利府駅【宮城県】(東北本線利府支線。2011年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
宮城県中部、仙台市の北東側に位置するベッドタウン・利府町の中心部に位置する東北本線利府支線の終着駅ですが、1944年に塩釜経由の現在線が開業するまではこちらが本線で、さらに北へ線路が延びていましたが、利府以北が1962年に廃止された後は支線の終着駅になった、
利府駅 (りふえき。Rifu Station) です。
 
 
駅名
利府駅 (駅番号なし)  
 
所在地
宮城県宮城郡利府町    
 
乗車可能路線
JR東日本:東北本線利府支線【利府線】      
 
隣の駅 
岩切方……新利府駅  
  
訪問・撮影時
2011年11月  
 
 

利府駅は地平駅で、西側のみに駅舎が設置されています。
東側からアクセスする場合は、約160m南の踏切または約250m北の道路を通って西側へ回る必要があります。
駅舎は利府町コミュニティーセンター併設の平屋建てで、国鉄末期の1987年2月に改築されました。
出入口に段差がありますが、階段(正面)とスロープ(左)で段差を解消していてバリアフリーに対応しています。
左側のスロープ出入口前には飲料自動販売機があります。
また、ロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。
写真は東を望む。
 
 

駅前です。北西を望む。後方に駅舎があります。
駅周辺は区画整理された住宅地で、駅前には高層マンションもあります。商店は少ないです。
約1km西には利府町役場があり、役場周辺には「イオンモール利府」をはじめロードサイド店舗が林立しています。
利府町の商業の中心地は役場からイオンモールにかけての一帯と言えます。
また、約2km北西には楽天イーグルス利府球場などがある利府中央公園があります。
しして約3.5km西には「キューアンドエースタジアムみやぎ(宮城スタジアム)」「セキスイハイムスーパーアリーナ」などを擁する宮城総合運動公園(愛称:グランディ・21)があります(イベント開催時に利府駅前から直行バスが出ています)。
 
一方、駅東側は田園地帯と住宅地が混在した風景が見られます。丘陵地が近くまで迫っています。
 
 

改札口です。東を望む。後方に出入口があります。
利府駅は有人駅(業務委託駅)です。
交通系ICカード『Suica』などに対応の自動改札機が設置されていますが、幅広通路はありません。左端には車いす対応幅の有人通路があります。
改札口の左手前には『みどりの窓口』があり、その手前には自動券売機があります。自動精算機の有無は未確認です。
トイレ・多機能トイレは改札口の右手前(改札外)にしかありません。トイレの右側は利府町コミュニティーセンターです。
そして改札の先は1番線ホームで、反対側の2番線は1番線を左へ進み、終端部を回り込めば到達できます。
改札口とホームの間に段差がありますが、階段とスロープで解消しています。バリアフリーに対応しています。
尚、駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約200m西の「セブンイレブン」になります。
 
 

1番線に設置されている、2011年当時の建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR東日本の標準デザインですが、手作り感が出ています。手作りだとしたら非常に上手です。
利府駅に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

 

利府駅は頭端式ホーム2面2線の地平構造で、概ね南西~北東方向にホームが延びています。
駅舎に面していて、電車が停まっている(西)が1番線、反対側の左(東)が2番線で、ともに上り岩切・仙台方面となっています。日中など列車本数の少ない時間帯は駅舎に近い1番線のみを使用します。
かつては2番線の左には側線が複数ありましたが、いずれも撤去されて現在は駐車場などに転用されています。架線柱の配置に当時の面影を感じられます。
ホーム有効長は6両分で、ホームドアはありません。ホーム幅は全体的にあまり広くなく、特に岩切方の端は狭くなっています。
上屋は1番線が終端方の4両分、2番線が終端方の2両分に設置されています。各ホームにはベンチがあります。
1番線の終端寄りには駅舎・改札口があり、1番線と2番線は終端部の通路で結ばれています。迂回する必要がありますが、段差はありません。
写真は2枚とも岩切方を望む。
 
 

1番線より岩切方を望む。
この先、住宅地を離れて左手に田園風景を見て走りますが、右手の景色は東北新幹線の車両基地である新幹線車両センターに変わります。県道3号線をアンダーパスした後も同じ風景が続き、やがて新利府駅へと至ります。
 
 

 

終端方を望む。
2線とも車止めがあり、その先に左の1番線と右の2番線を結ぶ通路があります。
以前はこれより先へレールが延びており(旧線)、品井沼駅まで山間部を走っていました。この間に難所の急勾配があり、輸送上のネックだったため、勾配が緩い塩釜経由の新線(岩切~陸前山王~品井沼の海線)が建設され、1944年に開業しました。同時に利府経由の線路は本線から陥落しましたが、廃止を免れて「山線」として戦後まで細々と営業を続けていました。しかし、山線が廃止される事になり、利府以北は1962年に廃止になったものの、岩切~利府は代替交通期間が確保できないとして存続される事になりました(現・利府支線)。後に利府町は仙台市のベッドタウンとして発展し、利府支線の乗客も一定数いるため、当面廃止される事はないでしょう。
一方、廃線跡ですが、駅のすぐ先は駐車場や宅地に転用されているものの、大半の区間が道路転用されています。Google地図を見ると車道と歩行者・自転車専用道路が混在している模様ですが、一部区間は三陸自動車道のルートにかかってしまい、道路が消滅している模様です(迂回路あり)。
利府~品井沼の旧線跡を紹介した簡易な記事はこちら
 
 
あとがき
私が利府駅で下車(乗車)したのは2002年、2003年、2011年の計3度です。2002年は利府支線の乗りつぶしのため、2003年は前年の踏破時に写真撮影を失敗したためリベンジで、そして2011年は利府支線の車窓風景撮影のため、いずれも終着駅ゆえに必然的に下車(乗車)しました。駅はコンパクトな2面2線で、駅舎もコンパクトでした。また、駅前は区画整理されており、整然とした街並みでした。
  
東京からですと東北新幹線『はやぶさ』などで仙台駅まで行き、東北本線下りの利府行きに乗り換えて終点下車です。利府行きがない場合は下り列車で岩切駅まで行き、利府行きに乗り換えて終点下車です(事前に時刻表でご確認下さい)。余裕で日帰り訪問可能です(最大滞在時間:12時間20分)。
一方、大阪からですと新大阪駅から東海道新幹線で東京駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:8時間少々)。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅近くにコンビニがありますが、駅前に気軽に入れる飲食店はありません。最寄りの飲食チェーン店は約850m北西の「マクドナルド」「びっくりドンキー」になります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、東北本線利府支線を乗り鉄の際は、利府駅ですぐに引き返したりせずに、一度は駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:JR東日本のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)