○パーフェクト・ヅダ・ツィマッド・スペシャル
SPEC
型式番号:EMS-10PZS
頭頂高:17.3m
本体重量:61.0t
ジェネレーター出力:1,150kw
スラスター総推力:5,8700kg
武装:
120mmヅダ・マシンガン
ヒート・ホーク
シュツルム・ファウスト
135mm対艦ライフル
シールド(白兵戦用ピック装備)
ビーム・バズーカ
ビーム・サーベル
ヅダ・バズーカ
ヅダ・ハルバード
モビルワーカー型支援機「Jean(ジャン)」
分類:高機動型試作モビルスーツ
所属:ジオン公国軍
製造:ツィマッド社
搭乗者:ジャン・リュック・デュバル
○概要
高い機動性を誇るツィマッド社のMS、ヅダ。
それはジオニック社のザクに安全面で敗れ、その後日の目を見る事をなく姿を消したかのように見えた。
しかし、ツィマッド社とヅダを信頼するデュバル少佐は諦めておらず独自で同機の武装を改装した。それが本機である。
外見こそはかつてのEMS-10と何ら変わらないもののコクピット内部は極めて快適であり、サバイバルの為に必要な物資(携帯食料、飲料水、医療キット、酸素生成機、緊急用発信機、自決用武器(拳銃、ナイフ、服毒自殺用の小瓶)、簡易的な寝具、洋式仕様のトイレとその用品)や娯楽物資(携帯ゲーム機、端子、Wi-Fi接続機)が一通り備わっている。特にトイレの使用時は音姫が流れるようになるだけでなく必然的な問題となる容量や臭いの問題も解消されており「コクピット内部での排泄行為」に対する心理的な抵抗感を減少させる事に成功している。また、パイロットスーツは前述のトイレ使用の前提もあり股下部分まで上下できるチャックがある仕様となっており手早い用足しができるだけでなく着脱も容易である(しかし「機体の振動、反動や我慢の限界点を超えた事が要因での粗相」という最悪のパターンがあるが本機は少佐の心身の具合が悪い時には自動的に機体電源をオフにする特性がある為無理矢理の出撃は少佐の意思による行動以外は不可能である。また少佐は下着代わりにパンツタイプの紙オムツ(表面積の割に受け止め量は多め)を履いている為そもそも粗相対策は万全である)。
また、同機の搭乗条件を満たす人物はジャン・リュック・デュバル少佐ただ一人(仮に彼の子孫が誕生すればその配偶者や子、孫、曾孫、それ以降の子孫には無条件で搭乗条件が満たされるが悪意ある者にはその限りでは無い)であり、彼を騙る愚者には徹底的な精密検査とAIによる識別試験で除外され、搭乗資格は与えられない。
それ故セキュリティ(汗、血液、網膜、指紋、DNAのデータを事前に取得し機体に学習)は強固であり条件を満たす者以外の人間にはコクピットハッチを開ける事自体不可能である。整備自体は他人でも可能だがその性質上内部のハッチの開閉は少佐が行い、内部のメンテナンスを整備員に任せている。
ヅダ最大の問題点である「出力を上げ過ぎると制止も効かず爆破炎上する」といったものは安定性や機体の頑丈性の向上(ゴッグからそのコンセプトを一部拝借)から無事解決。正に完全無欠といった素晴らしきMSへとヅダは生まれ変わったのだ。また後述の通り異文化ともいえる武装を装着しているがこれはヅダの機体バリエーションを更に増やす手助けとなるはずだ。その証拠にヅダ・ハルバードはこのプロジェクトの為の試作品として異文化を取り入れた武装だがデュバル少佐の高い適応性から極めて強力なものとなっている。
ドムやギャン、異文化の武装を身につけたヅダは正にパーフェクトの名に恥じぬ活躍を見せてくれるだろう。
ゴーストファイターなどと蔑まれる時代は終わりを告げ、ヅダは正にジオン公国に希望を与える夢のMSとなったのだ!
