大森駅【東京都】(京浜東北線。2019年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
東京都大田区北東部の、品川区との境界近くに広がる市街地に位置するJR京浜東北線の駅で、社会・日本史の授業で登場する大森貝塚の最寄駅である
大森駅 (おおもりえき。Omori Station) です。
 
 
駅名
大森駅 (JK 18)
 
所在地
東京都大田区
 
乗車可能路線・系統
JR東日本:京浜東北線
(※)正式路線名称は東海道本線です。ちなみに「東海道線」系統の線路にはホームが設置されていません。
 
隣の駅
横浜方・大船方……蒲田駅
東京方・大宮方……大井町駅 
 
訪問・撮影時
2019年12月
 
 

大森駅の東口です。大森駅は地平にホームがあり、南北にそれぞれ橋上駅舎・改札を有しています。
写真は南側改札口に相当する中央改札の東側にある東口駅ビルです。南西を望む。
東口駅ビルにはJR東日本系の商業施設「アトレ大森」、そして東急系のホテル「大森東急REIホテル」が入居しています。
駅ビル1階中央には3階中央改札へ上る階段があり、上りエスカレーターも併設されています。下りエスカレーターとエレベーターは「アトレ大森」内の設備を利用する形になります。
また、立派な規模の駅前広場が整備されていて、ロータリー内には公園型の休憩スペースと東口バスターミナル(大井競馬場やボートレース平和島へ向かうシャトルバスも発着)があります。駅ビルに面してタクシー乗り場も併設されています。
 
 

東口駅前の様子です。東を望む。背後に東口駅ビルがあります。
駅前は整然とした市街地で、ビルが立ち並んでいます。商店も多く立地しています。
約700m東(写真右奥)には京急本線大森海岸駅があり、徒歩でも移動可能です。
大森海岸駅との間には「西友大森店(約150m)」、「日立大森ビル(約250m)」、複合施設「大森ベルポート(いすゞ自動車本社、オフィス、商業施設など。約300m)」、「イトーヨーカドー大森店(約450m)」などが立地しています。
ちなみに大森駅東口駅前は大半が大田区ではなく品川区域となります。大森海岸駅も品川区内に所在しています。大森駅と駅ビル、駅前広場、そして大森海岸駅とを結ぶ道路以南が大田区域になります。
また、駅から離れると住宅街になりますが、駅近くに一戸建て住宅は少ないです。
 
 

こちらは大森駅の西口です。かつては山王口と呼ばれていました。
西側の方が標高が高い関係で、東口基準で2.5階レベルの高さに1階出入口があります。
こちらの西側駅ビルは2階建てで、「大森駅」の書体からして国鉄時代から使用され続けていると思われます。1階にJR東日本系のカフェ「ベックスコーヒーショップ」が、2階に居酒屋・ダイニングバー「キリンシティ」が入居しています。
利用可能な改札は東口と同じく中央改札で、中央改札前を経由して東口側へ抜けられます。
出入口と改札階の間に段差がありますが、スロープを設置してバリアフリーに対応しています。
西口前には狭い駅前広場がありますが、ロータリーはなく、内側の広いスペース(歩道の一部)は業務用車両の駐車スペースとして利用されています。駅前道路(池上通り。都道421号線)の歩道を切り欠いた部分にタクシー乗り場があるのみで、バス停留所は西口近くの池上通り上に設けられています。
 
 

西口駅前の様子です。南を望む。左手に西口駅ビルがあり、後方に後述の北口西側駅ビル「RaRa」があります。
こちらの西口駅前は再開発が行われておらず、狭くて交通量の多い池上通り(写真手前~奥)沿いには商店街が形成されていて、雑然とした印象です。
かつて右手前方には京成百貨店(オーモリ京成)がありましたが既に撤退し、イトーヨーカドー時代を経て現在はスーパーオオゼキをはじめとした複合施設として営業しています。
また、写真右側(西側)の森は天祖神社の境内です。境内裏にはかつて大森八景園がありましたが、大正時代に閉園となり住宅街へと変わりました。
そして池上通り西側は一段高い台地になっていて、「大森山王」と呼ばれる住宅街が広がっています。明治時代から続く高級住宅街としても有名です。
さらに、西口駅ビルの北側(写真左背後)の一帯は「地獄谷」と呼ばれている飲み屋街「山王小路飲食店街」があります。昭和レトロな雰囲気満点ですが、再開発により駅前広場として整備される予定です。
 
 

