妙見ケーブル上部線の廃線跡(兵庫県川西市。1944年廃止) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回は、兵庫県川西市にかつて存在し、戦時中に不要不急路線として廃止となった、能勢妙見山(大阪府能勢町)への参詣路線であった
妙見ケーブル上部線の廃線跡を簡単に紹介します。

  

尚、妙見ケーブル下部線も戦時中に廃止となりましたが、戦後の昭和35年に『妙見ケーブル(能勢電鉄鋼索線)』、現在は『妙見の森ケーブル』として復活しています。  
  
尚、妙見の森ケーブル妙見の森リフトは2024年6月をもって廃止と報道されましたが、
廃止日が早まる可能性があります。
冬季は運休しますので、お名残乗車はお早めに(2023年6月追記)。   

  
  

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(Yahoo!地図を使用)  

  

  

路線名   区間   営業キロ  備考  
妙見鋼索鉄道:上部線  中間駅~妙見山駅  0.8km   ケーブルカー路線。軌間1,435mm 
(※)高低差は不明。     

  

  

訪問・撮影時   2009年4月  

  

  

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妙見ケーブル(下部線)のケーブル山上駅です。上部線が営業していた時の駅名は「中間駅(ちゅうかんえき)」でした。
当時はここで下部線から上部線へと乗り換えていました。両路線の線路は繋がっていなかったはずです。

  
  

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中間駅跡から妙見山駅方を望む。
軌道敷は妙見の森ふれあい広場(旧・妙見の水広場)へ向かう歩道に転用されています。

  
  

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歩道を歩き、妙見の森ふれあい広場への入口付近より中間駅跡方を望む。
上部線はこの付近でカーブしていました。このカーブが、山頂方で上部線の事実上の後継路線として営業している妙見の森リフト(旧・妙見リフト)がケーブル山上駅まで延ばせなかった一因になっています(原則、リフト路線は直線でしか設置できないため)。
また、側面には石垣がありますが、これはケーブル時代からのものだったのでしょうか?

  
  

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カーブはさらに妙見の森リフトの「ふれあい広場駅」(旧・妙見の水広場駅)へと続き、以後は直線ルートになります。
また、リフト駅乗り場の近くには、シグナス森林鉄道があります。

  

右側の階段は妙見の森ふれあい広場へ通じています。

  
  

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妙見の森ふれあい広場から先は、リフトに乗って廃線跡を辿りました。
線路跡はリフト路線に転用されています。勾配はきついですが、リフトは楽々と登ります。

  

写真の地点では道路を跨ぎます。果たして現役時に橋梁があったのか、ケーブル廃止後に立体交差になったのか、定かではありません…。私はこの部分の防護柵の下に橋梁があったかどうかを見忘れてしまいました…orz
また、防護柵上には、ふれあい広場駅起点の0.1kmポストが設置されています。
このキロポストも運営しているのが能勢電鉄だから設置されているのかもしれません。

  
  

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その後、廃線跡は小さい切り通しを通り、さらにきつい勾配となって妙見山駅を目指していました。

  
  

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こちらの写真は妙見山駅手前にて中間駅方を望む。軌道敷を見れば過去にケーブルが通っていた場面を想像できるかもしれません。

  
  

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妙見山駅跡には妙見リフトの妙見山駅が設置されました。ケーブル時代の面影はなさそうです。
能勢妙見山へはここからさらに山を登り徒歩10分ほどです。

  

  

現役路線との接続(2013年時点)  

乗換駅   乗換路線  
中間駅   能勢電鉄:妙見の森ケーブル (元・下部線。現・ケーブル山上駅)  
中間駅   能勢電鉄:妙見の森リフト (ふれあい広場駅まで徒歩5分)  
中間駅   能勢電鉄:シグナス森林鉄道 (ベガ駅まで徒歩5分)  
妙見山駅   能勢電鉄:妙見の森リフト (妙見山駅はケーブル駅跡と同一地点)  
  
(参考:Wikipedia)