中舞鶴線の廃線跡(京都府舞鶴市。2014年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。

イメージ 1
今回は、舞鶴線小浜線の東舞鶴駅から北へ分岐し、港湾地区を通って中舞鶴駅までの間を結んでいた国鉄の軍事路線、
通称・中舞鶴線(東舞鶴~中舞鶴。正式には舞鶴線支線)の廃線跡について簡単に紹介します。


 

中舞鶴線は、海軍の舞鶴鎮守府の兵員輸送や軍需資材の輸送を目的として1919年に全線が開業しました。戦後も特殊貨物輸送が行われていましたが、国道27号線が整備されて輸送量は減少し、1972年に廃止されました。最後まで東舞鶴駅の西方でスイッチバックする路線形態でした。

 

今回は東舞鶴~中舞鶴の順に廃線跡探訪レポートを超簡単に紹介致します。


 

尚、今回の区間は徒歩でサラッと辿っただけなので調査が不十分なことをお詫び申し上げますm(_)m


 

イメージ 18
(Yahoo!地図を使用)  

  
  

路線名   区間   営業キロ  廃止日  
国鉄:(※1)中舞鶴線  東舞鶴~中舞鶴  3.4km   1972年11月1日  
(※1)正式路線名称は「舞鶴線支線」。     
(※)全線単線、非電化。軌間1,067mm。     

  
  

探訪・撮影時   2014年7月  

  

  

イメージ 2
(1)東舞鶴駅にて。西舞鶴方を望む。
現在は島式ホーム1面2線のコンパクトな高架駅になってしまいましたが、かつては広大な構内を有していました。


 

イメージ 3
(2)中舞鶴線の列車は東舞鶴を発車後、西舞鶴方へ進みます。
そして右側に山並みが近づいてくると中舞鶴線の列車は停止し、スイッチバックしていました。
単線上でスイッチバックしていたのか、専用の線路が存在していたのか定かではありませんが…。
現在は舞鶴線が高架化され、当時の面影は残っていません。


 

イメージ 4
(2)スイッチバックした中舞鶴線の列車は左へカーブして舞鶴線と分かれました。
カーブの具合に廃線跡の面影が感じられます。


 

イメージ 5
(3)カーブが終わると住宅地の中を北上していました。
廃線跡は道路に転用されています。中舞鶴線は水路の左側(西側)を通っていました。


 

イメージ 6
(4)廃線跡は舞鶴共済病院の場所から遊歩道へと変わります。レールを連想させる道床になっています。
左へカーブして走っていました。


 

イメージ 7
(5)左カーブが続くと小さな山が接近してきて、中舞鶴線は北吸隧道で山を越えていました。


 

イメージ 8
(5)廃線跡が遊歩道になっても北吸トンネルのポータルは現役時代のまま流用されています。
(銘板は廃線後のものと思われます)
トンネル内は一部補強されていました。


 

イメージ 9
(6)北吸トンネルを出ると掘割区間を通り、


 

イメージ 10
(7)市街地の中を右へカーブしていました。


 

イメージ 11
(8)この付近に中舞鶴線唯一の中間駅である北吸駅があったと思われます。


 

イメージ 12
(9)北吸駅跡を過ぎると左へカーブして、右手に舞鶴市役所や赤レンガ倉庫群を見て走っていました。
赤レンガ倉庫群は現在、「舞鶴赤れんがパーク」として倉庫群が保存されています。


 

イメージ 13
(10)その後、廃線跡は国道27号線に取り込まれたようです。
中舞鶴線はおそらく左側(南側)を走っていたと思われます。


 

イメージ 14
(11)右手に舞鶴東港を見て走っていました。


 

イメージ 15
(12)中舞鶴線は海上自衛隊舞鶴地方総監部の辺りで国道27号線から外れて、歩道の左側へ直進して中舞鶴駅へ至っていたと思われます。
廃線跡の痕跡は見られません。


 

イメージ 16
(13)中舞鶴駅跡に着きました。駅跡は公園として整備され、蒸気機関車(SL)のC58 113が静態保存されています。


 

イメージ 17
(13)中舞鶴駅跡の終端部を撮影。付近は市街地になっています。
中舞鶴は東舞鶴や西舞鶴よりも「軍都」の雰囲気を強く感じられます。

  
  

(おしまい)

  

  
廃線跡探訪の注意点  

私が中舞鶴線の廃線跡を探訪したのは2014年の1度きりで、東舞鶴駅から徒歩で廃線跡を辿って中舞鶴駅跡まで行き、路線バスで東舞鶴駅まで戻りました。廃線跡は大半が自転車歩行者専用道路に転用されており、比較的容易に廃線跡を辿れました。その分、遺構は少なかったですが…。

   

東舞鶴~中舞鶴の距離は約4kmと短くも長くもなく、徒歩ですと片道1時間半くらいでしょうか。徒歩で往復しても3時間ほどで回れますが、疲れてしまった場合は路線バスで戻る事も可能です(先に中舞鶴入りする事も可能)。バスの系統・停留所と時刻は事前に確認しておきましょう。

   

食料・飲料について、コンビニは東舞鶴駅前、北吸駅跡近くにありますが、中舞鶴駅跡のすぐ近くにはありません。気軽に入れそうな飲食店はありません。心配な場合は事前に用意しておきましょう。

   

舞鶴へご旅行の際は、ぜひ中舞鶴線の廃線跡も探訪されてみて下さい。

  

  
接続路線  

接続駅   接続路線  
東舞鶴駅   JR西日本:舞鶴線小浜線  
  
(参考:「日本の旅・鉄道見聞録」、地理院地図、Wikipedia)