今回の【駅】コーナーは、
愛知県尾張旭市西端部の、名古屋市守山区との境界近くに広がる住宅街に位置する名鉄瀬戸線の駅で、1995年に開業(復活)した
印場駅 (いんばえき。IMBA Station) です。
尚、印場駅は1905年に開業し、構内に車両整備工場も併設されていましたが、戦時中の1944年に休止となり、1969年にいったん廃止されました。しかし周辺の開発が進展した事から、再開業の運びとなりました。
駅名
印場駅 (ST 13)
所在地
愛知県尾張旭市
乗車可能路線
名古屋鉄道：瀬戸線
隣の駅
栄町方…………大森・金城学院前駅
尾張瀬戸方……旭前駅
訪問・撮影時
2019年8月
印場駅の南口です。北を望む。印場駅は地平駅で、地下に駅舎・改札口を有しています。改札に通じる地下通路は南北自由通路を兼ねていて、中央にスロープがあるので自転車も通行可能ですが、エレベーターが設置されておらず車いすでの通行は自力では困難です。車いすで乗降の際は事前に名鉄に連絡の上で、各ホーム東側(尾張瀬戸方)に設置されている車いす用の出入口から入場・出場が可能です。
正面の緑色の屋根の部分が出入口で、その奥には印場駅のホームがありますが、壁で仕切られておりホームは見えません。
また、南口にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バス停留所やタクシー乗り場が整備されています。バスは尾張旭市営バス(あさぴー号)のみならず、名古屋市営バスも乗り入れています。
駅前広場には多機能トイレ併設の公衆トイレもあります。
南口駅前の様子です。南を望む。後方に駅出入口があります。
周辺は住宅街で、商店も点在しています。マンションやハイツも見られますが、一戸建て住宅の割合が高いです。
すぐ南側を瀬戸街道(県道61号線)が瀬戸線と並行する形で東西方向に延びています。
こちらは北口です。南を望む。
正面には改札に通じる南北地下通路の出入口があり、前方にはホームがあります。
但し、北口側は駅前広場が整備されていません。
北口駅前の様子です。北を望む。後方に駅出入口があります。
こちらも駅周辺は住宅地になっていますが、商店は見られません。
北へ行くごとに標高が上がります。そのため、前方に伸びる道路は坂道になっています。
また、北口の西側(写真左)には良福寺があります。
そして、北へ800m少々進むと愛知県営小幡緑地東園に到達します。
改札口の様子です。西を望む。左が南口、右が北口です。
印場駅はかつて有人駅でしたが、2006年に無人化され、駅集中管理システムが導入されています(インターホンあり)。窓口跡は板で塞がれています。
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が3通路あり、中央がICカード専用通路、左が磁気券兼用の幅広通路で、幅広通路はインターホン対応通路も兼ねています。
改札口の左手前には『manaca』のチャージができない自動券売機が1台あります。
『manaca』のチャージが必要な場合は改札外のインターホンで係員にその旨を伝え、改札内にあるチャージ機を利用する必要があります。
改札内にはICカードチャージ機と磁気券用の自動精算機があります。
トイレ・多機能トイレは改札内には設置されていません。改札外の南口地上のトイレをご利用下さい。
そして改札を入ると右手に下り尾張瀬戸方面1番線ホームへの階段が、左手に上り栄町方面2番線ホームへの階段が、それぞれ設置されています。車いすでの移動は不可能で、前述の車いす用出入口を利用する必要があります(事前に要連絡)。
尚、印場駅構内に売店・コンビニはありません。
1番線ホーム側壁に設置されている駅名標です。電照式ではありません。
名鉄標準のデザインで、駅ナンバリングも表示されています (ST 13)。
駅ナンバリングの「ST」ですが、瀬戸線の「瀬」の「S」と「戸」の「T」の合成です。
印場駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、西南西方向～東北東方向にホームが延びています。
左ホーム(北)が1番線(下り尾張瀬戸方面)、右ホーム(南)が2番線(上り栄町方面)です。
有効長は6両分で、ホームドアは未設置です。新駅だからかホーム幅は名鉄の急行通過駅にしては広いですが、栄町方(後方)は狭くなっています。
上屋は各ホームとも尾張瀬戸寄り(手前側)の4両分に設置されています。瀬戸線は4両編成のみの運行なので、下車時に雨濡れを心配しなくても大丈夫です。上屋のない2両分に電車は停車しません。
各ホームにはベンチ、待合室(空調なし)が設置されていて、2番線には飲料自動販売機も設置されています。
また、各ホームの尾張瀬戸寄り(前方)には地下にある改札口とを結ぶ階段があり、両ホームの尾張瀬戸方の端には車いす用の出入口があります。
写真は2番線より尾張瀬戸方を望む。
2番線より栄町方を望む。右手に良福寺が見えます。
この先、すぐに東名高速道路をアンダーパスして、住宅街の中を西南西へ走ると名古屋市守山区に入ります。その後は右へカーブして一旦尾張旭市に戻り、右手に丘陵地を見て走りますが、やがて左へカーブすると守山区に変わり、住宅街の中を南西へ走ると今度は右へカーブして西に針路を取り、急行停車駅である大森・金城学院前駅へと至ります。
2番線より尾張瀬戸方を望む。
ホーム端に車いす用の出入口がありますが、通常は柵により通行不可になっています。ご利用の際は事前に名鉄へ連絡して下さい。
この先、住宅街の中を東北東へ走り、県道213号と踏切で交差すると左へカーブして比較的整然とした住宅地の中を一直線に北東へ走ると旭前駅へと至ります。
あとがき
私が印場駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは不透明ですが、名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。駅舎・改札は地下にあり、またホームは当時の需要拡大の流れから6両対応になっていますが、いまだに瀬戸線は4両編成での運行です。駅前は新興住宅地で、北側は丘陵地のため坂道が見られました。
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、中央本線の快速または普通に乗り換えて大曽根駅へ(名古屋市内行きの乗車券で大曽根駅まで行けます)。隣接する名鉄瀬戸線の大曽根駅から普通・尾張旭行きまたは普通or準急の尾張瀬戸行きに乗車して当駅下車です(急行は印場駅を通過します。普通列車は優等種別に抜かれずに当駅に先着します)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、名古屋駅からは上記のルートで到達できます。または名古屋駅から地下鉄東山線で栄駅まで行き、地下街を歩いて名鉄の栄町駅まで移動して尾張瀬戸行きに乗車するルートもあります。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
食料・飲料について、駅のすぐ南、瀬戸街道沿いにコンビニが1軒あります。また、飲食店は気軽に入れる店舗が少なく、チェーン店は「藤一番(ラーメン)」(南約150m)、「吉野家」(南東約400m)、「マクドナルド」(南約600mのスーパー「ピアゴ」内)、くらいでしょうか。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄瀬戸線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は印場駅でも途中下車されてみて下さい！
(参考：Google地図、Wikipedia)