今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市東灘区の埋立地・六甲アイランドの中心部に位置する新交通システム・六甲ライナーの駅で、駅前には高層ビルが立ち並び、オフィスや住宅も多く六甲アイランド内にある駅の中では最も乗降人員が多い駅である
アイランドセンター駅 (あいらんどせんたーえき。Island Center Station) です。
駅名
アイランドセンター駅 【副駅名：ファッションマート前】 (R 05)
所在地
兵庫県神戸市東灘区
乗車可能路線
神戸新交通：六甲アイランド線 【愛称：六甲ライナー】
隣の駅
魚崎方・住吉方……アイランド北口駅
マリンパーク方……マリンパーク駅
訪問・撮影時
2019年1月、2021年1月
アイランドセンター駅は六甲アイランドの中心部にあり、遊歩道(都市公園の「リバーモール」)上に設置された高架駅になっています。
駅舎・改札口は高架下2階にあり、ホームは3階にあります。高架下1階は公共施設や「マクドナルド」などのテナントが入っています。
出入口は南側に「リバーモール」直結の階段があり、東西にペデストリアンデッキ「スカイウォーク」が延びています。東側は「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」「神戸ファッションプラザ」「アジア・ワン・センター（P&Gジャパン 旧本社ビル）」に直結で、西側は「神戸ファッションマート」「RICセントラルタワー(グルメシティなど)」に直結しています。
駅外の遊歩道と改札階を直接結ぶエレベーターは存在せず、東側にある「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」内のエレベーターまたは西側にある「神戸ファッションマート」のエレベーターを利用する必要があります。
また、遊歩道には自動車が乗り入れられないため、北東側(神戸ベイシェラトンとアジア・ワン・センターの間)と北西側(ファッションマートとRICセントラルタワーの間)にそれぞれ小さなロータリーが設けられています。東側のロータリーにはバス停留所が設けられています。間に遊歩道があるため東西のロータリーは自動車で行き来できません。
アイランドセンター駅の駅前広場は、駅直下と両側に広がる遊歩道と2つのロータリーで構成されていると言えます。
写真は南東側より北を望む。右側のビルは「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」です。
こちらはリバーモール東側から駅舎を望む。
1階が「マクドナルド」などのテナント、2階が駅舎・改札口、3階がホームです。遊歩道の駅舎手前には人工の川(池)があり、随所に橋が架けられています。
左手に「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」へのデッキが見えます。さらに左側に遊歩道と駅舎を結ぶ階段のみの出入口があります。
ちなみにアイランドセンター駅には北口に相当する出入口はありません。他の出入口を利用しなければなりませんので要注意です。
こちらは駅南東側にそびえる「神戸ファッションプラザ」です。南東を望む。
外観が特徴的で、手前にUFOのような丸屋根があります。
「神戸ファッション美術館」と「ホテルプラザ神戸」が入居しています。
かつては低層階が商業施設で、多くの専門店とシネマコンプレックスが入居していましたが、撤退が相次ぎ2018年にはゴーストタウンのようになっていたようです。
その後、2019年に大栄環境が低層階を取得してから2020年に6階と7階にオフィスを構えるようになり、3階には2021年春に神戸市営の保育園と保育施設が開園予定です。他にもスーパーなどのテナントを誘致する計画があるようです。
また、駅東側は住宅街で、マンションが多数あるほか、向洋東公園、神戸市立六甲アイランド小学校、神戸市立向洋中学校があります。
住宅街のさらに東側は港湾地区で、埠頭があり倉庫などの物流施設が立ち並んでいます。
こちらは駅東側にそびえる高級ホテル「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」です。北北東を望む。
21階建ての高層ビルで、前述の通りデッキでアイランドセンター駅と結ばれています。
ビル全体がホテルで、中には日帰り利用可能な温泉施設もあります。コンビニもあります。
1992年の開業時はJTBが運営していましたが、経営不振によりローンスターグループに売却され、さらにホテルニューアワジに売却されました。
尚、ホテルの名称は変更されていません。
ホテルの東側(右側)には六甲アイランド甲南病院と六甲アイランドビル(複合ビル)が隣接しており、ペデストリアンデッキを介して「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」と結ばれています。
