どうして、何が正しいかを見分けようとしないのですか。  | 元J民の色々考察ノート

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思うがまま好き勝手に考察を書いていきます

「排斥」措置を受けた信者との接触についての制限が変更されたことが話題になっています。

 

組織は非常に長い年月にわたり、この規約を信者達に遵守するよう繰り返し要求してきたので

今回の突然の変更は、多くの信者達にとって、衝撃的で、画期的な変化かもしれません。

 

もっとも背景には、「排斥」措置が問題にされている国において裁判で組織が敗訴したという

事情がありますので、

実際には、このルールが社会的に問題視されて制裁措置を受けることを怖れて改変したという

冷めた見方が広まっています。

 

近年、世界のあらゆる地域でエホバの証人という宗教団体が問題視されるようになりました。

そのため、組織は今後、これ以上に社会的な立場が悪くならないように、今までには無かった

ような大胆な教義の改正を実施していく可能性が見えてきました。

 

日本の宗教2世問題はどうなっていくのでしょうか。

 

 

偽善者たちよ! これほど上手に空模様を見分けられるのに、

目前に迫る危機については少しの注意もはらおうとしないのですか。 

どうして、何が正しいかを見分けようとしないのですか。 

裁判所へ行く途中、あなたを訴える人と出会ったら、裁判官の前に出るまでに、

問題を解決するよう努力しなさい。さもないと、牢獄に入れられてしまいます。 

 

ルカによる福音書12章56節-58節(リビングバイブル)

 

 

私はかつて、

エホバの証人の組織が、日本の子供達に対する過激すぎる教育方針について落ち度を認めたら

1世の親の世代もそれに合わせて一斉に従うことになるので、

多くの家族関係の亀裂が解消されるのではないか?という、根拠のない期待を抱いていました。

 

バカじゃないかと嘲笑われるかもしれませんが、

若い頃には、日本における2世信者の育った環境が国内においても世界的にも異常すぎるので

是正を求める旨の要望書を、個人的に組織宛に出そうかと本気で考えていたことがあります。

ただ書いている途中で、もし組織に身元が割れたら現役信者を続けている身内に迷惑がかかる

かもしれないと考えはじめて、結局やめてしまったんですが。

 

宗教に対する向き合い方が固まってからは

「エホバの証人」の情報をちらほらサーチするようになったのですが、

どこもかしこもボロクソな評価な上に、元2世信者の告発のほとんどが類似しているため、

日本全国にたくさんの被害者がいることが、誰が見ても分かってしまうという惨状でした。

 

現役信者の多くが毎日のように勧誘活動を行っているにも関わらず、日本支部は悪評だらけの

状況に一切向き合わず、ずっと放置し続けているというのは一法人組織としてどうなのか?

物事の真偽を知るためには、最初にインターネット上の評価を調べるのが当前の時代なのに。

少なくとも「人を導いて、救いたい」みたいな気持ちが一切無いというのは伝わってきます。

 

そんな中で、某事件によりエホバの証人に対する大々的なバッシングが始まりました。

 

実際のところ、この頃はエホバの証人の組織に対する悪感情はそれほど無かったので、

徹底的なバッシングを受けることで日本支部が不本意ながらも対応に迫られることが

組織全体にとっては良い結果になるだろうな、という甘すぎる見方をしていました。

 

だからこそ、報道の取材に対する日本支部の対応に大きなショックを受けました。

 

そのあたりの話はこっち↓に書いています。

 

彼らの回答は、まさに統治体ならきっとこう言うだろう」と思える代物では

ありましたが、まさかそれを「日本」でやるとは・・・

仮にも布教活動を主軸とする組織の元締めである以上、

ちょっとぐらいは世間体を意識すると思ってたのですが。

 

さて、日本支部は虐待行為の責任を「親」に擦り付けて組織的な関与を否定しましたので、

同じように世界本部も「これは日本という国の問題だ」と日本支部に全責任を押し付ける

事態は考えられます。

 

そして、すでに国が介入する事態になっています。

活動に制限が課される可能性が現実味を帯びた時には、もしかすると

日本支部は踵を返して非を認め、「日本流」の平謝りを見せる可能性も、あるかもしれません。

そうなる可能性をふまえてあらかじめ言っておきますが

 

宗教2世問題における謝罪に価値はありません

 

 

これは宗教2世の立場として個人的に許せないと怒っているから言っているわけではなくて

組織の初手の対応の問題です。

 

組織に不満を持つ元関係者のコメントのみに基づいて

 

ゆがんだ報告や誤った結論が出されていることに心を痛めている。

 

そうした意見は事実に反している。メディアによってヘイトスピーチが広まっている。

 

報道機関は正確な情報を伝え、エホバの証人のような少数派を尊重することが重要だ。

 

これエホバの証人を代表する者達純粋な本心だと知れ渡ってしまっているのです。

 

 

