弥富駅【愛知県】(JR関西本線、名鉄尾西線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
木曽川河口にほど近い愛知県弥富市の中心市街地に位置するJR関西本線・名鉄尾西線の駅でJR東海と名鉄の共同使用駅で(JR東海の管理駅)、南隣には近鉄弥富駅があり近鉄名古屋線と乗換可能な駅、そして以前は地上で日本一低い駅として有名だったものの、近年は近鉄弥富駅の方が低いのではないかとの指摘もあり、日本一低い駅をアピールしなくなった
弥富駅 (やとみえき) です。
英語表記はJR東海が「Yatomi (Station)」、名鉄が「YATOMI (Station)」です。
 
 
駅名
弥富駅 (JR東海の管理駅)
 
所在地
愛知県弥富市 (旧:海部郡弥富町)
 
乗車可能路線
JR東海:関西本線 【関西線】 
名古屋鉄道:尾西線  
 
隣の駅
関西本線 (CJ 05)
名古屋方………………永和駅
亀山方・JR難波方……長島駅 (三重県)
 
名鉄尾西線 (TB 11)
玉ノ井方……五ノ三駅  
 
乗換可能駅
近畿日本鉄道:名古屋線……近鉄弥富駅まで徒歩5分
 
訪問・撮影時
2018年10月
 
 

弥富駅の駅舎です。JR・名鉄とも駅舎はホームの南側に立地するこの1ヶ所のみです。
1997年に改築された平屋建て駅舎を有しています。JR東海は壁が白塗りの駅舎が多い印象です。
駅前広場はありませんが、駅舎前には自動車の送迎スペースがあります。
尚、駅前に路線バスは乗り入れていません。路線バスは約200m南東に位置する近鉄弥富駅前に設けられています。
 
 

駅前の様子です。東を望む。
弥富駅周辺は住宅地で、商店や喫茶店もあるものの寂れている感じです。
かつてはもう少し賑わっていたかもしれませんが、今は近鉄弥富駅前の方が栄えています(と言っても大差ありませんが…)。
その近鉄弥富駅は、写真奥の突き当たりを右へ曲がった先にあります(北口まで約200m)。
また、駅の約200m西(後方)には踏切があり、駅北側へ抜けられますが、北側から弥富駅へアクセスするにはその踏切か、駅の約300m東の踏切を渡らなければならず、駅のすぐ北側の住民は迂回を強いられます。
ちなみに駅北側にも住宅地が広がっています。
 
 

改札口の様子です。JR・名鉄共用です。後方に出入口があります。
通常の自動改札機は設置されておらず、『TOICA』『manaca』などの交通系ICカードに対応の簡易TOICA改札機が入場用、出場用とも1台ずつ設置されているのみです。
簡易改札機の右側に改札窓口が、その手前に『JR線きっぷうりば(みどりの窓口)』があります。
さらに手前にはICカードチャージ可能な自動券売機があり、名鉄の乗車券も購入可能です(但し、名鉄の企画乗車券、フリーきっぷなどは購入不可)。

インターホンも併設されていますが、名鉄ではなくJR東海のオペレーターに繋がります。
左側は待合室になっています。
そして改札を通ると正面は1番線ホーム(関西本線下り亀山方面)で、左手の階段と右手のスロープで段差を解消しています。
1番線ホームの左側には名鉄線→JR線の乗換専用簡易TOICA改札機が、右側にはICカードチャージ機と通常のトイレがあります。尚、弥富駅には多機能トイレはありません。
トイレの先には2番線(関西本線上り名古屋方面)および3番線(名鉄線・津島方面)とを結ぶ跨線橋があります。跨線橋は階段のみでエレベーターなく、バリアフリー非対応です。車いすでJR線にご乗車の場合は駅員にその旨を伝えて下さい。名鉄線にご乗車の場合は、事前に名鉄にご連絡の上でチェアメイトで対応する形になります。お時間に余裕を持って連絡を。
尚、弥富駅に売店・コンビニはありません。駅舎外に飲料自動販売機があります。
 
