「未熟児を
  さわることさえ
     怖すぎる」by両親未熟

NICUで完全看護を受ける3つ子。
お母さんのできることは、ただ一つ。

みつご事件簿ー入院編ー

 

 

帝王切開後3日目

看護師さん

「3つ子ちゃんを見に行きましょうね。」

 

わーいゲラゲラ

 

 

午後

 

 

夫と、NICU(小児集中治療室)の前で待ち合わせ。

 

 

入念に手を洗い、帽子をかぶり、

専用のエプロンを着る。

菌が入らないように、厳重だ。

 

 

小さな小さな3人は別々の保育器に入っている。

 

長男1890グラム

次男1560グラム

三男1350グラム

 

身長3人40センチ

超未熟児の3人。

 

 

完全看護でドクターが

かわるがわる診察している。

 

「元気ですよ3人」

主治医に言われる。

 

 

有難うございますニコ

 

 

3男の保育器前に到着。

 

本当に、大丈夫なのかなぁ。

 

テレビで見るような、小さい赤ちゃんだ。

不安になる。

 

 

「なんで青い光線受けているのですか?」

 

 

主治医

「ああ。黄疸が出ているんです。

その治療をしています。

未熟児の子は黄疸でやすいです。」

 

 

保育器全体が青く染まっている。

鼻から管が入っている。

 

「お母さん、お父さん、声をかけて、

さわってあげてくださいね。」

 

 

あまりの小ささに、さわると死んでしまいそうだ。

3番目はうつぶせ寝。

おむつはSサイズよりも小さい。

それも、ぶかぶか。

 

 

顔が見えない。

壁の方を向いてしまっている。

 

 

「こっち向かないかな?

こっち向けないのかな?

ねえ、パパ、こっち向かせてよ。」

 

 

「え?怖いよ。ガーン

 

 

「そんなー。パパ患者さんたくさん診てるじゃんぼけー

 

 

「大人と赤ちゃんは、全然違うんだよ。」

と言いながら、

 

 

保育器に両手を入れて、

「こっち向いて」

こわごわ、少し動かしてみる。

 

 

首が、もげそうだポーン

 

断念。

 

近くの医師に声をかける

 

「あの。この子、

こっち向かせてもらってもいいですか?」

 

「はい。いいですよ。」

 

 

 

手慣れた手つきで、

保育器の中に手を入れた。

右手で胴体を持ち上げて、

左手で顔を、くいっ

と、向きを変えてくれた。

 

 

手のひらサイズとは、このことだ。

 

有難うございます。

 

1300グラムってさ

お肉で食べちゃうくらいの量じゃない?ショック

 

 

「大丈夫だよ。すぐ大きくなるから。」

 

 

少し歩いて長男の保育器へ案内される。

 

長男、これまた不思議な状況

 

 

「なんで帽子かぶっているんですか?」

 

「まだ自分の体温を保つことが難しいんですね。

頭から熱が放出されちゃうから、

帽子かぶってもらっているんです。

保温です。」

 

 

 

変温動物?ポーン

 

 

すべてが未熟なのだ。

大丈夫なのかな?

不安ばかりだ。

 

 

「たくさんおっぱいあげて、大きくしましょうね。」

 

はい。

 

おなかから出たとたんに

私ができることはこれしかなかった。

もどかしい。

 

 

 

担当の看護師さんから

交換日記を提案された。

NICUでの3つ子の様子を

丁寧に書いてくれている。

 

感謝。

 

 

この交換日記が、私の育児日記の始まりであった。

 

20年の時を経て、今も日記を書き続けている。

 

 

 

長男、

「予備校の国語の先生が神だ!

段落ごとに解説してくれんだよ。すげえ判る!」

と興奮気味に話す。

この時期に出会う先生は、きっと宝だなぁ。

 

次男坊、一限起きられず、萎えていた。

 

3男坊、ラインのTOP画が変わった。

ケアンズで楽しそうだ。

 

ラインで

「トップ画いいじゃん」と送ると

「まぁ、そういうことーウシシ」と、声がはずんでいる。

一安心。

 

 

自分の体温も、管理できなかったほどの未熟児は

今は自分のご機嫌も、自分でとれるようになっている。

 

感謝

 

つづく

 

★前回の事件簿→「出産の痛みは妊婦を動物に化けさせる」

 

 

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