また、「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」の北(写真奥)、東側駅前広場の北側には31階建ての超高層オフィスビル「アジア・ワン・センター」があります。
元は「ファブリーズ」などでお馴染みの、P&Gジャパンの本社が入居していましたが、2016年にこのビルを売却の上で本社を三宮に移転しました。
現在はどのような会社が入っているのかは分かりません。
そして、駅北東側にはマンションが林立していて、アイランド北口駅前まで続いています。
こちらは北西側よりアイランドセンター駅を望む。南東を望む。
前述のように駅北側には出入口がありません。1階はテナントで、南端の「マクドナルド」は東西両側に出入口があります。
こちらは駅西側にそびえる複合ビル「神戸ファッションマート」です。西を望む。
前述の通りデッキでアイランドセンター駅と直結しています。
副駅名にもなっているビルで、低層階はビル名の通り(？)インテリアや家具関係の店舗が中心の商業フロアになっています(コンビニやカフェもあります)。
中層階以上はオフィス、貸し会場、ホールになっています。
こちらは駅北西側より北を望む。
右後方にアイランドセンター駅があり、右手に「神戸ファッションマート」があります。
左前方にはタワーマンション「RICセントラルタワー」がありますが、1階には商業施設「マーケットシーン」があり、スーパー「グルメシティ」などが入居しています。「神戸ファッションマート」とペデストリアンデッキで結ばれています。
また、駅北西側もマンションが林立していて、やはりアイランド北口駅前まで続いています。
そして、六甲ライナーの線路沿いには都市公園「リバーモール」が並行しています。「グルメシティ」の付近からアイランドセンター駅南側まで続いていて、その先のアイランド北口駅やマリンパーク駅までは遊歩道として連続しています。「リバーモール」には人工の川が流れていて、親水公園になっていますが、西側の一部は埋め立てられて跡地はバラ園になっています。
「リバーモール」北端部には噴水池があり、その東西にカフェなどが入居する商業施設「リバーモール・イースト(安藤忠雄氏が設計)」「リバーモールウエスト(レンガ造り)」があります。
また、この「リバーモール」では様々なイベントが開催されています(コロナで変更あり)。
駅南西方を望む。右後方にアイランドセンター駅があります。
こちらの駅南西側には巨大な広場があります。奥(西側)にはステージがあり、イベントも開催可能と思われます。
敷地内には公衆トイレもあります(多機能トイレの有無は不明)。
駅西側(神戸ファッションマートの裏手)は住宅街で、マンションが多いですが戸建住宅の区域も存在します。
約500m西には神戸市立向洋小学校があります。
住宅街西側は工業団地になっています。さらに西側は港湾地区で、コンテナターミナルがあり、倉庫などの物流施設が立ち並んでいます。
そして写真奥の駅南西側もマンション街になっています。約250m南の六甲ライナー西側には結婚式場「ア・ラ・モードパレ&ザ・リゾート」があります。
ちなみに住居エリアに商店・コンビニはほとんどなく、六甲アイランド内の商業施設はほぼアイランドセンター駅付近に固められています。
2階にある改札口です。北を望む。
後方(南)に「リバーモール」への階段が、右(東)に「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」などへのペデストリアンデッキ「スカイウォーク」が(EVは施設内にあり)、左(右)に「神戸ファッションマート」などへのペデストリアンデッキ「スカイウォーク」が(EVは施設内にあり)、それぞれ設置されています。
正面に交通系カード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が5通路あり、中央が幅広通路です。左端に窓口があります。
アイランドセンター駅は有人駅ですが、駅員不在時に対応するためのインターホンが改札内外に設置されています。
ペデストリアンデッキへの通路を隔てて南側(手前側)には自動券売機があります。改札内には自動精算機があります。いずれもICカードチャージが可能です。
自動改札機の右側にはAEDがあります。トイレと多機能トイレは改札を入って右側にあります。
そして、3階にあるホームとの間は階段、上りエスカレーター、エレベーターで結ばれています。
尚、アイランドセンター駅構内に売店およびコンビニはありません。駅東西のビル内にコンビニが出店しています。
ホーム天井にある吊下式の駅名標です(1番線側から撮影)。電照式かどうかは不明です。
六甲ライナーの標準デザインで、おなじ神戸新交通が運営するポートライナーとはデザインが全く異なります。
横長のタイプで、隣駅も含めて多国語表示になっていて、駅ナンバリングも併記されています (R 05)。
