鈴木 彰の ミドル・シニアランナーのためのランニングブログ -28ページ目

鈴木 彰の ミドル・シニアランナーのためのランニングブログ

@runnerのCEO、e-Athletesヘッドコーチの鈴木彰が、なるべくプライベートな部分は避けつつ、主に概ね40歳以上のミドル・シニア(中高年!)ランナー向けにランニング関係のあれこれを綴ってみようかなってとこです。

 フィギュアスケートの話ですが~~


 事故自体は、残念なことで、仕方のない面もありましたが、問題はその後の強行出場~。


 感動!称賛!ということもある反面、やはり無謀だったのではないかと。



 スポーツのこういうシーンでは、「生命」と「選手生命」という問題があります。今回の羽生選手の場合、頭を打って脳震盪を起こしているわけですから、「生命」の方が脅かされるわけですね。


 出るべきではなかった~という意見があるのもそのためで、コーチも当初は「ここでヒーローになる必要はない」と棄権を説得したそうですが。


 もちろん最終的な判断は、本人とコーチが決めることではありますので、、、



 私達の世界でいうと、駅伝~特に箱根駅伝では、よくこういうシーンが見られますね。突然、選手がアクシデントで走れなくなる…。タスキがつながらない!!!


 熱中症や突然の疾病であれば、「生命」に関わってきますので、タスキやチーム成績がどうこうでなく、監督がやめさせるべきであるのは当然のことです。本人は既に判断力を失っている場合がほとんどですので。


 が、脚の故障等の場合は、判断が難しくなりますね。本人はもちろん自分の意思で最後まで走ろうとします。


 この場合、「生命」には影響しませんが、無理をすることで故障を悪化させ、「選手生命」の方に影響することがあります。


 まだ学生ですから、「ここで無理をして走れなくなったらどうするんだ!」というのがリタイアを選択する正当な理屈となるでしょう。


 しかし、本当に難しいのは、「選手生命」には、脚だけでなく、心の問題もあるということです。脚はすぐに治っても、母校のタスキをつなげることが出来ず、多くの人に迷惑をかけたということで、精神的に復帰できなくなってしまう選手も決して少なくありません。また、そのトラウマが思わぬ形で出るようになってしまうこともあります。


 野球でも、大事な試合で自分のエラーで負けた選手が、その後「守れなくなる」ということがあるようですが、それに似たことが、けっこう起こるのです。


 それなら、ちょっとの故障なら、最後まで走らせた方が良いのではないのか…という考え方もまた出てきます。




 ロス五輪の女子マラソンで、熱中症でフラフラになりながらもゴールしたアンデルセン選手は、大きな感動をもたらしましたが、やはり「あれは、やめさせるべきだった」という声は根強くあります。(もちろん、現場のドクターの判断で継続が認められていたのですが)


 ただ、アンデルセン選手自体は、オリンピックという晴れ舞台で完走出来たことに大変満足していますし、その後の人生にも大きく影響していることでしょう。

 もちろん、結果的に無事であったからこそのことですが、あれをゴール10メートル手前でストップをかけるというのは、出来そうで出来ないですね。コーチも審判もドクターも。














 

 東京マラソンの「準エリートの部」ってやつですが、発表された時点では、漠然としていて、なんだかよく分からなかったものの、シーズンインして、その「提携大会」ってのがいくつか開催され、推薦を取れた~すなわち、準エリート枠で東京マラソン出場が決まった!~という方がボチボチと出てきました。


 その経緯と、あらためて要綱を見合わせてみると~


★全国の主要大会と提携し、大会から推薦された成績上位者に「東京マラソン2015」の出走権を付与するものです


  提携大会は、現在、全国に40くらいあって、東京に9大会ある以外は、各道府県に1つ、あるかないかくらい。なせか新潟だけ2つ…?


 <推薦された成績上位者>~というのが曖昧で、このシステムの混迷を深めていたのですが、


・各都道府県から原則20人程度(男子10人、女子10人)

・提携大会が開催される都道府県の在住者であること

・推薦目安タイムをクリアしていること


 というような条件を満たした人を、大会主催者が推薦する=出場決定!となるようです。


 上位に入っても、開催地の在住者でなければ除外(開催地の陸連登録者としている大会もあるようです)され、男女とも、上から10人を限度に、推薦枠が埋まるまで繰り下がっていくのでしょう。


 ただし、推薦目安タイム以内ですので、ローカル大会の場合、10人も埋まり切らない可能性もあるかも知れません。そこに「目安」という言葉のマジックがあるのかも知れませんが。

 逆に、デカい大会では、このタイムを切ったくらいでは、箸にも棒にも掛からないことも。

 


 ちなみに、その推薦目安タイムは~


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マラソン 男子2時間55分以内、女子3時間45分以内
30km   男子2時間00分以内、女子2時間45分以内
ハーフ  男子1時間25分以内、女子1時間45分以内
10km  男子0時間35分以内、女子0時間40分以内

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 女子は、ローカルならけっこう美味しいぞ!


 

 今年はなんかよく分からないので、なし崩しみたいになって「入賞したら、オマケが付いてきた」~という感じになってますが、来年は、狙いに行くランナーも増えることでしょう。



 内転筋に張りがある。。。なぜ?


