四日市あすなろう鉄道内部線(三重県四日市市。近鉄時代の2012年訪問)

内部駅にて。

今回は、三重県最大の都市・四日市市の住宅地を走る元近鉄の特殊狭軌線【内部・八王子線】(軌道間隔はナローゲージの762mm。新幹線などが採用している標準軌[1,435mm]に対して半分強の幅)のうち、本線に相当し、あすなろう四日市(元・近鉄四日市)～内部(うつべ)を結ぶ
四日市あすなろう鉄道内部線(元・近鉄内部線)を紹介します。

尚、特殊狭軌線の内部線と八王子線ですが、輸送人員の減少などにより。2015年４月１日より近鉄より経営分離され、四日市市が第三種鉄道事業者として鉄道施設と車両を保有し、近鉄と四日市市が出資して設立した「四日市あすなろう鉄道」が第二種鉄道事業者として鉄道施設と車両を借用して運営しています。
とりあえずは廃線を免れたようですね。

(Yahoo!地図を使用)  

路線名	区間	営業キロ	備考
四日市あすなろう鉄道：内部線	近鉄四日市～内部	5.7km	(※1)

(※1)全線単線・直流750V電化。軌間762mm。       

踏破達成時	2001年9月
撮影時	2012年4月ほか

  

写真は、近鉄時代に撮影しました。       

起点駅のあすなろう四日市駅は、名古屋線・湯の山線の高架駅から見て通り１つを隔てた南側にあります。ちなみに、近鉄四日市駅とは改札外連絡ですが両駅を結ぶ歩道橋が設置されています。

あすなろう四日市駅は頭端式ホーム１面２線の地上駅で、近鉄名古屋線の高架下にホームがあります。
近鉄名古屋線の高架化時に内部線の高架化は見送られたのでしょうか？

あすなろう四日市を発車すると右へカーブして、近鉄名古屋線の高架下から離れます。

その後は右へカーブしながら住宅街の中を走り、南西へ針路を取ると赤堀に着きます。

赤堀を発車後は右へカーブして築堤へと上がり、さらに左へカーブして鹿化川(かばけ川)を渡ります。海側(東側)を見るとコンビナートの煙突が見えます。

そして地平へ下ると八王子線へと続く線路が右へ分岐して日永に到着します。

日永を発車すると住宅地の中を左へカーブして進み、再び築堤へ上がると今度は右へカーブして、八王子線の西日野～伊勢八王子を水害による廃止に追い込んだ天白川を渡ります。その後は左へカーブしながら地平へ下り、住宅街の中を南南西へ進むと南日永に着きます。

南日永を発車後も住宅地の中を南南西へ走りますが、沿線には田園も見られるようになります。そして県道44号と交差した後は列車行き違い可能駅である泊に到着します。

泊駅にて。

泊を発車すると引き続き住宅地の中を南南西へと進み、旧東海道(県道407号)と踏切で交差すると追分に着きます。駅の北東側に旧東海道と旧伊勢街道の分岐地点があります。

追分を発車後は右へカーブして、田園の混在した住宅地の中を走ると小古曽に着きます。

小古曽を発車後はさらに右へカーブして、引き続き田園の混在した住宅地の中を南西へ走ります。

そして右手に車庫(近鉄時代は白塚検車区内部車庫)が見えてくると緩やかに左へカーブして、終点の内部(うつべ)に到着します。

内部駅は単式ホーム１面１線で、側線があります。
尚、終端方は機回し線のような感じで少し先に車止めがありますが、これはかつての延伸計画の遺構です。

内部駅は有人駅で、住宅地の中にひっそりと佇んでいます。

  
乗り鉄の注意点(記事投稿時点)   

内部線では普通電車のみの運転で、日中から夜間にかけて近鉄四日市～内部の全線通し系統と、あすなろう四日市～日永～西日野の八王子線直通系統が交互に毎時２本ずつ運転されます。したがって、あすなろう四日市～日永では毎時４本の運転となります。また、朝ラッシュ時は平日・土休日とも増発されます。

使用車両は３両編成が基本ですが、２両編成が運用に入ることもあります。
両先頭車が260系で(１両のみ旧形のｻ130形より改造されたｸ110形)、中間車両は旧形のｻ130形およびﾓﾆ220形より改造されたｻ120形です。
尚、全車両非冷房です。

あすなろう四日市からの所要時間は、日永４分、泊９分、内部17分です。表定速度は低いですが、さすがに自転車よりは速いですｗ

  
のりかえ  

乗換駅	乗換路線
あすなろう四日市駅	近畿日本鉄道(近鉄四日市駅まで徒歩5分)：名古屋線(桑名・近鉄名古屋方面)
あすなろう四日市駅	近畿日本鉄道(近鉄四日市駅まで徒歩5分)：名古屋線(津・伊勢中川方面)
あすなろう四日市駅	近畿日本鉄道(近鉄四日市駅まで徒歩5分)：湯の山線
日永駅	四日市あすなろう鉄道：八王子線

  

(参考：Wikipedia)