南側橋上駅舎にある中央改札(中央口)の様子です。北に向いて改札口が設置されています。
右手に東口と「アトレ大森」「大森東急REIホテル」の3階フロアが、左手に西口があります。
交通系ICカード『Suica』などに対応の自動改札機が並んでいて、左端にカウンター形式の有人通路があります。
改札口の左手前にはICカードチャージ機、自動券売機、指定席券売機があり、さらに手前側には『みどりの窓口』があります。
トイレ・多機能トイレは改札内にあります。
下層の地平階にあるホームとの間には階段、上下方向エスカレーター、エレベーターが設置されています。
また、背後の通路沿い(改札外)にはJR東日本系のコンビニエンスストア「ニューデイズ」が、改札内には「キオスク」があります。
尚、中央改札と後述の北改札は同フロアでは繋がっていません。ホームを経由する形で接続しています。
 
 

こちらは北口の西側に立地する駅ビル「RaRa(大森ララ)」です。西口の北約200m、池上通り沿いにあります。
上部に「Ohmori Station Bldg.」と書かれていて確かに駅ビルなのですが、外観からは雑居ビルにしか見えませんww この「RaRa」は東口駅ビルより6年早い1978年に開業しました。1階右側に橋上駅舎に位置する北口改札へ下る階段があるのですが、初めて訪問する人は北口を探すのに苦労するかもしれませんw
起伏が大きい地形の関係で「RaRa」は標高が高い位置にあります。「RaRa」の地下1階が北口改札(=橋上駅舎)と同じレベルの高さです。出入口と地下1階改札階との間には、階段とエレベーター(「RaRa」内の設備)があります。尚、北口改札~ホーム階の間にエレベーターはありませんのでベビーカーや車いすで電車に乗られる際は西口へお回り下さい。
尚、北口西側には駅前広場は存在せず、バス停留所は池上通りやジャーマン通り沿いに分散して設けられています。
 
 

北口(西側)駅前の様子です。北を望む。右手に駅ビル「RaRa」があります。
手前(南)~奥(北)の道路は池上通りです。
背後方向(南)へ約200mには西口があります。西口に向けて下り坂になっていて、沿道に商店街が形成されています。
そして、北(写真奥)に向けては大森貝塚商店街が形成されています。
80mほど先に山王口交差点があり、左にジャーマン通りが分岐しています。「ジャーマン通り」の名称は、かつて近くにドイツ学園が存在していた事が由来で、東京都知事を退職後に国会議員として活動していた石原慎太郎氏により名付けられました(「おーたふる大田区商店街ナビ」より)。
また、約150m北~約400m北のJR線沿いには「大森貝塚」があります。大田区と品川区に跨っており、両区にそれぞれ石碑が設置されています。ちなみに約400m北の品川区側には「大森貝塚遺跡庭園」も整備されています。
そして駅の北西側にも住宅街が広がっています。全体的に道路は狭く、起伏に富んでいます。高級住宅も見られます。
 
 

こちらは北口(東側)の出入口です。西を望む。
大森駅にある4ヶ所の出入口のうち、唯一駅ビルが設置されておらず、出入口のみで構成されています。階段と上下方向エスカレーターが設置されていますが、エレベーターはありません。
尚、北口東側にも駅前広場はありません。約150m南(左側)に東口駅前広場があります。
 
 

北口(東側)駅前の様子です。東を望む。背後に北口出入口があり、右側に東口駅ビル、駅前広場があります。
裏口感が漂っていますが、駅前には多くの商店、オフィス、集合住宅が立地しています。
駅から離れると住宅街になります。地形は平坦で、概ね碁盤の目状に道路が通っており整然とした印象です。
写真奥への道路は大田区と品川区の境界になっており、右(南)が大田区、左(北)が品川区です。
また、この道路を東へ進むと徒歩約15分で「しながわ水族館」に到達します(最寄駅は京急本線の大森海岸駅)。
 
 

北側橋上駅舎にある北改札の様子です。南に向いて改札口が設置されています。
右手に西側出入口と駅ビル「RaRa」、左手に東側出入口があります。
交通系ICカード『Suica』などに対応の自動改札機が並んでいて、右端は有人通路です。
背後にはICカードチャージ機、自動券売機、指定席券売機があります。
トイレ・多機能トイレは北口コンコースに存在せず、ホーム経由で中央改札の設備を利用するか、「RaRa」地下2階の設備(改札外。通常のトイレのみ)を利用する形になります。
下層の地平階にあるホームとの間には階段のみが設置されています。
尚、北口構内に売店・コンビニはありません。改札口左側(改札内外とも利用可)に蕎麦店「いろり庵きらく」があります。
 