○型式番号の一部の由来と略称
パーフェクト(perfect)のP、ヅダ(Zudah)やツィマッド社(Zimmad)のZ、スペシャル(special)の頭文字同士をつなぎ合わせた単語が「PZS」。
それをそのままヅダの型式番号につけたのが本機である。そして長い名称故「PZSヅダ」という略称が敵味方問わず使われる事となったがデュバル少佐は正式名称を噛まずに言う事が可能でありこれは彼の滑舌の良さを示している。
○デュバル少佐の通り名
IGLOO本編ではこれといった通り名(赤い彗星、青い巨星、真紅の稲妻、白狼等といったジオン軍人ではよくある通称)が無い為我々開発部で独自検討してみた。
それがこの「土星の英雄」である。土星はヅダの動力源である土星エンジンから、英雄は少佐のパーソナルマークと彼の本編での伝説的活躍が由来となっている。皮肉じみた通称やネット民共の威厳の無い俗称とは違いデュバル少佐自身もこの通り名を喜んでくれているらしく我々はこれを誇りに思っている。
○ヅダ単体の武装一覧
120mmヅダ・マシンガン
新旧ザクで最も一般的ともいえる武装が「ザク・マシンガン」である。
このヅダも類似した武器を所持しているがあくまで名称は「ヅダ・マシンガン」である。
一年戦争の初期から後期に渡って多用されたマシンガンだが本機もそれに倣い基本的武装となっている。
ヒート・ホーク
MSの白兵戦用武器でありヅダの近接用兵器である。ザクに関してはもう説明不要だろう。
ブレード部分が赤熱化し、敵の施設(戦艦等)や機体の装甲を溶断する。リーチは短いがその分小回りが利く。
シュツルム・ファウスト
一年戦争後期に多用された使い捨てのロケットランチャー。
自動追尾装置はなく移動する標的に命中させるのは非常に難しいが携帯用の武装としては強力。
135mm対艦ライフル
高速の弾丸を射出する事で文字通り艦艇の装甲を打ち抜く程の威力を誇る試験兵器。
高威力かつ大型とヅダの象徴的武装と言っても過言ではない。
シールド
肩部のレールに沿って移動し、自由に設置角度を変えられる。
表面には白兵戦用ピック、裏面には武器マウントが取り付けられ、通常はシュツルム・ファウストを装置する。
○PZSヅダの独自武装一覧
ビーム・バズーカ
リック・ドムの武装の内で「幻の兵器」と呼ばれているものの一つでありいくつかの部隊で試験的に運用されていたという記録が残っている。エネルギーチャージに時間がかかるという問題点はあるがムサイ級巡洋艦の主砲に匹敵する威力を誇っており連邦軍の装備するビーム兵器よりも強力という説がある。
ビーム・サーベル
ギャンの主兵装であり連邦軍のビーム・サーベルより高出力。
斬撃よりも刺突に特化した格闘兵器としては珍しい仕様を持っている。
広い可動範囲と合わせ、連続した刺突攻撃で威力を発揮し脅威となった。
○バズーカとサーベルの備考
ビーム・バズーカとビーム・サーベルはこのように併用して持つ事が多い。
これは高威力の射撃と格闘の同時を兼ね合わせる事で敵機に脅威を抱かせる事が目的らしい。
ヅダ・バズーカ
口径280mmのバズーカであり対艦用として開発された過去を持つ兵器。
核弾頭により敵戦艦を一撃で沈められる威力を誇っており連射も可能。核兵器の使用を禁じられた場合を想定し通常弾頭のバズーカの仕様もある。核弾頭より威力は下だがそれでも並のMSには脅威的ともいえる威力であった。
また、ザクのそれと類似している形状だがあくまでヅダ・バズーカという名称でありザクとは無関係である。
ヅダ・ハルバード
戦斧の柄を大幅に延長する事で振り下ろした際の威力向上を期待された試作兵器。
広い間合いを取れるのが特徴でありその鉄塊で相手を完膚なきまで叩きのめす事が可能。
モビルワーカー型支援機「Jean(ジャン)」
軍用に開発されたモビルワーカー型の支援兵器であり優秀なAIがこれを制御する。
別世界の一般機と比べ、大型かつ高出力。より口径の大きい武装の搭載も期待できる。
「Jean」という名称は無論PZSヅダのパイロット、デュバル少佐の名前であるジャンが由来である。
EMS-10PZS パーフェクト・ヅダ・ツィマッド・スペシャル
かつてゴーストファイターと蔑まれたMS、ヅダの復活を祝う革命的機体である。
May the Zimmad be with you、ツィマッドと共にあらん事を…。
追魔堂第X話「土星の英雄、現る!」