立入禁止になっています。
 
 

駅名標です。2014年撮影。
2014年の時点で旧タイプが使用されていました。
現在は新タイプに変わっているかどうか分かりませんが、駅ナンバリング「Z 15」は追加されているはずです。
 
 

高安山駅は頭端式ホーム2面1線で、ケーブルカーでは標準的な構造です。北西~南東方向にホームが延びています。
番線は設定されておらず、普段は乗降とも右手の南側ホームのみが使用されています。
繁忙期は左側を降車ホーム、右側を乗車ホームとして使用すると思われますが、利用客が減少していると思われる現在は、左側ホームの出番がないかもしれません。
ホームは階段状になっています。幅はそこそこありますが、繁忙期用に設置された、乗車待ちの列を作るため&危険防止用の柵があるため狭く感じます。また、線路沿いには落下防止用の柵が設置されています。
上屋はホームと線路の全体を覆っています。
写真は終端方を望む。車内より撮影。
 
 

こちらは南側ホームより山麓方を望む。
かなりの高低差があります。乗降の際は注意が必要です。
 
 

 

2枚とも車内より山麓方(信貴山口駅方)を望む。眼下には大阪平野を一望できます。ちなみに高安山駅の標高は420mです。
この先、急勾配で山を下り、短いトンネルを抜けると中間地点になり、山麓方からの車両とすれ違います。その後は左へカーブしてなおも下り、山間部を抜けて住宅地に入るとケーブルカーでは珍しい存在の踏切を通過して約1.3km先、標高66mの信貴山口駅へと至ります。354mの高低差をを一気に下ります。信貴山口駅では改札を出ずに信貴線へ乗換可能です。
ちなみに、ケーブルカーは広義の電車に含まれますが、架線から集電しているのは照明などのサービス電源です。ケーブル巻き取り装置のモーターは山頂駅(高安山駅)にあります。
 
 

車内より終端方を望む。
右が南側ホーム、左が北側ホームで、階段を登った先にはそれぞれの改札口があります。
また、線路終端部の先、上部には運転室があり、その下にモーターがあります。
ケーブルカーの運転士は車内ではなく山頂駅にいます。
 
 
あとがき
私が高安山駅で下車(乗車)したのは2001年、2009年と2014年の計3度です。1999年は西信貴鋼索線の乗りつぶしのため、2009年は西信貴鋼索線の車窓風景撮影のため、いずれも終着駅ゆえ必然的に下車(乗車)しましたが、車窓風景と駅の写真が不足していたため、2014年にリベンジ訪問しました。昔ながらの雰囲気が残っている駅で、私の訪問時はいずれも利用者が少なくひっそりとしていました。駅前には民家も商店もなく、また信貴山へ行くには必ずバスに乗り換えなければなりません(道路は歩行者進入禁止です)。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、JR京都線に乗り換えて大阪駅で下車。さらに大阪環状線外回り(京橋行きを除く)に乗り継いで鶴橋駅で下車します。そして近鉄大阪線の準急または区間準急に乗車して河内山本駅まで行き、信貴線電車に乗り換えて終点の信貴山口駅で下車。さらに西信貴ケーブルに乗り換えて終点下車です。どうしても乗換回数が多くなります。また、西信貴ケーブルは運行時間帯が短く(9時台~17時台)、本数も少ないので(概ね40分毎)、事前に時刻をご確認下さい。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:8時間弱)。
一方、難波からですと大阪難波駅から近鉄難波線・奈良線電車(快速急行以下)で鶴橋駅まで行き、以降は上記のルートで到達可能です。アクセスは比較的楽ですが、西信貴ケーブルの運行時間帯が短いため、大阪府内の駅でありながら日帰りでの最大滞在時間は東京発と同じですww
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店は全くありません。バスで信貴山まで行けば参拝客・観光客向けの店舗はありますが、期待できません。必ず事前に用意して下さい。
  
東京からの到達難易度はやや高いですが、
近鉄西信貴鋼索線(西信貴ケーブル)を乗り鉄の際は、ぜひ一度は高安山駅も観察されてみて下さい!
そして、信貴山へお出かけの際はぜひ西信貴鋼索線をご利用になり、高安山駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:近鉄のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)