 何かやったかな、と考えてみても、この連休でやったのは、いつも通りのペースメーカーと、講習のヒル・トレーニングだけ。


 って、ヒル・トレーニングか!?


 なにしろ、本当にきちんとやったのは何年かぶりだしな。でも、今まではそんなことはなかったぞ。歳を取ったから?


 そもそも、内転筋に負荷がかかる(強化)なんて聞いたことないし。他のところは普通だし。


  

 「ヒルスプリンギング」は、主に膝から下に負荷をかけるもので、マラソンの場合は重要度はちょっと下がりそう。でも、着地衝撃が内転筋にまで影響してもおかしくはなさそう。



「スティープヒルランニング」は、大腿筋の強化がメインなので、これがいちばん怪しいけど、これは実質、坂道腿上げと同じで、それなら普段からやっているので、いまさら…って感じ。


 

「ヒルバウンディング」も、ハムストリングスに負荷がかかることはあっても内転筋はどうか。お隣の筋肉だから一緒か?着地衝撃も大きいし。

 ちなみにハムは、ピンピンしてます。



「ヒルストライディング」は、たぶん違うと思うけど。。。


 4つの複合的な負荷の結果かもしれないけど、なんだか良く分からないので、回復したら、しばらく検証実験トレーニングをやってみたいと思います。


 今日は、新横浜公園で練習会。


 LSD&ベーシックプログラム&個別指導・相談会~という複合プログラムです。


 湘南国際マラソンの開催日に横浜で練習会をやろうというのもなかなかでしょう。


 

 ベーシックプログラムでは、何年かぶりにリディアードのヒル・トレーニングの講習を私が担当しました。


 ヒル・トレーニング HILL=丘、坂を使ったトレーニングということですが、リディアードが提唱したトレーニングは、この丘なり坂なりを、跳んだり跳ねたり走ったり~という、一般にいうところのドリル系のトレーニングです。


 主に筋力と技術の向上を目的とし、スピードを出すための体作りという意味合いが強いといえるでしょう。


 その柱となるのが「ヒルスプリンギング」「スティープヒルランニング」「ヒルバウンディング」「ヒルストライディング」の4種類。


 数年ぶりでも、技術的な面では身体がしっかり覚えていましたが、この名称がよく分からない…。名前なんかどうでもいいといえば、どうでもいいのですが、説明するにはそうはいきません。腕にマジックで書いておいて、カンニングしながらの講習でした。


  「ヒ、ヒル、なんだったけな…」みたいな。


 

 久しぶりにやってみて思ったのは、やっぱり必要な負荷、動きだということ。ああ、なんか基本を忘れてたなって感じで。


 1990年に故リディアード氏が来日された折の講習会で、私は、自称完璧!にこのヒル・トレーニングを習得しました。

 これからは出し惜しみせずに、広く伝えていきたいと思います。自分の練習にも取り入れながら。



 eAマラソン練習会


 朝から微妙なお天気で、連休でもあるので、今日走れなくても、明日、明後日~という選択ができる状況です。


 ただ、ここは「つくば」「大田原」の3週間前に当たり、<仕上げの30Km走>という、どうしてもハズせない重要なポイントにもなります。


 そういうことで、普段よりやや少なめではあるものの、85名の方のご参加をいただき、9グループ編成でこれに臨みまました。


やっぱり途中から雨が降ってきましたが、気温がそれほど下がることもなく、呼吸は楽で、むしろ快調!

 ウェアやシューズが濡れる不快さはあっても、楽にペースを刻めたことに自信を高めた方も多かったようです。仕上げはこうじゃなくっちゃ。


 <仕上げの30Km走>


 走り込みの総決算~低速でじっくり距離を踏むという取り組みを反復していく中で、時間をかけて、余裕度の拡大/それに見合ったペース水準のアップ~を進めていきます。


 そして、その到達点として、シーズン最速の30Kmロング走を実施するというのがコレです。この後は、練習量を落とし、スピード刺激を入れながら本格的に仕上げていきます。



 ミドル走との相乗効果でペースアップを進めるのが走り込みの基本でもありますが、この最終段階では、ミドル走+10~15秒/km程度か、場合によっては、ミドル走のペースでロング走の距離を走る!~というようなことをします。



 昔は、各地に30Kmレースがいっぱいあったので、これを利用して仕上げる!~というのが常套手段でもありました。今は、なかなかそういう訳にはいかないので、こういう練習をきっちりしっかり、着実にクリアすることが非常に重要な要素となるわけです。




 今月の「クリール」の特集でもいろいろありましたが、そもそも「マラソンを走る前に、30Km走をやる」という意味がまだまだ多様…というか、理解がちょっと…という部分はあるかと思います。


 毎年、この練習会では、東京マラソンの2週間前に、参加者が激増する!~という現象が起こるのですが、初チャレンジの30Km走を(ペース選択の誤りもあって)走り切ることが出来ず、その疲労を解消できないまま当日を迎えてしまう~みたいな方もけっこうおられるようです。



  ★ <仕上げの30Km走>は、<走り込みの30Km走の反復>の総決算・到達点