南富山駅前停留場 (南富山駅前駅)【富山県】(富山地方鉄道富山軌道線。2013年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
富山県富山市の市街地を走る路面電車・富山地方鉄道富山軌道線(市内電車)の最南端に位置する終着駅で、同じ富山地方鉄道が運営する鉄道線、不二越線と上滝線の南富山駅と同一構内にあり乗換が可能な、
南富山駅前停留場 

(みなみとやまえきまえていりゅうじょう。Minamitoyamaeki-mae Station) です。
 
尚、鉄道線の南富山駅につきましては後日、簡易版記事にてUP予定です。
 
 
電停名 (駅名)
南富山駅前停留場 (C 01)
(※) 記事内では「南富山駅前駅」「南富山駅前電停」と表記する場合があります。  
 
所在地
富山県富山市
 
乗車可能路線
富山地方鉄道:富山軌道線 (本線)  
 
隣の停留場 (電停・駅)
電鉄富山駅・エスタ前方……大町停留場 
 
乗換可能駅
富山地方鉄道:不二越線上滝線……南富山駅まで徒歩1分
(※) 不二越線と上滝線は全列車が直通運転を行っていて、「不二越・上滝線」と呼称されます。  
 
訪問・撮影時
2013年8月
 
 

南富山駅前電停は、文字通り鉄道線(不二越線・上滝線)の南富山駅前にあります。
富山地方鉄道の研修センターを兼ねた南富山駅舎の左手前に南富山駅前電停のホームがあります。
南富山駅前電停としては駅舎も改札口も設置されいません。
富山軌道線の運賃は車内精算となっています。
尚、富山地方鉄道では独自のICカード『ecomyca(えこまいか)』を導入していますが、2021年10月にも軌道線にて交通系ICカード全国相互利用サービス対応の各カードによる片利用が可能になる予定です。
写真は南南西を望む。
そして、南富山駅には駅前広場はありませんが、駅前にアスファルト式のやや広いスペースがあり、タクシー乗り場として使用されています。バス停留所は駅前にはなく、約150m北の県道43号線沿いに設けられています。
 
 

駅前の様子です。北北東を望む。
右側に富山駅前電停があり、後方に南富山駅ビルがあります。
右側に軌道線が奥へ延びており、前方約100mの交差点で左へ曲がり、県道43号を北上していきます。
軌道線の右には不二越線が並行していて、こちらはそのまま北北東へ向かいます。
また、手前のスペースは左半分が公道になっていて、右半分が富山地鉄の私有地です。
駅前は市街地で、住宅の割合が高いですが、道路の左側にはレトロな感じの商店街が形成されています。
約350m北西(左側)には富山県立富山高等学校があります。
 
 

分かりづらいですが、左側の柱には縦型の駅名標が掛けられています。
駅名と隣駅しか書かれていないシンプルなもので、レトロな書体が使用されています。
現在は駅ナンバリング「C 01」が導入され、駅名標が一新されている可能性があります。
 
 

南富山駅前電停は相対式ホーム2面1線の構造で、頭端式ではないものの路面電車の終着駅ではよく見られる構造です。
左(東)が降車専用ホーム、右(西)が乗車専用ホームで、番線は設定されていません。
また、降車専用ホームの後方、複線部分にはこのホームに電車が停車しているため入線できない後続電車用の降車専用ホームが設置されています。
ホームは車体の長い連接車が停車可能で、幅は狭いものの路面電車の電停にしては広い方です。
上屋は降車専用ホームが降車口が掛かる終端方のみにあり、乗車専用ホームが端から端まで設置されています。
尚、ホームは低床式で、段差について乗車専用ホームはスロープで解消していますが、降車専用ホームにスロープはありません。したがって、車いす客が下車の際は右側の乗車専用ホームの扉を開けて対応すると思われます。
写真は乗車専用ホーム側より終端方を望む。左側を不二越線が並走しています。
 
 

降車専用ホームより富山駅方を望む。
右が降車専用ホーム、左が乗車専用ホームで、降車専用ホームは歩道を兼ねていて、県道43号まで延びています。途中の複線区間沿いは後続車用の降車専用ホームとしても使われています。また、右手の看板裏には不二越線が並走しています。
この先、すぐに単線から複線になり、後続車用の降車専用ホームを過ぎると県道43号へと差し掛かります。右側には不二越線の踏切があります。この交差点で左折して県道43号の中央部を走るようになり、市街地を北北西へ進むと大町電停へと至ります。
 
 

乗車専用ホームより終端方を望む。
左が降車専用ホーム、右が乗車専用ホームです。
終端部には車止めがなく、さらに先まで延びています。
代わりに遮断機があり、電車も人も遮断されます。この場所は南富山駅の構内踏切です。左前方に南富山駅ホームがあります。この構内踏切は人道側と軌道側、双方に遮断機があります(軌道の遮断機は手前の電停方のみ)。
下車客はこの手前で線路を渡って右側の南富山駅改札外コンコースを通って駅の外に出るか、不二越・上滝線に乗り換えます(鉄道線には改札口があります)。遮断機をくぐって直接不二越・上滝線ホームに行ってはいけません。また、下車客は後方の降車専用ホーム兼歩道を北上して県道43号方面へ行く事も可能です。
そして、踏切の先、軌道線の線路は約200m先の車庫(南富山車両区)へと続いています。南富山車両区では不二越・上滝線とレールが繋がっていますが、富山軌道線の電圧が600V、鉄道線の電圧が1,500Vと異なるため電車は自力では直通できません。
また、南富山駅から先、高山本線の笹津駅までの間には1975年まで富山地方鉄道笹津線が営業していて、1967年までは富山軌道線と直通運転を実施していました。笹津線は南富山車両区の手前辺りから直進する形で南南西へ分岐していました。廃線跡は大半が道路に転用されています。
 
 
あとがき
私が南富山駅前電停で下車(乗車)したのは2001年、2013年の計2度です。2001年は富山軌道線の乗りつぶしのため、2013年は富山軌道線の車窓風景撮影のため、いずれも終着駅ゆえに必然的に下車(乗車)しました。駅は2面1線(手前に降車ホームあり)の路面電車でよく見られる終端駅構造でしたが、道路中央ではなく駅前広場東端にありました。隣に南富山駅と駅ビルがあり、不二越・上滝線との乗換は便利ですが、不二越・上滝線は概ね毎時1~2本と本数が少ないため、乗換の際は注意が必要です。また、駅前は市街地ですが、昭和の雰囲気が漂っていました。
 
東京からですと北陸新幹線で富山駅まで行き、駅直下の富山駅電停から富山地方鉄道富山軌道線の南富山駅前行きに乗車して終点下車です。北陸新幹線『かがやき』は全車両指定席です。北陸新幹線の効果でじゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間…12時間弱)。
一方、大阪からですと大阪駅から北陸本線特急『サンダーバード』で終点の金沢駅まで行き、北陸新幹線(種別不問)に乗り換て富山駅下車。以降は上記のルートで到達できます。こちらは在来線での移動となり、東京発より滞在時間が短くなりますがじゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間…約9時間半)。
 
食料・飲料について、コンビニは駅から約200m北、大町電停のすぐ近くの県道43号線沿いにありますが、他に気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りの飲食チェーン店は約1.1km南東の「吉野家」で、遠過ぎます…。まぁ事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京・大阪とも到達難易度がやや高いですが、富山地方鉄道富山軌道線(市内電車)を乗り鉄される際は、南富山駅前電停ですぐに引き返したり不二越・上滝線に乗り換えたりせずに一度は駅も観察されてみて下さい!
  
(参考:Google地図、Wikipedia)