 

2023年撮影。

ゲートの無い簡易型ですが、磁気券対応の自動改札機が設置されていました。

 

 

1番線・関西本線下りホームに設置されているJR線の駅名標です。電照式ではありません。
JR東海の標準デザインで、すみ丸ゴシック体が印象的です。所在地も表記されています。
また、駅ナンバリングも併記されています (CJ 05)。
 
 

弥富駅は単式ホーム、島式ホームとも各1面、計2面3線の地平構造で、国鉄型の配線です。
北東方向~南西方向にホームが延びています。
左(南)の単式ホームが1番線(関西本線下り亀山方面)で、右(北)の島式ホームが左から2番線(関西本線上り名古屋方面)、3番線(名鉄尾西線下り津島方面)の順です。1番線と2番線の間には中線があり、貨物列車の待避などに使用されています。
有効長ですが、1番線・2番線は10両分以上あると思われますが(実際の長さは不明)、現状は6両編成までしか停車しないようで(推測)、その6両から外れる場所はホーム幅が極端に狭かったり草が生えていたり、結構荒廃しています。名鉄用の3番線は5両分ですが、現状は4両編成のみが入線しています。ホーム幅は一定の広さが確保されていますが、1・2番線の未使用部分に狭い箇所があります。
ホーム上屋は各番線とも2両弱ほどしかなく、必ず雨に濡れる乗車口が発生しますので、雨天時に当駅で下車される際は要注意です(関西本線は編成長により上屋にかかる号車が異なります。名鉄は到着時後ろ3両が雨ざらしになります。尚、1番線の改札口付近の上屋はホームの線路際まで到達していませんので雨に濡れる箇所が発生しています)。
各ホームにはベンチがあり、1番線には駅舎・改札口と通常のトイレが、2・3番線には飲料自動販売機が設置されています。
そして各ホームの名古屋寄り(手前側)には駅舎・改札口・1番線と2・3番線を結ぶ跨線橋があります(階段のみ。バリアフリー非対応)。駅舎は1番線の亀山方(写真左前方)にあります。
写真は1番線より関西本線の亀山方・JR難波方、および名鉄尾西線の津島方・玉ノ井方を望む。
 
 

2023年撮影。

2番線より関西本線・名古屋方、名鉄尾西線・終端方を望む。

右からJR1番線、JR2番線、名鉄3番線の順です。

 

 

1番線より関西本線・名古屋方を望む。ホームの端部は草が生えていますが、立入は可能です(2018年10月時点)。
この先、名古屋駅手前の笹島信号場まで単線区間が続きます。住宅地の中を北東へ走り、国道155号線をアンダーパスすると田園風景の中を走るようになります。この付近は海抜0メートル未満の低地を走行します。そして小さな川を渡ると左へカーブして白鳥信号場を通過し、複線のようになりますが、愛西市に入ると単線に戻ります。その後は右へカーブして善太川を渡り、左へカーブすると程なくして永和駅へと至ります。
 
 

1番線より関西本線の亀山方・JR難波方を望む。
左側は貨物設備跡で、現在は保線用で使用されている模様です。また、当駅~桑名駅は複線区間です。
この先、すぐに名鉄尾西線が右へ分かれ、こちらは左へカーブしながら築堤高架になり、左から近鉄名古屋線が接近します。近鉄線が寄り添う地点にはJR線を乗り越える高架橋跡がありますが、これは過去に近鉄名古屋線の木曽川橋梁が国鉄線(JR線)の北側にあったためで(国鉄の旧橋梁の払い下げを受けていました)、伊勢湾台風上陸直前に国鉄線南側に現在の近鉄線・木曽川橋梁が完成したため、高架橋が不要になり廃止されたものの、その一部が残っていて、上り勾配になっている事からカタパルトに例えられる場合もあります。
近鉄線と並走後は川幅の広い木曽川を渡り、三重県桑名市(旧:桑名郡長島町)へと入ります。その後は地平区間に戻り、近鉄線が左へ離れて景色が田園地帯から住宅地に変わると程なくして長島駅へと至ります。尚、「ナガシマスパーランド」「なばなの里」などで構成されるナガシマリゾートへの路線バスは南隣の近鉄長島駅も含めて設定されていません(桑名駅または名古屋駅前の名鉄バスセンターから出ています)が、「なばなの里」の「ウインターイルミネーション」期間のみ近鉄長島駅前より路線バスが出ています(その代わり桑名駅からの便は運休となります)。
 
