女子マラソン
午前6時スタート。聞いてない…。
ケニア勢主導のレースになった感じですね。
ケニア勢主導=主力選手が皆、ケニア勢の動向を見て、それに合わせるレースをするということで、誰もがハイペースになることも、スローペースになることも、どちらも想定していたのでしょう。
結局、超スローペースで始まり、気温が上昇していくにつれペースもまた上がるという厳しい展開。おそらくは小さな上げ下げによる揺さ振りが何度もあったのでしょうが、それはテレビ画面で見ている限りでは良く分かりません。(この点は、「クリール」の方で解説しています)
この展開に徐々に集団が崩れ、1人1人落ちていくという、ある意味オーソドックスなサバイバルレースとなりました。主導するケニア勢も1人落ちてしまいましたが、残りの2人が強いので他の選手は後半のハイペースには着いていくのがやっとという感じになりましたね。
ケニア勢はかなり頻繁に水と氷を取って体を冷やしており、暑さを相当気にしているようでした。アフリカ選手だから暑さに強いというわけではないですね。エチオピア勢はむしろ暑さに弱く、五輪や世界陸上のマラソンでは途中棄権の例が少なくありません。
じわじわペースを上げ、切り崩しを図った上で最後はケニア2人のマッチレース。普通だったら世界記録保持者のコスゲイ選手の方が強いのでしょうが、ラスト勝負のスパート合戦になると、スピード的に勝るジェプチルチル選手の方に利があったという感じです。
日本勢は、一山麻緒選手が4大会ぶりとなる8位入賞!かつての栄光から、常にメダルが期待されてしまうのですが、昨今の情勢と今回のメンバーから考えると、かなり立派な入賞です。とにかくずっと入賞出来なかったのですから。
サバイバルレースですから、30㎞あたりから切り崩されてしまった形でだいぶ失速もしましたが、それでも大崩れすることなく粘りましたね。
この8位入賞もいろいろな絡みがありました。3位争いをしていたイスラエルのサルピーター選手が突然立ち止まり、脱落。後ろの選手は順位が1つずつ繰り上がった形となりました。
サルビーター選手はケニア出身ですが、アフリカ系の選手は往々にして、「メダルを取れない…」と判断すると戦意喪失し、こういうことをします。(これも「クリール」で解説しています)
リザルトを見ると、アフリカ勢やアフリカ出身選手がけっこうDNFになっていますね。これは暑さのダメージの影響ばかりではないでしょう。
男女ともにマラソン界を席巻するケニア勢ですが、かつてはどんなに層が厚くても、五輪や世界陸上の代表は3人だけ!エチオピア勢を含めても6人しかいないし、全員が好調ということもないのでチャンスはある!というのがありました。けっこう自滅もしてくれますので。ロンドン五輪で中本健太郎選手が6位に入賞した時もそういう感じでしたね。
ところが近年は国籍変更をしたケニアやエチオピア出身の選手が多数、違う国の所属で世界ランキングの上位に顔を出すようになっています。卓球の中国出身選手と同じ構図ですね。今日の先頭集団を見ても、ユニフォームの違うケニア人選手が何人走ってんだ!?という感じでした。アジア大会ですら、そうですから…。
こういう状況においては、以前よりも8位入賞のラインがかなり厳しくなってきます。男子のように、今後はウガンダ勢もマラソンで台頭してくることも十分に予想されますのでなおさらですね。
そんな中、非アフリカ系では、アメリカのセイデル選手が銅メダルを獲得したのは驚きでした。とにかく最後まで崩れなかった…。サルビーター選手もこの人には勝てないと思ったのでしょうね。
まだ実績のない新鋭のようですが、今後、いろいろな意味で注目を集めそうです。(選手村の部屋のエアコンの、英語訳版リモコン取説をインスタにあげて話題になった人です)