濡れたハンドタオルのような味。 -7ページ目

同じ雨雲。

 卒業検定を受けてきた。地元をぐるりと一周して終了地点で教員と運転を交代して教習所へ戻り教習所で方向転換(右)を行い、合格の言葉を受けた。さあ、次は学科だ、と緊張してたら卒業検定は学科試験がないらしい。技能と学科の両方を合格してから本免許を受けるものだと思い込んでいた。
 学科があると思っていたから「合格です」といわれたときに普通にスルーしてしまった。

 教習所から歩いて帰ろうと地元を歩いてたら向こうから犬の散歩をした卑しい顔のおばさんが歩いていて僕が曲がりたい道を曲がっていったので遠回りになる直進を選んでしまった。地元を散歩しているときに向こうから人が来ると来た道を引き返してしまう。


 さっき雨が降っていた。京都市内も降っているようだ。僕の町から京都市内にかけて同じ雨雲が覆っているかと思うと面白くもあるし勇気をもらえる。

憧れ。

 プラネタリウムを見てきた。目が悪いのが残念なほど綺麗だったけれど本物だったらもっと感動するんだろうな。
 四月の間は世界最大の望遠鏡ALMAの特集らしい。
 私たちが普段目にする光は電磁波の中の可視光と呼ばれるものであり、可視光の外側の短い波長にエックス線やガンマ線などがある。さらにセンチメートル波やミリ波やサブミリ波などの長い波長のものも存在している。しかしサブミリ波は空気中に含まれる水蒸気によって地上に達するまでに消えてしまうため3000m以上の高地でしか観測ができなかった。そこでヨーロッパやアメリカ、日本、チリなどの国々によってミリ波・サブミリ波をより精密にキャッチするため世界最大の望遠鏡ALMAのプロジェクトが進められた。だいたいこんな説明だった。
 ALMAが設置されたのはチリの標高5000mの場所。一基約12mのパラボラアンテナが直径約18mの範囲に66基も設置された(される?)らしい。
 その実際の大きさを体感するため、空に向かって必死にサブミリ波をキッチしようと働くパラボラアンテナが写し出された。それはまるで親からはぐれた子供が人混みの中で辺りを見渡しているようであった。
 もし生物の元となる物質が宇宙からもたらされたものならば人間は地求人ではなく宇宙人ということになる。そうだとするなら人間は、我々生物は一種の迷子なのかもしれないな。
 人間が空に憧れを抱くのははぐれてしまった母を探しているようで、空に向かって首を振るパラボラアンテナを見て少し悲しくなった。


 目の前にいると満足してしまって何も言うことができないけど、こうして寝る前になるとあれを言えばよかったとよく思う。伝えたいことは何分の一も言えてない。

 また同じ天井を見上げる。昼間に外を出歩いて買い物に行っていたことが夢だったのではないかと思う。過ぎてしまえばあっと言う間。
 ついさっきまで買い物をして食事をしていたと思ったのに、まるで瞬きをしたうちに家に帰ってきてしまったような感覚になる。

好きでないものも好きになる。

 でもカラムーチョは好きじゃない。