 

こちらは2番線より関西本線・亀山方、名鉄尾西線・津島方を望む。
左ホームが1番線(関西本線下り亀山方面)、中央ホームの左が2番線(関西本線上り名古屋方面)、右が3番線(名鉄尾西線下り津島方面)の順です。
 
2番線・3番線の島式ホームはJR東海・名鉄の共用で、番線間に仕切りはありません。したがって、関西本線上り名古屋方面と名鉄尾西線の乗換は上下移動を伴わず、非常に楽です。
但し、ICカードでJR線と名鉄線を乗り継ぐ際は、ICカードに当駅で両社線を乗り継いだ事を記録するため、ホームに複数設置されている乗継用簡易改札機に必ずタッチしなければなりません。JR→名鉄の場合はピンク色の改札機に、名鉄→JRの場合は水色の改札機に、タッチして下さい! 残額不足の場合は1番線のチャージ機をご利用下さい。尚、乗車券で乗り継ぐ場合、乗り継いだ先の乗車券をお持ちでない場合は乗り継いだ先の車内または下車駅で精算して下さい。特にJR線はワンマン運転の列車が多いので注意が必要です。もし乗り継ぎ時間に余裕がある場合は一旦改札を出て自動券売機で乗り継ぎ先のきっぷを購入する事も可能です。
 
 

3番線に設置されている名鉄線の駅名標です。画質が悪くてすみません。
弥富駅はJR東海の管理駅ですが、同じような環境である豊橋駅とは違い、駅名標は名鉄仕様です。
但し、管理はずさんで、支柱は塗装が剥げて錆びついてしまい、表示は色褪せてしまっています。
駅ナンバリングが追加されています (TB 11)。JRとの共同使用駅ですが、駅番号は会社ごとに設定されています。
尚、駅ナンバリングの「TB」ですが、津島線・尾西線(須ケ口~弥富)を意味しています。
「T」は津島線、「B」は尾西線の頭文字です。
また、弥富駅は海抜-0.93mで、海面より低い位置(海抜ゼロメートル地帯)にあります。そのため、名鉄の駅名標の裏側(2番線側)にはかつて、「地上で日本一低い駅」と書かれた絵入りの案内看板があり、全国的にも有名でしたが、近年になって南隣の近鉄弥富駅の方が低い位置にあるのではないか、との指摘があり(近鉄弥富駅の標高は不明)、現在その案内看板は白く塗り潰されています。

 

 

2023年撮影。

駅名標が更新されていました。

レイアウトが若干変更されています。
 
 

2・3番線より名鉄尾西線の津島方・玉ノ井方、関西本線・亀山方を望む。右から名鉄尾西線、関西本線上り線、中線、下り線、保線用側線の順です。
この先、名鉄尾西線はすぐに右へカーブして、直進のち左へカーブする関西本線と分かれて住宅地の中を走ります。その後は針路を北西に変え、左手にロードサイド店舗(日本毛織工場跡など)を眺めながらしばらく走行すると再び右へカーブして高架区間になり、進路を北北西に取ると東名阪自動車道をアンダーパスしますが、アンダーパスの手前にはかつて弥富口駅がありました。しかし、乗降客が非常に少ない事から2006年に廃止されました。東名阪道をアンダーパス後は地平区間に戻り、田園風景の中を走りますが、やがて右へカーブすると進路を北に変え、一瞬だけ愛西市(旧:海部郡佐屋町)に入りますがすぐに弥富市に戻り、駅名が特徴的な五ノ三駅へと至ります。
 
 

