樹木から香料作り 幻の香 | 横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

東急電鉄日吉駅3分にある平安の香りを創り楽しむ教室です。平安時代、貴族や「源氏物語」の主人公光源氏がたしなんだ香り創りや楽しみ方をご紹介。(by平安朝香道 朝倉涼香)

●樹木から香料作り

  幻の香

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

関東地方は、やっと梅雨入りしました。

 

もっとムシムシしてもよさそうですが

その心配はこれからなのでしょう。

 

 

先週の土曜日から日曜日は

良いお天気でもなく悪いお天気でもなく

香料を作るには2日とも良い日でした。

 

5月の雨の晴れ間に作るはず、

だったのですが逃してしまい

6月になってしまいました。

 

まだまだ小さい樹ですが

少しでも採取出来ればと始めました。

 

 

先代宗師も十数年に渡って

この作業を毎年行ないました。

 

 

今までは幻の香とされていた

占唐の作製に先代宗師長谷川景光が

着手いたしました


 

平安朝香道の手本となる書は

勅撰『薫集類抄』です。

 

その中で

六種の薫物に使われている香は

沈、丁子、甲香、白檀、薫陸、占唐(薝糖香)、

麝香、鬱金、甘松、藿香、安息の11種

占唐は25の諸香の6番目に掲げられています。

 


 六種の薫物(空薫物)は

これらの11種の香のみで作られています。

それぞれの香の組み合わせと

その分量で全く異なった薫物が生まれるのです。

 

 

とっても不思議!?

 

 

当たり前といえば当たり前なのです。


ですから一つでも入手できない香があれば

平安時代の薫物の復元は不可能なのです。

 

麝香がワシントン条約による規制から

手に入りにくくなっています。

 

 

占唐については

全く手に入れることができなかったのです。

 

室町初期に後小松院御撰となる

『むくさのたね』(1412~33頃)にある

六種の薫物の方(調合法)には

占唐は存在しません。

 

なぜなら

 

室町初期以前に

手に入らなくなっていたからです

 

南北朝時代を境にその入手方法や

伝来がなくなっていたと考えられます。

 

そして六百年を経た平成の時代に

日本で占唐は復元されたのです。

(占唐の解釈は研究者により異なっています。

中国でも一時期消えていました。

なぜ消えたかはまたの機会に。

いつからかはわかりませんが

現在は存在するとのこと。

それがどの樹木からなのか?)

 

先代宗師と同じように

私も占唐を作製

 

土、日を使って

 

2日にわたって作製しました。

 

たった一人での作業

いえいえスタッフが一人おりましたニコニコ

 

それにしても

クタクタとなりました。

 

 

 

 

スポーツクラブで筋トレしても

ボクササイズしても泳いでも

快い疲れでしたのに

 

今回は

失敗を恐れての緊張と

けっこう力仕事なので笑い泣き

 

クタクタで~す。

 

 

まあまあの出来

以前作った占唐と

早速比べてみました。

 

 

先生の香のほうが良い香りルンルン

と感じるのは気のせい?

 

 

しばらく時間を置いてから

また聞くことといたしましょう。

 

 

来年はもう少し早い時季に

作るようにしなければ。

 

 

今月のお稽古の準備が

終っていないので

 

休憩してばかりはいられません

馬次へ進みましょう馬