今回の【駅】コーナーは、
兵庫県南東部、川西市北部に位置する能勢電鉄妙見線の駅で、駅東側に広がるニュータウン・大和団地(阪急北ねネオポリス)への玄関口である難読駅、
畦野駅 (うねのえき。Uneno Station) です。
駅名
畦野駅 (NS 09)
所在地
兵庫県川西市
乗車可能路線
能勢電鉄:妙見線
隣の駅
川西能勢口方………………一の鳥居駅
妙見口方・日生中央方……山下駅
訪問・撮影時
2017年7月
畦野駅の東口です。西を望む。畦野駅は地平駅で、橋上駅舎を有していますが、東側が崖になっている関係で駅舎と駅外の高さがほぼ同一になっています。段差は階段とスロープで解消しており、バリアフリーに対応しています。
橋上駅舎には駅舎機能の他、テナント(カフェ)も入居しています。
また、橋上駅舎は東西自由通路の役割を果たしていますが、駅舎南側(写真左)にも歩行者・自転車専用通路があります。
東口には小さなロータリーを有する駅前広場が整備されていて、阪急バスの停留所とタクシー乗り場がが設けられています。
東口駅前の様子です。東を望む。後方に駅舎があります。
駅東側一帯は大和ハウス工業が開発したニュータウン・大和団地(正式名称:阪急北ネオポリス)が広がっています。駅前は商店街になっていて、右手にはコンビニがあります。少し離れると一戸建て主体の住宅街が広がっています。整然としていますが、昭和40年代に開発されたため起伏が大きく、道路がやや狭いです。
また、阪急北ネオポリスの北西端に山下駅が、北端に笹部駅がありますが、団地内を走行するバスが畦野駅を拠点としているなど、団地内での利便性は畦野駅が一番高いと思われます。
こちらは西口です。北東を望む。
西口は2階部分に橋上駅舎があります。反対側には東口があります。
南側の出入口は駅舎南に延びる歩行者・自転車専用通路と段差なしで接続していますが、北側の出入口は階段のみです。
エレベーターはありませんが、南側出入口は駅外から段差なしでアクセス可能で、バリアフリーに対応しています。
尚、西口側には駅前広場がありません。
西口駅前の様子です。南を望む。後方に駅舎があります。
手前から中央に延びるのは駅の東西を結ぶ歩行者・自転車専用通路で、スロープ状になっているためこの通路を使えば車いすで駅外と駅舎の間を移動可能です。
西口側も住宅地になっていて、マンションも見られます。起伏に富んだ地形になっています。但し、東口側と比較して計画的に開発されていないため、やや雑然とした感じにも見えます。
ちなみに西口駅前に商店は少ないです。
西口駅前の様子です。北を望む。右手に駅舎があります。
北側は駅舎と駅外の高低差が大きく、階段が設置されていますがエレベーターはありません。車いすの場合は一旦南側(後方)へ回ってから歩行者・自転車専用通路のスロープを経由して南側から駅舎に入る必要があります。
こちら側も住宅地で、商店は少ないです。
少し先には畦野駅をオーバーパスして東西を結ぶ幹線道路(川西市道)が延びています。
市道の地上部を並行する側道を左(西)へ100m少々進むと国道173号(能勢街道)に出られます。
また、この市道は国道173号を越えると県道721号になり、2.5kmほど進むと新名神高速道路の川西インターチェンジに到達します。
そして、西口を出て北へ進み(市道の陸橋をくぐって左折し、すぐに右折)、しばらく進んで住宅街の中を右折して能勢電をくぐると駅名標のイラストに描かれている頼光寺に到達します(駅から約450m2)。頼光寺は「あじさい寺」として有名です。
橋上階にある改札口の様子です。北を望む。右に東口が、左に西口があります。
有人駅のようですが、改札周りに駅員は配置されておらず、実質的に無人駅と変わりありません。改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が4通路あり、左端は幅広通路です。インターホンは右側の壁面にあります。
改札口の右手前にはICカード残額チャージ可能な自動券売機があります。
改札を入ってすぐ右側には自動精算機(ICカードチャージ可能)とインターホンが、左側には耳の不自由な人のためにカメラ付きインターホンの筆談案内機がそれぞれ設置されています。
トイレと多機能トイレは改札を入って右側にあります。
地平の各ホームとの間は階段、上下方向エスカレーター、エレベーターで結ばれています。
尚、畦野駅構内に売店・コンビニはありません。後方の通路沿いに飲料やアイスクリームの自動販売機があります。コンビニは東口を出てすぐ右側にあります。
そして改札口の左手前には能勢電鉄が運営する地元産の野菜・果物などの直売所「旬菜マルクト 畦野店」があります。毎週火曜・金曜の10:00~12:00のみの営業となっています。