3番線より名鉄尾西線・終端方、関西本線・名古屋方を望む。左から3番線~1番線の順です。
3番線の端には車止めがあり、その右には1番線・改札方面への跨線橋があります。跨線橋の先、3番線にホームはありませんが2番線ホームは続いています。
手前には名鉄線~JR線の乗継用簡易ICカード改札機があります。
また、3番線の先および左側(北)には名鉄系・名鉄協商のコインパーキング(兼・月極駐車場?)がありますが、かつてこの場所には名鉄の貨物側線が広がっていました。そして2・3番線ホームの先で国鉄線(当時)と繋がっていましたが、貨物輸送廃止後、側線は撤去されて国鉄線(JR線)と線路が分断されました。側線跡は名鉄協商の駐車場になりました。まぁ、今後両社のレールが再び繋がる可能性はないでしょうね。
 
 
あとがき
私が弥富駅で下車(乗車)したのは2000年、2008年、2011年、2018年の計4度です。2000年は名鉄尾西線の乗りつぶしのため、2008年は尾西線の単純乗り鉄のため、2011年は尾西線の車窓風景の撮影のためで、この時のみ近鉄線に乗り換えました。そして2018年は実現できるかどうかは不透明ですが、名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。この時は関西本線名古屋方面から当駅入りして、尾西線で当駅を後にしました。駅は市の玄関口ながら近鉄弥富駅と比較してローカル感が強く、駅前も寂れている印象でした。一方、駅構内は国鉄駅の構造そのもので、3番線を名鉄が使用している形ですが、3番線の外側は名鉄の用地で(元は貨物側線)、豊橋駅とは違いその気になれば構内を拡張できそうですが、現在貨物側線跡は名鉄協商の駐車場になっています。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、関西本線の普通列車または区間快速に乗り換えて当駅下車です。JRの乗車券を所持していれば名鉄の3番線ホームも観察できますが、名鉄電車には乗車できませんので、名鉄に乗り換える場合は一旦出場して名鉄の乗車券を購入するか、改札口の入場用簡易ICカード改札機にカードをタッチして、名鉄の3番線ホームで名鉄入場用ICカード改札機にもう一度カードをタッチして下さい⇒利用方法はこちら。 
また、名鉄線で当駅入りされたい場合は新幹線を名古屋駅で下車後、隣接する名鉄名古屋駅から津島線方面、弥富行き電車(種別不問)に乗車して終点下車。但し、土休日昼間は名鉄名古屋駅から弥富直通の電車がないので毎時26分、56分の急行・名鉄岐阜行きに乗車して、須ヶ口駅で当駅始発の普通・弥富駅に乗り換えて当駅下車となります。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
一方、大阪からは東海道新幹線or在来線(東海道本線)で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。東海道本線でアクセスされる際は尾張一宮駅で下車の上、隣接する名鉄一宮駅から名鉄尾西線の津島行きに乗車し、終点の津島駅で弥富行きに乗り換えて終点下車です。関西本線でアクセスされる際は弥富駅で下車すれば目的地到達です。近鉄急行でアクセスされる際は近鉄弥富駅で下車、徒歩すぐです。但し、JR線で当駅入りされる際は前述の通りそのまま名鉄に乗換できませんのでご注意下さい。内(改札内)なので名鉄線の乗車券をお持ちでない場合は一旦改札を出て名鉄線の乗車券を購入の上で再入場する必要があります(ICカードはホームでの乗り継ぎが可能と思われます)。じゅうぶん日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅南側の近鉄弥富駅北口前にコンビニがありますが、駅前に気軽に入れる商店、飲食店はありません。最寄りの飲食チェーン店は近鉄弥富駅南側、国道1号線沿いにある「マクドナルド」と「かつや」で、その約150m東には「丸亀製麺」があります。また、約800m北西の「イオンタウン弥富」とその周辺にも飲食チェーン店が複数あります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、名鉄尾西線を乗り鉄の際は、弥富駅ですぐ折り返したり乗り換えたりせずに、一度は駅を観察されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)