軌跡‐13‐
違う違う!
わたしが欲しいのは
こんなものじゃないんだ
わたしが欲しいのは
魔法の鍵と魔法の杖。
サンタさんはいない?……
幼いながらに自分は非力だと
打ちのめされた。
わたしはお父さんやお母さんに
何もしてあげられない……
クリスマスなんて嫌いだ!
サンタクロースなんて大嫌いだ!!
それから
クリスマスにお願い事をするのを……
やめた。
軌跡‐12‐
いい子にしてたのに
サンタクロースは来なかった。
お母さんに聞いた。
「ねぇ、何でうちにはサンタさんが来ないの?」
「サンタクロースなんていないんだよ」
(え?サンタさんはいないの?)
「でも友達のお家には来たよ?」
「そんなにプレゼント欲しい?」
「うん!欲しい!!」
母は私と兄、弟を連れてスーパーに行った。
(こんな所にサンタさんいるの?)
ゲームコーナーの前で
「自分が好きなのを選びなさい」
そう言われた。
「え……」
兄と弟が喜んで選ぶ中
わたしは1人絶望の中にいた。
軌跡‐11‐
お母さんが辛い時に
魔法の鍵で扉を開けて逃がしてあげるんだ。
そしてお父さんとお母さんがなりたいものやしたい事を叶えてあげる魔法の杖。
だから
どうしても……
魔法の鍵と魔法の杖が必要だった
じゃなきゃ
わたしは何もしてあげられないから……
サンタクロースなら
何とかしてくれるって……
信じてたんだ。