映画「無名」Blu-ray / DVDが10月30日発売!そして「無名」ネタバレ感想 | 占いworld♡エンタメ部

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祝!「無名」のBlu-rayとDVDが発売されますよ。早速、DVDを予約注文いたしました。10月30日が今から待ち遠しいです。

 

 

「無名」は私が王一博君に落ちた作品。王一博君に出会ったのはもちろん「陳情令」です。藍湛のイメージにぴったりでまんまと「陳情令」にハマる原因となった人なのですが、その時はあくまで藍湛推しとして観ていたので「陳情令」以外の彼の出演作品を観ようとかいう気はなかったのですよね。

 

「無名」が観たいと思ったのは、推しとまではいかなくても好きには違いない王一博君が大御所トニー・レオンと二枚看板みたいな宣伝だったのと、第二次大戦下の上海を舞台にしたスパイものだということで、私のツボにはまりそうな予感がしたのです。そしてめでたく(笑)王一博君に落ち、それ以降は彼の出演作品を可能な限り観る運びとなりました。

 

「ボーン・トゥ・フライ」は日本ではあまり振るわなかったようで、先日公開されたばかりなのに私の地元映画館では本日7月11日で上映終了です。結局公開初日に1回観ただけで終わった!王一博君は太陽獅子座の人ですが乙女座色が強いので警察や軍隊などの、いわゆる制服ものがハマるというか、似合うと思います。藍湛も乙女座入ってるに違いないと見ていますし、私が王一博君が好きなのは私の中の乙女座が反応したのだと考えています。これらの分析は後日改めて記事にする予定です。

 

ちなみに先日のyujiさんのYT LIVEでは乙女座♍の映画、ドラマ、アニメには次の作品がピックアップされています。

 

☆乙女座♍、6H☆
医龍、SP、アンフェア、トロイ、踊る大捜査線、科捜研の女、プライベート・ライアン、永遠の0

 

 

占星術では警察や軍隊は乙女座の管轄です。国防と密接なのですが、現代中国の警察や軍隊ものはエンタメだとしてもなんとなくお国事情の反映を感じてしまうんですよね。かの国には厳密な検閲があるようですし。

 

9月には「熱烈」が公開されますが、こちらはブレイキンの青春もので、微妙な背景を感じなくていられそうなのと、ダンサー王一博君本領発揮の映画になるのでは?と、めちゃくちゃ期待しています。

 

王一博君の映画公開が続き、嬉しい事この上ないのですが「熱烈」が公開のトリなのは私にとって僥倖だと思っています。ダンスは好きだけどBBAなので、お金を払って観ようと思うのは基本クラシックバレエやミュージカルの類なんです。「無名」で王一博君推しにならなければ、ブレイキンの映画を観に行くまでには至らなかったと思います。

 

さて、今更感が拭えないですが「無名」のネタバレ感想です。「無名」の舞台は第二次大戦下の中国上海。この時代の日本と中国の関係は複雑で難しいものがあり、今現在もしこりは残されたままかと思います。歴史を感じさせてくれる作品が好きなのもありますが、とても一言で語れない様々な思惑が絡み合う複雑な関係性がどのように描かれるのかにとても興味がありました。


警察や軍隊ものはお国事情云々と上で言いましたが、「無名」だって戦争の時代を描いてるし、検閲を通った創作品で、上で語っているのとどこが違うんだ、と思われるかもしれません。あくまでも個人的な感覚ですが、中国現代の警察や軍事に関わる作品には若干プロバガンダ的匂いを感じてしまうのです。


「無名」にその要素がないとは言いません。ただ、今現在が舞台ではないこと、歴史の範疇の世界を描いていること、作者視点及び作者主観の創作物であること、公的な歴史は常に勝者の視点で作られるものだと思っていること、などが影響しているのかとも思いますが、どれも根拠として弱い気もします。よくわからないけれど、なぜか「無名」には感じないんです。だってそう思うんだもん!という身も蓋もないことを言うしかない感じです。不思議と言えば不思議なんですが、個人的な感想ですのでご容赦ください。