エホバの証人はアメリカ人の所有する宗教ですから、

世界本部の親玉達は「わざわざ赤の他人がやらかしたコト謝るわけねぇだろボケ

ぐらいにしか思わないのかもしれません。これは文化の違いもあるからどうしようもない。

 

しかしここは日本です。外資系の企業だって、

日本国内で不祥事が起きれば日本人に対して日本流の対応をするのが当然です。

統〇教会だって会見で「お詫び」するフリはしたんですよ

どうしても非を認めて謝罪をするのが嫌なら戦争に負けてからナチスドイツを全否定したドイツ人のように

「過去の体制には重大な問題があった」と問題を存在を認めた上で

もういない前任達に責任を擦り付ける方法は取れたかもしれません。

 

そのような行為が実際に行われたか真偽を調査中だ。結果次第では厳正な対処を行う

とひたすら時間稼ぎをするのは卑怯な逃げではありますが、その方がまだマシでした。

そもそも、信者達に対して聞き取り調査を行い、結果を出す時間は十分にありました。

 

しかし世界本部に追従している日本支部は、たとえ過去の体制の落ち度が明確であろうと

その不祥事に責任があると考えること自体ができません

 

以前に幾度か紹介しましたが、エホバの証人が過去に発行した書籍では

組織内で広まった誤った希望に期待し、実現しなかったことで失望して離反した人々を

もみがら=ゴミ扱いしています。

 

(この本が発行された当時の)世界本部のトップは

たとえ過去に組織から間違った情報が拡散されていたとしても

それを理由に組織を去る奴が全面的に悪いと平気で言えるような人々だったので、

彼らを指導者として崇めてきた日本支部は、過去の組織的な失態が明白であっても

公に「組織側に間違いがあった」とは絶対に言えなかったのでしょう。

 

 

いずれにせよ、いきなり被害者を嘘つき呼ばわりする反論は一番最悪の選択です。

 

ここから態度を急変させて非を認めたり謝罪をしたところで

 

それは追いつめられた自分達の立場を守るための妥協であり、

 

決して本心から出たものありません。

 

正確に言えば本心であろうとなかろうと、もう誠意を証明することは不可能です

 

大事になる前に然るべき対応を行っていたら、ここまで立場が悪くなることはなかったし、

表面上の見せかけでも誠実な対応で真摯に向き合っていたら、それまで以上に追いこまれる

ことは防止できたかもしれません。でも、もう今さら何を言っても遅すぎる。

 

言い逃れができない状況まで追い込まれて命乞いする段階になってからの謝罪が通るなら

 

アカン(ヨシュア記7章)だって、ハマン(エステル記7章)だって、許されたはずです。

 

 

 

 

・・・・・・

 

1世の親世代の信者の中には、もしかすると

日本においても、組織が宗教2世問題における体制側の落ち度をはっきりと認めて謝罪すれば

それを期に家族と和解することを期待されている方が、少数ながらおられるかもしれません。

 

たしかに、エホバの証人の家庭の親側が子供に自ら歩み寄って、相手の主張を受け止めた上で

傷つけたことに対する謝罪の意を伝えたことで、親子の関係が多少改善されたという実例は、

私の身の回りで少数ながら知っています。(当然、2世側はJWには復帰していません)。

 

しかし、

 

たとえば宗教上の決定を押し付けたことで家族から反感を持たれている場合

組織が正式に宗教2世問題における非を認めたら、自分も態度を改めて謝罪しよう

だとか、

 

あるいは未熟な年齢で献身した後に排斥された親族との付き合い方について

組織が排斥された親族との交流に関する基準を調整したら、自分から関係を改善しよう

みたいに

 

組織の対応を待って から 行動しようと考えるのはやめるべきです。

 

組織の公的な対応に合わせて行動すると言うのは、

 

傷つけられ続けてきた側から見れば

家族を痛めつけた時や、見捨てた時と同様に、

今回も 組織に言われたから 従った という結果にしか見えません。

 

加害者の主犯格として批判を浴びている組織未満であることを自分で証明してしまったら

最悪、家族関係の亀裂や軋轢の改善の見込みが永久に失われます

 

 

「あなた​に​っ​て​おき​ます​が,

あなた​の​​が​​や​パリサイ​​のより​か​に​なら​なけれ​ば,

あなた​は​して​​の​​に​ら​ない​の​です」

 

マタイによる福音書 5章20節

 

 

エホバの証人の組織は「いついかなるときでも絶対に正しく

いついかなるときでも絶対に従わなければならない」という

絶対に揺るがない確信を抱いている信者は、今後も組織の指針に従い続けるのでしょうし

そういう人達には、言いたいことはありません。

 

しかし1世の親という立場ゆえに「子供」との関係が壊れてしまった経験があるからこそ

今なお現役を続けてはいても

心の内では過去のやり方についてずっと後悔し続けている方々も、私は見てきましたから

 

迷ってるなら迷わず自分から

今すぐ問題を解決するよう努力してください

取り返しがつかなくなります

間違っても「組織に戻ってください」なんて口走るなよ?それは最悪の選択肢だぞ?