下り妙見口方面・日生中央方面ホームに設置されている吊下式の駅名標です。電照式かどうかは分かりませんw
能勢電鉄(のせでん)の新デザインで、右側に描かれているイラストテーマは畦野駅の近くにあるあじさい寺として有名な頼光寺とあじさいをイメージしています(能勢電鉄HPより)。
駅ナンバリングも併記されています (NS 09)。
畦野駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、南南東~北北西方向にホームが延びています。
地形の関係で東側(左側)が崖になっています。
右が下りホームで妙見口・日生中央方面、左が上りホームで川西能勢口・阪急梅田方面です。番線は設定されていません。
阪急宝塚線と直通運転を行う特急『日生エクスプレス』が停車するためホーム有効長は8両分あります。ホームドアは未設置です。
ホーム幅はほぼ全体にわたり一定の広さが確保されていますが、川西能勢口方の端(奥)は狭くなっています。
上屋は川西能勢口寄りの約5両分に設置されています。川西能勢口方の1両分、妙見口方(後方)の2両分は雨ざらしになりますが、『日生エクスプレス』を除き能勢電鉄内完結の電車は全て4両編成の運行なので停車時は全て上屋下になり、雨に濡れる心配はありません(異常気象時を除く)。雨天時に『日生エクスプレス』をご利用の際は中ほどの車両にご乗車下さい。また、ホームの川西能勢口寄りには上空に橋上駅舎があり、妙見口寄りでは上空を市道の陸橋がオーバーパスしています。市道の部分は上屋がありますが、橋上駅舎部分は上屋が途切れています。
各ホームにはベンチがあり、少なくとも上り線ホームには待合室(空調は?)もあります。
写真は下り線ホームより川西能勢口方を望む。
下り線妙見口方面ホームより川西能勢口方を望む。
すぐ先には畦野トンネルの坑口があり、ホームの端はトンネルのポータルと接触しています。
この先、畦野トンネルに入り、大和団地(阪急北ネオポリス)の住宅街の直下を南南東へ走ります。やがて左へカーブして少しの間だけ国道173号の直下を走り、国道の反対側に回るとトンネルを抜けます。そして右へカーブして左を通る国道173号と並行して左手に大阪青山大学北摂キャンパス内にある特徴的な外観の歴史文学博物館を見ながら南南東へ走ると一の鳥居駅へと至ります。
下り線妙見口方面ホームより妙見口方・日生中央方を望む。
この先、森の中を走り、左へカーブして北西へ走ります。右手に頼光寺があるのですが、木々に遮られて見えません。その後は右へカーブして住宅地に入り、高架区間になるとさらに右へ急カーブします。そして妙見口方面の線路が右へ分岐し、日生中央方面の線路が直進するとすぐに妙見線と日生線の分岐駅である山下駅へと至ります。
あとがき
私が畦野駅で下車(乗車)したのは2009年と2017年の計2度です。2009年は能勢電鉄を乗り鉄した際に途中下車しましたが降り鉄ではありませんでした。そして2017年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。ニュータウンの駅といった感じで、橋上駅舎を有しています。東口の駅前には大和団地(阪急北ネオポリス)が広がっていますが、約半世紀前に開発された団地とあって、やや古びた印象でした。
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、在来線のJR宝塚線普通・宝塚行きに乗り換えて川西池田駅で下車(川西池田駅まで普通が先着します)。北口からペデストリアンデッキを歩いて川西能勢口駅まで移動し、能勢電鉄妙見線の妙見口行きまたは日生中央行きに乗車して当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと阪急の梅田駅から阪急宝塚線の急行・普通の宝塚行きor雲雀丘花屋敷行きで川西能勢口駅まで行き(昼間は普通も川西能勢口駅に先着します)、能勢電鉄妙見線の妙見口行きor日生中央行きに乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問できます。
食料・飲料について、東口駅前と西口の近くにコンビニがあり、東口側には駅前にスーパー「コープ」もあります。一方、気軽に入れる商店・飲食店は存在しません。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
東京からの到達難易度はやや高いですが、能勢電鉄妙見線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は畦野駅でも途中下車されてみて下さい!
(参考:Google地図、Wikipedia)