香川県庁舎東館は世界的な建築家・丹下健三氏の代表作のひとつで、1958年竣工。
現在も庁舎として機能しています。
2022年2月、戦後に建てられた庁舎としては全国初となる、国の重要文化財に指定されました。
1階ロビーの巨大な陶板壁画「和敬清寂(わけいせいじゃく)」を猪熊弦一郎氏、
知事室机等のデザインを剣持勇氏が手掛けるなど、
著名な芸術家やデザイナーなどが携わり、のちの「アート県香川」の礎となっています。
1階には執務室がなく、正面玄関(ピロティ)やロビー空間は県民のためのオープンスペースとして、誰もが出入り可能となっています。
周囲が全面ガラス張りで、明るく開放的な空間です。
南庭もすべて開放されています。
ロビーから続く南庭は、丹下研究室の主担当である神谷宏治氏によって完成しました。
築山と池は瀬戸内海や讃岐の山、池の中に置かれた庵治石は豊穣のシンボルを表現しています。
(庵治石・・高松市東部の庵治町で産出される石、高松城の石垣にも使われているそうです)
石灯篭も各所に設置されています
ロビーから
太鼓橋と石灯籠
築山
ピロティに設置された円形の石灯篭
丹下氏がデザインしたものです。
1階ロビーに置かれている木製や陶製の椅子、木製棚、石テーブルなどの家具は丹下研究室がデザインしたもので、ほとんどは建築当時から変わらず使用されているそうです。
ブックシェルフ付ベンチ
木製長椅子
陶製の椅子 こちらは信楽焼きです
クローク棚とロッカーカウンター
受付横にある木製クローク等は丹下研究室で設計されたものです。
これは2階だったと思います。(2階まで見学可能でした)
南庭の石灯籠や太鼓橋、庁舎内に設置している受付カウンターやクローク棚、椅子など
家具類57点も建造物と一体として重要なものとみなされ、重要文化財の一部となっています。
ピロティ
開放的な空間を創りだし、道路側からの自然なアプローチになっています。
東館1階のギャラリーには東館の模型などが展示されています。
左側の本館にある展望室からの眺望も美しかったです。
女木島 男木島 豊島方面
屋島方面
紫雲山方面
建築探訪でした。