 

吊下式の駅名標です。電照式で、光源は蛍光灯です。
JR東日本標準のデザインで、京浜東北線のラインカラー(スカイブルー)が表示されています。
駅ナンバリングも併記されています (JK 18)。
また、特定都区市内制度における東京都区内の駅なので、「区」マークの表示があります。
 
 

大森駅は島式ホーム1面2線の地平構造で、南南西~北北東方向にホームが延びています。
 
左(東)が1番線で南行(横浜・大船方面)、右(西)が2番線で北行(東京・大宮方面)です。
1番線の左は東海道線電車(中電)が走る線路で、現在当駅にホームは設けられていませんが、以前はホームが設置されていて、明治~昭和初期は客車列車も停車していました。大正時代に京浜間で電車運転が始まると次第に客車列車が停車しなくなり、昭和初期には客車列車の停車がゼロになり電車専用の駅になりました。その後も列車線にホームが残っていましたが、駅の改築により1984年までにホームは撤去されました。その名残で列車線の上下線間の間隔が広くなっています。
 
ホームの有効長は10両分です。ホーム幅はさほど広くないですが、両端も一定の幅が保たれています。
各番線ともホームドアが設置されています。また、上屋(屋根)は全10両分に設置されており、中ほどより横浜寄りの一部(写真奥)は中央改札のある橋上駅舎に覆われています。
ホームにはベンチ、飲料自動販売機が設置されていて、ミニコンビニ「ニューデイズ」もあります。
そしてホームの東京方の端(背後)には北改札への階段が、中ほどから横浜方にかけて中央改札への階段、上下方向エスカレーター、エレベーターが、それぞれ設置されています。
 
ちなみに、発車メロディは1番線が「高原」、2番線が「春(強調トレモロ)」です。
 
写真は横浜方、大船方を望む。
 
 

また、ホームの東京寄りには大森貝塚発見発掘100周年を記念し、駅ホームに「日本考古学発祥の地」と彫られた石碑が建立されました。
 
 

横浜方、大船方を望む。
右2線が京浜東北線、左2線が東海道線の線路別複々線です。鶴見駅手前まで複々線区間(4線区間)が続き、それより先はもっと線路が増えます。
この先、左へカーブして住宅街の中を地平区間で南南西へ走り、呑川を渡ると市街地に入って蒲田駅へと至ります。東急池上線、東急多摩川線と乗換可能です。京急線との乗換は次の川崎駅の方が便利ですが、羽田空港へ向かわれる際は蒲田駅東口駅前より発車する路線バスご利用が便利です。
 
 

東京方、大宮方を望む。
ホーム端に北口改札のある橋上駅舎への階段があります。
左2線が京浜東北線、右2線が東海道線の線路別複々線です。
この先、大森貝塚の東側を北北東へ進みます。すぐに品川区に入って、大森貝塚遺跡庭園の東側を通ります。その後は左へカーブして住宅街の中を北上し、池上通りをアンダーパスして市街地に入ると大井町駅へと至ります。東急大井町線(自由が丘・二子玉川方面)、東京臨海高速鉄道りんかい線(お台場・東京ビッグサイト・新木場方面)は乗換となります。
 
 
あとがき
私が大森駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。小駅かと思いましたが乗降客がとても多く驚きました。東口駅前は一都市の中心駅並みの整然とした風景でしたが、西口駅前は手狭で雑然とした印象でした。しかし駅前に何でもあり、利便性の高い街といった印象を抱きました。
 
新宿駅からですと山手線内回り電車(渋谷方面)に乗り品川駅で下車します(大崎行きには乗ってしまった場合は終点の大崎駅で品川方面行きに乗り換えて下さい)。そして品川駅で京浜東北線南行(大船方面)に乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅へ。京浜東北線南行(横浜方面)に乗り換えて2駅目で下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅の改札内外コンビニがあり、駅前にも複数あります。スーパーは東口側に「成城石井」「東急ストア」「西友」「イトーヨーカドー」などが、西口側に「スーパーオオゼキ」「まいばすけっと(イオン系)」があります。飲食店も駅前にチェーン店を含めて多数あります。事前に用意しなくても大丈夫です。
 
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。京浜東北線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は大森駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:JR東日本のHP、Departure Melody Room、三井住友トラスト不動産のHP、Google地図、Wikipedia)