桜駅【愛知県】(名鉄名古屋本線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛知県名古屋市南区北東部の丘陵地に広がる住宅街に位置する名鉄名古屋本線の駅で、現在の名鉄では唯一の漢字一文字の駅、そして1994年には近隣に名古屋市営地下鉄桜通線の桜本町駅が開業し、利便性の差から乗客を奪われて乗降人員が大幅に減少したものの、近年は回復傾向にある(コロナ禍前の時点)、おめでたい名前の駅、
桜駅 (さくらえき。SAKURA Station) です。
 
 
駅名
桜駅 (NH 30)
 
所在地
愛知県名古屋市南区
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:名古屋本線 
 
隣の駅
知立方・豊橋方…………………本笠寺駅 
名鉄名古屋方・名鉄岐阜方……呼続駅 
 
訪問・撮影時
2018年7月
 
 

 

桜駅は地平駅で、名鉄岐阜方(北側)の西寄りにのみ駅舎が設置されています。
駅舎は平屋構造で、駅前道路から少し入った位置にあり、下り1番線名鉄岐阜方面ホームに面しています。
手前に改札口があり、スロープを登った先に改札口があります。
上り2番線豊橋方面ホームとは跨線橋で連絡していますが階段のみの設置です。
ゆえに駅外と1番線は車いすでも移動可能ですが、2番線へは通常のルートでは移動不可能です。そのため、写真では分かりづらいですが2番線の名鉄岐阜方の端(写真左端)には車いす用のスロープがあります。しかし事前に駅員に連絡しないと利用できませんのでご注意下さい。尚、現状は用地の関係で上り線側(2番線側)にまともな駅舎が設置できず、また桜駅には立体交差化(高架化)計画がるため、抜本的な駅改良に踏み切れないのが現状かと思われます。高架化工事に伴い仮駅に切り替えられた場合に何らかの改良がなされると思われますが、いかんせん高架化はまだまだ先のようで…。
また、桜駅には駅前広場がありません。バス停留所は約200m北東に位置する環状線(通り名)と東海通が交わる桜本町1交差点の周囲に分散して設置されています。
桜本町1交差点のすぐ北側には名古屋市営地下鉄桜通線の桜本町駅があります。
 
 

駅前の様子です。西を望む。左手に駅舎があり、後方に踏切があります。
駅周辺は住宅街で、駅前道路は狭いです。商店は少ないですが、意外とマンションも少ないです。
西へ約350mには呼続公園があり、公園の東側には長楽寺が、南東側には富部神社があります。
また、北西へ約200mには名古屋市立呼続小学校が、その西側には名古屋市立新郊小学校があります。
そして1つ目の角を左へ曲がり、まっすぐ南へ進むと桜神明社があります(駅から南へ約300m)。この桜神明社は古墳の上に本殿が建っています。
 
 

駅前の様子です。踏切より東を望む。右後方に駅舎があります。
踏切のすぐ先の右側には2番線ホームの車いす用スロープ出入口があります(普段は閉鎖)。
東側も駅周辺は住宅街になっています。こちら側には商店も点在しています。
また、駅の南東約650mには名古屋市立桜台高等学校があり、桜駅には通学需要もあります。
そして、すぐ先の四つ角を左折して東海通に出て、右折して桜本町1交差点で東海通を渡り、環状線の西側歩道を北上すると桜駅から350mほどで地下鉄桜通線の桜本町駅3番出入口に到達します。桜駅と桜本町駅は若干離れているため乗換駅には指定されていませんが、乗換客は少なからず存在します(私が乗換時に現地で確認)。尚、1994年に桜本町駅が開業して以降、桜駅を利用していた多くの客が地下鉄へ移行し、桜駅の乗降人員は激減しました。名古屋駅(名駅)へは両路線とも乗換なしでアクセス可能、栄は地下鉄のみ、金山は名鉄のみが乗換なしで行けますが、金山を除く名古屋市内の主要スポットへは地下鉄の方が便利です。地下鉄の方が本数も多いですし…。
 
 

