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鈴木 彰の ミドル・シニアランナーのためのランニングブログ

@runnerのCEO、e-Athletesヘッドコーチの鈴木彰が、なるべくプライベートな部分は避けつつ、主に概ね40歳以上のミドル・シニア(中高年!)ランナー向けにランニング関係のあれこれを綴ってみようかなってとこです。


 NHKニュース


「午前9時に都の職員が公園の出入り口を塞いでいたフェンスを撤去すると、再開を待ちわびていた近所の人やランナーが次々と公園の中に入っていきました。」

 ほっ…。


 <練習コース難民が大量に流入中!>だった駒沢公園も、これで少し落ち着くか。


 まあ、レースシーズンに入ったことで、土日は少し緩和傾向にはありましたが。


 ただし、連休が終わるまでは、ラーメンショーで混み合うことが予想されます。

 平日でも、たくさんの人がジョギングコース、サイクリングコースを(それとは知らずに)歩道代わりに使ったり、自転車が逆走してきて泡食ったりと大変ですので、休日ともなると、、、


 


 

 会員の皆様から、日曜日のレースのご報告を続々といただいている最中ですが~


 この週末は気温が上がり、大阪、しまだ大井川、手賀沼、柏崎、他もろもろ~全国的に高温レースとなり、かなり大変だったようですね。


 9月以降、ずっと気候が安定していましたので、身体もそれに慣れてしまい、ちょっと暑くなると、もう対応出来ない~ということが普通に起こっているようです。


 暑さにも、涼しさにも、良くも悪くも慣れるのが人間の身体です。


 

 こういうことがあるとすぐに思い出すのが、2003年の東京国際女子マラソンの悲劇です。この年は、記念大会でもあり、後の東京マラソンへつながる試行として、3時間15分以内の男性ランナーを含む3000人が出場出来たのですが~


 11月とは思えぬ高温で、完走率は、国際女子の部で75%、一般の部では50%というとんでもない結果となりました。Qちゃんの引退のきっかけとなった、あの凄惨なレースです。。。


 コース上は、熱中症で倒れているランナーがゴロゴロ。一説によると(あくまでも説ですが)救急搬送が約150件~そのほか、沿道の観客に救助されて病院に担ぎ込まれた人もたくさんいたとか。


 会場の国立競技場では、かろうじてフィニッシュした後に倒れたランナーが続出し、医務室に入りきれずに廊下は野戦病院に化していたとかいう地獄図です。~5人に1人の割り合いでしか給水が行き渡らなかったという不備もあったんですけどね。


 とはいえ、この時の気温が30度にも35度にも達したわけではありません。公式発表は23度です。いや、嘘やごまかしではないですよ。そんなもんです。


 そんなもんだったのですが、それまでがずっと涼しい~寒い~という日が続いていたので、身体はすっかりそれに慣れてしまい、この日、突然の気温上昇にまったく対応できなかったのです。逆暑熱馴化?



 そういうことで、今年の条件も、こういうことが起こりかねない状況にあるということは知っておいた方が良いかと思います。


 何年かぶりに涼しい秋を迎えられ、たっぷりトレーニング出来て、調子が上がっているのは良いのですが、レース当日だけ、グン!と気温が上がったら、、、


 秋のレースだから、給水はこれくらい~塩分補給もテキトウに~ではなく、いざとなったら、真夏のレースくらいの感覚で対応した方が良いでしょう。


 そんなことになりませんよーに。



 

 今年で終了が決まった横浜国際女子マラソンに、早くも動きが、、、


 後継大会が、来年からさいたま市で開催されるということで、調整が進んでいるとか。

 んげ、早くも予想がハズレたか、、、


 もともと東京が終了した時に、横浜と招致合戦を繰り広げ、一時は「さいたま有利!」とまで見られてもいたものです。群馬なんて話もあったな。


  問題は中身ですが、1年目が従来のエリート型、2年目からは市民参加型へと移行する計画のようです。


 市民参加型となると、東京や大阪のような男女混合の都市型マラソンを目指すのか、それとも名古屋ウィメンズタイプの女子マラソンを目指すのか?


 五輪・世界陸上等の選考レースというステイタスを継承するなら、当然、後者となりますが、果たして。。。


 

 かつて、「さいたまマラソン」というフルマラソンの大会がありましたが、運営面でかなり課題があり、私もあまり良い印象が残っていません。実際、数年で打ち切りになっちゃったわけで、、、



 まあ、今後の推移に注目ですが、横浜終了のがっかり度はあまり変わらないかな。。。

 春はスピード系の練習、夏は駒沢のみで夕方開催なので、新横浜でのロング走はずいぶん久しぶりです。


 前週(駒沢)とこの週は、4時間体制で、長い距離を走る最終段階です。



 長い距離とは~


 30Kmを越える距離のことで、基本的には35~40Km走となります。ギャラウェイ式だと30マイル=48Kmまであるようですが、eA式は練習では40Kmまで。ただし、レース利用で42Kmというのはアリです。


 最後とは~


 30Km走は3週間前まで、35Km超走は4週間前まで~というのを原則としています。

 目標レースが「つくば」・「大田原」等であれば、その<長い距離>は、この週末が最終期限、「横浜国際女子」は、前週が最後の機会だったということになりますね。


 

 日本の実業団チーム等では、ずっと昔から、「最後の40Km走を、レースの目標タイムで走る」みたいなことが言われています。

 たとえば、マラソンを2時間10分で走ろうとするならば、最後の40Kmを2時間10分で走るわけです。ペースでいうと、このレベルならレースペースより10秒/kmほど遅いくらいになるでしょう。


 もっと下、サブスリー前後とかの市民ランナーなら15秒/km遅いくらいが適正なペース水準になるかと思います。


 練習でこういうペースで40Kmを走るのはなかなか大変…ということで、ちょうど4~5週間前に適当なマラソンレースがあるのなら、それを利用するというのは十分にアリです。実際、「しまだ」や「大阪」を、そういう位置付けで利用する人も少なくないかと思います。


 ただ、レース利用は、高揚感から、ついついオーバーペースになってしまいがちで、きちんとセーブして走ることが出来ず、オーバーペースになってしまうと、その効果よりもダメージの方が大きくなり、残り1か月の仕上げ・調整を失敗しかねません。


 15秒/km遅いと、目標タイムより10分くらい遅いタイムになるわけですが、そこが5分くらいになっちゃうと、評価は、「大変良く出来ました」ではなく、「残念でした」になってしまいます。


 まだ1か月あるわけですから、ここからまだまだシャープな練習で仕上げていかなければならないということが重要です。ここはあくまでもロング走ですから、ロング走らしく走っておかないといけないわけですね。


 ここはそんなに頑張らないで、普段の練習の中での35Km走程度に留め、翌週(3週間前)、30Km走をしっかり走る!というのもアリです。てか、むしろこっちの方が常套手段となるでしょう。


 3週間を切ると、もう本当に長いの(30Km以上)はやりません。2週間前に刺激としてハーフのレースに出るようなこともありますが、この段階になると、それが最長になります。