遠州鉄道線・浜松市街の旧線跡(静岡県浜松市。2006年訪問)

今回は、浜松駅周辺の再開発・区画整理により1985年に路線が付け替えられて、その代償として廃線となった

遠州鉄道鉄道線(通称：西鹿島線)の旧線跡(新浜松～八幡)について簡単にレポートします。

尚、今回の区間は徒歩でサラッと辿っただけなので調査が不十分なことをお詫び申し上げます。
さらに区画整理の結果、当時の面影を留めていないので分かりにくい記事になると思います。
また、今回も写真が少ないです。ご了承願います。

(Yahoo!地図を使用。廃線跡のラインは実際の廃線跡を完全に辿れていません)  

路線名	区間	営業キロ	新線切替時
遠州鉄道：鉄道線	新浜松(旧)～八幡	(※1)約2.3km	1985年

(※1)新浜松(旧)～新線との合流点までは約1.8km。      

(※)全区間単線・直流750V電化。軌間1,067mm。      

探訪・撮影時

2006年7月

(１)旧・新浜松駅にて。駅跡は全く面影を留めていません。
浜松名鉄ホテル(現在のホテルクラウンパレス浜松)の辺りに旧・新浜松駅があったと思われます。

(２)旧線は新浜松駅を発車すると東へ進んでいました。
旧線跡は写真左側のレンタカー屋の辺りを通っていたと思われます。
また、道路右側には超高層ビルのアクトタワーがあります。そのアクトタワーのあるアクトシティ浜松は元々国鉄の貨物駅だった場所に開発されました。

(３)さらに東へ進むとスイッチバック構造だった遠州馬込駅跡に着きました。痕跡はありません。
島式ホーム1面2線だったそうです。また、昔は国鉄と貨車の授受が行われていました。

(３)遠州馬込駅跡にて新浜松方および西鹿島方を望む。

(４)遠州馬込駅跡でスイッチバックして発車した電車は右へカーブして北へ進路を変えますが、区画整理の結果全く痕跡が残っていません。そして旧線跡は写真の付近で国道152号線(東海道)と踏切で交差していました。

(５)その後も旧線跡は市街地の中を走り、列車の行違いに使用された遠州浜松信号場を通過していましたが、やはり区画整理されて面影が残っていませんでした。
写真は新浜松方を向いています。

(６)さらに旧線跡にできるだけ忠実に辿っていくと、遠鉄浜松駅跡に着きました。
写真は新浜松方を向いています。線路跡に相当する部分は、道床のタイルが斜めになっています。
尚、遠鉄浜松駅は1985年の新線切替と同時に移転、駅名も遠州病院前駅(現在は遠州病院駅)に変更されています。
また、かつては遠鉄浜松よりナローゲージ路線、奥山線が分岐していました。

⇒奥山線一部区間の廃線跡探訪記事はこちら。

(６)上写真にある道標を拡大して撮影。「遠鉄旧線路跡」と書かれています。

(７)遠鉄浜松駅跡も区画整理により面影がなくなりましたが、西鹿島方はカーブした通路になって辛うじて当時の面影を留めています。

(８)遠鉄浜松駅跡を過ぎて少し歩くと、左手に高架の現在線が見えてきました。
旧線跡は駐車場に転用されています。

(９)そして旧線跡は現在線と合流し、地平のまま八幡、助信と西鹿島を目指して進んでいきました。
写真は新浜松方を向いています。

(おしまい)  

廃線跡探訪の注意点   

私が訪問したのは2006年でしたが、既に再開発・区画整理が完了して当時の面影は失われていました。
しかし、遠州浜松駅跡付近には旧線跡を示した道標が設置されていたり、全く分からないわけではありませんでした。

旧線跡は徒歩40分ほどで探訪可能です。新浜松駅側から探訪される場合、遠州病院駅や八幡駅から遠鉄電車で戻る事ができます。遠鉄は12分ヘッドなのでさほど待たずに乗れます。

食料・飲料についてはコンビニや自動販売機が点在しているので困らないです。

接続路線   

接続駅	接続路線
新浜松駅	遠州鉄道：鉄道線 (現在線。現・新浜松駅まで徒歩5分)
新浜松駅	かんざんじロープウェイ(かんざんじ駅まで遠鉄バスで約45分)
新浜松駅	JR東海(浜松駅まで徒歩3分)：東海道新幹線、東海道本線
遠鉄浜松駅	遠州鉄道：鉄道線 (現在線。遠州病院駅まで徒歩2分)
遠鉄浜松駅	遠州鉄道：奥山線の廃線跡
八幡駅	遠州鉄道：鉄道線 (現在線)

  

(参考：Wikipedia)