改札口の様子です。南を望む。桜駅の改札はこの1ヶ所のみです。後方には出入口のスロープがあります。
桜駅には駅集中管理システムが導入されており、2004年に無人駅になりました。改札の内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が3通路あり、中央がICカード専用、左端が磁気券兼用の幅広通路です。
改札口のはるか後方、スロープ下の出入口部分には『manaca』のチャージができない自動券売機が1台あります。
改札内の窓口跡の場所にはICカードチャージ機と磁気券用の自動精算機があります。
ICカードの残額が不足している場合はICカードを改札機にタッチして入場し(残額0円でもタッチの上で入場可能)、改札内または下車駅のチャージ機でチャージする必要があります。
そして改札の先、左前方は1番線下り名鉄名古屋・名鉄岐阜方面ホームで、左後方には2番線豊橋方面ホームに通じる跨線橋(階段のみ)があります。1番線へは車いすでも移動可能ですが、2番線は前述の通り事前に名鉄に連絡の上で非常用のスロープを利用する必要があります。また、1番線には通常のトイレがあります(多機能トイレはありません)。
尚、桜駅に売店・コンビニはありません。駅前にもありませんのでご注意下さい。
 
 

下り1番線ホームに設置されている建植式の駅名標です。電照式ではありません。
名鉄標準のデザインで、駅ナンバリングも併記されています (NH 30)。
駅番号部分には名古屋本線のラインカラーである名鉄スカーレット(名鉄電車の赤色)が使用されています。
駅ナンバリングの「NH」ですが、名古屋本線を意味しています。「N」は名古屋、「H」は本線です。
ちなみに、駅名標のバックには桜の木が植えられていて、春には満開の桜の花を見ることができます。
そして、駅名となっている「桜」の地名ですが、Wikipediaによると「“狭い窪地”を表す「サ(狭)・クラ(座・谷)」に佳字をあてたものである。『正生考』では「狭座」とされ、『和名抄』では「作良」をあてている」との事です。
 
 

桜駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
右(西)が1番線で下り名鉄名古屋・名鉄岐阜方面、左(東)が2番線で上り東岡崎・豊橋方面です。
ホーム有効長は6両分で、ホームドアはありません。ホーム幅は全体的に狭く、特に豊橋方(写真奥)の3両分は非常に狭く、また当駅は特急や急行が頻繁に通過するので注意が必要です。
上屋は各ホームとも名鉄岐阜方(手前側)の2両強分にしか設置されていません。雨天時に当駅で下車される場合は岐阜寄りの車両にご乗車下さい(但し、8両編成の列車の場合は後2両がドアカットになるため必ず前寄りの6両にご乗車下さい)。
各ホームにはベンチがあり、1番線にはトイレもあります。1・2番線間には跨線橋があり(後方。階段のみ)、1番線の岐阜方(右手)には駅舎・改札口があります。
写真は1番線より豊橋方を望む。
 
 

こちらは1番線より名鉄岐阜方を望む。

写真奥の名鉄岐阜方に駅舎・改札口・跨線橋があります。

各ホームの豊橋方(手前側)の3両分は非常に狭く、また当駅は特急や急行が頻繁に通過するので注意が必要です。

 

 

1番線より豊橋方を望む。右手の森は桜神明社の境内と桜神明社古墳です。
この先、住宅街の中を一直線に南下して、周辺にビルが増えてくると2面4線の本笠寺駅へと至ります。
両駅間の距離は0.7kmと短く、肉眼で本笠寺駅を確認できます。
 
 

2番線より名鉄名古屋方・名鉄岐阜方を望む。

跨線橋の左側には2番線ホームの車いす用スロープ出入口があります(普段は閉鎖)。
この先、すぐに左へカーブして幹線道路である東海通と踏切で交差しますが、東海通は慢性的に渋滞します。この踏切解消も周辺の立体化の目的の一つです。その後も左カーブを続けながら住宅街の中を走り、進路を北西に変えると一部掘割区間も交えながら丘陵地から平地へと下ります。そして平坦になると呼続駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が桜駅で下車(乗車)したのは2011年と2018年の計2度です。2011年は当時徳重まで延伸開業した名古屋市営地下鉄桜通線の桜本町駅から名鉄に乗り換えるため利用しました。そして2018年は名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。町中にあるものの小さな駅で、特に各ホームの豊橋方は狭すぎて危険です。駅はバリアフリーに対応していませんが、高架化の計画があるため、それまで抜本的な駅改良がされないかもしれません。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から名古屋本線上りの普通・東岡崎行き(豊明行きや鳴海行きもOK)に乗り当駅下車です。尚、桜駅まで優等列車は一切停車せず、当駅には普通列車が先着します。JR線から名鉄線へは金山駅で乗り換えてもOKです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。名鉄線へは金山駅乗換でもOKです。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、意外にも駅前にコンビニや気軽に入れる商店・飲食店は一切なく、最寄りのコンビニは約300m北東の桜本町駅前にある「セブンイレブン」、最寄りの飲食チェーン店は約900m西にある「ココイチ」になります。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄名古屋本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は桜駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:名古屋鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)