また、駅名の左側には当駅のシンボルイラストが描かれていますが、リバーウォークを意味しているのでしょうか？
そして副駅名の「ファッションマート前」が括弧書きで表記されています。
アイランドセンター駅は島式ホーム1面2線の高架構造で、南北方向にホームが延びています。
右(東)が1番線で下りマリンパーク行き、左(西)が2番線で上り住吉方面です。
ホーム有効長は6両分ありますが、実際運転しているのは4両編成のみで、中央の4両分しか使用されていません。
そしてホーム全体を覆うフルスクリーンタイプのホームドアが設置されていますが、ドアがあるのも中央の4両分のみで、両端の各1両分は準備工事にとどまっています。尚、使用されていない両端の1両分には立入可能です。
ホーム幅は広いですが、階段など昇降設備の付近は狭くなっています。また、上屋はホーム全体を覆っていますが、ホームドアと天井の間に一部隙間があるため、超異常気象時は雨が入り込むリスクがあります。
ホーム上にはベンチと飲料自動販売機が設置されています。
写真は1番線側より住吉方を望む。
こちらはマリンパーク方を望む。左が1番線、右が2番線です。
後方にエレベーター、すぐ前に階段、奥に上りエスカレーターがあります。
エスカレーター手前の天井部分には時計、時刻表、発車標が吊り下げられています。
1番線側より住吉方を望む。右が下り線(1番線)、左が上り線(2番線)です。
右に「アジア・ワン・センター」が、左に「RICセントラルタワー」があります。
そして真下には「リバーウォーク」があります。
この先、左右の高層ビルに囲まれながら、「リバーウォーク」やその先に続く遊歩道の直上を北へ走ります。そして上下線が離れ始めるとアイランド北口駅へと至ります。
アイランドセンター駅とアイランド北口駅の距離は0.4kmしかなく、肉眼でアイランド北口駅を確認できます。
アイランド北口駅で上下線が開いているのがよく分かります。
そしてアイランド北口駅の上にあるトサカのような構造物は六甲大橋の支柱です。六甲ライナーは六甲大橋の両端を通るためにアイランド北口駅で上下線の間隔が広がります。
2番線側よりマリンパーク方を望む。左が下り線(1番線)、右が上り線(2番線)です。
左に「神戸ファッションプラザ」が、右にイベント対応の広場があります。
そして真下には「リバーウォーク」があります。
この先、マンション街の中を南下して、「リバーウォーク」やその先に続く遊歩道の直上を北へ走ります。そして周囲が開けてきて左右にグラウンドを見て走ると右前方にプール施設「デカパトス」が見えてきて、終点のマリンパーク駅へと至ります。
アイランドセンター駅とアイランド北口駅の距離は0.6kmと近く、肉眼でマリンパーク駅を確認できます。
あとがき
私がアイランドセンター駅で下車(乗車)したのは2019年、2021年の計2度きりです。2019年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年全駅制覇)。しかし、新型車両の3000型に遭遇しなかったため、2021年1月、用事のついでにリベンジ訪問して、見事3000型に遭遇しましたｗ 駅は島式ホーム1面2線のありふれた高架駅でしたが、駅前には高層ビルが立ち並び、六甲アイランドの中心市街地にふさわしい景観でした。
東京からですと東海道・山陽新幹線で新大阪駅まで行き、JR神戸線方面の快速電車に乗り換えて住吉駅で下車します(新快速は住吉駅を通過しますので、乗車した場合は手前の芦屋駅で普通にお乗り換え下さい)。そして住吉駅から六甲ライナーにご乗車になり当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の快速電車に乗り住吉駅で下車します(新快速にご乗車の場合は芦屋駅で普通に乗換)。そして六甲ライナーに乗り換えて当駅下車です。あるいは阪神電車の大阪梅田駅から直通特急or特急に乗車して魚崎駅で下車し、六甲ライナーのマリンパーク行きに乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問できます。
食料・飲料について、コンビニは駅前のビル内にあります。一方、飲食店は気軽に入れる店舗が少なく、チェーン店は「マクドナルド」「サイゼリヤ」「杵屋」「タリーズコーヒー」くらいでしょうか。まぁ事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
東京からの到達難易度はやや高いですが、六甲ライナーを乗り鉄される際は、ぜひ一度はアイランドセンター駅でも途中下車されてみて下さい！
(参考：神戸新交通のHP、あいとっと、Google地図、Wikipedia)
(参考：「神戸ベイシェラトン ホテル＆タワーズ」「神戸ファッションプラザ」「アジア・ワン・センター」「神戸ファッションマート」の各HP)