「どうぞやめないでって、バッキャロ!」
捻り鉢巻きをした赤提灯の主人は、カウンターの向こうで顔をくしゃくしゃにした。その目の周りは、僕のごちそうしたビールで、ほんのりと朱に染まっている。
唐突ですが、ちょっと話を止めます。
お酒を飲むと頬や耳たぶが赤くなる人と、目の周りが赤くなる人、あるいは僕みたいに全く顔色が変わらない人がいるのは何でだろう?
どこかに原因があるんだろうけどね。
意味もない中断をしてしまいました。実話は続きます。
「どうぞやめないでって、何をだよ、バッキャロ! なあ、○○ちゃん」
笑いすぎると苦しくなるけど、マスターの顔はまさにそんな感じだった。
「どうぞやめないでって……クックッ」
いや、マスターあれは……
楽しみを奪ってはいけないのではないかと、僕は事実を口にすることができずに半笑いになっていた。
「どうぞやめないでって、エロいんだよ。なあ、○○ちゃん」
まだ言ってる。どこまで行くんだろうこの人……。
でも、楽しみを奪ってはいけない。
この歌を聴くと、ひどく懐かしく思い出すひとがいる。そのとき、僕の胸はちくりちくりと痛む。
そんな歌のひとつやふたつは、みんなあるんだろうね。
昭和を彩った和製ボサノバの最高傑作です。丸山圭子さん、埼玉は浦和の出身です。
ちなみにボサノバって音楽ジャンルは、ひどく歴史が浅いのはみなさん知っていましたか?
作詞・作曲・歌:丸山圭子/どうぞこのまま

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