今回の【駅】コーナーは、
東京都江東区南西部の豊洲地区にある「ゆりかもめ」の駅で、2006年の開業以来長らく空き地のままで乗降人員が極端に少なかったものの、2018年の東京都中央卸売市場豊洲市場開場により晴れて駅名と実態が一致するようになり、乗降人員が急上昇を遂げた
市場前駅 (しじょうまええき。Shijo-mae Station) です。
駅名
市場前駅 (U 14)
所在地
東京都江東区
乗車可能路線
ゆりかもめ:東京臨海新交通臨海線【愛称:ゆりかもめ】
隣の駅
新橋方……有明テニスの森駅
豊洲方……新豊洲駅
訪問・撮影時
2019年4月
市場前駅は豊洲地区の南西~北東を結ぶ都道484号線の中央分離帯高架部にあります。
ホームは3階、駅舎・改札口は高架下2階南西側にあり、都道の南北(北口、南口)からアクセス可能です。
また、改札階と豊洲市場各棟を結ぶデッキが整備されていて、屋根付きなので雨に濡れずに駅と豊洲市場の間を移動できます。
歩道(地平)と改札階との間は、南北とも階段、エスカレーター(上りのみ)、エレベーターが設置されています。
尚、市場前駅には駅前広場がありません。路線バスは当駅の北東側、都道484号沿いに設けられています(写真左背後)。
写真は北東側より撮影。
駅前(南西側)の様子です。走行中の「ゆりかもめ」車内より撮影。
北側を除く駅前一帯には豊洲市場の用地となっています。
豊洲市場は大きく分けて管理施設棟、水産卸売場棟、水産仲卸売場棟、青果棟の4棟で構成されています。
写真正面奥(西側)は水産仲卸売場棟で、4棟の中で飲食店が一番多いです。
写真左側(南側)は手前に管理施設棟、奥に水産卸売場棟があり、管理施設棟に飲食店が入っていて、水産卸売場棟には競り見学エリアがあります。
そして写真左背後(東側)には青果棟があり、飲食店と競り見学エリアがあります。
豊洲市場の向こう側にはレインボーブリッジが少しだけ見えます。
また、左右方向の道路は環二通りで、右(北西)へ進むと晴海地区、勝どき地区を経由して旧築地市場方面へ抜けられます。築地市場から豊洲市場への移転時にこの環二通りを市場内の小型運搬車「ターレ」が大移動していた光景は圧巻でしたね。
こちらは駅の南側~南東側に位置する豊洲市場・青果棟です。
訪問日は休市日だったので閑散としていますが、普段の日は混沌としているのでしょうね。
駅北側の様子です。2019年4月撮影。
長らく空地の状態でしたが、近年になり円形劇場「IHIステージアラウンド東京」がオープンし、隣接地には「東京ガス豊洲スマートエネルギーセンター」があります。
また、手前の区画にはオフィス、ホテル、商業施設が入居する複合施設(ビル2棟で構成)が建設中です。
2階改札口の様子です。駅南西側にあります。
左が北口、右が南口で、背後では豊洲市場へのペデストリアンデッキと接続しています。
私の訪問時は駅員がいましたが、駅員不在時に備えてでインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が5通路あり、左の3通路は幅広通路になっています。
左端の通路は有人改札・インターホン対応通路を兼ねています。
改札口の左手前には自動券売機があります。トイレ、だれでもトイレは改札内にあります。
改札階と3階にあるホームとの間には階段、エスカレーター(上りのみ)、エレベーターが設置されています。
尚、市場前駅構内には売店、コンビニはありません。ご注意下さい。
ホームドア上に設置されている駅名標です。
新橋駅~台場駅には建植式駅名標がありますが、当駅には存在しません。
写真の駅名標には振り仮名が併記されていますが、英語併記のものもあります。台場駅以西とは違い、一般的な書体となっています。
駅ナンバリング表示もあります (U 14)。
ちなみに市場前駅の駅文様は「変わり縞に蟹文様(かわりじまにかにもんよう)」です。駅外側にあり、前面展望時に見える駅名表示板に描かれています。
そして駅のカラーは蘇芳色(すおういろ)で、紫色?・小豆色?・阪急のマルーン?、が薄くなったような色でしょうか(表現が難しいですw)。
写真は豊洲市場建築前の2006年撮影。新橋方を望む。
現在は表示板のデザインが若干変更されています。
市場前駅は島式ホーム1面2線の高架構造で、南西方向~北東方向にホームが伸びています。
各ホームともフルスクリーンタイプのホームドアが設置されています。
右(北西)から1番線(豊洲方面)、2番線(新橋方面)の順です。
有効長は6両分で、ホーム全体が屋根に覆われています。屋根には採光窓があります。
そしてホームにはベンチが設置されています。新橋方ホーム端近く(写真奥)にはエレベーターがあります。
写真は新橋方を望む。
新橋方を望む。正面と左手には豊洲市場があります。
この先、すぐに大きく左へカーブして環二通りの中央分離帯上を南東へ走ります。そして上り勾配になり東雲運河を渡ると右前方に有明コロシアムなどで構成される「都立有明テニスの森公園」が、左手に2020年東京オリンピックの体操競技、トランポリン競技、2020年東京パラリンピックのボッチャで使用される「有明体操競技場」が見えてくると有明テニスの森駅へと至ります。
豊洲方を望む。右手に豊洲市場青果棟があります。遠方には豊洲の高層ビル群を望めます。
この先、開発途上の新しい市街地の中を北東へ走り、首都高速10号晴海線をアンダーパスすると程なくして新豊洲駅へと至ります。
あとがき
私が市場前駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。2006年に「ゆりかもめ」を乗り鉄した際は空地だらけで駅の開業を待った方がいいのでは?と思いましたが、2019年訪問時は駅前の空地の大半が豊洲市場で埋まっていて驚きました。
新宿からですと東京メトロ丸ノ内線の池袋方面電車に乗り、赤坂見附駅で同じホーム向かい側に発着する銀座線の浅草方面行き電車に乗り換えて新橋駅下車です。その後はゆりかもめに乗り換えて当駅下車です。あるいは中央・総武緩行線または都営新宿線で市ケ谷駅まで行き、東京メトロ有楽町線の新木場方面行きに乗り換えて豊洲駅で下車。さらにゆりかもめに乗り換えて当駅下車です。豊洲経由の方が早く着きます。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅or東京駅へ。山手線(品川駅からは内回り、東京駅からは外回り)に乗り換えて新橋駅下車、さらにゆりかもめに乗り換えて当駅下車です。あるいは山手線を有楽町駅で下車して有楽町線の新木場方面に乗り換えて豊洲駅下車。さらにゆりかもめに乗り換えて当駅下車です。豊洲経由の方が早く着きます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
食料・飲料について、コンビニは駅北東側と豊洲市場青果棟にあります。一方、飲食店は豊洲市場内に多数ありますが、休場日は利用できませんのでご注意下さい(休場日は日曜日・祝日と水曜日に多く、お盆と年末年始も含まれます。事前に確認を)。特に休場日に訪問の際は事前に用意しておいた方が無難でしょう。
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。ゆりかもめを乗り鉄される際は、ぜひ一度は市場前駅でも途中下車されてみて下さい!
(参考:ゆりかもめのHP、豊洲市場のHP、「とよすと」、Google地図、Wikipedia)