あの夜のことは、
今でも忘れられません。
季節は冬。
外は冷たい風が吹いていて、
部屋の中もどこか
寒く感じていました。
その日、朝から体調が悪くて、
熱を測ると38.8度。
「まあ、少し寝れば治るだろう」
なんて思ってベッドに入ったのですが、
時間が経つにつれて、
頭はガンガンするし、
体の節々も痛くなってきて…。
夜になるころには、
起き上がるのもやっとでした。
冷蔵庫を開けても何もない。
薬も切れている。
スマホの連絡先を眺めながら、
誰かに助けを求めようか迷いました。
でも、結局、電話は
かけられなかったんです。
「こんな時間に迷惑かな」
「こんなことで頼るなんて、情けない」
そう想ってしまったんですよね。
そして、真っ暗な部屋の中で、
ただひとり、咳をしながら
寝返りを打っていました。
そのとき、ふと頭を
よぎったんです。
“もし、今
このまま倒れたら？”
誰にも気づかれず、
誰にも知られず、
このまま静かに
消えてしまうのかもしれない——。
でも、それはそれでいいんだ。
そう思った瞬間、
胸の奥から、
どうしようもない恐怖が
込み上げてきました。
体の痛みよりも
孤独の方が
ずっと苦しかった泣
涙が止まらなくて、
声を出して泣いたのを
覚えています。
「誰か、助けて…」
でも、その声に返事は
ありませんでした。
ただ、時計の秒針の
音だけが静かに
響いていました。
その夜、私ははじめて、
“孤独”という言葉の
本当の意味を
知った気がします。
家族がいないとか、
友達が少ないとか、
そういうことじゃなくて。
頼れる仕組みがない
という現実こそが、
孤独なんだと気づいたんです！
もし、何かあってもすぐ駆
けつけてくれる人がいる♡
もし、病気になっても
経済的に困らない備えがある♡
もし、介護が必要になっても、
サポートしてくれる
仕組みが整っている♡
そんな“見えない安心の網”があれば、
孤独は少しずつ
薄れていくのかもしれません。
私はそのとき、
ようやく思いました。
私を守れるのは、
わたしだけ！
もちろん、
今までもそう想ってましたが
さらに痛感した感じです（笑）
このまま不安に怯えて暮らすより、
“自分の未来を整える”ことに
力を使おう！
そう心に決めた夜でした。
次の日、まだ少し熱が
あったけれど、
パソコンを開いて
「老後 一人暮らし 不安」と
検索してみました。
そこから出てきた記事を
片っ端から読み、
年金・介護・保険・終活…
いろんなテーマに触れていきました。
今思えばですが、
金融機関歴が長くて
資産運用の知識もあり
成果もあったにも関わらず
自分がどれだけ
不安の原因は
そこじゃないんだと。
少しずつ、私は行動を
変えていきました。
とにかく、子供達が
露頭に迷わないように
重点を置きました！
まずは保険の見直したり、
親の前に私が亡くなった時
両親の老人ホーム費用は
私の保険金から出せるように。
次に、緊急時に連絡できる子供に
「万が一のときはお願いね」と
改めて、伝えました。
そして、体調を崩したときの
“自分専用マニュアル”も
作りました。
どこに救急病院があるか、
誰に連絡するか、
必要な連絡先や持ち物を
カバンに入れました。
「これで、もう一人でも大丈夫」
そう思えるようになったのは、
孤独の夜があったからこそ、
かもしれません（苦笑）
あの夜は本当に怖かった。
でも、あの経験が
私を強くしてくれたんですね＾＾
それ以来、私は
「一人で生きる準備」を
少しずつ進めるようになりました！
今では、おひとりさまという
言葉が、充分に認識されていますが。。。
あっ、決して
“人を頼らない”
って、意味ではなく、
“人がいなくても生きられる
仕組みを作る”
って、ことです☆
そして不思議なことに、
自分の中に安心の
仕組みができ始めると、
心に余裕が生まれ、
あんなに
外に出たくない
人に会いたくない
って想っていたのに
徐々に、人とのつながりも
自然と戻ってきました♡
「りょうこさん、
最近なんだか明るくなったね」と
言われたとき、
心の中でそっと
微笑みました。
そうか、私、ちゃんと
変わってきてるんだ——と。
人生は、予想が
できないことの連続です。
誰かが守ってくれるわけじゃない。
でも、自分で自分を守る準備は、
今からでもできる。
あの孤独な夜が、
私に教えてくれた
一番大切なことは、
“未来を怖がるより、
整えること”でした。
だから、もし今あなたが、
「一人で不安」
「将来が見えない」
と、感じているなら、
どうか思い出してほしいんです！
その不安は、準備することで
いくらでも、小さくできます。
安心は、誰にでもつくれるんです。
あの夜の私のように、
涙の中からでも、
人生はちゃんと立て直せますよ＾＾
そして、今日がその
“はじまりの日”に
なるかもしれません。