 

「無名」での印象的なシーンはたくさんありますが、日本軍による中国民間人の集団処刑シーンはとくに強烈な印象が残りました。凄く残酷なシーンで、日本軍の極悪非道ぶりが描かれているところです。結局「無名」は公開中に6回観に行ったのですが、6回中3回はここの場面を見るのが辛くて目をつぶっていました。


ただ、この作品全体に感じたことですが、残酷なシーンであっても美しいのです。バックに流れる音楽がオリジナルなのかクラシック音楽からの引用なのかは分からなかったのですが、残酷で悲惨な映像なのに流れる音楽とともに描かれるシーンがまるで絵画のようだとも感じたのです。そして処刑執行後に一匹の子羊が鳴く。これもとても象徴的だなと思いました。

 

そもそも、この日本軍部隊による中国民間人の集団処刑に至る原因は、日本人が強盗に入り、両親の目前で姉妹を暴行のあげく、家族全員を殺害して井戸に投げ込んだ事件によるものかと思います。処刑方法が生きながらにしてコンクリートに埋めるという残酷極まりないものでしたが、処刑された中国民間人たちはその工場で働いていただけの罪のない人たち。だいたい軍隊は民間人に手を出してはいかんですよね。日本軍が民間人を大量虐殺したと言われる南京事件もありますが、ここに言及すると大幅に脱線してしまうのでこれ以上はやめておきます。処刑された中にはまだ少年もいましたが、とんだとばっちりです。無実の罪で殺されたから子羊なのか、とも思いました。

 

その鳴いた子羊は処刑を執行した日本部隊の面々に食されます。処刑執行者には上海の日本要人である華族もいました。彼は身分を隠して部隊に所属。問題となった井戸を見つけたあげく処刑では執行のカウントをとっていました。この部隊は子羊の晩餐の後、中国共産党に襲われ命を落とします。華族さまが亡くなったことで中国国民党と日本との均衡も崩れ、一気に終焉に向かっていくことになります。もしかすると勘違いしている部分もあるかもしれませんが、私はこのように理解していました。

 

もうひとつ印象的なシーンを上げるとすれば、王一博君演じるイエが収監されている収容所(鑑別所?)で、イエを仲間だと信じ切っていた渡部に真実を告げてからの殺害後、モーツァルトのレクイエムをバックに歩いているところです。あれ、レクイエムをバックにしてたのは違うシーンだったかな?

 

いずれにしても中国民間人処刑シーンで流れていた音楽とイエが歩くシーンで流れていたのはモーツァルトのレクイエムなのか、これらを確かめたいのもDVD購入の一因です。エンドロールを一生懸命見たのですが、音楽についてはどうしても確認出来なかったんです。

 

とりあえず2つのシーンしか上げられませんでしたが、他にも印象的なシーンだらけです。イエが遠くから熱っぽく婚約者ファンを見つめるとことか、ファンが暴行され殺害されたのを新聞で知り嘆き狂うとことか、ファンの殺害を知らせる新聞を置いたのはお前だろうと詰め寄った同僚ワンに背後から拳銃を打たれ(弾を抜いておいたため空砲)涙したとことか、香港の寺院で祈るとことか。そして最後のシーンもね。あ、王一博君シーンだらけだ。王一博君が登場しなくても他にもたくさんあるのですが、長くなったしキリがないのでこの辺にしておきます。

 

何にせよ「無名」は大好きな映画。浅野忠信氏が出演したチェン監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・上海」もアマプラで観たけれど「無名」の方が好きです。チェン監督の次回作「人・魚」にも王一博君が出演することが決まっていて、チェン監督本人によると「無名」はスーパー商業映画で、次回作はスーパーアート映画らしいですが、スーパーアート映画ってどんだけアートなんだろうか?「人・魚」というタイトルからして魚座っぽい摩訶不思議アートな世界なのかしら。こちらもめちゃくちゃ楽しみなんですが、いつ日本に来るのでしょうか?そもそも中国で公開されていないのだからまだ先の話ですよねぇ(遠い目)